松永美穂のレビュー一覧

  • オルガ

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    格調高い文学の香りに包まれました。一生ヘルベルトへの愛を貫いたオルガは幸せですね。手紙一通一通から熱い思いが伝わります。腹を立て喧嘩するからこそパートナー、、オルガに教えられました。夫とはしっかりパートナーだったんだな。戦争を絡めて人の強い意志をあぶり出す、朗読者でも感じたことです。久しぶりにシュリンク氏の著作を読み、久しぶりにその魅力に浸れました。しばらく強く生きられそうです。

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    2020年06月26日
  • オルガ

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    個人の葛藤と世代的トラウマが折り重なる。

    苦痛と困難の時代。

    世界大戦、戦間期、再びの大戦、戦後。

    近代から現代へ急速な変貌、それはオルガにとっても、彼女の世代にとっても苦痛と喪失を伴うものだった。

    この物語に言うべき言葉はあまり見つからない。

    喪失を乗り越えるために必死に生き、届くはずのない手紙を送るオルガ。

    歴史は語られるものであって、読み解かれるものになる。

    翻訳あとがき(松永美穂氏)の引用『「シュリンクは不愉快な問いを投げかけることを忘れない」』

    まさしく、葛藤とは直面化したくないものだ。
    しかし、その葛藤から洞察を得たいと思うのも健全な人間の文化だとも思う。

    物語の

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    2020年06月10日
  • みずうみ/三色すみれ/人形使いのポーレ

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    ネタバレ

    みずうみ
    エリーザベトとラインハルトの物語。
    ラインハルトの鳥が、カナリアに変わったことが悲しかった。在学中、彼は思いを持ちながら、自分の世界に入ってしまった。時は巻き戻せなかった。

    3色スミレ
    希望がたくさんで、読み終えてホッとした。若い新妻は前妻と一緒で肖像画になるのかとやきもきした。新妻の成長に感謝。同じ名前はつけないとした夫に尊敬を。

    人形使いのポーレ
    婦人のお父様は残念だった。だが夫人は幸せで、これからも幸せを紡いでいくのだと考えると、お父様の無念も晴れると思った。ドイツ中部の工房を離れるときの決心は見事だった。工房のおかみさんにも賛辞を。

    繊細な描写が多く、勢いで読む本ではな

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    2020年06月05日
  • 車輪の下で

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    ネタバレ

    ヘッセが若い頃に書いたようだけど教育機関、細い一本道の進路の閉塞感に反発しまくり。批判的な自伝的小説。ロックンロール。
    生真面目に頑張ったけど落ちぶれて川に落ちて死んだハンスと、詩人で自由人で周囲から疎まれ退学してそれなりにいい人生を送ったらしいハイルナー、親友同士のこの二人が、実はヘッセ自身の分身的存在であると解説で知り、面白い。
    レールに敷かれた人生を真面目に生きても周囲の重圧に揉まれ運もよくなくて病んで落ちぶれダメになったハンス、これは割と「あるある」なのだろうけど、そういう人たちへの哀れみ、鎮魂歌、或いは祈りのように感じる。そうさせた社会への怒りも。十代で読むか大人の側に立って読むかで

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    2020年02月12日
  • 車輪の下で

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    思春期の少年の、細かな心の動きをしつこく客観的に描いた作品。
    10代の頃に出会っていたら、すごく救われるか図星すぎて直視できなかったか。
    思春期って命がけなことを思い出した。
    それとは別に季節と風景の捉え方が秀逸。

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    2020年01月12日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    いい本だった。
    読むと分かるけど、この本には確実に伝えたい事がある。でもそれをオブラートに包むどころか、殆ど匂わないように封じ込めて、年の差カップルの恋愛としてお話が始まる。

    第一部は、恋愛の行く末。私は女性だけど、主人公と一緒にハンナに恋をする。

    第二部は、法学部教授である作者の本領発揮どころ。法学を学ぶ人が読むと、感じることが違うのではないだろうかとい思わせる内容。黒と白の狭間で揺れる主人公。

    第三部は、ハンナとの穏やかな関係と意外な終焉。

    ドイツというと、、、という話を想像したが、逆の立場からの話で私にはその方が共感できる。人は弱い生き物で、よく考えもせずマスコミに煽られ、現在の

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    2023年03月02日
  • マルテの手記

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    パリの情景と人々の暮らしに関する、青年・マルテのモノローグである。彼は見ることから学び、そして考える。断片的な思索の過程そのものと、世界と絡まる自身の内面を描いている。「病み」の中に隠れている健全さも印象的。

    表紙の絵はまさしく「クラインの壺」。

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    2014年09月03日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    タイトルに惹かれたせいか、期待しすぎてしまったみたい。

    自伝的小説ということだが、どこまでが事実なのだろう。
    この本自体よりも、作者の人生に興味を惹かれる。

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    2026年08月21日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    「悲しいと、年をとる。/わたしは外国の子どもたちより年上だ。」

    淡々とした表現でつづられる、自伝的小説
    ルーマニアの独裁政権から逃げてきた少女とその家族の物語

    余白が多い、特徴的な描写法
    反面、言葉の背後を考えながら読んでしまうため、じっくりと読み進められた

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    2026年07月17日
  • モモ(絵本版)

