松永美穂のレビュー一覧

  • 車輪の下で

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    ネタバレ

    バッドエンド、暗い話ウェルカムなので、最高なラストではあった。まぁ、夢オチ、とは言わないけど、ああいうラストはズルい感じもする。けど、わたしは、ああいう風に投げ出して解釈任せて想像させてくれるのも好きだから、良かった。
    うーん、でも、ハンスは何一つ間違っていないからこそ、彼を死なせてしまうことにより、やっぱ変わらない世間の肯定になってしまう、彼が車輪の下に轢かれてしまったことを証明してしまうことになるので、それは悔しい。やっぱ絶対生きててほしかった。ハンスは死んではいけなかった。

    全体も、試験前・試験後・神学校・地元に戻った後(過去の思い出・現在)、とにかくテンポが良くて、スラスラ読めた。

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    2024年03月07日
  • アルプスの少女ハイジ

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    短くなっているので、当然、細かい心理描写や経緯の説明が除かれている部分はあるのですが、それでも違和感なく一冊が仕上がっており驚きました。
    このシリーズは初めて読んだので、他の作品もきれいにまとめられているかは読んでみないとわかりませんが、シリーズの他の書籍にも期待したくなる良編集と思います。

    でもイラストはもう少し工夫できたと思うなあ、情景が分かりづらいものが多かったかも。背景が苦手なのはわかるけど、風景が大事な作品なんだからそこを頑張らなくてどうするの…笑

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    2024年02月18日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    是非オススメしたい本です。(私の1番大好きな本)

    ◆ホロコースト時代の「ドイツ人」と「ユダヤ人」の禁断の悲劇の恋愛物語  

    【あらすじ】
    15歳のドイツ人少年のミハイルが帰宅途中嘔吐してしまい、そこに現れたユダヤ人ハンナが助けたことで、2人が出会った。最初は、お礼の挨拶をするためにお家に行くが、訪問回数を重ねるごとに恋愛へ発展する。ハンナには誰にも言えない『秘密』があり、その『秘密』が2人の関係、人生を大きく動かすことになる。

    【ポイント】
    1.なぜ、ハンナはミハイルに『本を読んでほしかったのか』
    2.なぜ『秘密』を打ち明かすことが出来なかったのか
    3.もしあなたがハンナなら/ミハイルな

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    2023年11月25日
  • 才女の運命

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    金のある家に生まれて父親に愛され才能にも恵まれたとしても、女、というただそれだけのことで尊厳は奪われ男の肥やしにされたり心身を潰されたりしてしまうのだ、という救いのない話。そのような女の影を無視して男どもは男を讃え続ける。厭世が増す。しかし教育機会や選挙権の歴史を考えれば女の人権の歴史はやっと始まったばかりだ。ただ私は女はこれからだと期待をするよりは、人類はさっさと滅びるべきではないかと思ってしまう。人類はこれまでの犠牲を考えればあまりにも学習ができない動物だからである。

    私は、私は恵まれない家庭で育ったけれども努力して仕事を持ち家庭を持つのだとずっと頑張ってきたけれど、結局は金も家族も得ら

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    2023年09月10日
  • 車輪の下で

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    確固たる理由を持っている場合よりも、なんとなく衝動に任せて行動してしまうケースの方が遥かに多い。

    主人公ハンスがなぜあのような最後を迎えたのか。私には明確な理由はないように見えた。精神を削られ、朦朧とした意識になっていたとはいえ、若さゆえになんとなく身を任せてしまったのだろうと。ただ、それが非常にリアルだなと思った。

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    2023年08月04日
  • 文庫で読む100年の文学

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    帯に書かれた「ポケットに世界文学全集を!」の通り。未読の作家、本を知るいい機会になった。それにしても未読の多さ。それもよく楽しみが増えたと思うことにする。

