高橋健二のレビュー一覧

  • 荒野のおおかみ

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    ネタバレ

    市民的なものを嫌う隠者が、わざわざ最も市民的で規則に囚われた生活をしているものの提供する家に住む。

    狼(本能的と厭世的)とハリー(市民的で俗物的)の2面性の板挟みになり、どちらも身を投じて楽しむことの出来ないハリー。前半では「狂人しか立ち入り禁止!」という自分と通ずる張り紙を見つけて、入る方法を模索するが、ついぞ入れることは無かった。
    ある日飲食店に行った帰りに、墓に立ち寄ったら(この辺うろ覚え)狂人しか立ち入り禁止!を掲げていた男が葬式の参列者として参加していた。話しかけてみるが、なんのことか分からないとしらを切られてしまう。その帰りにハリーはオオカミに内心笑われつつ、旧友である教授にで

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    2025年11月18日
  • デミアン

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    弱みを握られて怯えるあたりはすごく心情や情景が分かりやすかった。デミアンが登場してよりこの小説に惹かれた気がする。主人公シンクレールが彼や、彼の母に惹かれる気持ちはよく分かる。デミアンとの出会いのお陰で彼は彼自身の心の闇と光と向き合えた、そんな青春〜成年へ〜なドイツ文学。

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    2025年09月20日
  • デミアン

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    p96までで断念。
    デミアンが出て来たところくらいから述べられる、物事に対する考えが、少し面倒だなあと思ってしまい読みにくく。

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    2025年09月11日
  • 青春は美わし

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    「青春は美わし」故郷に帰ってきた青年が2人の少女に再会してドキドキしていてかわいらしい。
    「ラテン語学校生」こちらの方が読みやすい。歳上女性に夢中になった少年。最後、生涯忘れないであろうプレゼントを受けるところが印象的だった。

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    2025年08月18日
  • 車輪の下

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    ネタバレ

    幼い頃から親や周囲の期待に応えようと猛勉強するハンス。神学校に合格した後も同級生に負けじと勉強に明け暮れ疲弊していく。思春期になり周囲との人間関係に馴染めず自分の感情や意思との葛藤。挫折を味わい何度も命を絶とうとするが勇気が出ない。苦しいハンスの生き方を気の毒に思う。ハンスの精神が押し潰される程の重圧を作ったのは、親・地域(郷里の人々)・神学校(先生•同級生)…。重圧という車輪の下で、誰にも気がつかれず潰されてしまったハンス。個人的には、子どもに携わる専門職についているため教育に対する意識と責任を考えさせられた。

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    2025年08月11日
  • デミアン

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    10歳の少年シンクレールが、明るく正しい父母の世界と、漠然と憧れていた暗い悪の世界、この明暗2つの世界を揺れ動きながら、年長の友人デミアンとの出会いにより自我を求めていく成長過程を描いた小説でした。

    正直なところ、翻訳された文章に手こずり、私には少々難解な小説となってしまいました。結局ストーリーを追うばかりで、シンクレールやデミアンの心の動きをつぶさに感じとることが出来ませんでした。明暗2つの世界、自我の確立など、哲学的な内容であったにも関わらず、翻訳が原文の直訳なのか原文に書かれているであろう比喩的表現の翻訳が読み難く、内容が十分に伝わってこないのは残念でした。テーマは誰もが成長期に経験す

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    2025年07月31日
  • 荒野のおおかみ

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    何回か読み返して、ほかの方の解釈も見てやっと理解が追いつける作品。
    主人公のイニシャルや、ヘルミーネの名前から、この作品は作者自身の体験をモデルにしたものだと思われる。主人公が、市井で暮らす「人間」と周りの文明に馴染めない「おおかみ」としての二面性をもちながら生活する、どこか息苦しさを感じる部分に共感できた。

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    2025年05月29日
  • 車輪の下

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    中学生のころに読んだはずであるが、いまいち内容を覚えておらずあらためて読むことにした。

    著者のヘルマン・ヘッセは1946年のノーベル文学賞受賞者で、車輪の下は1905年の発表作品だ。

    ヘッセの自伝的な作品とされるが、内容は結構ぐさりとくるものであった。

    神学校入学からのその後の寮生活は暗澹たるシーンが続き、生々しい心理描写が綴られていいく。

    自分は一気に読めず、数日に分けてこのあたりを読み進めた。

    主人公の少年の置かれた環境は、逃げ場がなく、空気があるのに窒息してしまうようなものであったと思う。

    そして、周囲の大人たちこそが、この作品のもう一つのキーになってくる。

    架空の主人公な

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    2025年05月24日
  • クヌルプ

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    主人公のクヌルプは、とても魅力的な青年に感じました。

