池谷裕二のレビュー一覧

  • 記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

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    高校の時、物理に対する苦手意識が強くて、1学期に大変な点を取ってしまった。こらあかんと思って編み出した方法は「私はこの、物理の先生が大好きだ!」と自己暗示をかけることだった。一言一句聞き漏らさないぞ♪とキラキラお目々で授業を受けると、2学期以降は何とかそれなりにクリアできた…ってのは「覚えたい対象に興味を持つことで海馬が自動的にθ波を作り出す」という正しい方法だったのかもしれないと科学的に説明してくれる本(ちょっと違うか…^^;)。
    「本人の姿勢と気持ちのありよう」とかが書かれてあるところにたどり着くまでの神経回路だのシナプスの可塑性だのは理解するのにちょっと頑張らなあかんかったけど、「科学的にもっとも能率的な学習スケジュール」は今度是非、子ども達の漢字の復習で実験してみたい。

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    2016年05月23日
  • 単純な脳、複雑な「私」

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    脳科学者・池谷裕二さんによる、
    トピックとそれらを読み解く内容が盛りだくさんの、
    講義録形式の本です。
    実際に、池谷さんの母校の生徒9人が彼から受けた講義が
    この本になっています。

    460ページくらいのなかなかのボリュームの本ですが、
    その物理的な「なかなかな量」を超えるくらいの内容の濃さです。
    そして面白いのです。最新の脳科学の知見が披露されますが、
    柔らかい言葉でもってなされるその解説、詳説にうーんと唸らせられる。

    自由意志とはなにか、
    無意識の作用について、
    脳の神経はどういう成り立ちをしているか、などなど、
    哲学や心理学や生物学などの領域にまでまたがるような、
    横断的な学問としての脳科学というものがわかり、
    そのひとつひとつに自分のアタマのいろいろな領域を刺激されて、
    フル回転で読むようなことになります。
    といっても、興味深い読みものなので、
    時間の余裕があってゆっくり読めるのならば、苦痛も感じないはずです。
    (ところどころ調べないといけない言葉も、
    人によってはあるかもしれないですが)

    とくに心に残ったところは、まず、
    同じ労働をしても、報酬の金額が少ない人のほうが
    その労働に対して「楽しかった」という感想を持つそうだというところ。
    ボランティアでの満足感へのヒントだとも思いました。
    一方で、高給取りなんかが傲慢だったりするイメージがありますが、
    仕事に楽しさを感じてないからなんでしょうか。
    「金のためだししょうがねー」と。
    仕事は金のためなのはもちろん(だと僕は思う)。
    でも、楽しいにこしたことはない。
    そのあたりのちょうどいい賃金の金額ってあるんだろうけど、
    個人差があるだろうなぁと思いました。
    格差の下の人たちが、少ない賃金でも楽しさを感じてしまったら、
    それは豊かな社会なのだろうか、それとも、かわいそうな社会なのだろうか。
    また、ブラック企業で働く人がそこを離れないのにも、
    このような脳の習性・心理が働いているのだろうかと思えました。
    それは間違った脳科学・心理学の活用の仕方だと思う。

    それと、脳はゆらいでいるということ。
    入力+ゆらぎ=出力になるから、
    同じことをしようとしても結果は微妙に異なったりする
    (いつもゴルフのパッティングが決まるとは限らないのがその例)。
    きっとルーティンってものが、
    その脳の揺らぎを一時的に抑えられるんじゃないだろうか。
    そうやって、出力のばらつきを抑えている気がする。
    実際、アルファ波がでているときは失敗すると書いていました。
    アルファ波が出ていないとき、弱い時には、
    ゴルフのパッティングもうまくいく。
    そして、アルファ波は脳波測定器をみながらならば、
    自分で出したり弱めたり調節できるようになるものなんですって。
    そうやって、アルファ波を弱める術を覚えたら、
    ボウリングなんかはすごくいいスコアが出せるだろうなぁ。
    運動音痴の人も、もしかするとアルファ波が強いせいでそうだ、
    っていう可能性もありますよね。
    野球なんかで玉を投げるのにもコントロールが悪かったりっていうのは、
    アルファ波のせいかもしれない。
    逆に、アルファ波って優れた芸術家には欠かせないみたいに言われた時期って
    あったと思いますが、そうい芸術家が運動に優れていないのが、
    このメカニズムのせいかもしれない。
    あと、このあいだ『弓と禅』のレビューで書きましたが、
    そこに出てくる名人の弓道の師範はどんな脳波なんだろうなって
    気になりますよね。そこまでの域に達していたら、
    逆にアルファ波がでていて、それまでの常識が覆るような
    奥が深い結果が出そうにも思えたり。
    まぁそれは僕の勝手な想像ですけども。

    非常に面白く、濃い内容と量に圧倒されながら読み終えました。
    うまくいえないのですが、読み通すと、何か、
    「この世の仕組み」みたいなのすら見えてくるような本です。
    良書でした。

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    2025年06月27日
  • 脳には妙なクセがある

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    経験的に知っていること・やっていることの理由がたくさん紹介されてて、納得!

