小松和彦のレビュー一覧

  • 神隠しと日本人

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    神隠しを凄く丁寧に読み解いているので、面白かった!!たくさんの資料を提示したり、神隠しの正体、条件なんかも事細かに分析。でもって、結局神隠しは妖怪の仕業とするのではなく、合理的・・・とゆぅか、現代の目から神隠しをきちんと分析していて、「事象」としてのそれがよくわかりました。文章自体も凄く読みやすいので、「神隠し」とゆぅ言葉に惹かれたら一読の価値ありです!

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    2009年10月04日
  • 神隠しと日本人

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    タイトル通り、民俗社会に通底する「神隠し」の逸話について、その特徴を分析分類した上で、そのパターンについて、「神隠し」という「ヴェール」を取り除いた時に見えてくるものを描いている。高橋克彦の解説に言う通り「神隠し」のバリエーションは多くないが、しかしそれ故に見えてくるものもあるとしている。
    読みやすく面白かった。

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    2026年03月15日
  • 聖地と日本人

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    著者は文化人類学者。
    深い造詣、知識があることが良く分かる。
    妖怪研究の第一人者でもあるようだ。
    他の著書も読んでみたい。

    司馬遼太郎の街道をゆく、もそうだが、ここで語り継がれるストーリーを追ってその土地を訪れることが贅沢な楽しみなのだろう。

    ***
    先ず考えなければならないのは、伊勢神宮のある伊勢地方や支配者たちの住む大和・山城地方から見ると、熊野地方全体が「死の国」というイメージをもって理解されていたらしいことである。

    讃岐の白峯にある白峯寺(香川県坂出市青海町)は、能の愛好家ばかりでなく、怨霊信仰に関心ある者にとっても見過ごしにはできない聖地である。というのは、保元の乱に敗れて讃岐に流されたまま亡くなった、崇徳院の陵とその廟所・頓証寺殿が寺の境内にあるからである。
    崇徳院は、早良親王や菅原道真の怨霊と並び称される、日本歴史の最大級の怨霊として後世に名を残した天皇である。

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    2026年02月26日
  • 怪と幽 vol.009 2022年1月

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    テーマと、澤村伊智さん松原タニシさんの対談に惹かれて、過去号をお迎えしました。
    タニシさんの事故物件が13件目の時に対談されたらしく、先日聞いたラジオでの状況(その時は27件目とか言ってた、うろ覚え)との違いに感慨深くもなったり。
    タニシさんをいくつかの媒体で追っていても、全然知らなかったことがこの対談でいくつも明かされていて、お迎えしてほんとに良かったなぁってなってます(事故物件価格設定とその裏事情とか)
    あと、タニシさん、お話を引き出すのが相変わらず上手いですよね~ 澤村さんの黒い部分(笑)が引き出されてて、興味深く読ませてもらいました(笑)
    そして、2025年現在、ピンピンしておられますし。なんてことはなくてほんとに良かった(^^)

    他に、辻村深月さんと大島てるさんの対談、押切蓮介さんと泉朝樹さんのオンライン対談も掲載されてて、「闇祓」「見える子ちゃん」を読んでる自分にはどちらも興味深い内容でありがたかった(「見える子ちゃん」は電子で途中までだけど)です。

    対談以外にも、連載やら読み切りの小説や漫画、色々盛り沢山で、お値段はそこそこの設定(私は中古をお迎え、すみません)だけど、この号をタイムリーに知っていたら定価でお迎えしていたと思う。それくらい個人的にはハマる内容でした。

    中でも、とびきり怪談実話3編の印象が強め。
    特に最後の岡利昌さんの「呪いの矛先」の読後感が…(泣)
    4ページ分の内容だけど、衝撃が強すぎて… ホラー読んでる方々に読んでもらいたい、普段そんなことあんまり思わないけど、これはちょっと読んでもらいたい、そんな気持ちに駆られてます。