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    2023年07月10日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    親子ほど歳の離れた2人の恋愛を描き、戦争で分断された世代間の闘争(ナチスに加担したかどうか)が浮き彫りになる、、

    ハンナアーレントの「悪の陳腐さ」とは、実は当事者も苦しむものだったのだ!と思わされた

    だからこそ、人間の悪とは陳腐なのかも。

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    2023年07月09日
  • 文庫で読む100年の文学

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    読売新聞の書評欄を毎週楽しみにしている。その中の連載コラムが一冊の本になった。海外60冊、日本40冊の計100冊。その上、執筆者が豪華。
    読んだ本の書評を読むのも楽し、未読も参考になるし、これは長い付き合いになる本。

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    2023年06月29日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    ネタバレ

    薦められて読んだ本ですが、本当に読んで良かったと思える1冊でした。

    「あなたならどうしましたか?」という言葉が本全体にかかってくるようで重い。
    この言葉が苦しいのは、ハンナは裁判長をせめるつもりもなく、本当に分からなかったから何でも知ってそうな人に教えてほしかっただけで... という...
    裁判長が作中でこの問いに答えられないのも、著者自身が答えをだせなかったからなのか、読者に答えを委ねたからなのか
    簡単に答えがほしいと願う読者に対して、そうそう容易く答えなんか得ようとするなと言われているようで。

    「僕たち後にくる世代が恥と知と罪のなかで押し黙る ─それが求めていた結果だったのだろうか

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    2023年05月28日
  • みずうみ/三色すみれ/人形使いのポーレ

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    19世紀ドイツの作家シュトルムが、青春や家族の心理を詩情豊かに描いた3篇を収録。切なさと愛しさと心強さと。

    みずうみ、この作品は新海誠の『秒速5センチメートル』を彷彿とさせる。なぜ、連絡をとらなくなったのか、なぜ、こうなってしまったのか。長い時間における心理の描写がすっぽり抜けていて、こちらが想像するしかない部分が多く、唐突な結果にあぜんとする。それだけに切なさが強烈で、読後に独特の余韻を残す。この感じも、まだ尖っていた頃の新海誠作品に似ていて、自分はこちらの方が好みなんだよねぇ。

    三色すみれ、この作品は継母を迎えた父娘の葛藤を描いた、現代でもドラマとかでよくみるパターン。衝突を繰り返しな

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    2023年05月14日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    ネタバレ

    文盲であることの恥と苦しみはどれほどのものだろう。それを知られるくらいなら、戦犯として裁かれ服役することを選んだハンナ。
    文字を学び、本を読んだことで初めて自らの罪の重さを知った時、、、
    どうしようもなく切なく胸を打つラストでした。

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    2023年05月12日
  • ナチ・ドイツ最後の8日間 1945.5.1-1945.5.8

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    【この世の終わりのような悲観的な気分が一方にあり、さあ、これからだ、という覚醒の雰囲気が他方に存在しているのだ】(文中より引用)

    ヒトラーが自死してからドイツの降伏に至る8日間を描いたドキュメント。戦争にひた走った独裁者を失った後の歴史的な1週間余りを、数多くの証言と共に振り返っていきます。著者は、ドイツの歴史家として名高い評価を得ているフォルカー・ウルリヒ。訳者は、ハンブルク大学に留学経験を持つ松永美穂。原題は、『Eight Days in May: The Final Collapse of the Third Reich』。

    本書の着眼点がまず素晴らしいというのが一点。そしてその着眼

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    2023年04月13日
  • 車輪の下で

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    優等生の少年ハンスの苦悩と破滅が描かれた小説だが、本筋以外にも様々な楽しみ方ができる。一粒で何度も美味しいタイプの本。

    第1,2章は神学校の試験に向けた勉強と受験本番、そして受験後の解放というハンスの心情の移り変わりが秀逸。情景や周辺人物の描写も、ともすれば必要以上なほどに詳細ですぐに作品世界に入り込めた。ぼく自身の受験時代を思い返し、これでもかと感情移入してしんどくなりつつ、それでも眩しかった。