    脳は、「いかにも本物らしい説明を信じる」そうです。人に説明をする時、文章だけでなく、いかにもそれっぽいデータや図がついてると信じやすいってことで、うちの会社では説明資料を作るときに「ぽんち絵」つけてって言われるのは、この効果を狙っているのか!?

    それから、人に説明するときに、メタファーを使うといいってのは、経験上納得感もあったけど、実際に、脳が活性化するらしいです。

    さらに、「怠惰思考」!課題は寝かせた方がいいようです。なので、インプットだけは早めにしておいて、その後は、発酵するのをじっくり待つんだな。

    最後に、勉強するのは寝る前がベストだそうです。眠くなったら3分以内に睡眠状態に陥ってしまう私には厳しいが、寝る前に、ちょっと難しい本でも読んでみるか...

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    2019年05月12日
  • 東大博士が語る理系という生き方

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    東大博士課程卒or在学中の8人が、自身の研究内容や東大に入った経緯などを紹介する。

    巻頭にある、監修者2人の対談で、

    なんでその道を選んだのかを聞くのではなく、いまの研究テーマにはまり込んだ具体的な理由を探るようにしています。

    とあるように、
    研究テーマを選んだ経緯がとても具体的に書かれているというのが本書の特徴であると感じた。一見どうでもいいような、でも個人的にはすごく気になるところが書かれていて、非常に興味深かった。


    また、こちらも巻頭の対談で、


    高校生ぐらいの段階で過度な固定的な夢を持っている人は、私からすると窮屈でちょっと気持ちが悪い。そもそもサイエンスはたえず進歩する業界だから、自分がプロとして飛び込む頃には、高校生の頃の状況とは変わっているはずですし。


    この言葉は、とても本質を突いているように感じる。
    自分が何に興味が有るのかなんて、簡単にわかるものではない。進路なんてささいなことがきっかけで決まってしまうこともある。それに、人生を大きく左右する(かもしれない)決定を高校生に課すのはなかなか重いのではないだろうか。


    東大には、大学2年の終わりに進む学部が決まる進振り制度という制度があり、大学受験を終えてからの2年間で進路をあせらずにいろんな情報を収集しながら考えることができる。本書ではこの制度に対して賛成の意見が多かった。



    短くまとまってるのでとても読みやすい。自分と同年代の人が多いため、大学や教育制度に対する問題意識が近いのかもしれない。


    これから大学受験、大学院受験する学生や、博士課程の学生にはぜひぜひお勧めしたい本。



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    東大、と付いていると企画が通りやすい
    パラサイト・イヴ
    選んだ理由ではなく、ハマりこんだ具体的な理由をさぐる
    サイエンスは耐えず進歩する、状況は変わっているはず
    4つのなぜ
    目的 原因 発達・学習 系統発生
    良い建物をたてるには知識を総動員
    実際に現場に携わらなくとも、実践者を通じて関わることができる
    第一原理計算
    科学のための科学者、科学者のための科学者、社会のための科学者
    ミツバチのダンス言語
    もう思い切ってダイブ

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    2011年01月02日
  • 東大博士が語る理系という生き方

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    執筆者の全員が学生時代から勉学に対して高いモチベーションを持っており、単位をとることばかりにあくせくしていたわが身との違いにただただ恐れ入るばかり。最先端の研究の現場にいるという歓びと情熱がとても強く伝わってきて、こちらも仕事との関わり方を見直したくなる。仕事に疲れたとき、何度でも読み返したいと思う。

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    2010年11月19日
  • 単純な脳、複雑な「私」

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    面白かった
    正しい=慣れている・好き ということ、感情のほうを行動に合わせているし、さらには辻褄合わせのためにありもしないストーリーを作ることさえある、物事の原因を知ろうとする本能、知的好奇心、心が痛む時は脳で本当に痛みを感じている、前適応、幽体離脱やってみたい、自己観察→自己理解→心に気づく、心は全身に、あるいは周囲の環境に散財する、耳の構造すご、目の構造カス、準備→「動かそう」→「動いた」→指令!?、エイリアンアームシンドローム、脳のゆらぎ、自由否定、簡単なシミュレーションで脳の動きが再現できる、ラングトンの蟻、ベキ則、ゆらぎをコントロールできる?並行処理できるのは7個まで