    ただ一つ、巻頭のイラストが怖い〜(泣)
    初めに開いていきなり怖いのが目に入って来るのは辛い(泣)
    掲載漫画もそっち系なら読むのやめようかって思ってしまうくらいだった…大丈夫だったけど。。
    小説とか映画は積極的になれるけど、アニメとかコミックとかの怖いのはほんと苦手(「見える子ちゃん」も実はキツイ)なんで、星4にしました(泣) すみません

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    2025年09月14日
  • 謎解き妖怪学 角川選書ビギナーズ

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    「妖怪学」の創始者である小松先生による、妖怪学の入門書。恥ずかしながら著者のことはこの本に出会うまで知らなかった。可愛らしい表紙につられて何の気無しに購入した本だったが、非常に面白く、著者の別の本も読んでみたくなった。

    何を隠そう、小学生の頃の夢は民俗学者だった。妖怪が大好きで、自由研究では河童について何冊も本を読んで調べて発表した。あの夢を追わなくなったのはどうしてだったっけ…

    さて、今でこそ妖怪人気は不動のもので、研究分野としても確立されつつあるが、小松先生が研究を始めた頃はそうではなかったらしい。妖怪について研究してる人なんていなかったとか。民俗学の大家である柳田国男はいたけれど、その後が育っていない感じだったんだろうか。

    今みたいに歴史資料がデータ化されてたいなかった当時、資料の必要な箇所を見せてもらうのも一苦労だったようで、膨大な資料の中からめあての図像を探していく作業はとてつもなく大変そうだ。空飛ぶ鉢の物語で、鉢と終盤に出てくる剣が対になってるんじゃないか?とか、思いついた仮説を検証しようにも、そもそも答えになるような資料が残ってるとも限らないわけで、だからこそ見つけたときの感動はひとしおなんだろうなと。何年もかけて調べてたら、実は先行研究ありました!とか無念すぎる… 今はそういうことも減ってるんだろうけど。

    「妖怪たちの前史」の項もすごく興味深かった。小学生のときに河童について調べた記憶では、柳田国男が妖怪は「神が零落したもの」と書いていた気がするけど、ここで紹介されているのは、その土地に元々住んでいた滅ぼされてしまった人々が土蜘蛛だったり酒呑童子の元になっているという説。当代の為政者を大っぴらに批判はできないから、「我が大君の土地なれば、いづくか鬼の宿るらむ」と書いて、勝者の正当性をアピールするんだけど、書いている人の敗者の悲しみや恨みに寄り添う気持ちも見え隠れしていて切なくなる。

    古事記とかもそうだよね、スサノオ系統の神々はどんどん周縁に追いやられていって、刃向かった神々は倒されて、最後には妖怪扱いされたりする。神話や怪異譚って完全に作り話ってわけでもなくて、実際にあったことの比喩や象徴として描かれてるので、何があったのか類推するのも面白い。

    めちゃくちゃ大変そうなので、今さら民俗学者になりたいとは思わないけど、子どもの頃のワクワクが甦ってくるような楽しい読書体験だった。この先生の他の本も読んでみたい。

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    2025年05月30日
  • 謎解き妖怪学 角川選書ビギナーズ

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    人類学者民俗学者妖怪学者小松和彦先生による「妖怪学」入門書(思えば小松先生の著作は1980年代から読んでいるな)。「妖怪」そのものではなく「妖怪学」がどんなものかを教えてくれている。日本の妖怪の多彩さ、先生の学問遍歴が語られ、妖怪学の方法を、妖怪関連絵巻物の謎解き、絵巻物の謎を解くところから見えてくる日本の歴史、妖怪としての狐と狸の分析を通して具体的に示してくれる。講演を元(そういえば一度先生の講演にも行ったな)にしているのでとても分かりやすく、すらすら読める。読めば「妖怪学」が好きになるぞ。

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    2025年04月28日
  • 謎解き妖怪学 角川選書ビギナーズ

