高橋健二のレビュー一覧
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ゲーテの格言といえば、大学生の頃に気に入ったフレーズがあって就職活動のノートに貼付けていた。なんていうか、自分が流されないようにするために。
そして今再びゲーテの格言に触れて。格言というものは、その時々で自分の心が反応するものが違って、自分を顧みるうえで面白い。
当時のお気に入りはコレ▼
「人生の5原則」
すばらしい人生を築きたいと思ったら
過ぎ去ったことは気にせず
腹を立てないように努め
いつも現在をたのしみ
とりわけ誰も憎まず
先のことは神様に任せること
当時は、「自分の心のあり方」にすごく関心があったのだと思う。
そして、新たに関心をよせたフレーズはコチラ▼
・人間のあやまちこそ人間をほんとうに愛すべきものにする。
・自分の持っているものを管理することのできる人は裕福です。それを心得なければ物持ちであるということは煩わしいことです。
今は「新たな視点」というか、ものごとに対して焦点の当て方を変えてみるということに関心がある。
再びのゲーテ。またいつか手に取って、今度はどこに関心がいくのか試したい。 -
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ワシは「詩」が苦手です。「小説」が好きで、いわんや「言葉」が好きなのに、なぜか「詩」は苦手。理由は掘り下げればいろいろ出てくるのですが、端的に言うと「受け取れている気がしない」。
詩って、俳句や短歌に次いで、極限まで言葉を削いだ状態ですから、言葉そのものに共感できないと、なかなか入り込めないんですよね。そしてワシはその辺りの感性が鈍いのでしょう、感覚的な言葉紡ぎは結構難しい。
それでも、まだこのヘッセの詩集は読めました。まぁ和訳の妙もあるのでしょうけど、まだ「分かる」という感覚で読める作が半分くらいはあった。それが多いか少ないかは分かりませんが。そんな中、特に感じ入ったことが二つ。
一つは、創作家は満ち足りてはいけない、幸せになってはいけない、そんな気がしたこと。というのも、この静かな詩人の叫びは、渇望から生み出されているに違いない……そう感じたんですよね。満ちた瞬間、言葉がこぼれ落ちてくることはなくなるんじゃないか、この言葉紡ぎを見ていると半ば本気でそう思います。
二つ目は、詩は分からないワシなりに心に響いたものをメモっていったら、その半分が晩年寄りのもので、著者が実感としての「死」を意識し始めたのではないか、と思われるような、「生への渇望&諦観」が書かれたものが多かった気がしたこと。これも、言葉を削ぎ落していく詩作という作業は、人生の無駄を削ぎ落していくことにも似ているのかな、と、そんなことを感じました。
や、そもそも「詩集」のレビューって難しいですね。小説で言えば、無数の短編集みたいなものですから、なかなか全体を通じてこう、と言いづらい。
ただ、これもレビューとは言えませんが、ひとつ自覚して驚いたこと。子供は好きだけど自分の子供はいらないと吹聴するワシが、一瞬だけど、子孫がいた方が良いかも、と思わさせられてしまったこと。普段からゼロの結婚願望が沸き起こることはなかったとはいえ、意外な心の移り変わりを感じた読書だったのは確か。
純粋すぎる言葉の応酬は、思わぬ心への効果をもたらすものかもしれませんね。 -
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ゲーテの格言集はよかった.近いうちにまだ読んでいない「ファウスト」や「若きウェルテルの悩み」なども読んでみようと思う.この手の本で有名なのは他にもラ・ロシュフコー箴言集や新編 悪魔の辞典があり,どちらも非常にすばらしい本だが,私はゲーテのこの格言集がいいと思う.というのも,ロシュフコーの箴言集や悪魔の辞典を読むと,胸に小さなとげが刺さる感覚がある.実のところこれがいかんともしがたいくらい心地よいものなのだけれども,そのとげを抜いたあとに,どうも小さな穴が残る気がする.これがどうしても気になる.ゲーテの格言集はそういうことがない.だから好きだ.
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ヘルマン・ヘッセの短編集。大人のための童話みたいな物語がたくさん収録されている。いくつか好きな作品があった。が、ヘッセの良さは短編では出きらないな、とも思った。なぜなら、ヘッセの良さというのは、人間が心の奥底で悩んでいることについて、それが自分自身にもよく言い表せないような状況において、それを見事なまでに文章化する点にある。そしてもっとすごいところは、さらに自分自身でもそこに存在していたことに気が付かなかったような細かな感情の揺れ動きまでを見事に表すことができる点にある。こんな事をするには長ーい前ふりと細やかな記述が必要なのだけれども、短編ではそこのところができなくなってしまう。なのでヘッセの作品は長編の方がいいと思う。
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ネタバレ久方ぶりにヘッセをば。
で読んだのだけど、読み終わった後泥のように眠った。
読む力衰えてるのかもしれない。
知と愛。
原題はNarziss und Goldmund。
修道院長になるナルチス(宗教家としてではなく、自らをあくまでも学者・思索家として定義しているのがこの人物の造形の肝ではないかと思う)、
放浪の日々を経て芸術家になるゴルトムント(ナルチスから見るゴルトムントは常に少年らしさを失わず・・・何か少年漫画の主人公みたいね。)
その二人の応酬が軸になっている。
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前5編、後ろ5編、ナルチスとゴルトムントの会話が繰り広げられる修道院の中の場面は、設定も含めてヘッセらしく理屈っぽい。
ナルチスと同じく学者(修道僧)を目指そうとしたゴルトムントが、
ナルチスとの応酬から適性を悟っていき最終的には修道院を抜け出す。
トラウマものと言ってしまえばそれまでだけれど、
過去からの抑制、母の記憶の喪失と復活、天性の見極めといったドラマがテンポよく繰り広げられて、ここまでで一つの小説として成り立っているように思う。
中10章については読み解きかねる・・・
これを「愛」の象徴的な生活と読むのだろうか・・?
血の通った人間としてのやりとりを読み解くのが正直私には難しかった。
むしろ冷徹に形象としての女性を観察していることが描かれていて、そこに愛着が生まれることはない。
更にペストのくだりにおけるゴルトムントの冷徹さは芸術家としての目で死を観察するというもので、地獄変を連想すると、このくだりであるのは「愛」ではないよなぁ、と。
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やっぱりシッダールダが群を抜いていたように思われ、
そしてしばらくまたヘッセはいいかな、と思った。
(むしろいまはもっと直近の作品を読むか、または少年漫画とか読みたい) -
Posted by ブクログ
あえて言いたい。
青春は美わしくない、と。
この本は初恋を軸にした小説が2篇収められおり、分量も少ないのであっさり読み切れると思う。
ただヘッセの作品群においてそんなに重要ではないかと。
初恋とかもうね・・・下らないでしょう。
いや、男はそう思うしかないの。
実際振り返ると美しいという感情よりも下らない思い出のヤツが多いはず。
統計取ったわけじゃないけど。
特にいい歳になってから初恋らしいことをするとロクな目に遭わないような気がする。
正直ヘッセには初恋を書くならもっと毒性を強くしろ、と言いたい。
なんでわざわざ美わしくしようとしたのか。
自分にはあまり面白いとは思えなかった。
もっとドロッとした救いのない初恋が読みたかったというのが本音。
個人的には表題作よりも「ラテン語学校生」の方を評価したい。