松永美穂のレビュー一覧

  • モモ(絵本版)

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    内容 ミヒャエル・エンデの名作「モモ」の第一部を絵本化。聞き上手なモモと友人たち、特にベッポとのエピソードを取り上げる。
    感想 「時間どろぼう」との闘いが始まる前の「第一部」にフューチャーしているところが良い。本編の前段階とも言えるこの部分はつい読み飛ばしてしまいがちだが、ここだけでもひとつの物語にできるほどの魅力がある。原作への導入としても良いと思う。ただ、声に出して読んだ時の読みやすさや理解しやすさは、個人的には、原作の訳文の方がしっくりきた。

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    2025年12月14日
  • モモ(絵本版)

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    「モモ」という名作があることを知り、この絵本を手に取った。原作のすべてを表現しているわけではないらしいが、今を見つめることの大切さを感じることができた。原作も読んでみたい。

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    2025年09月27日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    親子ほど年の離れたハンナとの恋、ナチの強制収容所をめぐる裁判、服役中のハンナとの交流。
    恋愛小説かと思いきや、メインはナチズムの戦争犯罪だった。
    まだ自分が産まれてもいない時代の罪を、我が事のように捉える。
    この“集団罪責”に共鳴できず戸惑った。
    これは…人種の違いなんだろうか。
    でも世界的ベストセラーになるってことは、メジャーな考え方といえるよね。
    服役してまである事実を隠したいハンナの心情も分からなくて、モヤモヤしてしまった。

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    2025年09月14日
  • モモ(絵本版)

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    詩のような絵本。
    押し付けがましくもなく、教訓じみた話でもなく。
    この本の中に登場するモモの話の聞き方と同じように近くに寄り添って座ってくれているような、自分の思索に耽ることができるような本。

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    2025年09月03日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    親子ほどの歳が離れた二人の情愛と突然の別れ、そして戦争の影を伴う再会のお話
    
    以下、公式のあらすじ
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    過去に犯した罪をどのように裁き、どのように受け入れるか――。
    数々の賛辞に迎えられて、ドイツでの刊行後5年間に25カ国で翻訳され、
    アメリカでは200万部を超えるベストセラーに。
    
    15歳のぼくは、母親といってもおかしくないほど年上の女性と恋に落ちた。「なにか朗読してよ、坊や!」──ハンナは、なぜかいつも本を朗読して聞かせて欲しいと求める。人知れず逢瀬を重ねる二人。だが、ハンナは突然失踪してしまう。彼女の隠していた秘密とは何か。二人の愛に、終わったはずの戦争が影を落していた。
    現代ドイツ文学の旗手による、世界中を感動させた大ベストセラー。
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    15歳の主人公ミヒャエルが病み上がりの不調を介抱してくれるという偶然出会った36歳のハンナ
    ミヒャエルはハンナと恋に落ち、学業に復帰した傍ら、彼女の家を訪ねては逢瀬を重ねる
    出会う度に朗読をせがむハンナ
    ただ、二人の関係はハンナの突然の引っ越しによって終わりを告げる
    その後、大学で法律を専攻したミヒャエルは、ゼミで傍聴した裁判でハンナを見つける
    彼女は、ユダヤ人の大量殺害事件に関わっていた疑いで告発されていた
    真摯に受け答えをするハンナだが、何かを隠すようにやってもいない罪を認める
    彼女が隠したかった事を察したミヒャエルは裁判長に進言しようとするが……
    そして、その後のハンナとの再会
    
    
    36歳と15歳のお姉ねショタはどうなんだ?
    まぁ、ハンナはミヒャエルを17歳だと思っていたようだけど、それでも19歳差
    20歳と41歳だとしたら許容できなくもないけど、これは流石にいけないのではなかろうか?
    
