池央耿のレビュー一覧
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前作は、ガニメアンを乗せたシャピアロン号が地球を去った後、他のガニメアンからと思われる通信が届いたところまで。
ガニメアンの生き残りと2500万年ぶりの再会!を期待して読みはじめましたが、それどころではなかった…
正直はじめは肩透かし食らい気味。ゴチャゴチャどんより、こんな感じだったっけ?と。
しかしテューリアンが登場してからは、気分はマトリックス、想像するの楽しすぎ。
そして明かされるジェヴレン人の存在。
災厄や戦乱にぶち当たり、ガッツでくぐり抜け立ち直り、頑張って科学技術を発展させてきた地球人。
その間に、テューリアンとジェヴレン人のなんやかんやがあったとわかりもう唖然。あれこれ全部説明された後はもうドン引きです。
そこからはもう息つくヒマなし!シャピアロン号大健闘・リン大活躍・裏の裏をかいて仕返し倍返し・そしてゾワワっとくるオチに気が遠くなる…ブローヒリオ、とりあえずドンマイ!
「星を継ぐもの」の伏線も忘れた頃にサラリと回収、そんなんあったねそういえば。しかしもうね壮大すぎてぐったり。そして今の地球を省みて…さらにぐったりしてしまう。
この後「内なる宇宙」「ミネルヴァ計画」と続き、更にすごいことになるようですが…とりあえずヘトヘトなので一旦終わります。
おもしろかったー!!脳内に何かが出っぱなしでした。 -
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「星を継ぐもの」の驚きの余韻を引きずりつつ、シリーズ第二部。
ガニメデの氷に埋もれて発見されたガニメアンの宇宙船、それを前に侃々諤々の科学者たち。ここからまた真相を探っていくのかと思いきや…
なんとここにガニメアンご本人登場。急なファーストコンタクトパート突入で、ここからは俄然勢いがついちゃう。
かなり進んでるガニメアンの技術・AIゾラックのおかげで、意思疎通がスルッスルに進んでストレスなし。
争いという概念をもたないガニメアン。なかなか「戦争」「武器」等を理解できず、結局「頭がどうかしちゃったんか」でムリヤリ納得するところ、争いの絶えない地球の民としてはなんとも微妙な気分です。
ガニメアンはその後地球にも滞在、そりゃもうバッタバタのお祭り騒ぎが妙にリアル。
そして、そんな中でもガニメアンの謎がまた徐々に明かされていきます。これがまた一つひとつ腑に落ちて、気づけばガニメアンの印象がガラリと変わってました。
迎えるラストはコレ、すぐに次作「巨人たちの星」に取り掛からないといけない終わり方!すぐ読む。 -
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星を継ぐもの、でも思ったけれど、人類はその攻撃性をコントロールして世界平和を実現させて、その持てる知的好奇心と開発欲を宇宙に向けた、という前提で進む物語で、ガニメアンをどこか理想の知的生命体として描かれている。
物語の舞台と同じ時代に近づいてきたけれど、実際は攻撃性をコントロールできていないどころか、酷い殺戮は繰り返されているし、宇宙開発もそう発展していない。こんな世界だったらな、と思いながら読んでいた。
40年以上前の作品だけれど、今のテクノロジーを彷彿とさせる機械が色々出てきていて興味深い。これを見た人がこういうの作りたい、と思って影響させていたら面白いと思う。
続きも読もう! -
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星を継ぐものシリーズの4作目です。
前作でジェヴレンに閉じ込められ、システムを停止されたジェヴレン人達。それを見守っているガルースから助力を求められたコールドウェルとハント。非公式で政府を介してないのであくまでも科学調査の一環という名目で、友ガルースの待つジェヴレンへ向かう。ジェヴレンでは、人格かいきなり入れ替わるという珍事が頻発したり、ジュヴレックスの再開を約束し民衆を熱狂せる指導者が発現したり、また、ジェヴレックス中毒の人々の無気力化、暴徒化などが問題になっていた。そこでジェヴレン人の精神構造を理解できる地球人ハントにガルースは助けを求めたのである。
ハント、ダンチェッカーコンビ、そして今回のヒロインとなるジャーナリストのジーナがジェヴレンへ向かう。
以下ネタバレ
まだ読んでない人でこれから読む予定なら知らないで読んだほうが楽しいと思います。ここでストップ?
