高橋健二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない」
この一文は、
『デミアン』という作品を象徴する言葉だと感じた。
物語は、
主人公シンクレールが旧約聖書の
「カインとアベル」の解釈や、
善と悪を併せ持つ存在「アプラクサス」
といった象徴的な思想に触れながら、
自分自身とは何者なのかを問い続け、
精神的に成長していく姿を描いている。
読み始めは少し難解に感じたものの、
物語が進むにつれて、
その難しさが作品の魅力へと変わっていった。
特に印象的だったのは、
「善」と「悪」を単純に切り分けるのではなく、
人間はその両方を抱えながら生