藤谷治のレビュー一覧

  • 我が異邦

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    表題作から引用させてもらったが、確かに日本人はそうかも。
    余暇をたくさんキープしてだらだらしたいもんです。してるか。

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    2011年10月16日
  • 我が異邦

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     名前も知らなかった作者の短編小説集、バーカウンターを描いた表紙に引き込まれ、まるで見知らぬバーで一杯飲むように読んだ。主人公(作者?)の感じ方が自分と似ているところがあったり、ある一文に少し考えさせられたり、なかなか面白かった。

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    2011年10月09日
  • 遠い響き

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    読後感は意図的にすっきりしないものになっており、登場するオランウータンを通じてアンリアルが強調される。キーワードは「空気」。KYと呼ばれないように「空気」に縛られる若者への同情と、かたちを変え残り続ける日本的な集団主義への嫌悪感が露骨に表現されている。""

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    2011年09月25日
  • 恋するたなだ君(小学館文庫)

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    アリスみたい、児童文学よんでたときみたいに身をまかせてよめる、あかるくたのしい話。たなだ君のポジティブな疾走感が良い。いろんなくだらない要素も愛。趣味がわかれるかもしれないけど、わたしはこういうのがすごく好きなんだな、と実感。

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    2010年10月08日
  • 恋するたなだ君(小学館文庫)

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    いいっすー。泣けます。
    どこにでもいそうな極々普通の29歳、たなだ君が
    迷い込んだワンダーランドでの恋愛ストーリー。
    まか不思議なその町では、まったく非日常な出来事ばかり
    が起こりますが、たなだ君はその町で見かけた女性への
    想いが溢れていて、そんな非日常が、さほど可笑しなことではなく
    自然に描かれて、しかもユーモアを上手く使いながらなので
    違和感なく自然に自分もその町に溶け込めます。素晴らしいー。
    イガラシさんとヤタガラシさんのくだりは最高です。

    後半のたなだ君が想いをぶつけるシーンは感動的だし、
    彼の口から発する言葉の真摯さと誠実さは胸を熱くします。
    なんのとりえも無いなんてとんでもない。

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    2009年12月04日
  • いなかのせんきょ

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    これくらいド真剣に自治体のことを考えてくれる首長さんって日本にどれくらいいるんだろうか。けれど、こういう人がいないとダメなんだろうなあ。(2009.09.07)

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    2009年10月04日
  • 恋するたなだ君(小学館文庫)

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    方向音痴なたなだくん(29歳)が
    愛車のろんぽうくんとともに
    ヘンテコなまちに迷い込んで・・・

    とっても元気になれるお話

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    2009年10月04日
  • 恋するたなだ君(小学館文庫)

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    はちゃめちゃなのにかわいい。
    童話のような恋物語でした。
    解説でも書かれていたように、アリスを思い浮かべるストーリーです!
    刹那に恋をして、そのまま一途に突っ走る―そんなコトは大人にはできないのに、実行するたなだ君が羨ましい…
    でも、大人だからこそ、恋を続けることの難しさを知っているから不安にもなるんだなァ。
    応援したくなるようなファンタジー的恋愛小説でした。

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    2009年10月04日
  • アンダンテ・モッツァレラ・チーズ(小学館文庫)

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    この本好き!軽い語り口調に最初は戸惑ったけど、各々の人間臭さにどんどん愛着が湧いてくる☆ストーリーとしてはさほどの展開はないものの、人間模様が面白い。

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    2009年10月04日
  • 小説にできること

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    小説家の藤谷治さんによる小説とはなにか?という本。わたしはなぜ小説を読むのだろう。いちばんは暇つぶし。でも本当は心が震えるような体験を求めてもいるのだ。

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    2025年11月25日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

    購入済み

    シリーズ第2弾。スカイツリーを見上げる下町の片隅に、ひっそりと息づく商店街を舞台に人間ドラマ。ひとつの商店街を舞台に6人の人気作家が紡ぐ、ほっこりおいしいアンソロジー。

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    2025年11月04日
  • エリック・サティの小劇場

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    サティ没後100周年イヤーとあって、こんな小説まで出ていたのねと手に取った
    サティは、その個性的な人となりに相応しい奇抜な作品タイトルや作曲姿勢で知られているけれど、本作もそうしたタイトルを各章にちりばめたSFコメディ?小説だった
    後半の展開に面食らったけれど、決して格式張らず、軽妙洒脱に聴くものを魅了し、時に惑わすサティ作品を意識しての物語なのかな
    随所にサティについてのネタも仕込まれていて、(特に中〜後半)ファンには嬉しいところ
    逆に事前知識無しで挑んだ時、どこまで物語に愛着が湧くかは…?