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    2026年09月28日
  • 脳研究者育つ娘の脳に驚く

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    子どもの新しく出来たことに脳研究社の視点からの分析、感動が描かれていてほっこりします。
    今、当たり前のようにできることが実は段階を経て成長した証ということに改めて気付けました。

    4歳の時点でマシュマロテストをクリアすることを目標にされている辺り、とりあえず子育てしている自分との違いを感じました。

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    2026年09月06日
  • 脳はすこぶる快楽主義 パテカトルの万脳薬

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    動物が増えるのは食われるためなんだ!!
    脳本だけど、ちょっと寄り道でいろんなことが書いてあって面白かった!

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    2026年08月17日
  • モヤモヤそうだんクリニック

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    面白かった。
    池谷裕二氏は、国語教科書(教育出版、中学1年)に文章が掲載されているので、著作をすこーしだけ読んでいる(『海馬』これも対談形式)。それからヨシタケシンスケさん。興味のあるタッグだったので、まず手に取り、中身もへえーと思いながら読んだ。学級文庫行きです。

    2026/08/05茨城県近代美術館ヨシタケシンスケ展かもしれない にて購入

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    2026年08月05日
  • 単純な脳、複雑な「私」

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    大人になって成長する脳部位は前頭葉と基底核。若いうちは論理的思考を重ね、経験を積む事で将来的には直感力に磨きがかかる。

    共感は痛覚から生まれる。心の動きは脳回路の使い回しの産物。

    入力+ゆらぎ=出力という計算を行うのが脳。このゆらぎがあるからこそ、臨機応変に対応できるし、予想外な現象を起こすことが可能になる。

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    2026年07月29日
  • 脳には妙なクセがある

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    本書を読んで、人の判断は意志だけでなく、習慣や無意識、環境からも大きな影響を受けていることを改めて実感した。

    特に印象に残った点は、相手の表情を無意識に模倣し、そのとき生じた自分の感情から相手の気持ちを推測しているという研究。共感の仕組みは、とても興味深かった。

    本書を読み、自分や他人の行動を簡単に決めつけるのではなく、「この行動は意志による判断なのか、それとも習慣や無意識によるものなのか」と一歩立ち止まって考えてみたいと思うようになった。

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    2026年07月28日
  • 脳には妙なクセがある

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    脳本は好きで、定期的に読みたくなります。
    本書はインスタで見つけたもの。
    軽いつまみ食いのような本でした。タイパ重視の時代に即した構成です。。

    へー、と思ったこと、忘れたくないので書いときます。

    シャーデンフロイデという、他人の不幸を喜ぶ感情は脳回路に組み込まれた根源的な感情として脳に備わっている。そしてそれは男性の方が強い。

    薬指より人差し指の方が短い人(私のこと!)は、胎児期に浴びたテストステロン(男性ホルモンの一種)の量が多い。多く浴びた人は自信に満ちたタイプになり、危険を好み、粘り強く調査し、注意深くなり、反応や動作が早くなる傾向がある。また、女性の場合同性愛の傾向が強くなる。

    音痴の人は、空間処理能力が低い。音階は空間として表現されるものだから、という理由が濃厚だがはっきりとはわかっていない。

    アメリカ国民35万人を対象としたデータで、人生に幸せを感じる度合いはU字曲線を描く。20歳以前まで高かった幸福感は20代で一気に落ち込み、40~50代までが低迷期となり、それを過ぎると回復をはじめ、人生のピークは老年期だった。これは、子供や配偶者の存在などの生活環境因子によってはほぼ影響を受けていないため、ほぼ普遍的な経年変化と言える。
    ストレスや不安や怒りの感情は若い時が強く、年齢と共に減っていくのに対し、悲しみは年齢にかかわらずほぼ一定。

    語彙には通信手段と思考ツールの二つの役割がある。特に思考ツールは人間だけが持つものであり、語彙が多いと自分や他人の感情に気づきやすい。

    脳はもともと体を動かして考えるための道具だった。子供の頃は、指を使って数を数える、おもちゃで遊ぶ、手で創作する、声に出して読む、などの実体験と脳が繋がっていたが成長するにつれてそれを頭の中だけで出来るようになる。だがしかし、それは本来の機能からはずれていると思われる。
    精神と身体は切り離して考えることは出来ない。心は脳にあるのではない。心は身体や環境に散在する。
    例えば笑顔の効果。笑顔に似た表情を作るだけで愉快な気持ちになるという実験データがある。笑顔という表情の出力(身体の行動)を通じて、その行動結果に見合った心理状態を脳が生み出している。行動(出力)が先なのです。

