中野好夫のレビュー一覧

  • 悪人礼賛 ――中野好夫エッセイ集

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    この味わいがたまらない。この人が教授のころ学生だったら、多幸だろうともぐりこんで、英文学の授業を受けたかったな。

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    2011年12月27日
  • 不思議な少年

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    人間に対する徹底したペシミスティックな視点



    「君たち人間の進歩ってやつは、どうもあまり感心しないね。もう一度新たに出直すことだな。」p182



    生まれ落ちたが最後なんです。

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    2011年05月26日
  • 黒猫・モルグ街の殺人事件 他五篇

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    ネタバレ

    『黒猫』
    妻が飼っていて黒猫の眼をえぐり殺害してしまった男。一度は後悔し似た黒猫を手に入れ再び飼い始めた夫婦。黒猫に恐怖を感じる男。猫を殺そうとし誤って妻を殺害してしまう。壁に塗りこまれた妻の死体。消えた黒猫。警察の捜査。

    『ウィリアム・ウィルソン』
    自分と同姓同名の「ウィリアム・ウィルソン」という男に悩まされる男。一度は追放することに成功するが・・・。「ウィリアム・ウィルソン」二暴かれたカードのいかさま。

    『裏切る心臓』
    老人の遺産を狙って老人を殺害した男。警察の捜査を受けるが・・・。聞こえてくる不思議な音。

    『天邪鬼』

    『モルグ街の殺人事件』
    オーギュスト・デュパン・シリーズ

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    2011年02月02日
  • 闇の奥

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    舞台は1890年代のアフリカ。
    船乗りマーロウはアフリカ奥地に出張所を持つイギリスの貿易会社に就職する。
    最奥部の出張所を預かる、腕ききの象牙採集人クルツが病に伏しているという噂が流れ、マーロウはクルツの迎えに赴く…。

    この小説はアフリカから戻ったマーロウが仲間の船乗りである「私」に語ってきかせる、というかたちで進められる。
    クルツの存在も常に伝聞・噂のかたちを取ってあらわれる。
    人から人へ語り伝えられ、そのイメージはふくらみ、ゆがみながら変化していく。
    クルツの言葉はマーロウによる翻訳と解釈を経て読者に届く。
    クルツ自身は切れ切れのイメージを作品の各部に浮遊させながらも、自身は空白、意味づ

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    2011年01月08日
  • ガリヴァ旅行記

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    ガリバーと言えば巨人を連想される方も多いでしょう。第1章のリリパット、いわゆる小人の国のお話です。

    ただ、スウィフトの作品の本質は人間社会への痛烈な批判にこそあります。しかし、小人の国(第1章)や巨人の国(第2章)が注目され、ガリバーの単なる冒険譚として見なされがちであることは、スウィフトにとってはなんとも皮肉なことです。

    まずは第3章。「空飛ぶ島・ラピュタ」のお話から。ラピュタは島国バルニバービの領空域を自在に移動することができる飛島です。

    ラピュタの民は誰もが科学者であり、常に科学について沈思黙考しています。そのために心はいつも上の空。ときどき、正気に戻るために頭を叩く「叩き役」なる

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    2010年09月21日
  • 黒猫・モルグ街の殺人事件 他五篇

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    元祖推理小説といわれる本。
    動機や設定が若干弱いが、推理展開は論理的で説得力がある。
    前半の何篇かは怪奇小説。

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    2010年05月14日
  • 長い長いお医者さんの話

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    表題作と郵便屋さんのお話は有名。
    そしてどちらもものすごく楽しい。
    えほんで読んでも楽しいけど、短編集なのでまだ長い物語の読めない子にもおすすめできる。

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    2010年01月25日
  • ヴェニスの商人

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    あまりにも有名ですね……。でもやっぱり「有名どころ」は傑作です。ポーシャのことを「かっこいい」と思ったことがあったんだなあ、こんな人になりたい、などと。(そのついでに法衣にも憧れた)。こぞの雪いまいずこ。

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    2011年07月19日
  • アラビアン・ナイト 下

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    下巻に収録されているお話は「アリ・ババと40人の盗賊」と「漁師と魔物」以外は多分初読みの物語ばかりのような気がするんだけど、物語のプロット的には同じような物語を西洋もので読んだことがあるような気がしたり、「シナの女王」のシナはおよそシナ(中国)的じゃなかったりして、こちらも結構楽しめました。  個人的には「初読み」の感動も手伝ってか、結構好きだなぁ、この下巻。  物語としての完成度は結構高い!  そんな印象です。  でね、この物語が成立した時代のペルシアでは、インドぐらいまではそこそこの精度の情報があったような雰囲気ですね~。  で、「インドから向こうはみ~んなシナ」っていう感覚だったんじゃな

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    2009年11月13日
  • アラビアン・ナイト 上

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    シンドバッドの物語は漠然とは覚えていたんだけど、都合7回も航海したことはすっかり忘れていました。  強烈に覚えていたのはダイヤモンドがゴロゴロ(ついでに大蛇もウヨウヨ)している山にロックに置き去りにされたシーンとか、ヘビと人食い族のダブル責め苦を味わうシーンとか、人の背中に乗ったきりの迷惑じいさんとか だったんだけど、久々に読んでみると「あれ?  こんな冒険もあったんだっけ?」と童心に帰ってのめりこんで読む耽ってしまいました。  さすが女に恨みをもったシャフリヤール王が「次の物語を聞くまではシャフラザードを殺すまい」「次も」「次も」と思っただけのことはあってやっぱり面白いなぁ!