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    2025年10月01日
  • エリック・サティの小劇場

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     不思議なお話でした。
     第一景から最後の第十九景までのタイトルは、すべてエリック・サティの作品名になっています。
     エリック・サティは、ご存じのとおりフランスの作曲家で、1866年に生まれ1925年に亡くなりました。パリで活躍し、個性的な作風と不可思議な作品名が知られていますよね。

     お話の舞台は、「第一景 ピカデリー」とあるように、ある三階建マンションの一階部分にある「喫茶 ピカデリー」です。
     店長は、このマンションの家賃収入があるので、ピカデリーの営業にはあまり力が入っていません。なのでメニューは、コーヒーとカフェオレと紅茶だけ。しかもホットだけで、紅茶のフレーバーはアールグレイしか

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    2025年08月10日
  • エリック・サティの小劇場

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    タイトルに興味があって読んでみた。ちょっと奇妙な話だな、くらいで終わると思いきや終盤の「びっくり箱」から喜劇に転換してびっくりした。

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    2025年08月07日
  • あの日、マーラーが

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    "あの日"って2011年3月11日だったのですね。事前知識全くなしにタイトルだけで購入したので知りませんでした。また、著者は"船に乗れ"の人だったのも読み始めて知りました。随分と前に読みましたが良い印象を持っています。
    でも、この本は読むんじゃなかった。読んで後悔、嫌なことを思い出させられました。
    ダニエルハーディング指揮の新日本フィルが、当日、マーラー5番のコンサートを決行したのはもちろん知っていました。NHKの特集番組も見ました。あの瞬間、私は新国立劇場でオペラを聴いていました。始まって45分で中断、打ち切りになってしまいました。17時くらいまでロビ

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    2025年05月25日
  • あの日、マーラーが

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    2011年3月11日、東日本大震災の起きた日。
    その日の夜に行われたオーケストラのコンサートと、そこへ赴いた何人かについて、描かれている。

    全然知らなかったけど、実際にコンサートが行われ、賛否両論あったそうだ。
    明確にどちらということでもなく、「こんなときに音楽なんて」という気持ちも、「今こそ音楽を」という気持ちも、両方感じるような気がする。

    コンサートをやったということは、そこで演奏した人も(僅かとはいえ)聴きに行った人もいるわけで、そういう人たちの思いを少し感じられる。
    登場人物たちが少しだけ関わるのも、ちょっといい。すずさんが好きだったな。

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    2025年04月11日
  • 小説にできること

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     本は数え切れないくらいたくさんあり、そのうちの小説もたくさんあります。
     なぜ、小説がたくさんあるかというと、まず、小説が消耗品だからだと、著者である小説家の藤谷 治さんは言います。普通、小説は1度しか読まれないから、たくさんの小説が必要なのだと。
     そして、もうひとつの理由は、小説というものは、いろいろなことができるものだから、たくさんあるのだと言います。

     本書は、そうした小説にできることが、その特徴に合わせて書かれています。
    下記の目次にあるように小説には、いろいろな書き方があり、いろいろなことができます。

     本書の帯には、三宅香帆さんの言葉が書かれてありました。
    『本書で、小説の

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    2025年02月09日
  • ニコデモ

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    一曲の素朴な歌を通して繋がる運命のおはなし。
    おはなし、と言いたくなるような童話のような文章だった。ニコデモの数奇な運命に最後はほろりとした。ほんとうの善行は語られることのないもの、という一行は今の承認欲求で溢れかえった現代に一滴の讃頌をもたらしそう。日本的キリスト教の解釈っぽい側面もあるのかな。そう思ったら、弟子の書取りによる聖書っぽい体裁のような気がしてきたな。日本の聖フランスチェスコの奇跡。

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    2025年02月09日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    前向きな終わり方ではあるが、全てがほろ苦くて切ない。シリーズ化していて、何作あるのかわからないが、少しずつリンクしていて、商店街を制覇したいと思うので、続きも読みたい。

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    2024年10月01日
  • 明日町こんぺいとう商店街2 招きうさぎと六軒の物語【電子限定特典付】

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    シリーズの第2弾

    シリーズ1に登場したお店が出てきて
    繋がりをもって読めた

    吉川トリコさん
    『カサブランカ洋装店』
    意外性があって
    ライトな語り口調のなかに胸をつかまれて
    心に残るものがあった

    シリーズ1に比べて
    読んだことのない作家さんが多く
    新しい作家さんとの出会いが嬉しかった

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    2024年06月05日