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日本の歴史・文化は《呪い》によって作られた――。呪いを逃れて遷都した桓武天皇。強烈な呪術で対決した武田信玄と上杉謙信。明治天皇の初仕事は、七百年以上(!)祟りつづけた崇徳天皇の怨霊を鎮めることだった……。《呪い》のシステムを明らかにし、新世紀に生きる私たちの存在を問い直す。民俗学から小説、マンガにまで影響を与えた鬼才の名著。
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Posted by ブクログ
『鬼が作った国・日本』とともに、15年ほど前にカッパ・サイエンスとして新書で出ていたものが文庫化されたものです。オカルト本ではありません。なかなか読みやすい優れた社会史・風俗史であり、民俗学の立場から日本を捕らえなおした小松民俗学の最適の入門書です。『異人論』や『悪霊論』なども今では文庫本化されてい...続きを読むるので、こちらもオススメです。
文庫版まえがき まえがき プロローグ―なぜ、いま「呪い」なのか 1 蘇る「呪い」の世界 2 なぜ、人は「呪い」を恐れるのか 3 どのように呪うのか 4 「呪い」を払うシステムとは エピローグ―「人を呪わば穴ふたつ」― 解説 阿部謹也 参考文献
古代の御霊信仰から、現代にもつづいている「丑の刻参り」など、日本文化における「呪い」の諸相を解説している本です。 著者はこれまでも一般の読者向けの本を多く刊行していますが、本書も光文社「カッパ・ブックス」の一冊として出版されたもので、民俗学や歴史学のなかから呪いにまつわる興味深いエピソードなどをわ...続きを読むかりやすく紹介しており、おもしろく読むことができました。 「呪い」と「祓い」のシステムが、さまざまなかたちをとりながら古代から現代にいたるまで日本文化の構造の一部を担ってきたという本書の中心的な枠組みには、『憑霊信仰論』(講談社学術文庫)以来、構造人類学的な見方を民俗学の世界に持ち込んできた著者ならではの視点だといえるように思います。
知っている情報も多かったけれど、何より写真が怖い(笑) あまり分析的な面は強くないので、初めて足を踏み入れる人にはオススメかも。
優劣が存在する世の中では、「呪う」「呪われる」という関係はコインの裏表のようなもので、人間普遍のテーマとされてきた。 それを見つめ直すということはどういうことなのか。 同化欲を転換する対象と技術の必要性があるのかな。
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