小松和彦のレビュー一覧

  • 妖怪学の基礎知識

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    面白かった。
    「妖怪を調べるのにここまでするの!? すげー!!」みたいな感じだった。
    妖怪が出現する際の方角なんて、気にしたことがなかったよ……。

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    2014年09月27日
  • 日本妖怪異聞録

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    古本で購入。

    民俗学者にして妖怪研究の大家・小松和彦が少年向け雑誌に連載した、妖怪たちの「身上調書」をまとめたもの。
    酒呑童子や玉藻前、天狗につくも神…登場するのはどれも有名な妖怪ばかり。
    彼らにまつわるエピソードだけでなく、その誕生や描かれ方の背景にも(ざっくりとではあるけど)踏み込んでいる。

    人間世界の逆写しとしての妖怪世界、宗教の宣伝素材としてやっつけられる妖怪たち。
    このあたりの要素にニヤリとしてしまう人にぴったり。
    著者自身が「時間が不足した後半は不満が残る」と言うように、大嶽丸・橋姫の2編は確かにちょっとやっつけ感が漂う。
    でも概説本としては、原著の出版が約20年前とは言え、結

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    2013年09月09日
  • 新訂 妖怪談義

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    たぶんこれは、日本における「妖怪」に関する知の、黎明を告げる書物なのだろう。もちろん『雨月物語』など怪異譚はあったが、民俗現象として本書は「妖怪」を対象化し、各地のヴァージョンをまとめていくことにより、具体的な妖怪のイメージを提示した。そこから泉鏡花も、水木しげるもやってきたのに違いない。
    柳田国男の論理形式は相変わらず、首をかしげざるを得ないような飛躍を含んでいるが、全国各地の地誌を収集して「民俗学」という知のカテゴリへと上昇させた業績は大きい。

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    2013年02月26日
  • 一目小僧その他

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    この本では怪異的な伝説の類が収集され、テーマごとに論じた文章が集められている。たとえば一つ目小僧や、人間に化ける魚や鰻、白鳥に化身する餅、巨人など。
    一つ目小僧に関しては、隻眼の神のイメージが変容して妖怪化したものだろう、と柳田は結論づける。
    これはいいが、他の文章は読み進めていくと、どうも解釈−結論づけが恣意的のそしりを免れず、学問(科学)としてあまり緻密な検証が完遂されていないような気がした。『海上の道』は特にそうだったが、確かな証拠が少ない中で、あまりにも飛躍的に仮説へと進んでしまうような危うさを感じてしまうのだ。
    だがこのことは、開拓者としての柳田国男の価値を損じるわけではない。フロイ

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    2013年02月16日
  • 妖怪文化入門

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    座敷わらしと枕返しの関係を理解するのに役立った。この本に紹介された書籍、文献も大変参考になるものばかりです。個人的には御霊信仰絡みの『日本の幽霊』『日本の怨霊』はマイバイブルなのでニヤリとした。

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    2012年12月20日
  • 日本妖怪異聞録

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    日本に古くから伝わる妖怪などのお話を紹介しています。
    講談社学術文庫から出版されていますが、内容はとてもわかりやすく、ページ数もそれほどないのでスラスラ読めます。
    酒呑童子から化け狐の玉藻前、崇徳天皇の怨霊伝説、百鬼夜行といった有名なところを取り上げています。
    内容は入門書のような感じなので、すでにその手のことに詳しい人は物足りなく感じると思います。自分は薄っすらと聞いたことあるけど詳しくは知らなかったので面白く読めました。

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    2012年11月15日
  • 妖怪文化入門

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    入門書という事でしたが、思っていたより少し専門的な話が多く、読むのにかなり時間が掛かってしまいました。ちょっと学術的な感じです。

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    2012年09月08日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    タイトルほどマニアックな内容ではなく、
    ガイドブックに載らない内容を掘り下げたものだと感じます。

    たとえば、白峯神宮
    「スポーツの神様」「サッカー必勝の神社」などと記載されるのが一般的。
    この本は「崇徳上皇」一色
    天皇を呪い続けた怨霊と神社との関係について詳しく書かれてます。

    京都を「負」という切り口で紹介したガイドブックといえるかな。
    この本に書かれているような場所を旅行する、
    これも京都の醍醐味だと感じさせてくれます。

    重宝度 4
    情報度 4
    わかりやすさ 3
    絵・画像 4
    価格 4

    総合 4

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    2012年08月20日
  • 神隠しと日本人

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    神隠しを否定するでも無く科学的に検証する一冊。
    コミュニティの維持のためになされた殺人(口減らし等)、狂気に駆られた人間の行動、そして失踪といった陰惨な事実をかくすヴェールとして、神隠しを提示する。神隠しのエピソードは紋切り型のイメージが多いが、そのような言説から要素をピンポイントで取り出し分析する方法は面白かった。また、人を隠す神として、天狗、狐、鬼などを個別に考察しているところも興味深い。
    こどもの頃、親から「夕方になると人さらいが現れる」と言われ早々に帰宅したものだけど、大人になった今でも「神隠し」とはちょっと怖く、妙に惹かれる言葉だ。

