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第一章 小説にはなんでもできる(技術篇)/第二章 小説にはなんでもできる(内容篇)/第三章 小説は道徳にとらわれない/第四章 小説は人間の多様性を描きわける/第五章 小説はダメな人間を輝かせることができる/第六章 小説は空想を描ける/第七章 小説は時代を描くことができる/第八章 小説は理想を託すことができる/第九章 小説は美を追求することができる/第十章 小説は人を励ますことができる
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Posted by ブクログ
“「客観的」というものは、本当にあるのか?“ “人間にキャラクターなんてあるのか?“ 小説の話を読んでいるつもりが、いつの間にか、自分を取り巻く世間や社会について考えてた。生活していると、あまりにも効率よく、要領よく、生きることに焦点が当てられがちだが、そうでないところに光が当たっているから、自分...続きを読むは小説を読むのが楽しいと思うんだな。
小説 物語は、私を色々な体験をさせてくれたり(その気にさせる)、想像力を膨らませてくれたり、色々な感情にさせてくれたり。 私の知らない世界を教えてくれる。 ブク友さんが本棚登録していたのを見て、興味を持った。 小説を読む視点が変わりそうだなと思った。 色々な本 世界に出会いたい!と思えた...続きを読む。
「なんでもいいよ」と言われるのが一番困る。 誕プレ何が欲しい? 今日の夕飯に食べたいものある? 今度のお休みどこいこっか? 「なんでもいいよ」って、自分の提案を相手が真面目に考えてくれてない気がする。 時々腹が立つ。 考えるのがめんどくさいからって丸投げしてんじゃねえよ、と思ったりすることもある...続きを読む。 ****** 私は「ちくまプリマー選書」のシリーズがかなり好きだ。 想定される対象は若い読者だと思うのだが、それだけに著者たちが言葉を厳選して伝わりやすく、言いたいことができるだけ届くようにと祈るような気持ちで書いていることが伝わってくる気がするからだ。 本書は、自身も小説家である著者が「小説とは何であり、どのようにして書かれているものなのか」を古今のさまざまな小説を例に出しながら紹介するものである。 何でも書ける。 何をどのように書いてもいい。 自由である、と著者は言う。 この自由さは、しかし苦痛でもある。 何でもある、は何にもない、と同義なのだ。 自分から、ゼロから産み出していかねばならない苦しみ。 苦労したから面白いものができる保証はなく、自分にとって面白いものがみんなにとっても面白い保証はない。 苦労して書いたものがたとえ受け入れられたとしても、それは一回消費されれば終わることも少なくない。 けれど「書かずにはいられない」というのが小説を生業とする人の業なのであろう。 素材はどこにでもあるが、どれでもいいわけではない。どれが良い素材になるのかはわからないし書いたものの責任は全て書いた人が負うことになる。厳しい批評や批判だって受けるかもしれない。 古くから人は物語を作ってきた。 それはほとんどが絵空事であって、私小説といわれるジャンルでも"作品"に昇華できる程度には脚色がなされているはずだ。 かつて小説は低俗なものとして低く見られていた(「小」説、という言葉がそれを表しているらしい)と聞いた。 それでも洋の東西を問わず、物語が絶えず作られ続けてきたことには意味があるのだろう。 そんな物語や小説について、若い読者に向けて言葉を綴る著者。その語り口はとても魅力的だ。 読んだけど自分には面白くなかった、それもひとつなのだ、意味があるのだ、と著者は言う。 そうなのかもしれない。 私たちは自分が触れてきたものたちでできている。 本棚はその人を映す鏡、みたいな言い方もあるし。 瞬時にして、その場(部屋の中とかカフェの中とか風呂の中とか)から動くことなくいろんな世界に入っていける、自分の頭の中に描かれるイメージを味わう、そんな感覚は"小説を読む"行為でしか体験できないものだろう。 うっかりすると仕事関係の本ばかりになってしまいそうな本棚に、もっといろんな小説を並べたいなと思う。 ****** ところで、自分が「何食べたい?」「どこに行きたい?」と聞かれた時につい「何でも」「どこでも」と答えたくなってしまうの、どうにかなりませんかねぇ。笑
いい小説かどうかは、自分で読んで決めるとあって、なるほどと思った。小説にできることがいろいろ挙げられていて、中でも特に「人を励ますこと」がいいと思った。落ち込んだり悲しんだりしている時に、自分が選んだ小説に励まされたら嬉しい。私もこれからは小説も読んでいきたいと思った。
子供の頃おもしろい小説に出会って、心が震えた。それから次々と色んな本を読んできたけど、はじめて感動し、物語にワクワクしていた当時の気持ちを思い出せた1冊。小説の解説の仕方も面白いし、引き込まれる。自然と小説を読みたくなる。
心が躍るような作品にたくさん出会いたいと思った。 もし自分の心に触れなかったとしても、それは無駄ではなく、自分を知り、自分を作っていく過程に過ぎない。 小説との対話を通して、自分自身の心の原型を少しずつ輪郭あるものにしていきたい。
小説はなぜ存在しているのか。 小説は実用書やビジネス書、自己啓発本とは違って、読んですぐに役立つものでもないし、体系だった知識を得られるわけでもありません。 「小説を読むなんて時間の無駄だよ」と言う人もいるかもしれない。 でも、「無駄でもいいじゃん」と僕は思います。無駄こそ楽しかったりするし。...続きを読む それに、「想像力」って人生を豊かに生きるうえでとても大切で、小説なんてまさに人間の「想像力」の結晶です。書く方も読む方も。 想像することって、簡単なようで意外と難しかったりするんですよ。 世の中に「面白い小説」も「つまらない小説」もなくて、あるのは「自分にとって面白い/つまらない小説」だけ。 もしこの先「これは自分のことを言っている!」と思える1冊に出逢えたなら、それほど幸福なことはないんじゃないかなと。
書く前はなかった作品に出会えることってすごく幸せなことなんだよな。生徒たちにも伝えたい言葉がたくさんあった。
なぜ自分は本を読むことがすきなのか、その答えを改めて考えることができたように思う。 私が本を読むことがすきな理由は「人と触れることができる」ということである。それは文章内に登場する人物もそうであるが、それよりもその文章を書いている作者本人である。この本でも触れられている通り、元々は何もなかったところ...続きを読むから、作者が文字を書くことによって物語になるのであり、文章には作者本人の姿が映し出されている。そうした「人」という存在を感じられるために本を読むことが好きなのである、ということに改めて気づくことができた。 またこの本を手に取ったきっかけは、私自身も小説を書く、ということであったが、小説は自由である、ということを改めて思い直すことができたと思う。つい小説を書いていると「こうした表現でいいのだろうか?」、「読者に飽きられるのではないか?」と考え、何かの型に嵌った書き方をすることでそうした不安から解放されようとしてしまう。型が全くない小説は読みづらいものとなるだろう。しかし、型がなくなって別に小説として問題はないのだ。自分が書いた文章はすべて小説となり、そこに間違いはないと思われる。 自由な発想、自由な表現を素直に書く、これが私の課題であり、最終到達地点であると思う。 本文で引用されている小説も有名なものが多いが、読んだことがないものが多く、興味を惹かれた。特に「地底旅行」と「飛ぶ教室」はすぐに買って読んでみたいと思う。
小説は何だってどのように書いたってよくって人間のダメさも非現実的な話も書けて、と多角的に小説を称えるいい本でした。よく分かってない(と実際に書いてあった)くせに変にBLの話を美の追求の話に織り交ぜてきたのは、界隈へのウケを狙って逆に鼻白まれるやつだなとは思った。
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