    (全文はブロ

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    2009年11月13日
  • ガリヴァ旅行記

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    23歳にして初めてちゃんと読んだら、面白い!!
    風刺小説として名高いけれどストーリーも純粋に面白くてぐいぐい読めた!

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    2009年11月06日
  • 長い長いお医者さんの話

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    郵便局に住む妖精たちが手紙に込められた気持ちの重さでトランプする、という話が好きだった。手元にあるのはハードカバーの岩波愛蔵版。

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    2009年10月08日
  • ガリヴァ旅行記

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    いわずと知れた作品ですが、改めて読むとただの御伽噺ではありません。
    馬の国の話が一番感慨深かった。

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    2009年10月07日
  • ヴェニスの商人

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    シェイクスピアの劇作

    内容も面白いが、これがつくられた当時の時代背景もうかかがえる。

    高利貸しのユダヤ人が非常に悪者として、またキリスト教徒が慈悲深く描かれている。また最後に高利貸しがキリスト教徒に改宗させられているのもユダヤ人からしたら非常に屈辱的であろう。

    驚きは解説にあった。

    この物語はシェイクスピアが考えたものではなく、もともと1300年代にあった3つの話をつなげたような内容らしい。しかし、今でも古典として多くの人に読まれれるのは、劇作として非常に完成しているからであろう。

    古典はその内容だけでなく解説部分で多く背景にあるものなどを理解することができるのでこちらも一

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    2009年10月04日
  • 長い長いお医者さんの話

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    小学生のころの愛読書。今回検索して初めてカレル・チャッペックの作品だったことを知りました。感激!それはそうと題名どおりお医者様のお話はしつこいほど長いけど、みんな楽しいです。木こりのおじさんの昼食、チーズをはさんだパンのサンドウィッチが、子供心に、すごくおいしそうに見えました。

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    2009年10月04日
  • 闇の奥

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    わたしはこれが好きだ・・・とか、こういう傾向のものが・・・というのが「わたし」を知らない人にとって何の意味があるというのか。かといって、誰か有名な誰かが何かを言ったとか引用する気はさらさらにない。書評なんて自己矛盾的に、永久機関が動くはずがないようにそこに無駄にあるだけだろう。私はそういうわけで直感しか信じないが、一生の何処まで「気」が殺がれずにあるかワカラナイのでなるべくいいものに出会いたいなと儚い希望は捨てないで行こうと思っている。コンラッドと共に行けた闇の奥は運のいい場所であった。

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    2009年10月04日
  • ガリヴァ旅行記

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    これだけは、子供向けの簡略のやつじゃなくて、ちゃんとしたのを読んで欲しいです。ラピュタとか。(笑)フウイヌムの国に住みたくてね〜・・・。

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    2009年10月04日
  • ガリヴァ旅行記

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    染まりました。黒く染まりました。300年くらい前の作品なのにひきこまれます。著者スウィフトの黒い怒りと、それを包み隠すブラックユーモアの一大傑作。人間嫌いになることうけあいです。おすすめ。


    (---★前回の紹介文)一度目は、世間一般が誤解しているように、おとぎばなしとして愉快に。 二度目は、一見害のなさそうにみえるこの本にこめられた著者スウィフトの、絶望と怒り、それを入念に味わいつつ、きわめて陰気に。 三度目は、300年も前のイギリスにも「クソだよね、人間って」と考えていた人がいたのだな、いえー、とて、歴史の重みと人類への冷笑を噛み締めて、爆笑しながら。 という風に違った視点で三回読めまし

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    2009年10月04日
  • 長い長いお医者さんの話

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    郵便屋さんのお話がとーっても素敵でした*
    対象年齢は小3・4などと書いてありますが、おとなになっても十分楽しめる作品だと思います。冗談交じりなところもお気に入り。

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    2009年10月04日
  • ガリヴァ旅行記

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    一度目は、世間一般が誤解しているように、おとぎばなしとして愉快に。

    二度目は、一見害のなさそうにみえるこの本にこめられた著者スウィフトの絶望と怒り、それを入念に味わいつつ、きわめて陰気に。

    三度目は、300年も前のイギリスにも「クソだよね、人間って」と考えていた人がいたのだな、いえー、とて、歴史の重みと人類への冷笑を噛み締めて、爆笑しながら。

    という風に違った視点で三回読めました。ダークないえーです。

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    2009年10月04日