高橋健二のレビュー一覧

  • メルヒェン(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ひとの無意識とか感覚とか深層心理的なところに直接響いてくる、ものすごい密度の短編集。

    いまのところ最初のアウグスツスがいちばん好き。

    こんな言葉の構成ができるヘッセは神様みたいだと思った。
    ぞくっとしてきゅんとするかんじ。

    一日にたくさんは読めない。
    おはなしひとつでおなかがいっぱいになる。
    気がむいたときにひとつずつ心をこめて読みたい。
    そんなかんじの本でした。

    0
    2011年06月06日
  • 荒野のおおかみ

    Posted by ブクログ

    自分が抱いている自分のイメージがどれだけ偏っていて、狭いものであるかを強く感じさせられる一冊でした。わたしもハリー同様、新しいことに踏み出すことにためらってしまうし、固定観念をかなり強く持っているところがあるので、ハリーがヘルミーネやマリア、パブロとの会話の中で抱く感情がわかりすぎて読むのが辛かったくらいです。生きているだけでとても価値があるということ、そして人生は短いからこそたくさんのことに挑戦することで輝きを増すということを改めて感じることのできた作品でした。

    0
    2010年03月08日
  • 知と愛

    Posted by ブクログ

    これまでに読んだ本の中でもかなり印象に残っている本。構成も、内容も、ほんとに完成されてる。ゴルトムントが、彼の少年時代を鮮やかに彩ったナルチスと絶妙なタイミングで再会するそのシーンでは感動で鳥肌立ちそうでした。住む世界は違っても、ほんとうの友というのはずっと友であり続けることができるんだ。
    人生において哀しいとき、つらいとき、また幸せなときにも、これから幾度となく読み返す本になるだろうと思う。

    0
    2010年01月20日
  • メルヒェン(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    単なる童話には終わらない作品ばかり。「生きること」「愛すること」「死ぬこと」という、人生において誰もがいつかは直面する大きな、そして重要な問いについて、平易な言葉で厳粛に表現されている。愛すること・愛されることの恐ろしい側面を描いた「アウグスツス」、死へ向かう人の苦しみ、あきらめ、そして解放を描いた「苦しい道」など、すべての作品の中で美しい文章の中に「人生」そのものが凝縮されている。苦しいとき、哀しいときに何度でも読み返したい一冊。

    0
    2009年12月24日
  • 知と愛

    Posted by ブクログ

    素晴らしい物語です。
    理性と本能、それぞれの権化のようなナルチスとゴルトムントの友情とも愛ともいえない魂の巡礼のお話です。

    僕はゴルトムントの放浪生活には妙に影響を受けてしまいました。
    現在お遍路をしているのも原点はこの辺りにあるかもしれません。

    ヘッセを読むなら是非とも高橋健二訳をお勧めします。
    山村のはずれでひっそりと流れる小川のような語りは、
    静かに、深く僕らを物語に引き込んでくれます。

    主人公二人の対比は日本人なら真っ先にキンキキッズの両堂本君が浮かびます。
    決してタッキー&翼ではありません。

    0
    2009年11月01日
  • メルヒェン(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    実は、いちばん好きなヘッセの作品集です。他の作品も、文庫になっているようなものはひととおり持っていたはずなのに、なぜか今は手元にありません。少し気恥ずかしくて(何がでしょう?)、実家に置いてきたままのようです。もう少し時間が経ったら、また読み返せるでしょうか。

    0
    2011年07月19日
  • 知と愛

    Posted by ブクログ

    この作品を読んだのは10代の頃で、ナルチスとゴルトムントの間にある友情に深く共感しながら読んだ記憶があります。続けざまに何度も読み返した記憶も。若い頃は、自分の持っていないものを持っている相手に強く惹かれることがよくあると思うのですが、私自身が当時そういった状況にあったからこそ、ゴルトムントがナルチスに憧れを抱く姿や、知と愛を象徴する対照的な二人が互いに影響され惹かれ合いつつも、全く違った道を選んで自己を確立していくプロセスに共感したんだと思います。

    0
    2009年10月04日
  • 知と愛

    Posted by ブクログ


    ヘッセの長編大作

    翻訳なので簡単には読みにくいが、非常に読み応えのある一冊

    修道院を抜け出し、芸術の道へと進む主人公の愛と友情の物語

    0
    2009年10月04日
  • 荒野のおおかみ

    Posted by ブクログ





    2007.6.12の感想
    字が大きくなって読みずらかった。
    まったく出版社は余計なことをする。
    ヘッセのリズムが狂っちゃうじゃんか。

    0
    2009年10月07日
  • ゲーテ詩集

    Posted by ブクログ

    いつも鞄に入れています。ゲーテの作品がほかのどの詩人とも違うのは、ただ美しいだけではなく、読者が普段意識せずになんとなく感じていることを代弁して「たしかに、そうだな」と思わせるところだと思います。よく理解できない詩も少しあったのですが、生き続けていけば分かるようになるのでしょうか。

    0
    2009年10月04日
  • 知と愛

    Posted by ブクログ

    人生を貫く二つの欲求である知と愛、それぞれを体現するナルチスとゴルトムント。出会い、別れ、邂逅する彼らの人生は、離れ離れのようで常に寄り添っているように感じられ、それは知と愛という相反するようでありながら共に真理である二つのものの在り方そのものとも思える。詩人を志したヘッセならではの豊かな詩情と、美しく深い物語が胸に残る名作。素晴らしい邦題にも感動を覚える。

