松永美穂のレビュー一覧
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第一次大戦前のドイツ、祖母に引き取られたオルガは、農園主の息子ヘルベルトと仲良くなるが、農園主に反対される。ヘルベルトは英雄を夢見て北極圏の冒険に出かけるが、音信不通になってしまう。オルガは、祖母の反対を押し切り師範学校へ行き教師になる。行方のわからないヘルベルトに局留めの手紙を書きながら、オルガは第二次世界大戦を迎える。
第一部は、オルガとヘルベルトの若い日々と、ヘルベルトがいなくなったあとのオルガの日々をオルガが語る。
第二部は、大戦後オルガが親しくし家で裁縫をしていた家庭の息子フェルディナンドが、年老いたオルガを語る。
第三部は、オルガの死後フェルディナンドが手に入れたオルガのヘルベル -
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ネタバレ3つの短編ドイツの自然ってこんなにも美しいんだって。鳥がそれぞれの物語に出てくるところもすてき。
みずうみ
自然の描写が美しい。
結ばれなかったふたりだから美しい物語になるのかなぁ。それにしても、彼女の夫は鈍感なの。優しいの。人生についてパンになぞらえる部分など鋭い教訓だなぁ。なんで?なんで?って思ってしまいました。
エリザーベトのもとにラインハルトがいなくなってから、ラインハルトの幼馴染のエーリヒさんが通ってきてたけど、ラインハルトはその人のこと、自分の着ている茶色のオーバーにそっくりだって言ってて。悪口にきこえるけど、エリサーベトは、それをそんなふうに思ってないみたいで、手紙に描いたりし -
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読後はドッシリずっしりとした重苦しい気持ちになる。
1人の女性について20ページ程度にまとめられており、読みやすい。
結婚や、結婚でなくとも男性との繋がりによって才能や時間、人生を搾取され、そして男性の見方によって歴史からも排除されてきた、才能豊かで努力家でもあった、稀有な女性の先輩方。
過去の話だけど、今の日本でも個人差はあれど続いているのではないか。
結婚という契約により、女性は男性の帰属下になり、女性の人生をコントロールできる、より口出しできると無意識下に思っているのは現代にも繋がっていないか。
事実婚を選ぶ一因は、こういうこともあるのだと思う。
シャルロッテ・ベーレント=コリン -
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個人の葛藤と世代的トラウマが折り重なる。
苦痛と困難の時代。
世界大戦、戦間期、再びの大戦、戦後。
近代から現代へ急速な変貌、それはオルガにとっても、彼女の世代にとっても苦痛と喪失を伴うものだった。
この物語に言うべき言葉はあまり見つからない。
喪失を乗り越えるために必死に生き、届くはずのない手紙を送るオルガ。
歴史は語られるものであって、読み解かれるものになる。
翻訳あとがき(松永美穂氏)の引用『「シュリンクは不愉快な問いを投げかけることを忘れない」』
まさしく、葛藤とは直面化したくないものだ。
しかし、その葛藤から洞察を得たいと思うのも健全な人間の文化だとも思う。
物語の -
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ネタバレみずうみ
エリーザベトとラインハルトの物語。
ラインハルトの鳥が、カナリアに変わったことが悲しかった。在学中、彼は思いを持ちながら、自分の世界に入ってしまった。時は巻き戻せなかった。
3色スミレ
希望がたくさんで、読み終えてホッとした。若い新妻は前妻と一緒で肖像画になるのかとやきもきした。新妻の成長に感謝。同じ名前はつけないとした夫に尊敬を。
人形使いのポーレ
婦人のお父様は残念だった。だが夫人は幸せで、これからも幸せを紡いでいくのだと考えると、お父様の無念も晴れると思った。ドイツ中部の工房を離れるときの決心は見事だった。工房のおかみさんにも賛辞を。
繊細な描写が多く、勢いで読む本ではな -
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ネタバレヘッセが若い頃に書いたようだけど教育機関、細い一本道の進路の閉塞感に反発しまくり。批判的な自伝的小説。ロックンロール。
生真面目に頑張ったけど落ちぶれて川に落ちて死んだハンスと、詩人で自由人で周囲から疎まれ退学してそれなりにいい人生を送ったらしいハイルナー、親友同士のこの二人が、実はヘッセ自身の分身的存在であると解説で知り、面白い。
レールに敷かれた人生を真面目に生きても周囲の重圧に揉まれ運もよくなくて病んで落ちぶれダメになったハンス、これは割と「あるある」なのだろうけど、そういう人たちへの哀れみ、鎮魂歌、或いは祈りのように感じる。そうさせた社会への怒りも。十代で読むか大人の側に立って読むかで -
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小学生の時、母親から、読むようにと無理やり押し付けられた本の中に「車輪の下」があった。たしかポプラ社から出てた小学生用に易しく翻訳された「車輪の下」である。当時、どうしてもその本を読む気になれず、そのまま年月は過ぎてたんだが、今回、新訳という事で「車輪の下」に初挑戦してみた。
読んでみる気になったのは、あるラジオ番組で、新訳で出された本書のことを褒めていたからだ。非常に読みやすい訳って聞いて、読んでみようと思ったわけだ。もっとも本書を購入してから半年近く積読状態だったんだが・・・。
ヘッセの自伝的小説とも言われる本書。おおまかな流れは、ドイツのある田舎町。町で一番の優等生ハンスは、神学校に入 -
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いい本だった。
読むと分かるけど、この本には確実に伝えたい事がある。でもそれをオブラートに包むどころか、殆ど匂わないように封じ込めて、年の差カップルの恋愛としてお話が始まる。
第一部は、恋愛の行く末。私は女性だけど、主人公と一緒にハンナに恋をする。
第二部は、法学部教授である作者の本領発揮どころ。法学を学ぶ人が読むと、感じることが違うのではないだろうかとい思わせる内容。黒と白の狭間で揺れる主人公。
第三部は、ハンナとの穏やかな関係と意外な終焉。
ドイツというと、、、という話を想像したが、逆の立場からの話で私にはその方が共感できる。人は弱い生き物で、よく考えもせずマスコミに煽られ、現在の -
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この本が評判になった時、なぜか手に取ることをしなかった。「時間泥棒」ってなに? って感じ。それが絵本になり、知人が大ファンで子どもに「もも」と名前をつけていると知ったとき、読んでみようと思った。何十年ごしである。
まず絵がすてき。話を聞くことの大切さを再認識。前世で友だちだったことまで出てきて、時間泥棒の話は? というところでおしまい。出てこない。結局、映像化作品を観たり、漫画化されたものを読んだりしても本作には届かないということで、絵本ではかなわなかった。そして残ったのは、やっぱり本作を読まなくちゃね。ということで、読みたい本リストに入れた。