藤谷治のレビュー一覧

  • あの日、マーラーが

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    ネタバレ

    東日本大震災が起こった日、東京フィルがそれでもコンサートを強行したという事実をもとに、再構成した小説です。
    さまざまな立場の人間の群像劇になっており、それらはすべてフィクション。
    ただし、だからと言って嘘はないんだと思う。

    色々なバックグラウンドを持つ人々、音楽というものに対する知識も感じ方も関わり方も違う。
    未曾有の大災害に対して何を考えたかも違う。

    何かドラマティックなことが起こったわけでもないし、
    災害に対する音楽の力を強調する作品でもない。

    ただ、あの日、東京にいたみんなが多分感じたことを、キャラクタを通じて描いています。
    それは、罪悪感であったり、東北の現状を知りながら自分のこ

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    2016年03月01日
  • あの日、マーラーが

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    あの日、本当ならいつものように過ぎて行くはずの日常が、現実とは思えないほど一瞬で消えさった。その3月11日に実際に行われたマーラーの第5番の演奏会をもとにして生まれた物語。
    演奏会をめぐる、登場人物それぞれのエピソードが時間を追いながら平行して語られる。今までの人生で抱えてきたもの、震災による混乱、先の見えない不安が入り混じった中での音楽の思考は、マーラーの音楽が彼らに何かしらの光をもたらしたと感じるものだった。
    再読する時は、音楽と一緒にぜひ読みたい。

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    2016年02月22日
  • あの日、マーラーが

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    事実を元にしたフィクションとのことだが、あの日本当に演奏会があったのね~。
    錦糸町ということはあのオケかしら・・・

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    2016年01月24日
  • 茅原家の兄妹

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    ある日主人公は大学時代に交流のあった恭仁に呼び出される。そこには妹の睦美と雑用を行う新次郎が住んでいた。
    伯父、母、父、とある作家の身に起こった怪事件、子ども…

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    2016年01月20日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    8人の作家による「小説」をテーマにしたアンソロジー。色んな切り口で切り刻まれた「小説」や「物語」を小説で読むことで、物語の深みに勝手に囚われたり、メタ的なゾワゾワ感に包まれたりする。小説って面白い、と実感。

    秀作が揃っているが、ワシは、物語の禁じられた世界で物語を知覚し出会う男女を描く「赤と青の物語」(加藤千恵、著)と、物語を創り出すAIの成長とブレイクスルー後の世界を描いたSF要素もある「ワールドエンド×ブックエンド」(海老沢めろん、著)が、特にお気に入り。

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    2015年12月24日
  • おがたQ、という女(小学館文庫)

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     おがたQと自ら名乗る女の子が主人公なのだけど、その正体を掴むことがいっこうにできない。まさに彼女の存在は「暗い謎」であり、その謎が知りたくて引き込まれた。身勝手で打算だらけの人達に囲まれて翻弄される人生の中で、それを受け入れることも拒否することもなく生きる彼女が悲しくて寂しくて、読後はぽっかり穴が開いたような気持ちになったけど、あのラストが彼女にとっての幸せであるよう祈りたい。

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    2015年12月16日
  • 本をめぐる物語 小説よ、永遠に

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    作家陣も表紙も、10代向け直球。中堅作家が並んで、平均点以上は約束されている。知らない作家を発見する喜びはなかったけれど、どの作品もお話を読む楽しさを提示してくれ、安定感があった。

    奇しくも「いじめ」がからんでくるものが8本中3〜4本あり、いじめにあってる子が本を読んで本の世界に救いを見いだすという図式が、かなり一般的なようである(本といじめって親和性高いんだなあ…)。

    神永学で軽やかに入り、一番よかったのが千早茜、そして藤谷治の問題提起で終わる。小ぶりながらよくまとまったアンソロジーだった。

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    2015年12月14日
  • あの日、マーラーが

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     311の夜、錦糸町でコンサートが開かれた事実を元にしたフィクション。
     あまりの当たり前の日常さに、「あの日」は普通に過ごすことができなかった自分のことを思い出してしまう。そしてそれでも普通に日常をたんたんと過ごす登場人物たちを読むことで、どこか心が落ち着くところがある。
     311ということで感動を求めて読む人には肩すかしかもしれないけれど、この日常をたんたんと読ませる構成力と描写力はものすごい。
     青年団の舞台を見たときと感覚が似ているような気がする。

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    2015年10月19日
  • 全員少年探偵団

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    ネタバレ

    江戸川乱歩「少年探偵団」シリーズのオマージュ。表紙を見た途端思わず笑ってしまいました。
    装丁、活字、イラストやデザイン、文体まで、かなりあの本に忠実に似せてある。ここまでやるポプラ社スゴイ! ポプラ文庫クラシックの宣伝も効果絶大でしょう。小学校の図書室で手にしたことのある方には垂涎モノかも。あと何冊かこういうのが作られているらしいけど、この一冊だけでも充分満足。