    そして第3,4章は青春小説。同じくドイツの『飛ぶ教室』のごとき、少年たちの若さと美しさに目が潰れそうになる。特にハイルナーとハンスの友情はもはやブロマンスの域を超えており、かといって同性愛でもな

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    2023年04月09日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    めちゃくちゃ深い本でした。
    序盤の恋愛話からの急展開、、最後の結末!へと続くストーリーにハマり、先が気になって、一気読みしてしましました。
    再読したくなる深い本でした!!
    ぜひぜひ読んでみて下さい。

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    2023年02月08日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    個人的に推しているイラストレーターさんが、この作品から着想を得て漫画を描いたと言っていたのを見て、気になって軽い気持ちで手に取ってみたのだけど、
    朝の通勤電車や会社のお昼休憩や、家で寝る前のベッドの上で、何度涙を堪えながら読んだことか。

    【いつか終わりが来る】と心のどこかで気づいていても、その人を愛さずにはいられない。
    そんな無防備で、無垢で、純真そのものだった恋心を丸ごと想起させられ、
    自分の中に仕舞い込んでいた過去の苦い体験が、感情ごと引っ張り上げられてきてしまう。
    それだけではなく、ここで扱われているユダヤ人迫害の歴史やその事実の悲惨さに、心が耐えられず潰されそうになる。
    まさに感情

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    2022年12月12日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    年上の恋人が突然いなくなり、その後戦争犯罪の被告として裁判に登場する、という様な話なのですが。とにかく人間描写が見事。「人生においてぼくはもう充分すぎるほど、決断しなかったことを実行に移してしまい、決断したことを実行に移さなかった。」

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    2022年09月07日
  • 車輪の下で

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    ノーベル賞作家ヘルマン・ヘッセの代表作のひとつ。大人たちの期待と詰め込み教育に押しつぶされる少年の軌跡。

    悲痛な話だ。日本人に特に人気があるというのも、少年ハンスにはどこかしら共感するものが多いからだろう。繊細な感性と周囲の視線。友情と恋愛における齟齬。思春期における様々な問題のすべてが、何かをかけ違えたようにうまくいかなかったら、誰もが同じような苦悩に埋没してしまうかもしれない。そのリアリティと、教育のあり方に対する糾弾は、今の日本人にとっても他人事ではないと思えた。泣ける体力のあるときに読んでおきたい名作。

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    2022年07月07日
  • みずうみ/三色すみれ/人形使いのポーレ

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    スミレには、継母とその子供と継子の椅子を表す、と言うのを「野生の思考」で読んだような(冒頭だけ読んで終わってしまったけど、たぶんいつかまた)。

    有名らしい「みずうみ」知らなかった。シュルトムすら聞いたことがなく「人形使いのポーレ」も初めて読んだ。が、「三色すみれ」って知ってるなあ。何処でいつ読んだのだろう。

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    2022年05月22日
  • 車輪の下で

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    日本語訳が非常にわかりやすく、文学初心者の私でも読み終えることができた。

    主人公ハンスに性格や思考に共感できるところは少なからずあったので、飽きなく読めた。主人公の最終的な結末をみて、少なからず同情の念はわいた。本当の意味で主人公ハンスを理解し支えてくれる大人がいれば、こんなことにはならなかったのではないかと思う(母がまだ存命で、友人も退学したければ、こんなことにならなかった?)。

    ドイツの田舎の美しい自然描写や街の暮らしなどが細かく表現されていて読んでて楽しかった

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    2022年04月08日
  • オルガ

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    小説としては3部構成で面白い。最初はオルガと恋人のヘルベルトの話。次はフェルディナントがオルガを見ている話、最後がオルガの手紙である。
     ドイツの歴史を少し学べる。

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    2022年03月05日