いやー、この作品はホントに面白かったです。
物語は、物が形をとどめない世界で魔法の修行をしている師匠と弟子たちの話から始まり、まるでファンタジー小説みたいになっちゃってて、思わず表紙を再確認。
しばらく読んでいたらジュヴレンに向かうハントの話が出てきて、うむ、、これ、この時々挟まるファンタジーのくだりは何?って思いながら読みすすめました。
上巻はしんどかったけど下巻の後半は面白かったです。
2025年のまさに現代、チャッピーの登場でAIが人知を超えたとき人類はAIとどう向き合うかAIへの依存が危惧される
昨今。本書で登場するコンピューターシステム、ジェヴレックスの内部にとある星が生まれ、そこに人格か育ち、人格達がジェヴレックスからウィザーを介し、こちらの世界を垣間見ている。彼らは意識のみで身体は持たない。頑張って魔法の修行をつめばこちらの世界へ転生できるのだ。転生先の肉体はたまたまジェヴレックスでカプラーに接続していたジェヴレン人。カプラー中毒で意識が不安定な彼らの肉体にコンピューターから生まれた人格が乗り移る。これがいきなりジェヴレン人の人格が入れ替わる現象の正体だった。
さて、この身体乗っ取り案件を平和に解決するためになんとハント達一行はカプラーからジェヴレックスの世界へ意識を繋げて、現地の人々と接触を試みる。現地の人々とは、つまりジェヴレックス内に発生した意識たちと接触し、こちらの世界に転生しようとしないように意識の方向づけをする、という任務なのです。
まあ、カプラーで接触するに至るまでも色々あるんだけど。
それもまた危機一髪を乗り越えて読み手をヒヤヒヤさせてくれてアクション映画みたいで、面白い。
そして映画マトリックスみたいに身体をカプラーに残して現地へ乱入。
またこの乱入シーンがなんともユーモラス。
こちらにはウィザーがついてますので。
まさに全知全能の神、閃くままに魔法を展開するところはクスッと笑ってしまうくらい楽しかった。
今までのシリーズとは一味違う一面を垣間見てさらに、ホーガン氏は天才だとつくづく思った。
内なる宇宙、という表題。いやいや宇宙は内じゃなくて基本、外だよね?どういう事?と題名も想像を掻き立てる。物体有りき、と思っていたけど、実は意識が先?。それが神か、コンピューターなのか何者の意識なのかわからないけど。人類はどこからきたのか、宇宙はどうやって生まれたのか、何かの内側から生まれた意識が先でそれから物体が生まれたのか?などと、取り留めない事を考えさせられてしまう。
昨今、人気のスピリチュアル、量子力学と相通づる、なんて解釈も出てるけど、この本が描かれたのは随分前。その時からホーガン氏は、魔法や念力呪いなど科学で説明出来ない現象をAIコンピューター、量子の世界と結びつけてSF小説に乗せて未来を描いていたんだ。
スゴイとしか言えない。。 -
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ネタバレ序盤(テューリアンと接触するまで)は、どの通信がどこからのどういう性質のものなのかというのが結構複雑でイメージし辛く、なかなか読むのに時間がかかった。テューリアンと接触してからはイメージしやすくなったため、面白さも増した。
三部作の第三作ということで、前の二作とは変わって異星人の政治事情や戦いが中心となっている。そしてガニメアン、地球人、ジェヴレン人の3つの人種の因縁の決着がつく。
テューリアン、シャピアロン号のガニメアンたちと地球のハントたちが惑星の距離を隔てて共闘する様は緊迫のシーンもあって面白いし、ジェヴレン人のスパイであるスヴェレンセン邸に乗り込むシーンと寝返ったヴェリコフの活躍も良かった。
ダンチェッカーの謎解きが好きなので前二作と比べて控えめだったのはちょっと残念。迷信とか神秘とかがジュヴレン人の仕業というのはまたありそうな話に思えて面白かった。(陰謀論ぽくなるけど…。)
最後どうやって結ぶのかと思ったけど、なるほどと思える最後だったし、終わり方も好みだった。 -
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ネタバレ前作がとても綺麗にまとまっていて単体で面白かったので続編はどうなるのか気になっていたが、さすがに前作ほどのインパクトはないものの元々続編の構想もあったのだろうなと思うような内容でとても面白かった。前作で登場したガニメアンと地球人の出会いと交流、人類起源の謎が中心。
異星人ガニメアンが争いの概念を持たない温厚な人類で、そうなった理由ももっともらしく説明されているため納得感があり(実際どこまでありえる話なのかは知らない)面白い。最初の対面から地球訪問まで、具体的に場面が想像できて楽しい。
人類の攻撃性を理解できないガニメアンたちだが、実は自分たちの介在のせいだと知り去っていくのが切ない。でもラストは希望が残されており良かった。序盤で提示された謎がラストで明かされる構成も好きだった。
ゾラックという人工知能が現代のAIっぽくて、面白い。ハントたち研究者が会話に夢中になっているのもなんだか現実味がある。もし本当に異星人と地球人が出会うことがあったら、仲介するのはAIになるかもしれないと思わされた。 -
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ノンフィクションから、SFやミステリまでを翻訳する池央耿(1940-2023)。翻訳をめぐる書下ろしエッセイ。どの話も見かけは軽めだが、内容に重みがある。
生涯の翻訳点数は170点ほど。翻訳家で生活できる(食える)かという問いにも答えている。答えはシンプル。生活できるものしか翻訳しない。確かに、生活するには、それしかないかな。
翻訳したなかで会ったことのある作家は2人だけという。ひとりは『カッコウはコンピュータに卵を産む』のクリフォード・ストール。もうひとりは『南仏プロヴァンスの12か月』のピーター・メイル。えっ、そんなものなの。翻訳したからには、本人に会いに行くのが当然のように思っていたのだが。