あらすじ
『星を継ぐもの』『E.T.』などの大ベストセラーをはじめ、あらゆるジャンルの書を訳し、常に第一線で活躍してきた名訳者が初めて明かした、名訳が生まれる現場と翻訳の極意。唯一のエッセイ集。
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Posted by ブクログ
ノンフィクションから、SFやミステリまでを翻訳する池央耿(1940-2023)。翻訳をめぐる書下ろしエッセイ。どの話も見かけは軽めだが、内容に重みがある。
生涯の翻訳点数は170点ほど。翻訳家で生活できる(食える)かという問いにも答えている。答えはシンプル。生活できるものしか翻訳しない。確かに、生活するには、それしかないかな。
翻訳したなかで会ったことのある作家は2人だけという。ひとりは『カッコウはコンピュータに卵を産む』のクリフォード・ストール。もうひとりは『南仏プロヴァンスの12か月』のピーター・メイル。えっ、そんなものなの。翻訳したからには、本人に会いに行くのが当然のように思っていたのだが。