    物語の序盤でハンナの隠し事は察しが付く
    名前を敢えて尋ねるところとか、そもそものタイトルの朗読をせがむあたりはそうなんだろうなぁと容易に思い至る
    失踪に至る過程にしても、もっとやりようはあったと思うけれども、彼女にとってはそうするしかなかったのだろうなぁとも思う
    
    
    そして裁判所での再会というか、発見と彼女の過去の罪の発覚
    
    ユダヤ人をアウシュビッツ収容所に送った罪
    囚人の移送中に起こった火事で、教会の鍵を開けずに見殺しにした罪
    
    他の看守達はハンナに罪を被せるような発言をする
    事実とは異なる証言でも、隠し事を暴かれたくなくて受け入れるハンナ
    
    彼女の隠し事を察し、その事を裁判長に進言すれば罪は軽くなるかも知れない
    しかし、彼女が隠したがっている事を自分が暴露してもよいのかという葛藤
    無実の罪を被ろうとしてでも隠したいという想いを汲み取るミヒャエル
    
    大学に入学した頃は、まだハンナへの想いはあっただろうけど
    裁判所でハンナを見つけた際には、明らかに気持ちが醒めているように思う
    なので、既にこの時点で彼女への想いはとっくになくなっている
    もし彼女と今後も何等かの形で関係を持とうと思うのであれば、裁判長に言っていたと思う
    
    その後もコンタクトを取ろうとしないし、刑務所にも朗読のテープは送っていたのに、手紙は頑なに送っていない
    なぜ手紙を書かなかったのか?という疑問もあるけど
    恐らく、ハンナに対して疚しい気持ちや負い目、もしくは見下した感情があったのではなかろうか
    
    ハンナが出所する際に所長から相談されたときの反応もそう
    ハンナの面倒を自分が見るという事に対する戸惑いや困惑、もしくはある種の嫌悪感も読み取れる
    だからこそ、ハンナの最終的な選択に至ったようにも思える
    
    ただ、ハンナはその前から食べ過ぎであったり体を洗わなかったりと、自分を顧みない行動を取っているわけで
    ミヒャエルの態度だけではない可能性もあるけど、それでもやはり最後の引き金であったように感じる
    
    
    物語として読んでいるからこそハンナの隠し事には容易に気づく事ができるけど
    実生活でこんな人に出会っていたら、私は気付けるだろうか?
    ハンナの特徴に限らず、人は何か隠し事をしていても察する事ができないかもしれない
    なので、周りから見て愚かな行動をしている人は、もしかしたら何か隠したいものがある人かもしれない」んだよな
    
    
    前半の歳の差恋愛という雰囲気から、後半は戦争犯罪と世代間の問題がテーマになっている
    戦争当時に生まれてすらいなかった世代に、罪や責任はあるのか?
    若い世代に「罪」はないが、「責任」はあるというのがドイツの認識のようだけど
    果たしてこれもどうなのだろうね?
    
    日本でも同じ事が言えるだろうか?
    特に、既に戦後80年が経過した現在において……
    
    もちろん、当時の日本が犯した罪から目を背けてはいけないけれども
    戦勝国に反省する要素はひと欠片もないのか?という疑問もある
    
    そして、当時生まれていなかった世代の人間が背負わなければいけないのか?
    
    国としての罪と責任はあるけど、ただその国の人として生まれただけの個人にそこまで責任を負わせる必要はないと思う
    ただ、その国で生まれ育ち、どんな思想を持つのかというのは個人の問題だし
    その結果、培われた思想はその人の責任だろうな

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    2025年08月25日
  • モモ(絵本版)

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    町外れの劇場にやってきたモモ

    モモは静かに話を聞くことが得意
    話を途中で遮ることも自分の意見を言うこともなくただ黙ってその人の声に耳を澄ませる

    それができるのはわずかな人だけ

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    2025年07月30日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    もっと小説ではなく散文詩として捉えて、そういう製本をするべきだったのでは?ソローキンじゃないんだから。

    内容自体は評価できる。太字はチープだ。

    最後を描きたかったんだな。良い本は光り輝く(本当に目が潰れるくらいの光が)瞬間が一つある。もっと薄い本になれば、その時また読み返したい。

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    2025年07月19日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    これはね舞台がそもそも難しい。
    日本人には特に。
    あとね普通に倫理的に無理って人がいると思う。
    人を選ぶ小説だなと。
    全体的な雰囲気は嫌いじゃない。
    景色が浮かぶ。
    映画を観てみようかなって思った。

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    2025年06月14日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    39歳で非業の死を遂げた作家の自伝的小説。

    ルーマニアのサーカス一家に生まれた彼女が、子どもの視点から「母さん」「父さん」「姉さん」「おばさん」について語る。

    短文なので感情がそのままに伝わってくる。
    怖さや驚きや悲しみや表せない感情をこれでもか、と浴びせてくる。
    常に危険を感じて生きているようで苦しさばかりを感じてしまう。

