小松和彦のレビュー一覧

  • 日本動物民俗誌

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    日本人と動物との関わり、特に最終章の欧米との比較において、古来からの物語が形作られている記述には、はっとさせられた。

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    2024年12月27日
  • 神になった日本人 私たちの心の奥に潜むもの

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    人はどのようにして神になるのか。私の住んでいる東京にも多くの神社が存在する。その一つ一つに何らか神様が祀られていて、そして人々が願いを上述させる為にそこを訪れて祈る。都内だけでなく勿論日本全国に神社仏閣はあるので、幼い頃から何のけなしに足を運んでいた人も多いだろう。また、私が幼い頃住んでいた場所も住所が近所のお寺その名のまんまの住所だった(○○寺)。今はもう土地区画整理事業が終わって、幼い頃慣れ親しんだ住所は無くなってしまったが、自分の住んでいる住所が、その様な神社やお寺と紐づいてる方も多いと思う。日本人なら産まれた時から身近に神社仏閣があり、とりわけ意識せずとも生活の中に溶け込んでると言える

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    2023年07月22日
  • 呪いと日本人

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    呪いや祓いについて凄く勉強になる本でした。。後半は小難しくなり読み続けるのが辛かった。
    一章と二章についてはホラー小説で表現される蠱、蛇、猿、狗などが、どのように利用されてきたか興味深く読めましたし、呪詛や祓いなど好きなホラー小説との繋がりもあり、楽しめて読めました。
    勉強の元の本として手元に置いておきたい本です。

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    2023年05月03日
  • 村を守る不思議な神様 永久保存版

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    日本の「村」に伝わってきたモノ、
    それもいつごろからのものかもわからず、
    とにかくずっと昔から、それも大昔から、
    とにかく大事で大切なものだから、
    といわれるモノ、コトに物凄く興味が惹かれる
    前近代的という言葉では一蹴できない
    大切な「心」がそこにはある

    ここに紹介されるのは
    「目に見える」藁で作られた「神様」
    秋田地方で伝えられている
    藁で編まれた巨大な人形道祖神さまたち

    仇や思い付きだけで
    「見物」に行ってみたものではなく
    きちんと丁寧な「取材」を重ねて
    その土地で その風俗文化を継承しておられる
    方々にリスペクトの心を持って
    歩いて、見て、聞いて、
    一緒に 寄り添って
    その「お祭り」

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    2022年05月19日
  • 妖怪学の基礎知識

    購入済み

    小松さんの他の著作も何冊か読んでいますが、それらへの理解が深まるようなまさに基礎知識と呼べる本だと思います。それだけでなく本書の中でも取り上げられている水木しげるや京極夏彦の作品を楽しむ一助にもなるのではないでしょうか。

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    2020年11月25日
  • 呪いと日本人

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    呪いを、日本の歴史や文化の観点に立って書き綴っている面白い本です。
    陰陽道や密教などから呪いを紐解いたり、長岡京、平安京への遷都にまつわる共同体への呪いの影響、ひいては村単位でのミクロな共同体での呪いの有り様を描いたり…さまざまな呪いについての記述が面白い。
    「呪い」について紙幅を取っているため、歴史に関しては簡単な知識がある方が理解が進むかと思います。

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    2020年07月12日
  • 呪いと日本人

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    ネタバレ

    日本の宗教はシャーマニズムに分類される、という言説をみて、なんだろう?と思い購入。どうも日本の呪い信仰はあまり知られていないようだ。日本の三大宗教は、儒教・仏教・神道。しかし本書を読んでみると、呪い信仰が古代日本から近代まで信じられていたことが分かる。古代に伝来した仏教は、ほとんど呪術の文脈で受け止められていた。邪悪なものが存在する「外部」(=ケガレ)を、より強い呪力で攻撃する「調伏法」や逆にたたえることで鎮める「祀り上げ」によって祓っていた。これらは国家レベルだけでなく民衆にも浸透しており、これらは現代にまで影響していると著者は語る。「ケガレ」を祓う儀礼の特徴は、いかにして目に見えない「ケガ

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    2020年07月08日
  • 日本妖怪異聞録

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    基本妖怪を網羅していて、入門書としてちょうどいい。時代が下るにつれて、妖怪がスケールダウンしていくのが興味深い。

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    2020年05月22日
  • 異界と日本人

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    日本人の異界への考えが、社会の動きや人々の思考にどれだけ影響されたか。
    古代の異界征伐が京都政権の維持のため、中世になり、中央政権の弱体化による妖怪のスケールダウン化、また近世になり、消費社会が生まれ、人間の意識が自然から人工物になり、また、自分自身の生き方が問われる時代になり、幽霊のような個人と向き合うものが主流に。

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    2020年04月29日
  • 妖怪文化入門

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    極めて真面目な入門書。そして従来の民俗学の強烈な批判書。千達の業績を認めつつも自らが切り拓き、その展望を述べる。

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    2020年03月11日
  • 鬼がつくった国・日本~歴史を動かしてきた「闇」の力とは~

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    小松和彦(文化人類学・民俗学)と内藤正敏(写真家)との対談集。

    口絵 鬼とは何か
    プロローグ 
    Ⅰ 魔境―京都 
    Ⅱ もう一つの「日本」・奥州
    Ⅲ 鬼を操り、鬼となった人びと
    Ⅳ 鬼の王国の放浪者
    Ⅴ 鬼の王国の破壊者は誰か
    あとがき
    解説 夢獏獏
    著作目録

