高橋健二のレビュー一覧

  • 幸福論

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    「何にも期待していない状態」や「何かを失う不安を持たない状態」、「純粋な今現在」こそが幸福である、ということを意識していれば、いつでもどこでも幸せになれるのかなと思った。
    2014/1/3

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    2014年10月31日
  • クヌルプ

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    やはりヘッセは文章が美しい。訳者の高橋さんの素晴らしい翻訳もあるのだろうけど。ヘッセは3冊目だけど、物語の主軸には結局ヘッセの人生が見え隠れしてる感じがする。なぜクヌルプが流浪の職工にならなければならなかったのか。理由を知った時、愕然とした。短い作品なのでまた読みたい。ヘッセは素晴らしいね。他の作品もどんどん読もう。2012/172

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    2013年11月15日
  • クヌルプ

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    見どころがありそうなだけに惜しい作品。1クール目だけはおもしろいアニメみたいなかんじ。もっと跳躍できそうなのに、やはりいつものヘッセである。

    クヌルプの漂白の人生。彼は美青年で気ままで不思議なところがあり、かならず娘っこたちの目にとまる。彼のときおり口ずさむ詩や、生活をいとなむうえではいくらも役にたたない手先の器用さは「人々の息苦しい生活に一脈の明るさとくつろぎをもたらす。」

    作者のいうことを鵜呑みにすれば、そうなのだろう。けれどもぼくにはこのクヌルプという人物が真から人を和ませることのできる人物とはとても思えない。なぜなら彼の性格はやはりヘッセ的気難しさであって、それがクヌルプの柔和な性

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    2013年05月09日
  • ゲーテ格言集

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    前半のほうは抽象的で意味がよくわからないものも多かったけど、
    後半になるにつれて「そうだなぁ」とすんなり消化できる言葉が多かった。
    前半で挫折しそうなら、後半を先に読んでみてほしい。

    分かりづらい言葉こそ、声に出して読みたいなぁと思う。
    声に出して、インプットかつアウトプットすることで、
    そういうことかと理解できる言葉もあるんだろう。
    声じゃなくても、書き取りとか。
    そう言う風にして丁寧に頭の引出しに閉まった言葉が、
    後々自分を助けてくれるんだろうなぁ。

    今は読むだけなので、多分頭には全然残ってない。
    ちょっともったいない気もする。

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    2013年04月16日
  • 春の嵐

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    少年時代の恋から足に障害を負ったクーンが、音楽の道を切り開き、成長した青年となっていく過程を描いた、辛くて哀しいヘッセらしい作品です。

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    2013年03月30日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    メルヒェン/ヘルマン・ヘッセ 読んだ。
    解説にもあるとおり、母から授かった無償の愛と死生に対する考察が混じりあって、価値観の放擲がなんどとなくくり返される。憧憬と回帰に関する一貫したテーマのなかで、短編集ながら連作を思わす生活くささが妙に生々しい。
    メルヘンとはなにか、読みすすめるうちに何度となくこう自問したくなる。この一冊の中に読み取るべきものは『アヤメ』のなかで、他作品とくらべてスローダウンした筆致で書かれてあるのでページを戻りながら読むとわかりやすいが、読み終わってそこに答え(救いのようなもの)をもとめるなら「ノー」と言わざるを得ない。
    たち返ることが必要で純粋なものに同調し、なじむこと

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    2013年03月24日
  • 荒野のおおかみ

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    なんかわかる部分もあるけど、今の時代に読むと・・・これどうなんだろう。
    訳のせいもあるかもしれないが、難解かつ読みづらい。
    グダグダ電波自己告白文・・・

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    2012年10月30日
  • ゲーテ詩集

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    膨大にあるゲーテ詩集より、抜粋したものを集めた一冊。
    役著の年代もまちまちなので、訳語体も様々。
    古いものは訳が和歌や短歌のようになっているものもあり、内容よりもリズムで入ってきてしまうので、なんだかなー。

    初期は中二病か、と思わずツッコミを入れたくなるが、これが純愛というものなのだろうか。
    晩年は警句的なものが多く、人間の根幹に迫っている。
    個人的には晩年のゲーテの方が好き。

    しかしながら、改めて思うと、1700年の頃からも、人間思うことはさしてかわらないんだなーなんて、思い耽る一冊でした。

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    2012年10月15日
  • ゲーテ格言集

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    ゲーテの格言といえば、大学生の頃に気に入ったフレーズがあって就職活動のノートに貼付けていた。なんていうか、自分が流されないようにするために。
    そして今再びゲーテの格言に触れて。格言というものは、その時々で自分の心が反応するものが違って、自分を顧みるうえで面白い。

    当時のお気に入りはコレ▼
    「人生の5原則」
    すばらしい人生を築きたいと思ったら
    過ぎ去ったことは気にせず
    腹を立てないように努め
    いつも現在をたのしみ
    とりわけ誰も憎まず
    先のことは神様に任せること

    当時は、「自分の心のあり方」にすごく関心があったのだと思う。

    そして、新たに関心をよせたフレーズはコチラ▼
    ・人間のあやまちこそ人

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    2012年09月17日
  • クヌルプ

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    どこか散文詩的な性格を持った小説。
    相変わらずヘッセは主人公に自分を投影させまくり。
    作品自体が忠告をその内に秘めてるというか、一言で要約すれば「恋愛ごときで中退するのはやめとけ」ってことかね。
    故郷の村をあてもなく彷徨う場面が好き。