    悲しいと、年をとる。 これは辛いな…

    そして、子どもはほしくない。の言葉が延々と3ページに渡り続く。

    タイトルにも何かを感じてほしいと投げかけているようで…何を思っても正解などないような気がした。






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    2025年06月13日
  • 車輪の下で

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    ネタバレ

    高校の時に、「俺本読むわ、でも何から始めていいかわからんし」って言った時に母が買ってきてくれた本がこれ。積み本にしてそのまま捨てて、買ってくれた母は今は亡き。
    思い出して大いに猛省し、再度読む機会を得た。
    これはヘルマンヘッセの自伝でもあるという事だったけど、ええ!?主人公最後....オイ
    これは今でいう鬱になっちゃった時期があったんだろうか、神学校から戻ってきてからの話がぶっとぎ過ぎて学生時代こんなむつかしい本理解できんやろうって思いながらも、でもやっぱりこれは学生時代に読んでおきたかったなぁとつくづく思った。
    タイトルの車輪の下って意味が文中に登場し、ああ、そういうことなんだぁって納得した。もとは”車輪の下”だったのを、この新訳時に”車輪の下で”と接続助詞を付けることでよりその意味を分かりやすくしたとあとがきに書かれている。この光文社古典新訳文庫シリーズは全体的に読みやすく書かれているので敬遠しがちなトルストイなどの文学書などもとっつきやすい。また今後もお世話になるシリーズ文庫だ。

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    2025年05月15日
  • 車輪の下で

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    そうなのよ
    なんで『車輪の下で』ってタイトルにしたの?って気になるよね

    はい、ヘルマン・ヘッセの代表作『車輪の下で』です
    みなさんご存知の通り、これまでの翻訳本のタイトルは圧倒的に『車輪の下』なのよ
    なんで「で」をくっつけたのか?って気になるよね

    ならいない?いや、わいはなるの!

    でね、そもそも『車輪の下』ってなんなのよ?って話ですよ

    「車輪」って言われるとさ、なんかものすごいでかいのが思い浮かぶのはわいだけ?馬車に付いてるやつ
    馬車にひかれてんのよ
    しかも「下」にいるってことはひかれた状態キープですからね
    腹の上に馬車乗った状態で小一時間です
    でもって馬車にひかれたってことはその前に馬にも踏まれてますからね
    ギューってされてますからね
    ギューのドーンのムギューですからね
    『車輪の下』ってそういうことですからね

    あ、なんか『車輪の下』ってドイツ語で「落ちぶれた」「落ちこぼれた」って意味があるみたい
    それを最初に言いなさいよ
    馬車とか言っちゃって、いらん恥じかいたやないか

    でもって「車輪」には色んな意味が込められているみたいなんよね
    「運命」とか「社会」とか
    で訳者の松永さんは「で」という助詞を付けることで、現在進行中のイメージを持たせたかったみたい(直球な理由)

    「社会」に押し潰される中でもがく主人公

    でもなー
    こういう悲しい物語はやっぱあんまり好きじゃないんよなー
    色んな教訓を込めたかったんやろうけどさ

    ギューのドーンのムギューな物語でした

    そんなところで小一時間も考える前に救急車呼びなさいよっていう物語でした(だから馬車じゃないって)

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    2025年04月19日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    前半の青年の妄想小説のような展開はなかなかインパクトがあるが、中盤以降、ムードは打って変わり、過去の隠された事実、ハンナを取り巻く悍ましい事実が明らかになる。前半が濃密な生の時間だとすれば、裁判以降の章は死の時間のような。時間は前に進んでいるはずなのに、主人公の意識は後ろへ後ろへと遡り続けている。ハンナを愛することは、先代の大きな過ちを肯定することになるのか?次代の子は過去にどのように対峙すればよいのか?もはや歳の差恋愛の物語にはとうに収まらず、加害の歴史をその直接の経験がない世代はいかに受け止めることができるかという、歴史認識のあり方を読者に問う物語だった。この問いは、日本人にも投げかけ考えさせるべきものだと思う。

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    2025年03月31日
  • モモ(絵本版)

