松永美穂のレビュー一覧

  • 車輪の下で
    昔大学生のころだったと思いますが。。
    そのころに付き合っていた人に紹介してもらった
    と思う本。
    そのころは読まなかったのですが。
    その時にこの本を読んでいれば、どう思って
    どうなっていたのか?
    もういまとなっては、そんなに重くは受け止めることは
    ないですが。
    やはり、自分のことを考えてしまう内容だっ...続きを読む
  • アルプスの少女ハイジ
    ・ハイジがゼーゼマン家にいるときに、アルプスに住むおじいさんとペーターの一家との思いがすごく分かるところがおすすめです。
    ・さいごのほうで、ハイジが家に帰って、クララもついてきて、クララはあるけなかったのに、あるけるようになったところがおすすめです。
    ・さいごにクララがあるくれんしゅうをして、あるけ...続きを読む
  • マルテの手記
    死から生。視ることと書くこと。愛することと愛されること。愛されたくないこと。

    いろいろ言葉は知ってるけど、今回は何も言いたくないです。多分言葉にしちゃったら、言葉の外にある思いまで閉じ込めちゃうからかな(某ゲーム四天王風に笑)。
    でもこれだけは言わせてください。マルテ、マジグレートです!
  • 車輪の下で
    読んでいて、すごくやりきれない気持ちになった。牧歌的な生活の描写と主人公の悲惨な生活の対比が、素晴らしかった。
  • 別れの色彩
    感想。ベルンハルト・シュリンクは「朗読者」の著者。そんな事忘れていたけれど。9つの短編集なんだけれどどの話も年老いた人々が何かしらの「別れ」に遭遇した時の話。亡くなった人に対するもの、随分昔に別れた恋人にまた出会うもの、ご近所の幼い頃から見守り続けていた少女の死にで会うもの。そんな別れの時に脳裏に浮...続きを読む
  • 別れの色彩
    年老いた男たちの振る舞いに、少しギョッとした話もあった。枯れきっていてもおかしくないような年齢の男たちの心を思いがけず覗いてしまったような、ヒヤリとするような気持ちに。
    もう少し私自身が歳を重ねたら味わいも変わるんだろうか。

    難しいテーマも多いが、それぞれの別れの受け取り方や傷を、読者も受け取って...続きを読む
  • ナチ・ドイツ最後の8日間 1945.5.1-1945.5.8
    間違った国の規範で動いた人間は、それを知っているから、逃げ惑う。同調圧力に弱いのは、ドイツも日本も同じか。現在のドイツは、どうだろう…。イタリアは、ムッソリーニを吊るしあげたので異なるのかな。
  • 別れの色彩
    別れの形態を様々な事例から検証している短編が9本.舞台はアメリカとドイツだが、普通の人たちの生活が事細かに描写されており、日本との違いを実感した.どの話も楽しめたが「愛娘」でLGBTQ+の実態をのぞき見できた感じがした.女性同士の結婚を周囲が問題なく受け入れていること、当事者らが妊活に励むこと など...続きを読む
  • 別れの色彩
    この作者の作品はなんだかんだで読んでいるのだけれど、いつもあまりピンと来ない。『朗読者』でさえもそうだった。合わないのかもな。
    今回のこれは"老い"が時にコミカルで、なんかちょっと面白かった。

    若干ドタバタかなと思う『愛娘』がクスッと笑えてしまって、後味も悪くなく印象に残った。『島で過ごした夏』も...続きを読む
  • 朗読者(新潮文庫)
    かえりみちさんの選書

    ドイツ文学だけどとても読みやすく訳されている。
    自分の愛した人が戦争犯罪者だったらどうするか。
    自分たちの世代ではないのに、ナチ時代の過去を負の遺産として背負わされるとまどい。
    戦争が過去のことではなくなった今、より考えさせられる、哀しくも美しい本でした。