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    とにかく読みやすい。
    角川選書ビギナーズということで、初心者向けであるのはたしかだけれど、『初心忘れるべからず』の気持ちで読むのに最適でもあると思った。また発行が令和6年12月ということもあり、紙媒体としては最新の情報が組み込まれているのも魅力。
    そして、著者がどういう立ち位置で『妖怪』というものにアプローチしているのかが明確なのも良い。それが曖昧だと、どこか据わりが悪く、また書かれている文章にも懐疑的にならざるを得ない。そういう意味でも素晴らしく誠実な本だと思う反面、文章が上手いので丸め込まれている感覚もしていたりする。一読者が丸め込まれたとて、たいしたことはないのだが、化かされている気持ちにもなってしまうのが、いささか口惜しい。

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    2025年03月01日
  • 日本動物民俗誌

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    日本人と動物との関わり、特に最終章の欧米との比較において、古来からの物語が形作られている記述には、はっとさせられた。

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    2024年12月27日
  • 神になった日本人 私たちの心の奥に潜むもの

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    人はどのようにして神になるのか。私の住んでいる東京にも多くの神社が存在する。その一つ一つに何らか神様が祀られていて、そして人々が願いを上述させる為にそこを訪れて祈る。都内だけでなく勿論日本全国に神社仏閣はあるので、幼い頃から何のけなしに足を運んでいた人も多いだろう。また、私が幼い頃住んでいた場所も住所が近所のお寺その名のまんまの住所だった(○○寺)。今はもう土地区画整理事業が終わって、幼い頃慣れ親しんだ住所は無くなってしまったが、自分の住んでいる住所が、その様な神社やお寺と紐づいてる方も多いと思う。日本人なら産まれた時から身近に神社仏閣があり、とりわけ意識せずとも生活の中に溶け込んでると言える。
    本書はそのような中でも、特に歴史上の人物が神になった例を取り上げて、それに至る経緯とその後辿った変遷について記した書である。
    大きく分類するなら、怒れる魂を鎮めることとした鎮魂目的(本書では「祟り神系」と分類)のものと、偉大な業績を残した人を神として祀る顕彰系と定義し、最終的にはこの両方の側面を持ち合わせたタイプのものも存在しているようである。
    我々がよく知るところでは私も訪れたことがある、菅原道真を祀る菅原神社の総本山、九州の太宰府天満宮や、私の実家の近くにもある乃木希典を祀る乃木神社などが有名だ。前者は非業の死を遂げたのち、祟りを恐れた後世の人々が魂を沈める目的で建てたものであり、後者は日露戦争で英雄的活躍をし、明治天皇崩御に際して自決するなど忠義を示した軍人を神とした顕彰系と言える。神社を訪れる際に、祀られている人々の歴史的背景などを知っていれば、単なる散歩がてらではなく、また違った楽しみ方もできるであろう。
    本書前半、豊臣秀吉や徳川家康、西郷隆盛など著名な歴史人が多くを占めるが、それ程の偉業を成し遂げた人物だけが「神」になる事を許されている。それは自身の生きてる間の業績を後世に長く記憶させる為であったり、また後世の人々が、長く記憶し遺していく目的が大きい。
    時代が明治・軍国主義に傾いてくると、前述したような乃木神社や東郷神社、そして日本人の魂とも言える楠木正成公を祀る楠木神社などが一等神社としてその影響力を表し始める。勿論、国家への忠誠や奉仕の心を鼓舞し、その後の太平洋戦争へと突き進む日本社会の影響が大きい。
    時に祟りを鎮め、時に偉業を記憶し、そして社会的背景を取り入れて神格化されてきた人々。靖国神社に至っては、いつの間にか戦争で死んだ後の待ち合わせ場所にさえなった。何れにしても、我々日本人は無宗教を自認する人が多い中にあって、知らず知らずのうちにその様な神格化された人物に敬意を払い、そして何かを成し遂げたい時には頼ってしまう、そんな身近な存在になっている。遥か昔の受験勉強で忙しい勉強の合間を縫って絵馬に「絶対合格」と書いたにも関わらず、本命を撃ち漏らした自分を責めず、何故か責任を神頼み先に押し付ける、そんな若かりし自分がいた事を思い出す。
    この先も神を信じて神にすがり神を恐れ、祭りの熱気や熱狂を味わうなど、もはや目的がなんだか判らない程に何度も神社を訪れるだろう。この先永久に自分が神になる事は無いとは思うが、最後に記載されているように、私の死を悼み懐かしみ、故人として思い出してくれるような人がいれば、私はその人にとっての「ほんの小さな」神にはなれるかもしれない。

