高橋健二のレビュー一覧

  • デミアン

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     自分の理解の範疇を超えた意見を受け止められるような人間でありたいし、過去に幸福や逃げ場を探し続けるのはやめようとも思った。
     文章については、直訳が多いのか比喩が多いのか、私の読解力が足りない故か、まわりくどく分かりにくく感じてしまった。翻訳者のバイアスがかからないように訳すのも素敵だけれど、翻訳者の解釈も混じった文章も魅力的なのになと思った。

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    2025年02月05日
  • 車輪の下

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    ネタバレ

    自分の命を人質にすることで生きやすくなってしまったりとか、何となく見下していた肉体労働を楽しんでしまったりとか。自分の本当にしたいと思ってることや意思がどんどん周りの環境に負けていってしまう感じが、僕自身とダブりすぎてしんどくなる。
    僕もこのまま車輪の下敷きかもな

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    2025年03月01日
  • 幸福論

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    難しかった。
    生きていく中で関わる人に対して抱くヘッセの尊敬の心が、とても純度が高くて嘘がないように感じた。
    そして時折押し寄せてくる、景色が頭の中で綺麗にうかぶ描写が幸せだった。

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    2024年12月20日
  • デミアン

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    少年から青年へと成長する過程での宗教的・哲学的葛藤が、非常に精緻に描かれた作品。主人公の内面を深く掘り下げる心理描写と、彼に影響を与える人物たちの台詞が、全編の大部分を占めている。哲学的で難解な内容ではあるものの、薄い文庫本なので意外とすんなりと読めた。簡単な哲学書を一冊読破した気分になれるので、知的な「お得感」を求める読者にはお薦めしたい。
    ただ、凡人の私からすると、主人公に強いシンパシーを感じることはなかった。ここまで自分の内面に向き合い、深く掘り下げる人間がいるのかと興味深く読み終えた。

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    2024年12月30日
  • 青春は美わし

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    非常に上品で豊かな翻訳で、読みやすい。繊細な心情と情景の描写が印象的。どちらかと言うと、『ラテン語学校生』の幼さの残る純粋さが好きだった。憧れと期待、そして少しの高慢さが初恋らしく瑞々しい。何年経っても大切に取っておきたい、淡く光る小さな宝石のような恋。格好悪くても、実らなくても、その痛々しさとほろ苦さが何よりも美しいと思った。

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    2024年12月06日
  • 車輪の下

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    ネタバレ

    15歳の頃、学校の推薦図書のような雰囲気でやむを得ず読み、とにかくつまらない本だと思った。

    「果たしてあの本はそこまでつまらなかったのか」と30歳の頃に思い、再び購入して読み直してみたが、やはりつまらなかった。

    「あれから30年、今読んでもつまらないのか?」と思い3たび読んだ45歳。
    とうとう興味を惹かれ面白いと思った。
    それは、私が親になったから。

    ハンスが自分の息子だと思ったら、実に切ない。
    未来に満ち溢れた若者を、大人たちが寄ってたかってだめにする。
    自分が若い頃は、この本の大人たちへの反感が強すぎて胸糞が悪く、つまらなく感じたのだと思う。また田舎の牧歌的な情景の描写が長すぎて退屈

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    2024年12月13日
  • シッダールタ

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    悟りに至るまでには色々な経験が必要

    自分と同じ轍を踏ませないと息巻いて、
    人をカゴに閉じ込めてはいけない

    川の流れを見て、自然を感じて、悟りを得る

    ヘッセの文章初めてだった
    すごく美しくて写実的

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    2024年12月01日
  • 郷愁

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    実経験にない田舎の生活風景が脳裏に浮かぶ。
    郷愁という邦題は味わい深い。

    年を経てどう感じ方が変わるのかを知りたくもある。

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    2024年11月30日
  • 幸福論

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    回顧。生身のヘッセに触れられる。
    祖父、母、友、兄弟、姉、妹、場所、音楽や詩との関わりの始まり、宗教。それらヘッセを取り巻くもの、事はこれまで読んできた作品の背景にあったもの。興味深い。

    「予言者としての小鳥」のピアノ演奏も聴いた。作品の中にも出てくる音楽。ヘッセと音楽についてもっと深く知りたい。

    説明的な長文で『幸福論』が読みにくくわかりにくかった。

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    2024年06月06日
  • ゲーテ格言集

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    約230年程前も今も私生活や生きている中での行動、悩みや思うことは、いつの時代も変わらないと思った。
    ゲーテがある行動に対して深く考察し、深く考えたような格言が並んでおり、今を生きる私達に深みを与えてくれるような言葉が多かった。
    難しいように思う格言もあったが、なるほど、と思えるような言葉も多く、心に刻んでおきたい一冊だった。

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    2024年05月09日
  • シッダールタ

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    仏教知識はほぼない自分でもとても楽しめた
    シッダールタが仏陀なのだと思ってたから仏陀が出てきて若干混乱
    仏陀っていっぱいいるのか…釈迦と仏陀はまた違うのか、仏教のこともっと知らないとなあ
    肉欲に溺れてギャンブル依存症ぽくなってたのも驚きで、でもそういう人だからこそ、この教えに悟りに辿り着いたというほうが希望だなとも思う
    言葉が最大のコミュニケーションツールで、仕事においても必要不可欠な昨今ついつい自然に言葉の偉大さに額づいてしまうけど、作家であるヘッセがこの考え方を書いているのが面白い
    彼の人となりがより気になった