    中身は、明智小五郎と少年探偵団の話そのまま。敵も怪人二十面相。大胆かつ不敵な動きで皆を翻弄しますが。

    ちょっと違うのが、携帯電話やインターネット、DVDなんて単語が出てくるところかな。平成版少年探偵団。裏表紙の少年はスマホ構えてま

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    2015年06月18日
  • 全員少年探偵団

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    ネタバレ

    懐かしい装丁・文体で一気に少年探偵団ワールドに引き込まれた。
    現代設定なので携帯やネット・CGなど違和感なく入れられているけど、肝心なところは昭和な銭湯ってあたりがいい。
    とくにエレベーター演出はオマージュっぽくて好き。

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    2015年03月11日
  • ヌれ手にアワ

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    ドタバタでした。
    欲に目がくらんだ人たちの、滑稽な奮闘ぶり。嫌なかんじはしなくって、必死さがむしろ清々しくって面白い。
    一人だけ、欲とは無縁だった人物が、文字通りふわりと浮いて終わるのも、なんとか良かったと思った。

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    2015年03月05日
  • 全員少年探偵団

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    懐かしい!
    装丁もそうだけど、内容の再現率が素晴らしいです。

    ノロちゃん、井上くん、そして最後の方のエレベーターのシーンは必見!
    ちょっともう一度、原典読み返そうかな?

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    2015年02月24日
  • 全員少年探偵団

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    江戸川乱歩氏の世界観を再現している作者に脱帽する。

    過去に江戸川乱歩氏の作品を読んだことがある読者との間に暗黙知が存在していて、それを利用しているのかも知れないが、単純に楽しめる作品である。

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    2014年12月29日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    明日町こんぺいとう商店街第2弾。こんな商店街があったらな~と思わせるようなお店ばかり。行きたいのは「水沢文具店」と「鳥吉」。お話で好きだったのも同じ。あとお弁当屋さんの話もよかったな。 どの話も少し胸がチクっとするのだけど前を向くための痛みの話で読んでいて元気が出た。

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    2014年11月27日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    こんぺいとう商店街2弾目は、前作よりも胸の奥がチクリとしたり、ひりひりしたり、しんみりしたりするお話が多かった。

    けれどやっぱり、この商店街のお店はどこも居心地が良いのです。

    おまち堂のひじきにはちょっと泣けた。
    栄養と思いやりたっぷりの料理には体だけでなく心も満たしてくれる力がある、はず。
    水沢文具店もいいなぁ。
    落ち込んだ時に元気の出るお話を書いてもらいたい。
    欲しい言葉をくれる、といえば鳥吉のキヨちゃん。
    こういう優しさ・友情に弱いのです。
    人生の迷い道。行き止まりに見える時には益のあるアドヴァイスよりも、一緒に怒ったり泣いたり笑ったりしてくれる、ただそれだけのほうがいい。

    そして

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    2014年10月17日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    第2弾はどの話も明日を生きるための元気と勇気をくれるような、心暖まる話だった(*´ω`*)行きたい店はキヨちゃんの「鳥吉」だけど、話は「水沢文具店」が好き♪

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    2014年09月27日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    下町の『こんぺいとう商店街』にある6軒の店の物語。1篇ずつ別の作家が変わる、シリーズ2作目。さまざまなテイストの文章が商店街のように混在している。前作を引き継いで他の店のこともそれぞれの作中に登場するところが目新しい。

    「古書卯月」「あったか弁当・おまち堂」「水沢文具店」「台湾茶『淡月』」「カサブランカ洋装店」「やきとり鳥吉」

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    2014年06月22日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    こういう作品集もいいものですね。
    今回も、どれもごく自然に寄り添ってくれるような優しさに満ちた作品でした。

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    2014年05月23日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    シリーズ2作目。どの作品も今回は人生の挫折や岐路がテーマに入っていて、どこか考えさせられる話ばかりでしたが、読み終わった後、胸があたたかくなりました。1巻で出てきたお店も時々、作品の中で顔を出していて、お店を元気にやっている様子が伝わってきて良かった。金平糖のおじいさんとカフェの方の恋はどうなるのだろうか。まだまだ続くようなので、今後どんな作家さんが参加されるのか楽しみ。

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    2014年04月20日
  • いなかのせんきょ

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    ネタバレ

    来週は参議院選挙という事で選挙にちなんだ小説。
    ずっと無投票選挙が続いてきた山村で、村の実力者に推された助役とそれに対抗して出馬した主人公で争われる村長選挙。寂れ、箱モノを作って財政危機に陥った村をどう立て直すのか。補助金漬けで公共事業頼みは日本の縮図。カネなし、支援者なし、組織票なしの主人公が展開する選挙戦は読みごたえあり。文体は講談調&方言丸出しでゆるい感じで、それもいい味出してますが。

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    2013年07月13日