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    2023年07月22日
  • 呪いと日本人

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    呪いや祓いについて凄く勉強になる本でした。。後半は小難しくなり読み続けるのが辛かった。
    一章と二章についてはホラー小説で表現される蠱、蛇、猿、狗などが、どのように利用されてきたか興味深く読めましたし、呪詛や祓いなど好きなホラー小説との繋がりもあり、楽しめて読めました。
    勉強の元の本として手元に置いておきたい本です。

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    2023年05月03日
  • 村を守る不思議な神様 永久保存版

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    日本の「村」に伝わってきたモノ、
    それもいつごろからのものかもわからず、
    とにかくずっと昔から、それも大昔から、
    とにかく大事で大切なものだから、
    といわれるモノ、コトに物凄く興味が惹かれる
    前近代的という言葉では一蹴できない
    大切な「心」がそこにはある

    ここに紹介されるのは
    「目に見える」藁で作られた「神様」
    秋田地方で伝えられている
    藁で編まれた巨大な人形道祖神さまたち

    仇や思い付きだけで
    「見物」に行ってみたものではなく
    きちんと丁寧な「取材」を重ねて
    その土地で その風俗文化を継承しておられる
    方々にリスペクトの心を持って
    歩いて、見て、聞いて、
    一緒に 寄り添って
    その「お祭り」を共有しておられる様子が
    しっかり伝わってくる

    読み終えてから
    では 今自分が暮らすところに
    「村を守っている」モノ、コトが
    どれほど あるのだろう…
    と つくづく考えさせられる一冊です

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    2022年05月19日
  • 妖怪学の基礎知識

    購入済み

    小松さんの他の著作も何冊か読んでいますが、それらへの理解が深まるようなまさに基礎知識と呼べる本だと思います。それだけでなく本書の中でも取り上げられている水木しげるや京極夏彦の作品を楽しむ一助にもなるのではないでしょうか。

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    2020年11月25日
  • 呪いと日本人

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    呪いを、日本の歴史や文化の観点に立って書き綴っている面白い本です。
    陰陽道や密教などから呪いを紐解いたり、長岡京、平安京への遷都にまつわる共同体への呪いの影響、ひいては村単位でのミクロな共同体での呪いの有り様を描いたり…さまざまな呪いについての記述が面白い。
    「呪い」について紙幅を取っているため、歴史に関しては簡単な知識がある方が理解が進むかと思います。

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    2020年07月12日
  • 呪いと日本人

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    ネタバレ

    日本の宗教はシャーマニズムに分類される、という言説をみて、なんだろう?と思い購入。どうも日本の呪い信仰はあまり知られていないようだ。日本の三大宗教は、儒教・仏教・神道。しかし本書を読んでみると、呪い信仰が古代日本から近代まで信じられていたことが分かる。古代に伝来した仏教は、ほとんど呪術の文脈で受け止められていた。邪悪なものが存在する「外部」(=ケガレ)を、より強い呪力で攻撃する「調伏法」や逆にたたえることで鎮める「祀り上げ」によって祓っていた。これらは国家レベルだけでなく民衆にも浸透しており、これらは現代にまで影響していると著者は語る。「ケガレ」を祓う儀礼の特徴は、いかにして目に見えない「ケガレ」を人びとの目に見える(かのように思わせる)か、にある。現代では「呪い」そのものは消失したが、人間を互いに規制する倫理コードとして残っている、と述べる。

    軍の命令によって日本のほとんどの寺院や大社で「鬼畜米英」に対する調伏が行われていたそうだ。そう考えると、戦後のアメリカ万歳は一種の「祀り上げ」に対応するのではないか、と思える。もっと突っ込むと面白い事実が浮かび上がりそう。