    作中に出てくる登場人物たちも、彼を慕っていて、彼が来ると食事やお酒を与え、寝床まで提供します。

    しかし、彼はどこにも定住しません。人生に悩んでいるのです。

    なぜ、彼にこんなに魅力を感じるのかは、理屈ではなかなか説明できませんが、最後の神様との対話で、その理由が少しわかった気がします。

    それは彼が自分の生き様に対して、本気で悩む人だったからです。

    最初の頃は、どちらかというと、物事を斜めから見るような印象が強いクヌルプですが、それは彼なりの物事に対する「真摯な態度」の表れだったのかもしれません。

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    2025年05月11日
  • シッダールタ

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    ネタバレ

    前提として、この本の主人公「シッダールタ」は、仏陀とは違う。
    主人公が、親友やのちに恋人となる女性、その女性との間に生まれた子、船の渡し守たちとの出会いを通して、悟りに到達する話。
    時間をかけて、集中して読みたいと思いました。

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    2025年04月27日
  • デミアン

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    時代背景や国は違うものの、青少年が自己について葛藤する姿には、エネルギーや焦燥感のようなものが混じった何とも言えない気分にさせられる。

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    2025年04月08日
  • 車輪の下

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    中盤までは優秀な人間が落ちぶれて行くまでの話かと思って読んでいたけど、これは少年の危うさ(特に知能が高くて繊細な)と大人の罪がテーマだったんだろうな。ラストはちょっと意表をつかれた。

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    2025年04月01日
  • デミアン

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    宗教的、哲学的でだいぶ難しかった。でも所謂哲学書を読むよりは、小説なのでトライしやすいかもしれない。私は主人公みたいに色々深く考えるタイプではないんだなと思った笑

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    2025年02月21日
  • デミアン

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    難しい作品だった。
    もう少し私の内側が成熟した時に読んだら、
    また見方が変わるかもしれないな、とおもった作品

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    2024年11月06日
  • 車輪の下

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    あとがきの″主人公が、決して非凡な英雄ではなく、単にやや秀才肌の、かよわい少年″と言い切る文句がさらに悲壮感を際立たせてくれた

    何をするにしてもやはりガッツは必要…

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    2024年10月02日
  • 車輪の下

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    心がぐにゃあって、なんか重くて、真っ暗い何かに包み込まれてるような気がして、暗くて深いどこかに滑落してるような気がして、

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    2024年09月30日
  • ゲーテ詩集

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    先日読んだヘッセの書簡集で何度もゲーテに触れられており、思えば彼の詩を読んだことはなく、手に取った。一つの一つの単語が磨き抜かれているというよりは、割合に平易な言葉で(訳で読んでいるため正確なところは測りにくいが)、歌うように伸びやかな作品が多いと感じた。

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    2024年09月23日
  • デミアン

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    ネタバレ

    感想と言われると難しい、宗教というか、信仰というか自分の信じるものに傾倒する主人公の心情をつぶさに描いている。

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    2024年09月03日
  • 車輪の下

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    平凡な家に生まれた秀才のハンス。学ぶことが好きであったハンスは、周囲の期待を受け、言われるがままに神学校への進学に挑戦する。以降、自然の中で魚釣りをすることが好きな少年は勉強中心の生活に。その後、苦労の甲斐あり神学校に入学するも、閉鎖された環境のなかハンスは更に不安定になっていく。

    勉強のプレッシャーを描いた作品として有名。読んでみて、学校時代やそれ以降の生活のほうがメインであったことを知った。挫折を味わった若者の苦悩が丁寧に描かれている。

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    2024年08月31日
  • シッダールタ

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    シッダールタが悟りを開くまでのお話。
    やはり人間だから彼にも一般人と同じように、様々な欲があり、それらが手に入る身分にある。だけれども、そこに留まらず、自分の道を拓いていく。
    彼の師がなんとも素晴らしい人格者である。
    目指す道が違うからと、一度は別れた友と再会するシーンが良かった。
    仏教を開祖したお釈迦様の話かと思ったら別人の話だった。

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    2024年07月13日