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    2012年05月20日
  • 神隠しと日本人

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    なぜ「神隠し」は夕暮れに起こることが多いのか、季節は春が多いのか。体験者にこども、女性が多いのは?
    文中でも何度か言及されていますが、私も「神隠し」という言葉のミステリアスさに惹かれる日本人の一人。だからこの本を手に取ったわけですが。
    「神隠し」という言葉が次第に使われなくなっていったのは、日本人が「神」を信じなくなったからと冒頭著者は言います。正確には、起こった事象に対して人々が神秘的な何かのせいにするのではなく、合理的な理由を求めるようになったから。で、数々の「神隠し」を扱った民話や言い伝えから、その背景に起こった事実を分析し分かりやすく解説してくれます。

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    2012年01月08日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    写真がたくさんあってカラーで面白いです。

    ただ、ずっと読み続けていると飽きてくる。
    元々は京都新聞に連載されていたコラムてきなものを
    再録した本だそうです。

    でもどんな由緒があってなど、とても興味深く面白く読みました。
    この本を手にして民俗学に興味をもってくれる人が増えるといいなって思います。

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    2011年12月02日
  • 神隠しと日本人

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    今ではほとんど使わない言葉だけれど、日本人が畏怖の感情と魅惑的な気持ちの両方をいだく「神隠し」を分析し、その本質に迫る評論です。
    謎解きのような構成なので、作者の結論はここに書かない方がいいでしょうが、神隠しをオカルトとも昔話とも違う切り口で説明する手法には感心させられました。
    古今東西の神隠し譚が豊富に紹介されていて、それを読むだけでもとても面白いです。

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    2011年07月13日
  • 神隠しと日本人

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    たしかに、「神隠し」という名前のアジールがあれば、生きていくのは少しは楽そうです。
    でも、本当は、「アジール」そのものが優しいわけではなく、「アジール」を認めて受け入れる此岸そのものが、優しいのですね。

    だから、「神隠し」を認める世界を作るには、やっぱり、こっちの世界そのものの考え方、受け入れ方を変えていかないといけなくなります。

    ところで、わたしは宮崎アニメは「千と千尋の神かくし」と「トトロ」は、見ていません。
    なぜか、名作と呼ばれるものだけ見ていないという。
    どういう巡り合わせだろう?

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    2010年08月19日
  • 日本妖怪異聞録

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    有名な著者だけあって、非常に読みやすい。
    酒呑童子、玉藻前、天狗などのメジャーな大妖怪から、現代ではあまり名前の知られていないものまでカバー。

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    2010年08月08日
  • 日本妖怪異聞録

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    なんでも、小中学生向けの本だとか。

    え〜・・・

    確かに、わかりやすいです。けどもこれをそんな子供むけだなんてもったいない。
    古文が苦手な理系妖怪好きにはとっても素敵なほんです。
    おもしろい。
    この本を読むことにより、そのほかの本へ、媒体へと興味を持つことができる本。
    勉強になります。

    続巻希望

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    2009年10月04日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    ワタクシの京都妖怪ツアーのバイブルです。この本に出会わなかったら一人旅の面白さ、目で見る楽しさを知らなかったと思われます。
    これだけでは目的地に着くのは困難だけど、京都妖怪ツアーに出向くなら読むことをお勧めいたします

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    2009年10月04日
  • 日本魔界案内~とびきりの「聖地・異界」を巡る~

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    この手の本(と書くと語弊があるかもしれませんが)で、私が白眉だと思うのは、馬場あき子「鬼の研究」です。

    まつろわぬ者たちが、征服され、やがて鬼におとされたり、神に祭られたるする。
    それは、結局、全部、生きている人間のためのものなんだなぁとつくづく思います。

    いいわけでも、なんでも、理由をつけて心安らかになりたいのは、生きている人間で、信仰や、そういったものも、生きている人間のためにあります。

    それだけ、生きるということが、ストレスに満ちたことなのかもしれません。

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    2010年03月26日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    京都近郊の怪スポットを網羅した一冊。
    京の都の妖怪伝承を広く紹介している。

    これを読めば、もう一度京都へ行きたくなること間違いなし!

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    2009年10月04日
  • 鬼がつくった国・日本~歴史を動かしてきた「闇」の力とは~

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    今日買ったばかりですが、そのまま帰り道で読みながら帰ってきました。まぁ、対談集なので軽く読めます。小松さん大好きなので。こう、深いところというのじゃなく、取りかかりを話してくれている感じで、分かりやすくて面白かったです。ちょっと物足りない気もするけど、そんなのは専門書を読めばいい話ですから(笑)

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    2009年10月04日
  • 日本魔界案内~とびきりの「聖地・異界」を巡る~

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    日本で聖地と呼ばれるところは魔界=異界への入り口だ!
    という感じの本です。
    日本の寺社仏閣、あるいは聖地と呼ばれる場所を巡り
    そこに秘められている歴史の闇を
    著者なりに解釈しロマンを感じていく本。
    自分なりにその土地の縁起を調べて巡り
    想像力を働かせるだけでどれだけいろんな楽しみがあるか
    そんなことを考えてしまう本でした。
    実は和歌山のことがたくさん載ってて
    知ってる場所もたくさん載ってたんですよ。
    家の近くとかもあるし
    こないだ行った高野山も載ってたし。
    でも、この人と僕とでは見え方が違う。
    そこが面白いなぁと。
    もっとその土地のことを勉強して行けば
    僕もいろんな楽しみ方が出来るんだろうなぁ

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    2009年10月04日