    ヒトの行動は100%自由に行動していると本人は思っていても、現実には本人でさえ自覚できない行動の癖があって、知らず知らずのうちに活動パターンが常同化している。自由に行動していると思っているのは錯覚にすぎず、実際の行動の大部分は環境や刺激や普段の習慣によって既に決まっている。
    脳という自動判定装置が正しい反射をしてくれるか否かは、本人が過去にどれほどよい経験をしているかに依存している。

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    2026年07月25日
  • すごい科学論文(新潮新書)

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    最新の論文を、素人が分かる形で読める機会はほぼないので、非常に楽しく読めた。

    特に印象に残ったのは、AIはものごとを理解しているようだという内容だ。
    以前別の本で「AIは意味を理解することができない。そこが人間の活路になる」というようなことを読んだのだが、状況は変わってきているようだ。
    技術の進歩は凄まじい。さらなる情報収集が必要だと感じた。

    それと、収斂進化の話も面白かった。
    別の本も読んでみよう。

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    2026年06月12日
  • 生成AIと脳 この二つのコラボで人生が変わる

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    よくまとまって書かれてると思うけど広く浅く薄くという感じで著者の強みが出ていない。ジャーナリスティックな鮮度重視の本でした。このテーマならもっと深掘りしたほうが面白かったと思います。

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    2026年05月21日
  • 生成AIと脳 この二つのコラボで人生が変わる

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    生成aiについてどう使うべきかを悩んでいたところで目にした。生成物を池谷裕二が書いていれば読まざるを得ない。
    人工知能の歴史から、使うためのノウハウ、どういう存在として考えるべきか、問題点、今後の展望など多岐に渡るな今日は読み応えがある。
    思った以上に人工知能に肯定的だったことに驚いた。自分だけでなく、学生に義務化するというのもあまり聞いたことがない。
    aiを使いこなせなければ落伍するということは理解するが、社会全体として無条件に進めるべきものなのか。
    ハラリのような警戒感が見当たらないのは理系研究者だからだろうか。
    いずれにしても個人としては色々な使い方を学べたのは収穫。しかし、人工知能が書いた、「おわりに」を読むと、あまりにも陳腐。少なくとも感情に訴える文章はまだまだ人間に利点があるか。

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    2026年05月14日
  • 記憶力を強くする 最新脳科学が語る記憶のしくみと鍛え方

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    【引用】
    夏の夕暮れ時間に散歩をしているとき、中学生や高校生時代によく耳にした曲を聴いたとき、ふと、その頃の記憶を想起してなつかしい感情が喚起されることがある。そのなつかしい感情は、ほろ苦かったり、温かかったり、甘かったり、総合的に美しいものであったりする。なつかしい感情には過去の想いでの想起が関わっている。
    杉森(2021)「なつかしさの観点から論じる自伝的記憶」
    【引用終わり】

    ある学術論文の書き出しであるが、学術論文に似合わない情緒的な書き出しである。自伝的記憶とは、「自分が過ごした過去の日々に関する記憶」を指すということであるが、それは、「思い出そうとしていないのに、何かのきっかけでふと蘇る」「日常的に頻繁に起き、多くはポジティブな感情を伴う」「10代後半~20代の記憶が相対的に多く想起される」「懐かしさ+切なさ+自己の連続性を含む感情を伴う」ことが知られています。私の場合には、旅先で普通電車に乗っているときに、勝手に若かった頃の感情が蘇ってきて、不思議な思いがしたので、少し調べてみると、上記のような説明に出会ったものである。

    そういう経緯で、「記憶」というものに興味を覚え、まず読み始めたのが、この本。ただ、上記の通り、私の関心は、どちらかと言えば、心理学的な領域に含まれるであろうのに対して、本書は、記憶についての科学的な解説書である(ブルーバックスだから当たり前だけれども)。
    ただ、こういう本で、記憶と言うものを科学的に説明してもらうのも面白いものである。

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    2026年04月25日
  • 生成AIと脳 この二つのコラボで人生が変わる

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    安心と実績の池谷裕二先生の書籍。脳科学関連の書籍はいくつか読んできたが、生成AIにも携わっているとは。手がける領域の広さに只々感心してやまない。