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    2012年09月11日
  • ヘッセ詩集

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    ワシは「詩」が苦手です。「小説」が好きで、いわんや「言葉」が好きなのに、なぜか「詩」は苦手。理由は掘り下げればいろいろ出てくるのですが、端的に言うと「受け取れている気がしない」。

    詩って、俳句や短歌に次いで、極限まで言葉を削いだ状態ですから、言葉そのものに共感できないと、なかなか入り込めないんですよね。そしてワシはその辺りの感性が鈍いのでしょう、感覚的な言葉紡ぎは結構難しい。

    それでも、まだこのヘッセの詩集は読めました。まぁ和訳の妙もあるのでしょうけど、まだ「分かる」という感覚で読める作が半分くらいはあった。それが多いか少ないかは分かりませんが。そんな中、特に感じ入ったことが二つ。

    一つ

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    2012年04月26日
  • ゲーテ詩集

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    文庫一冊にたくさんつまっていてよい。

    ゲーテの詩は、普段は面白いものではない。しかし、心が自らのあまりの繊細さに打ち震えている時、これらの詩はそっと寄り添ってくれるのだ。

    そして詩には、なお一片の価値のきらめきを見出すことができる。それは真実という名の価値である。

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    2012年03月18日
  • ゲーテ格言集

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    ゲーテの格言集はよかった.近いうちにまだ読んでいない「ファウスト」や「若きウェルテルの悩み」なども読んでみようと思う.この手の本で有名なのは他にもラ・ロシュフコー箴言集や新編 悪魔の辞典があり,どちらも非常にすばらしい本だが,私はゲーテのこの格言集がいいと思う.というのも,ロシュフコーの箴言集や悪魔の辞典を読むと,胸に小さなとげが刺さる感覚がある.実のところこれがいかんともしがたいくらい心地よいものなのだけれども,そのとげを抜いたあとに,どうも小さな穴が残る気がする.これがどうしても気になる.ゲーテの格言集はそういうことがない.だから好きだ.

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    2012年02月29日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    ヘルマン・ヘッセの短編集。大人のための童話みたいな物語がたくさん収録されている。いくつか好きな作品があった。が、ヘッセの良さは短編では出きらないな、とも思った。なぜなら、ヘッセの良さというのは、人間が心の奥底で悩んでいることについて、それが自分自身にもよく言い表せないような状況において、それを見事なまでに文章化する点にある。そしてもっとすごいところは、さらに自分自身でもそこに存在していたことに気が付かなかったような細かな感情の揺れ動きまでを見事に表すことができる点にある。こんな事をするには長ーい前ふりと細やかな記述が必要なのだけれども、短編ではそこのところができなくなってしまう。なのでヘッセの

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    2012年02月29日
  • 郷愁

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    まるでヘッセの自伝を綴った小説のよう。

    主人公カーメンチントは自然豊かな田舎育ち。
    荒々しくも美しい山、川、森、空に囲まれ育まれた純真で透明感のある心で、無二の友人、恋心を抱く芸術家、障害者たちとの出会いを鮮明に際立たせる。

    繊細でダイナミックな自然描写と、詩的な感情表現が美しい文学小説。
    やや回りくどい感は否めないが、海外文学の入門書としておすすめ。

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    2012年01月02日
  • ゲーテ格言集

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    人によって共感出来るものは異なるのは当たり前だが、この本でも共感又は納得出来るものとそうでないものがあった。
    毎日読み続けて心に刻むのも良いとは思うが、鵜呑みにしてはいけないと感じる。この本をあくまでも参考にして自分自身の価値観・思想を持つべきである。
    そうは言っても読んで良かった。

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    2011年11月20日
  • 荒野のおおかみ

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    デミアンを読んだことを承けて読む.
    作者であるヘルマン・ヘッセの心理が,外的な出来事と綯い交ぜになって表現されたような作であった.
    自省的な主人公のハリーハラーが,ヘルミーネという女性と出会い,少しずつ解放された思考になっていく.ハリーハラーは作者と同じイニシャルで,ヘルミーネは作者の女性名である.
    中盤あたりまでは不思議な現実の出来事のように書かれるが,最後の部分では目まぐるしく場面が変わり,夢の中の出来事のように描かれており,安部公房の小説を連想した.

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    2011年11月04日
  • メルヒェン(新潮文庫)

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    ネタバレ

    9話から為る短編集。
    あたしのオススメは、「アウグスツス」と「別な星の奇妙なたより」

    ヘッセ文学が持つ仄かな灰色と、童話らしいクリーム色が織り交ざったような感じ。
    彼が持つ闇と光と希望が、すべて現れているような気がした。

    ドイツ文学の翻訳なので、読みやすいとはいえないけど、文学作品すきとか興味があるひとは是非是非!!

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    2011年10月02日
  • 春の嵐

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    ネタバレ

    若さ故ともいえる激しい恋心を抱いた主人公が、自己で不具になったことをきっかけにか、多くを望まない、性欲なしに穏やかにみつめる愛を得る。

    結局はかなわないんだけど、その過程で出会うひととの応酬がおもしろい。

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    2011年10月02日
  • 郷愁

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    私の読書人生はヘッセから始まったので、私の心の故郷はドイツの風景だったりする。すごくすごく帰りたくなるんです…

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    2011年09月07日