小松和彦のレビュー一覧

  • 聖地と日本人

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    能の演目の舞台になっている聖地を巡る本書。能の演目内容だけでなく、史書や伝説などから多角的に検証していて、割と真面目な内容であった。

    そもそも聖地って何なんだろうと、改めて疑問を持った。別に神が降り立った土地という訳でも無さそうなのに。

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    2025年06月23日
  • 呪いと日本人

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    日本における呪いの概観を掴めるのが良いと思った
    物部村にて「いざなぎ流」という形で残ってる古式ゆかしい呪いのシステムを解説し、奈良平安に渡る呪いの一般化の過程、それに対しての祓い方など、これを読んでおけば呪いについての最低限の会話は出来ると思う

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    2025年01月03日
  • 妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心

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    画期的な妖怪研究への手引きだった
    ボクは、京極先生の本でこういう「妖怪」の扱いになれてるけど、一般的には異色なのかな?と思った
    前半は妖怪が生まれた背景で、後半は妖怪への対応が主だった
    人の心に闇がある限り妖怪は発生し続ける

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    2025年01月03日
  • 新訂 妖怪談義

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    遠野に妖怪旅行に(笑)行くにあたって読みました
    文体が古いのでどうしても読みにくさはありますが、妖怪好きとしては魅力的な1冊です

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    2024年12月29日
  • 呪いと日本人

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    古代の為政者が、祭祀長としても君臨していて、呪術を管理する事で社会を治めていた面があったが、それが古代で収まらなく、近代現代になってもその残滓は受け継がれている。これは人間の性?

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    2024年12月15日
  • 禍いの大衆文化 天災・疫病・怪異

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    難しかった。表紙が鯰絵だったから読んでみたけれど、とにかく昔の日本、現代の日本、コロナ渦で浮かび上がった人々(大衆)心理とか、地震火災病気と様々な観点から書かれていて参考になる部分も多かった。

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    2022年02月25日
  • 鬼と日本人

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    鬼とはなにか
    鬼の時代―衰退から復権へ
    「百鬼夜行」の図像化をめぐって
    「虎の巻」のアルケオロジーー鬼の兵法書を求めて
    打出の小槌と異界―お金と欲のフォークロア
    茨木童子と渡辺綱
    酒呑童子の首―日本中世王権説話にみる「外部」の象徴化
    鬼を打つ―節分の鬼をめぐって
    雨風ふきしほり、雷鳴りはためき・・・妖怪出現の音
    鬼の太鼓―雷神・龍神・翁のイメージから探る
    蓑着て笠着て来る者は・・・もうひとつの「まれびと」論に向けて
    鬼と人間の間に生まれた子どもたち―「片側人間」としての「鬼の子」
    神から授かった子どもたち―「片側人間」としての「宝子・福子」
    あとがき

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    2021年07月22日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    気楽に読み始めたけど、読み進めほどに怖くなってきた。
    京都って面白い。古くから文字文化が存在し遺されているって貴重で豊かなことだと改めて思う。

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    2020年01月26日
  • 日本魔界案内~とびきりの「聖地・異界」を巡る~

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    日本の聖地、という名の異界、もしくは魔界を紹介した本。高野山、京都、熊野、津軽等、宗教的にも有名な場所の裏的な意味などを解説しています。

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    2020年01月12日
  • 日本の呪い~「闇の心性」が生み出す文化とは~

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    文庫版まえがき
    まえがき
    プロローグ―なぜ、いま「呪い」なのか
    1 蘇る「呪い」の世界
    2 なぜ、人は「呪い」を恐れるのか
    3 どのように呪うのか
    4 「呪い」を払うシステムとは
    エピローグ―「人を呪わば穴ふたつ」―
    解説 阿部謹也
    参考文献

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    2019年11月04日
  • 神隠しと日本人

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    文庫版まえがき
    プロローグ
    第1章 事件としての神隠し
    第2章 神隠しにみる約束ごと
    第3章 さまざまな隠し神伝説
    第4章 神隠しとしての異界訪問
    第5章 神隠しとは何か
    参考文献

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    2019年10月04日
  • 日本の呪い~「闇の心性」が生み出す文化とは~

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    古代の御霊信仰から、現代にもつづいている「丑の刻参り」など、日本文化における「呪い」の諸相を解説している本です。

    著者はこれまでも一般の読者向けの本を多く刊行していますが、本書も光文社「カッパ・ブックス」の一冊として出版されたもので、民俗学や歴史学のなかから呪いにまつわる興味深いエピソードなどをわかりやすく紹介しており、おもしろく読むことができました。

    「呪い」と「祓い」のシステムが、さまざまなかたちをとりながら古代から現代にいたるまで日本文化の構造の一部を担ってきたという本書の中心的な枠組みには、『憑霊信仰論』(講談社学術文庫)以来、構造人類学的な見方を民俗学の世界に持ち込んできた著者な