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    2019年11月03日
  • 妖怪文化入門

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    近年妖怪への関心が高まっている。
    本文では、憑き物、妖怪、河童、鬼、天狗と山姥、幽霊、異人・生贄、境界、などの妖怪文化を通して、日本人の生活や心境を考察している。
    ”妖怪”とはもともと学術用語。民俗語録としての「化物・百鬼夜行」などと同類の言葉。
    日本の妖怪の認識は、学術としては井上円了や柳田国男が研究してきた。
    近年は、水木しげるや京極夏彦により現在認識されている妖怪になった。
    妖怪とは、要するに怪しい物や怪しい事柄。人が何を恐れるか、何を敬うか。
    ・現象の妖怪
     ⇒「誰もいない場所で音がする」などの不思議な出来事に対し、恐怖や神秘から「小豆洗い」「天狗倒し」などの名付けが行われた。
    ・存在

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    2019年09月10日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    様々な昔話と、その舞台になった京都の寺や神社、場所などをセットで説明する本。話の元になった絵画や、現在の写真が多くて軽めに読める。そこに行くまでの交通手段が書いてあるのは個人的にツボだった。
    昔話としては知っているものが多かったが、今もその場所が残っていることを知らなかったものも多く、実際にあった場所を舞台にした話だったんだなと感心した。
    逆に言ってしまうと、ある程度いわく付きでなければ現代まで残らなかったかもしれず、そういう意味で寺社のプロモーションは抜群に効果的だったんだろうなと思った。

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    2019年09月10日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    日本を代表する「雅」の都・京都は、陰陽師や呪術僧が活躍する、呪いや怨念の渦巻く霊的空間でもあった。晴明神社、神泉苑、貴船神社…、名うての「魔界」を巡り歩くうちに、「異なる者」たちが跳梁跋扈する刺激に充ちた時空が蘇ってくる―そんな「魔界」発見の旅へようこそ!読んでから行くか、行ってから読むか。(表紙裏)

    これは良い。
    やたらめったら歴史ある京都、その一面にのみスポットを当てた案内書。
    一面とは『魔界』であり、古の時代の想いの結晶ともいえる場所場所だ。
    もとより行きたい場所の多い土地だけど、この本だけで14か所も増えてしまった。楽しい。

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    2019年02月13日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    おびただしい数の怨霊が発生し、それにおびえ、
    またそれとの戦いを繰り返してきた都市――
    それが京都であった。(p.72)

    物の怪が跋扈し、恨みを抱いて死んだ者の怨念に
    人々が怯えた平安時代の痕跡を辿る、
    妖怪論の大家でもある民俗学者によるガイドブック。
    京都を洛中(中央部=一章)、洛北(北部=二章)、
    洛東(東部=三章)、洛外(洛西・洛南=四章)、
    宇治・大津(京都外縁=五章)に分けて、
    それぞれの歴史・曰くのある、
    俗な言い方をすればパワースポットを紹介した、
    京都新聞連載記事に加筆・修正した一冊。
    この本を携えて、新たな視点で改めて京都を旅してみたい。

    ところで、洛外「帷子の辻」の項で

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    2018年03月25日
  • 妖怪学新考 妖怪からみる日本人の心

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    ・妖怪の学といつたら小松である。その小松和彦「妖怪学新考 妖怪から見る日本人の心」(講談社学術文庫)を読んだ。おもしろい。当然、この書での、つまり小松和彦の妖怪の定義がまづ問題になる。それは例へばかうある、「『神』とは人々によって祀られた『超自然的存在』であり、『妖怪』とは人々に祀られていない『超自然的存在』なのである。」(201頁)神と妖怪が紙一重といふのは容易に想像がつく。それは祀られてゐるか祀られてゐないかの違ひだといふのである。確かに河童神社や豆腐小僧神社、付喪神神社などといふのはなささうである。しかし、これらも祀られれ ば神になる。祀られない限りは妖怪のままである。悪さをしようがしま

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    2015年09月20日
  • 呪いと日本人

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    光文社のものに加筆されているというのでやはり手に入れてしまった……orz。

    すでに読んでいるものなのでレビューは割愛しようと思ったのですが、一言だけ。

    人を呪わば穴二つ!

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    2015年04月20日
  • 呪いと日本人

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    職場の姉さんにお借りした、久々の小松先生の本。
    学生時代、先生に憧れて文化人類学で妖怪学びたいと思ったこともあったけど、恩師の「文化人類学やるならタフで言語に明るくて(2、3カ国語は喋れるくらい)切れる(頭の)人じゃないと無理だよ」って言葉にあっさり挫折…
    そんな懐かしい日々を思い出しつつ読んだのでした。

    物部村(ものべむら)をずっともののべむらって読んでたことに気づいたり。

    読みやすかったな。
    2014年25冊目。でした。

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    2015年01月12日
  • 呪いと日本人

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    当代一の民俗学者小松先生が昔書いた文章に加筆・修正した本。

    個人的に高知県物部村における「いざなぎ流」の呪詛の事例が興味深い。
    科学趨勢の現代で、村の「ケガレ」(例えば病気とか災害)を「ハラウ」ために呪詛「すそ」儀礼を在村の「太夫」(呪術者)に依頼して行っていることに驚く。


    主な内容は、「祓い」の視点から見たら「呪い」は人の心性に関わる「穢れ」の一種と捉えられている。

    要は誰もが「呪う心」を生み出し、その心を浄化するために「呪詛」を行ったりしていたとされる。
    (「呪うパフォーマンス」=心の浄化作用)

    『古事談』みたいな三次史料を歴史的考察に活用してるなど若干の問題もあるが、
    史料や

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    2014年10月03日
  • 神隠しと日本人

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    神隠しとは何かについて当時の時代背景を考慮して科学的に考察しています。
    昔の人も現代人と同じ感覚を持っているところもあるんだなーと思いながら読んでいました。

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    2014年09月28日