亀山郁夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
▼「賭博者」ドストエフスキー。初出1866年ロシア。亀山郁夫訳、光文社古典新訳文庫。
▼ドストエフスキーさんの未読の小説だったんで、いつか読もうと思っていました。電子書籍が割引セールしていたので購入。ドストさんはここ数年の間に「罪と罰」「カラマーゾフ」を再読して超絶にオモシロかった。10代の頃に多分ほかに「貧しき人々」「虐げられた人々」「白痴」「悪霊」は読んだんですね。どれも忘れているのでいつでも再読したいと思っています。それにしても題名だけ読むとどれもこれも陰鬱ですね…。
▼罪と罰の後に書かれたものだそうで、中編です。総論、「なんだか設定がわかりにくかったんだけど、後半オモシロかった」ですね。
▼1866年前後の現代劇でしょう。多分、ドイツかどこかの保養地に、ロシア貴族ととりまき一行が泊っていて、そこはカジノが有名。主人公は、多分全然金持ちではなくて、貴族一家の家庭教師の青年。で、とにかくちょっと初期設定がわかりづらくて、でもそのままどんどん読んじゃったんですが、
・実はご主人様もそんな金はなく、親戚の遺産を当てにしている
・取り巻きの一人であるロシア娘に主人公は恋をしているが
・ロシア娘は弄ぶタイプではっきりしない。
・そこにみんなが遺産を当てにしている、瀕死のはずのロシア老女が全快で登場して
・制止を振り切ってカジノで遊んでひと財産すってしまう。
・主人公が惚れている相手はフランス人とくっついて
・主人公はカジノで大フィーバーで一気に大金持ちになり、別の女とパリに去るが
・やがて無一文に戻ってギャンブル中毒、カジノで下働きまで身を落とし、生きていく。
みたいなお話でした。
▼で、なんだか基本的な前提がよくわかんないんですけれど(笑)、とにかくギャンブル場面が、アツい。ものすごい濃度です。カラマーゾフで、長男ミーチャの放蕩場面もすごかったんですが、こういうのドストさんすごいですね。体の奥から、精神から焼かれるようなギャンブルの魅力と怖さが、なんと言ってもハイライトでした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレそもそもこの本を読み始めたきっかけは『ゴールデンカムイ』のキャラクター・尾形の死だ。彼が毒で朦朧として、過去の自分との対話する形で気づきがあり自殺する描写が本書・『悪霊』のようだというから読んだ。読んだけど、その要素は2巻の描写かなあ?3巻にはそれっぽいところは見受けられなかった。
というかこの本、かなり読みにくいと思うのだけど、尾形とドストエフスキーを結びつけられる人(或いはそれに納得できる人)がSNSでかなり多くいるらしくて吃驚している。
ストーリーは今までの3冊の中で1番面白い。
お喋りで倫理観なさそうだな、と思っていたピョートルが殺人まで躊躇しないのには驚いた。酷い理屈でばんばん殺っていく。ドストエフスキーはもう面倒になってキャラクターを次々片付けていったのか?とも思ったほどだ。
ヴェルホヴェンスキーは世間ズレし過ぎていて、ずっとこいつはなんなんだ?と思っていた。聖書売りの女との会話では意識が飛び飛びみたいな描写が不穏だったし。ただ、彼を探しに来たワルワーラ夫人の剣幕は凄かったし、聖書売りの女もあったばかりで支離滅裂な彼の世話をずいぶん焼いているのを見ると、女性が放っておけないタイプの人物なのだろうとは思う。
読書ガイドやあとがきも読んだけど、どうも何が言いたいのか解りかねてしっくりこなかった。