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    2019年08月02日
  • 異界と日本人

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    異界論のすすめ
    序章 異界をめぐる想像力
    第1章 反魂の秘術ー『長谷雄草紙絵巻』
    第2章 源頼光と酒呑童子ー『大江山絵詞』
    第3章 妖狐の陰謀ー『玉藻前草紙絵巻』
    第4章 龍宮からの贈り物ー『俵藤太絵巻』
    第5章 龍宮の逆説ー『浦嶋明神縁起絵巻』
    第6章 天界への通路ー『天稚彦草子絵巻』
    第7章 義経の「虎の巻」-『御曹子島渡』
    第8章 天狗と護法童子ー『是害房絵詞』
    第9章 狐の「浄土」と異類婚姻ー『狐草子絵巻』
    第10章 百鬼夜行のパレードー『付喪神絵巻』
    第11章 幽霊の近世ー『死霊解脱物語聞書』
    終章 異界観の変容と妖怪文化の娯楽化
    あとがき
    文庫版あとがき

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    2019年01月28日
  • 鬼と日本人

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    ネタバレ

    ・鬼は私の関心事である。だから、小松和彦「鬼と日本人」(角川文庫)を読んだ。例の如く鬼の定義を示す。「怪力・無慈悲・残虐という属性はほとんど変化していない。鬼は、なによりもまず怖ろしいものの象徴なのである。」(6頁)かう書いたうへで、怖くない鬼がゐることを述べて、「だが、そうした鬼は、怖ろしい鬼がいるからこそ生み出された変則的な鬼であり、そこに鬼の本質を見いだすことはできない。」(同前)と言ふ。あくまでも鬼は怖いものだといふのである。本書の諸論文はこの線でまとまつてゐる。鬼は怖いものだと言ひ続ける。「留意したいのは、異形の者、無慈悲な者、人間より大きく強靱な者等々の属性が鬼に与へられるというこ

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    2018年08月26日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    有名な観光名所はだいたい見たし、ちょっと珍しいところに行ってみたいなと思う人にはちょうど良い本です。この本は文庫サイズなので、本書を片手に京都の街をぶらぶらするのに持ち運びしやすいです。肩肘張らずに読めるので、京都を訪れる前に目を通しておくと、少し違った視点で見れるかと。そして、巻末に掲載されている京極夏彦の解説が良い。

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    2018年03月11日
  • 神隠しと日本人

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    小学生の頃、学校から帰宅するとランドセルを放り出してすぐに
    外へ遊びに行っていた。え?宿題?そんなものは知りません。
    やってなくてもどうにかるという、いい加減な子供だった。

    「行って来ま~す」と玄関を出る私の背に、亡き祖母は決まってこう
    言った。「日の沈む前に帰っておいで。暗くなったら神隠しにあうよ」。

    真剣には聞いていなかった。でも、ある日、小さな神社で友達数人
    と遊んでいるうちに時間を忘れた。あたりが暗くなって来るのと同時に、
    何故か怖くなって来た。

    遊び場所が神社だったからかもしれない。祖母の言う「神隠し」にあって、
    家に帰れなくなったどうしよう。こうなるともう遊

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    2017年08月22日
  • 鬼がつくった国・日本~歴史を動かしてきた「闇」の力とは~

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    人類学・民俗学の研究者として知られる小松和彦と、東北地方を中心に民俗学的なテーマを扱う写真家の内藤正敏の対談です。日本の歴史の底流を形作っている「闇」の精神史に分け入り、その魅力を語っています。

    小松の一般の読書家に向けて書かれた著作には、著者の情熱を感じられるものも少なくないのですが、本書はやはり対談形式ということもあってか、両者がこの世界の魅力に引き込まれていることが情熱的な言葉で語られているように感じました。

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    2017年05月17日
  • 異界と日本人

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    奈良時代から平安時代にかけて、よくもまあこんなに呪いが流行ったものだと感心してしまう。しかも仏教(真言秘密)にまで呪いの術があるとは「因果応報」はどうなっているのか。中世頃は異世界は別世界からの来訪者と言った位置付けなのが、近世にはあの世という扱いに変わっているのが興味深い。

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    2017年02月09日
  • 呪いと日本人

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    ネタバレ

    奈良時代から平安時代にかけてよくもまあこんなに呪いが流行ったものだな、と感心。一般庶民は知らないが完全に生活の一部と言える。それにしても陰陽道はともかく、修験道や仏教(真言秘密)までこんなに呪いの方法があるとは思わなかった。人殺したり、蛙殺したり、犬殺したりで因果応報は??と突っ込みたくなります。
    現在も一部の地域にいざなぎ流というものが残っているようですが、陰陽道から派生したものなのか柑子をネズミに変える話とか安倍晴明と同じなのでかなりいろいろ混じってるみたいです。

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    2016年11月18日
  • 異界と日本人

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    説話や縁起絵巻等から、題材となるイメージをいくつかに分類し、それぞれの時代やモチーフから日本人の異界感を分類分析してある。

    説話や昔話が好きで、軽い気持ちで読み出したので難解でした。
    近代に従って、物や動物が変化した存在などの妖怪が人がそのままの幽霊になり、異界に行く話が憑依された人が語る話になったり、異形との距離がだんだん遠くなっていくのが寂しいような。

    引用)このような娯楽としての妖怪文化は 、双六や玩具 、絵本などの遊びの道具やタバコ入れや印籠の根付けの装飾としても浸透していった 。それは妖怪文化の商品化ということでもあった。

    江戸時代からジバニャンかな

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    2016年02月17日