    著者は本作では生成AI肯定派。
    特に人間固有の性質と思われている、「創造性」や「身体性」といったものも生成AIは発揮できるという主張は驚き。そのなかで人間の魅力となるのは「身体」を備えていることである。例えば100ml走などで、人間は技術や道具を使えば身体を凌駕するタイムを計測することができる。しかし、身体における制約を打ち破ろうとする「美しさ」こそ人間の魅力と足りえるのではないか、という論考である。

    大筋は同意するが、それでも身体や身体性に縛られている活動は時には窮屈を強いることもあると思う。本作で例に挙がっている選挙投票のデジタル化は、投票場という環境へ物理的に訪れることによる投票傾向への影響はあるであろう。しかし、それがデジタル化することで損なわれるとしても、違う要素でメリットは生まれるのは確かである。外出が難しい高齢者や、悪天候による交通事情などで投票率が低下することを避けられる。これは、身体性の論理とは別に考慮すべきことだと考える。

    もう一点、生成AIは確かにあらゆる分野における創造性を発揮しているだろう。しかし、そこには文体や発想が平均化される傾向が今のところ拭えない。加えて、生成AIは倫理的なタブーや過度にセクシャルな話題は扱えてない。この次元に、芸術が担う役割があることは否定できない。生成AIはある扱うことを許された範囲内でしか、その「創造性」を発揮できない足かせを負っている。ここは憂慮すべき点である。

    個人的な疑問点を述べてきたが、池谷先生のような最前線で活躍されている方が、生成AIは使うべきというスタンスであることは瞠目に値する。私のような一般人は、より生成AIとの距離感を測りながら共生する道を模索すべきであると感じさせる。
    少し苦手に思っているかたは、こちらを生成AIに触れるきっかけとして読んでみてはいかがか。

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    2026年04月02日
  • 脳と人工知能をつないだら、人間の能力はどこまで拡張できるのか 脳AI融合の最前線

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    池谷裕二先生と紺野大地先生の「脳と人工知能」を読みました。脳と人工知能の進歩が時間や空間、身体といったあらゆる制約から解放し、人類の可能性を拓いていくというのがこの本のはじまり。将棋の藤井聡太四冠の「人工知能ソフトを使っていると、自分が気づかなかった手や判断を示されることもあります。自分にとって人工知能は、将棋の新しい可能性を拡げてくれるものなのかなと思っています」という言葉が載っている。おそらくこの関係性こそ、人間と人工知能の付き合い方なのだというのが前提。そして、総合情報理論に基づいて「現在の人工知能に意識が宿ることはない」という前提で話を進める。そして、意味の理解について。大阪大学の北澤茂先生は「意味の理解とは、世界と言語との対応表を学習することである」と主張し、「このような世界と言語との対応表を、人間は互換や体を使うことで成長とともに徐々に学んでいく」という話を紹介している。今井むつみ先生の記号接地理論に似ているような気がする。それから、人工知能と脳の研究について。脳の研究は・・・生体の危険もあるので簡単ではなさそう。でも、確実に進んでいるのは事実だし、ALSの患者のように身体的な障がいを負った人にとっては、意思疎通のための救世主になる可能性もある。最後に今後の研究として、人工知能が進むことで何が起こるのかの考察があった。興味深かったのはシンプルな理論は人間の理解の限界がそこにあるからなのでは?という仮説。いわゆる人工知能のブラックボックス問題。これは・・・以外に根深いかも知れない。いずれにせよ、大変興味深い話が満載で、ためになる本でした。

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    2026年03月30日
  • モヤモヤそうだんクリニック

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    子供の相談を脳科学をもとにユーモアも交えながら解決に導いていく本。
    実際の研究結果や偉人の残した言葉等もあり、子供の相談解決の本だと思っていましたが、大人の自分も共感し、タメになるものがたくさんありました。

    挿絵の中のメッセージで、「もうすぐ死んでしまう人は「生きたい」って思うし、生きている人はたまに「死にたい」って思う。自分とちがうせかいが気になるのは、人のクセなのね、きっと。」というのがあり、胸がツンとなりました。

    【その他、残しておきたい言葉】
    ・脳は騙されやすい。
    体を動かして記憶力ややる気を呼び出す!
    ・モヤモヤは、それだけがんばっている証拠。

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    2026年03月24日
  • のうだま1 やる気の秘密

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    「Body」、先ず体を動かすは知ってましたが、次の三つを始めて知りました。「Experience」(経験)、違うことが脳を活性化。「Rewared」(報酬)をうまく使え。「Ideomoter」(イデオモータ)「観念運動」なりきって念じる。成功のイメージなど。繰り返しの練習が必要な場合は、マンネリに慣れることも重要。

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    2026年03月10日