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    ミヒャエル・エンデの「モモ」の絵本版ということで読んでみたい。
    とにかく絵が綺麗、絵に引き込まれる。
    ペツボの
    「一度にその道路全部のことを考えちゃいけないんだ。ただ、次の一歩、次の息、次にほうきではくことだけを、考える。それをくりかえすんだ。そうすれば楽しくなってくるし、仕事もうまくいくんだよ」
    この言葉が心にぐっときた。
    長い目で見通すことも大事だが、今、目の前のことを一つ一つ、丁寧に片付けていくことの大切さに共感。
    手が出せていない原作の「モモ」も読んでみよ。

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    2025年01月26日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    “悲しいと、年をとる。
    わたしは外国の子どもたちより年上だ。
    ルーマニアでは、子どもたちは生まれたときから年をとっていた。母さんのお腹にいるときから貧乏で、両親の心配ごとを聞かされていたから。
    ここの生活は天国みたい。でも、だからといってわたしが若くなるわけではない。”(p.35)

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    2025年01月25日
  • モモ(絵本版)

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    全部の内容が描かれていないのを知らず
    本を読まずに絵本だけ読み終えたら
    「...ん?」となった

    「モモ」の物語の本への入り口、
    という位置付けなのだろうか

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    2025年01月09日
  • みずうみ/三色すみれ/人形使いのポーレ

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     全編を通して、人間讃歌的だった。苦しいことやどうにもならないことはあるけれども、乗り越えた後の幸福や晴々とした再出発が印象的だった。

     特に気に入ったのは、『三色すみれ』。「三色すみれ」とはドイツ語で「継母」だそう。そうしたくないのに意地悪くなってしまう新しい妻に共感を覚えた。

     『みずうみ』はとかく、情景描写が巧くて、印象的な色がありありと目の前に立ち現れるかのようだった。湖のシーンと冒頭の壁に掛けてある少女の肖像画に白い月光が射すシーンがお気に入り。

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    2024年12月31日
  • 車輪の下で

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    ネタバレ

    タイトルから内容が想像できない本だったが、
    読み進めてみるのと読後の解説と合わせて意味を考えてみると
    神学校という神(天)に近しい存在へ向かう場所から様々なズレによりエスケープせざるを得なくなり、
    最後は死という車輪の下敷きにたどり着いてしまった、という解釈なのかな

    ちょっとしたイベントの積み重ねで人生は動いていくという事は、自分の年齢になると身に沁みて感じる

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    2024年12月17日
  • 別れの色彩

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    赦しと別れ
    癒しと別れ
    目覚めと別れ
    裏切りと別れ

    若い時に絡まった糸は、歳をとってからでも解すことはできる。それはまるで、深いところにしまってあったものをもう一度表に出すように、別れ、離れていく。

    死は別れのプロセスの終着点
    その時点で別れられなかった事は、もうずっと離れない。

    作者の淡麗でどこか妖艶な文章が彩る九つの物語は、確かに男目線である事は否定できないし、歳を取っても男性なんだなぁ。

    自分が歳を取ってしまうと、老齢期を描いた物語は、古い日記を覗き見されたような妙な生々しさが伴ってしまう。
    なんともいえず恥ずかしい。

    でも、「老いたるがゆえのシミ」……現実では、こんな結末は滅多にないから……。

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    2024年11月11日
  • アルプスの少女ハイジ

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    ネタバレ

    終盤の、ハイジの後見人が2人もできたとか、わたしにもハイジへの権利を与えていただければ、わたしの晩年にはあの子が面倒を見てくれて、そばにいれくれるかもしれませんとかですごく冷めた

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    2024年05月22日
  • 別れの色彩

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    ネタバレ

    淡い印象の短編集。一人称でこそないが、各話とも多少読み進めないと主人公の年齢層がわからないのが気になった。映像でいえば、冒頭からしばらく主役の顔だけが映らない感じ。狙ってのことかもしれないが効果は薄い気もする。
    作品としては、兄夫婦に死なれた弟の話が一番じわりと浸みた。自分も一人の兄として、弟にどう思われているのか気になってくる。

    (追記)二年(一年十か月)経って久しぶりに読んでみたが、やはりもう少し歳を取ってみないと染みてこない気もする大人の文学。

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    2023年08月24日