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    2024年05月03日
  • ヘッセ詩集

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    生老病死をテーマに書いたエッセイ、詩を選んで編んだ作品集「人は成熟するにつれて若くなる」の中の数編の詩に共感し、他の詩も読みたくなりこの詩集を手に取る。生きること、揺れる心を書きながらも、花、蝶、風、草、木。自然が溢れていてほっとする。18歳から70余歳までの詩が収録されている。通ってきた道だから青春の揺れもわかるが、老年の私は老年期の詩を欲する。落ち着けて前向きになれる。

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    2024年04月30日
  • シッダールタ

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    主人公とお釈迦さまを同一人物と思い込み、最後につながりがあると予想して読んでしまいました。思い込みは駄目ですね。
    お釈迦さまが到達したところに、主人公が経験を重ねて辿り着く。
    思い込みが邪魔した部分があると思うので、もう一度読みたいと思います。

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    2024年04月22日
  • 青春は美わし

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    ネタバレ

    ヘッセの描く青春は、いつ読んでもやさしい。
    すべてが愛しい思い出になってくれるような、自分の中に溶け込んでいく、強いるところのない、なめらかな時の流れ。
    「時と日は夏の雲のように軽く跡もなく過ぎ去って行った。一日一日が色どられた絵であり、さまよう感情であった。ざわめいてわき起こって来て輝くかと思うと、たちまち夢のように余韻だけを残していくのだった。」
    この余韻をいつまでも大事にしていきたい。

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    2024年04月21日
  • 荒野のおおかみ

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    中盤ヘルミーネとの出会いからどんどん入り込んでいく感覚。
    そして仮面舞踏会からは怒涛の展開。ページをめくる指が個人比3倍速ぐらいになった。文章から湧き上がってくるような舞踏会の熱気、狂乱。
    からの最終盤、魔術劇場。
    終わり方は、もう何回か読んで意味を咀嚼し理解したいと思うが、間違いなく自分の中に残る作品だった。

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    2024年04月16日
  • 幸福論

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    ヘッセの晩年に書かれた手記をまとめた短編集。
    「盗まれたトランク」「中断された授業時間」「幸福論」「湯治手記」「クリスマスと二つの子どもの話」「小がらす」「マウルブロン神学校生」「祖父のこと」「秋の体験」「エンガディーンの体験」「過去とのめぐり会い」「過去を呼び返す」「マルラのために」「日本の私の読者に」を収録。
    過去の自分や家族の詩·物語、読者からの声を通じて過去を顧りみるものが多かった。
    大作家、それも若き日の苦悩をもって『車輪の下』を書いた著者の考える「幸福」とはどのようなものか、何故それを幸福と考えるに至ったのかが気になり読んだが、後者の問いに関しては答えが見出せず、前者の問いに対し得

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    2024年04月13日
  • 知と愛

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    ネタバレ

    就学生の頃教科書で読んだ「少年の日の思い出」を書いたヘルマン・ヘッセが気になり、あの物語を書いたヘッセが「知と愛」という題名でどのような物語を書くのか気になり読み始めた。
    一回しか読むことができていないため浅い感想になってしまうが
    知を表すナルチスと愛を表すゴルトムントが初めて出会ったときはナルチスが修道院という俗世間から隔離された環境において神意をより理解していたと思われる。しかし、3度目に合うときはゴルトムントが愛や死、飢え、芸術、病、衰えを経験しており死さえも受け入れる心境になり、ナルチスですら理解できない考えを持っていた。そんな正反対な中でも互いに尊敬しあっている姿に感動した。

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    2024年03月31日
  • 青春は美わし

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    青春は美わしの方でアンナに対して「特に美しくない」などとあくまで自分が選別する側かのように言っていたのが少し嫌だったけど、恋をするときって確かにそういう傲慢さがあるかもなって思った。
    片思いをしている、いわば相手に弱みを握られているような状態なのに好意を抱く女の子2人を同時に遊びに誘ったり割とやりたい放題で笑っちゃう。
    久しぶりに帰ってきた故郷で見て感じたことや失恋を経て主人公の青春時代が終わることの切なさを感じられた。
    故郷という変わらないものと変わりゆく主人公の対比みたいなのがよかった。
    ラストを読んで主人公にとって青春は花火みたいなものだったんだろうなと、美しい。

    個人的にはラテン語学

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    2024年03月01日
  • ヘッセ詩集

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    ヘッセの詩集ですね。
    ドイツ最大の抒情詩人の18才のころの処女詩集から70の晩年に全詩集からの代表作の抜粋集です。
    高橋健二さんの訳も素晴らしく、どの詩編も心を打つものばかりです。
    生きる希望と、大自然との語らいは、生命の偉大さを吟え揚げています。
    病気の私にとっても、励みと癒しでじっくりと味わいました。

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    2024年01月29日
  • クヌルプ

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    学生時代に読んだ『車輪の下』以来のヘッセ。初恋で傷つきエリート街道から逸れて漂泊の人生を歩むようになったクヌルプについて描かれた3編からなる作品。自由に漂うことを楽しみ羨ましがられることもありつつ、無責任な孤独さをたしなめられたり自分自身でもどこか自分の人生を歩んでいないのではないかという他人事的な感覚もある歩み。そしてそんなクヌルプがその人生の歩みの最後の自身の人生をどのように総括するのか。時代背景や社会状況は異なってもクヌルプの傷つきやすさや感覚に共感する人は現代でも多いのでは。名作。

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    2023年12月10日