    ”愛を読む人”で...続きを読む
  • 朗読者(新潮文庫)
    わかりやすく丁寧な翻訳で、細やかな心情描写が印象的だった。
    ハンナの存在に無言の圧力というか、凄みを感じたが、その印象も再読すると変わって感じるかもしれない。
    刑務所から出て、はじめて生身のまま罰を受ける気持ちになるのかと想像した。
    今後もこの本は、誰かの拠り所になったり、自分を見つめ直したり、責め...続きを読む
  • 朗読者(新潮文庫)
    感想がまとまらない…
    ドイツに、ドイツ国内で戦争犯罪を犯した人たちを裁いた時代があることを初めて知った。
    戦争は経験していないけど、二度と繰り返してはならない罪の歴史として教育された、親や愛した人が戦争の当事者でありえた世代の人たちは、身近な人が犯罪者であることに、どれだけたくさんのことを考えたんだ...続きを読む
  • 朗読者(新潮文庫)
    わぁ、こういう本だったのか。
    第一章を読んでいるときには、まさかこんな展開になるとは思ってもいなかった。

    めちゃくちゃに重いテーマ。
    ・時代や状況が違ったあとで、過去の事柄を裁くことができるのか。
    ・大切な人を守るために、その大切な人の守りたい秘密をつまびらかにしてしまう権利はあるのか。

    そして...続きを読む
  • 才女の運命
    「男たちの名声の陰で」の副題通り、豊かな才能や野心を抱きながら、その仕事すべてが有名な夫または愛人のものになってしまった女性たちの生きようを記した一冊。読んでいて何度も腹が立ち、やるせなくなり、家父長制くたばれと悪態をついた。いっそグウィンの短篇小説ーー男は城に閉じ込めて身体ゲームに興じさせ、優位に...続きを読む
  • 誤解でございます
    ドイツ文学者・翻訳家である著者の初エッセイ集。
    略歴やプロフィール写真を見るといかにも才女といった風情だが、ちょっぴり妄想癖があったりと可愛らしい一面もお持ちのようで…(にやり)『へんてこ任侠伝』(本作に収められているエッセイの一つ)ではその妄想癖が炸裂、オチがきれいに収まらないところも松永氏らしく...続きを読む
  • 車輪の下で
    キスシーンが幻想的で、ザ・耽美でもう最高
    美しい自然の描写は、煌びやかな川の流れが目の前に浮かぶようだった
  • オルガ
    オルガの愛情深さに尊敬。自立心に共感。
    愛する幸福を愛される幸福より上におくゲーテに対しての、愛されている保証のうちに生きている人はそんな詩が書けるというオルガの感想が好き。
    死んだ人は貴族も農民も関係なく平等だから墓地を歩くのが好きなオルガが好き。
    中盤から散りばめられた謎が気になって、深夜まで一...続きを読む
  • 朗読者(新潮文庫)
    再読。
    15歳の少年が、母親ほど年上の女性に恋をする。
    彼女が、隠していたのは、文盲だということ。
    どうしても言えない…その気持ちがなんとも切ない。
    朗読してもらうという、そのことに喜びを感じていたのか。
    別れ、出会いは、裁判所。
    やはり、何度読んでも救われない。
    残酷な愛…と感じてしまう。
  • 朗読者(新潮文庫)
    ハンナを理解することは難しい。戦時はナチの看守として勤務し、移送中の事故の折にはとらわれていた人たちを見殺しにした。その後、ふとしたきっかけで出会った15歳の少年と関係を持ったというと、道徳心のない人物のようだけど、実際のハンナは激しやすくやや不安定とはいえ、普通の人に見える。「あの時私はどうしたら...続きを読む
  • アルプスの少女ハイジ
    「100分de名著」で取り上げられていたこと、WOWOWでアニメを久しぶりに全部見たことで新発見があり、原作も読みたくなった。
    昔の訳で読んだ覚えが在るが、何となく古い言い回しで挫折した気がするので、躊躇していた。忘れた頃、この文庫を見つけたら、「100分de名著」に出ていた方の訳だった。
    訳が素晴...続きを読む