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    買ったモモの本が読めてない中で見つけた絵本。
    取り敢えず触れてみたい、ということで読んでみた。
    言わんとしていることはわかるけど、やはり本を読んでみないと、と思った。

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    2026年06月28日
  • モモ(絵本版)

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    うちの中の『モモ』はモモが時間どろぼうから盗まれた時間を取り返すお話。こちらの絵本はお話を聞くのが素晴らしく上手な女の子、モモの紹介。この絵本から童話の方へ進んで行ければいいのだけど。

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    2026年06月15日
  • モモ(絵本版)

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    ネタバレ

    子供の頃から読んでみたかった「モモ」の絵本があると聞いて。

    「人の話を聞く」って、その人を導いてあげることにつながったりする。
    人の話を聞ける人って、人気者だったりするよなあ、と需要を再確認。

    時間泥棒は出て来ず…。
    イラストはきれいでした。

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    2026年04月01日
  • 車輪の下で

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    昔、学校の推薦図書で度々見かけた気がするが、学校がこの本を生徒に読ませようとしたあたりに、少し滑稽さを感じる。
    最後の顛末は、ちょっと不自然に片づけたな、という感じもする。
    ありえるけれど、強引だ、と感じた。

    私にとっては、別に面白い作品ではない。
    才能に恵まれてはいたけれど、弱い子ども。
    才能を上手に開花させ、育む能力が周りの大人たちになかった。
    周りの大人につぶされた。
    そういう話なのだけれど、まあ、そういうことっていっぱいあるよな。と思ってしまう。
    個々の才能を開花させることのできる教育って、それはとても贅沢で難しいものだろう、と少し考えただけで思い至る。
    今でこそ選択肢は多くなってき

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    2026年03月08日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    タイトルが気になって思わず手に取った1冊。
    淡々と進んでいく話は、明るい未来が見えない。
    小さい世界しか知らない中で、どーすればよかったのか。
    この静かな痛みみたいなものを抱きしめたくなる。

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    2026年03月06日
  • その子どもはなぜ、おかゆのなかで煮えているのか

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    祖国ルーマニアから逃れサーカス団で生活していた少女目線で書かれた自伝的物語。独特の文体。不安定な環境の中での不安や周囲の大人からの辛い出来事が切ない。読み易いようで後からじわりときた作品。

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    2026年02月06日
  • モモ(絵本版)

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    10歳8ヶ月の娘
    7歳8ヶ月の息子に読み聞かせ

    モモ読んだの
    いつだったんだろう…

    中学生?
    高校生のときかな??

    ぜひ読んでおきたい名作ということで
    読んだけど
    当時の私には難しく。
    みなが言うほど心に残らず。

    大人になってから
    改めて読んでみたいなと。

    絵本版がでたとのことで
    読んでみたけれど
    あれ?モモってこんな話だったっけ?

    私の中で
    時間どろぼうと亀のイメージしか残ってなく…

    やっぱり改めて
    原作を読んでみないとだな。

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    2026年01月29日
  • モモ(絵本版)

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    この本が評判になった時、なぜか手に取ることをしなかった。「時間泥棒」ってなに? って感じ。それが絵本になり、知人が大ファンで子どもに「もも」と名前をつけていると知ったとき、読んでみようと思った。何十年ごしである。
    まず絵がすてき。話を聞くことの大切さを再認識。前世で友だちだったことまで出てきて、時間泥棒の話は? というところでおしまい。出てこない。結局、映像化作品を観たり、漫画化されたものを読んだりしても本作には届かないということで、絵本ではかなわなかった。そして残ったのは、やっぱり本作を読まなくちゃね。ということで、読みたい本リストに入れた。

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    2026年01月12日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    愛した人が戦争犯罪者だったら
    あとがきに書いてあった
    答えがなくいろいろな考えがあっていい
    AIに感想を聞いたらどうだろ

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    2026年01月04日
  • 朗読者(新潮文庫)

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    ネタバレ

    禁断の恋愛関係がメインストーリーかと思いきや、中盤はナチス時代の話など非常に重たい部分が多かった。
    翻訳だからか哲学的な文章が多い作者の傾向なのか分からないが少し読みにくさを感じた。

    文盲であるというコンプレックスから冤罪を認めてしまのは拍子抜けしてしまうけれど、文章が書かれた当時の社会においてはわかる人にはわかる感覚なのかなー。
    コンプレックスを少年に対してはさらけ出せて素直に交流が出来て良かったな、と心があたたまった。

    物語の本筋とはずれちゃうけど、物理的にある程度距離感があった方が尊い関係が築けるっていうの、分かるなー。

    「話の真実の中身は、ぼくの行動の中に含まれているのだから、話

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    2025年12月29日
  • モモ(絵本版)

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    内容 ミヒャエル・エンデの名作「モモ」の第一部を絵本化。聞き上手なモモと友人たち、特にベッポとのエピソードを取り上げる。
    感想 「時間どろぼう」との闘いが始まる前の「第一部」にフューチャーしているところが良い。本編の前段階とも言えるこの部分はつい読み飛ばしてしまいがちだが、ここだけでもひとつの物語にできるほどの魅力がある。原作への導入としても良いと思う。ただ、声に出して読んだ時の読みやすさや理解しやすさは、個人的には、原作の訳文の方がしっくりきた。

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    2025年12月14日