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    2020年07月08日
  • 日本妖怪異聞録

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    基本妖怪を網羅していて、入門書としてちょうどいい。時代が下るにつれて、妖怪がスケールダウンしていくのが興味深い。

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    2020年05月22日
  • 異界と日本人

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    日本人の異界への考えが、社会の動きや人々の思考にどれだけ影響されたか。
    古代の異界征伐が京都政権の維持のため、中世になり、中央政権の弱体化による妖怪のスケールダウン化、また近世になり、消費社会が生まれ、人間の意識が自然から人工物になり、また、自分自身の生き方が問われる時代になり、幽霊のような個人と向き合うものが主流に。

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    2020年04月29日
  • 妖怪文化入門

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    極めて真面目な入門書。そして従来の民俗学の強烈な批判書。千達の業績を認めつつも自らが切り拓き、その展望を述べる。

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    2020年03月11日
  • 鬼がつくった国・日本~歴史を動かしてきた「闇」の力とは~

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    小松和彦(文化人類学・民俗学)と内藤正敏(写真家)との対談集。

    口絵 鬼とは何か
    プロローグ 
    Ⅰ 魔境―京都 
    Ⅱ もう一つの「日本」・奥州
    Ⅲ 鬼を操り、鬼となった人びと
    Ⅳ 鬼の王国の放浪者
    Ⅴ 鬼の王国の破壊者は誰か
    あとがき
    解説 夢獏獏
    著作目録

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    2019年11月03日
  • 妖怪文化入門

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    近年妖怪への関心が高まっている。
    本文では、憑き物、妖怪、河童、鬼、天狗と山姥、幽霊、異人・生贄、境界、などの妖怪文化を通して、日本人の生活や心境を考察している。
    ”妖怪”とはもともと学術用語。民俗語録としての「化物・百鬼夜行」などと同類の言葉。
    日本の妖怪の認識は、学術としては井上円了や柳田国男が研究してきた。
    近年は、水木しげるや京極夏彦により現在認識されている妖怪になった。
    妖怪とは、要するに怪しい物や怪しい事柄。人が何を恐れるか、何を敬うか。
    ・現象の妖怪
     ⇒「誰もいない場所で音がする」などの不思議な出来事に対し、恐怖や神秘から「小豆洗い」「天狗倒し」などの名付けが行われた。
    ・存在の妖怪
    ⇒人間の範疇を越えたとして、怪異現象の理由づけとして妖怪の存在が作られた。
    このように「しないはずのところで音がする」ということが、「”現象”が起きたから名付けた」から「妖怪と言う”存在”が音を出した」になっていった。
    日本では絵巻により妖怪(当時の呼び名では”化物”)に姿が与えられ、恐怖であり娯楽の対象となった。さらにそれが付喪神などの妖怪の多様化していった。
    また妖怪と呼ばれるものの中には、日本の中でも異文化で暮らす人々だったという説から、日本人の”境界意識”や、そこを外れたもののへの認識など、日本の人類学も見えてくる。
    国を隔てても妖怪譚があれば形を変えて理解しあえる。日本の”鬼”が”悪魔”と訳されるなど。しかし死んだ者の魂という概念がなければ幽霊譚は通じない。本当にその国を理解するなら”鬼”は”鬼”のまま伝わっていくこと。すると、妖怪研究は文化研究であり、人間研究だということ。

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    2019年09月10日
  • 京都魔界案内~出かけよう、「発見の旅」へ~

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    様々な昔話と、その舞台になった京都の寺や神社、場所などをセットで説明する本。話の元になった絵画や、現在の写真が多くて軽めに読める。そこに行くまでの交通手段が書いてあるのは個人的にツボだった。
    昔話としては知っているものが多かったが、今もその場所が残っていることを知らなかったものも多く、実際にあった場所を舞台にした話だったんだなと感心した。
    逆に言ってしまうと、ある程度いわく付きでなければ現代まで残らなかったかもしれず、そういう意味で寺社のプロモーションは抜群に効果的だったんだろうなと思った。

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    2019年09月10日