    0
    2020年12月18日
  • シッダールタ

    Posted by ブクログ

    わからない表現が多かったが最終章(ゴーヴィンダ)にきて何となく理解できたような気がする。世代によってこの本の評価は変わってくるだろう。僕らのシルバー世代には多くかんじるところがある。しばらくしたら読み返せばもうちょっと理解できそう。

    0
    2026年01月17日
  • シッダールタ

    Posted by ブクログ

    素敵な読書体験だった…!
    短いのでサクッと読めるし、仏教に興味がある人への入門にもなると思う。

    ヘッセがインド思想の研究をしていたことは知らなかったけど、解説にあるヘッセの言葉「体験していないことは書けない」にこの本の全てのエッセンスが詰まっているような気がした。

    シッダールタの目線で世界を見つめるようになりたいなー

    0
    2026年01月15日
  • 春の嵐

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    老齢と青春の対比を不具の主人公クーンと名望な音楽家ムオトがゲルトルートを愛し合う構図で友情を育みながら表している。
    しかしクーンも心底老齢のような性格をしている訳ではなく、もともとはムオトのような傲慢で自信家なエゴイストだったが不具になったことで自信を失い内省的で控えめにならざるを得なかっただけなため、ゲルトルートの幸福を思い引き下がるも内心は自害を試みるなど外面と内面の乖離がおこってておもしろい。結局、女性をぶつようなムオトにゲルトルートは惹かれてしまい結婚した。クーンに自己投影してたので急に寝盗られて脳破壊された。しかしムオトとゲルトルートは熱狂的になった時だけ合うのであり、通常の落ち着い

    0
    2026年01月12日
  • クヌルプ

    Posted by ブクログ

    20世紀ドイツの作家ヘルマン・ヘッセ(1877-1962)の小説。1915年。

    ⬜︎

    主人公クヌルプが昔の友人知人から尋ねられたように、私も「かつてのあなたがなぜいまは」と不躾な糾問に答えを濁して振り払ったことが何度もある。もちろんクヌルプのように落魄するほど振り切った生き方ができるわけもなく、傍から見れば私の生活もそこそこの形にはなっているのかもしれないが、それでも「ここは本当に自分の場所だろうか」「自分にはどこか別の場所があるのではないか」という「ここではない」不全感にずっと憑きまとわれて今日まで来ている。そしてそれを、臆病さだとか完璧主義だとか不寛容だとか、自分のパーソナリティに帰責

    0
    2026年01月01日
  • シッダールタ

    Posted by ブクログ

    とても難しい+仏教と言うものをあまり理解していないので中々読むのが大変だったのですが、やっぱり体験した先にあるのが経験なり知識になるんだな。

    すべてを体験した末の悟りか…?

    0
    2025年12月18日
  • 荒野のおおかみ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    市民的なものを嫌う隠者が、わざわざ最も市民的で規則に囚われた生活をしているものの提供する家に住む。

    狼(本能的と厭世的)とハリー(市民的で俗物的)の2面性の板挟みになり、どちらも身を投じて楽しむことの出来ないハリー。前半では「狂人しか立ち入り禁止!」という自分と通ずる張り紙を見つけて、入る方法を模索するが、ついぞ入れることは無かった。
    ある日飲食店に行った帰りに、墓に立ち寄ったら(この辺うろ覚え)狂人しか立ち入り禁止!を掲げていた男が葬式の参列者として参加していた。話しかけてみるが、なんのことか分からないとしらを切られてしまう。その帰りにハリーはオオカミに内心笑われつつ、旧友である教授にで

    0
    2025年11月18日
  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    全七章に亘って、ハンス・ギーベンラートの柔く脆い青年期を綴る。

    周囲より少し勉強ができてしまったために過度な期待を背負い、踏ん張りが利かなくなったったとき雪崩のようにすべてがうまくゆかなくなる。

    冷たく静かに川を流れるハンス。
    吐き気も恥も悩みも取り去られた、ハンス。

    0
    2025年09月18日
  • 春の嵐

    Posted by ブクログ

    たまたまトニオグレーゲル、ヴェニスに死すを読んだ後にまた芸術家をテーマにした作品。ストーリーがどうと言ったことはないけれど、たっぷりと情景、心理描写を丁寧に描いてるのはせかせかした現代の作品にはない次元を感じます。こう言った作品を読むと、立ち止まる時間ができて嬉しい。

    0
    2025年09月05日
  • 車輪の下

    Posted by ブクログ

    神童の主人公が来る日も来る日も勉強を重ねて、合格した先にあるのもまた勉強を重ねる日々。自分がやりたいなと思ったことを心の中にしまい、やるべきことや求められていることに注力していく中で出会う、愛情や死の形、暴力や非行の形は彼の人生の中で「自分とはどのような存在であるのだろうか、何者であるのだろうか」という問い直しを与える。
    最後の方に彼が語る神童であったのに気づけば周りから遅れていたというところはどのような形であれ、色々な読み手の人生の思い直しにも一石を捧げるものであると感じた。
    働く喜び、人の役に立つ喜び、人を愛する喜び、最終に近づくほどに彼の中に少しずつ湧き立った感情は心の底から生まれた自分

    0
    2025年07月24日