池谷裕二のレビュー一覧
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池谷氏が書き溜めた脳に関するエッセイやコラムを集めたのが本書。それゆえ断片的である感じも否めないが、ただそれぞれのテーマに沿って脳の話が根拠をもって語られており、誰でも必ずどこかには興味を持てるのではないか。
以下、面白いと思った部分の抜粋。
◼️p240 私の印象では、意識的学習より、無意識の学習のほうが、 ヒトの人格や成長に与える影響がはるかに大きいように感じています。芸術や料理のセンス、デザインや企画などの考案、こうした能力は、おそらく明示的な意識というより、無意識の学習の賜物でしょう。
◼️p260-261 もちろん、自動判定装置が正しい反射をしてくれるか否かは、本人が過去にどれ -
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ネタバレ高校の時、物理に対する苦手意識が強くて、1学期に大変な点を取ってしまった。こらあかんと思って編み出した方法は「私はこの、物理の先生が大好きだ!」と自己暗示をかけることだった。一言一句聞き漏らさないぞ♪とキラキラお目々で授業を受けると、2学期以降は何とかそれなりにクリアできた…ってのは「覚えたい対象に興味を持つことで海馬が自動的にθ波を作り出す」という正しい方法だったのかもしれないと科学的に説明してくれる本(ちょっと違うか…^^;)。
「本人の姿勢と気持ちのありよう」とかが書かれてあるところにたどり着くまでの神経回路だのシナプスの可塑性だのは理解するのにちょっと頑張らなあかんかったけど、「科学的 -
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ネタバレ脳科学者・池谷裕二さんによる、
トピックとそれらを読み解く内容が盛りだくさんの、
講義録形式の本です。
実際に、池谷さんの母校の生徒9人が彼から受けた講義が
この本になっています。
460ページくらいのなかなかのボリュームの本ですが、
その物理的な「なかなかな量」を超えるくらいの内容の濃さです。
そして面白いのです。最新の脳科学の知見が披露されますが、
柔らかい言葉でもってなされるその解説、詳説にうーんと唸らせられる。
自由意志とはなにか、
無意識の作用について、
脳の神経はどういう成り立ちをしているか、などなど、
哲学や心理学や生物学などの領域にまでまたがるような、
横断的な学問としての -
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ネタバレ経験的に知っていること・やっていることの理由がたくさん紹介されてて、納得!
脳は、「いかにも本物らしい説明を信じる」そうです。人に説明をする時、文章だけでなく、いかにもそれっぽいデータや図がついてると信じやすいってことで、うちの会社では説明資料を作るときに「ぽんち絵」つけてって言われるのは、この効果を狙っているのか!?
それから、人に説明するときに、メタファーを使うといいってのは、経験上納得感もあったけど、実際に、脳が活性化するらしいです。
さらに、「怠惰思考」!課題は寝かせた方がいいようです。なので、インプットだけは早めにしておいて、その後は、発酵するのをじっくり待つんだな。
最後に -
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東大博士課程卒or在学中の8人が、自身の研究内容や東大に入った経緯などを紹介する。
巻頭にある、監修者2人の対談で、
なんでその道を選んだのかを聞くのではなく、いまの研究テーマにはまり込んだ具体的な理由を探るようにしています。
とあるように、
研究テーマを選んだ経緯がとても具体的に書かれているというのが本書の特徴であると感じた。一見どうでもいいような、でも個人的にはすごく気になるところが書かれていて、非常に興味深かった。
また、こちらも巻頭の対談で、
高校生ぐらいの段階で過度な固定的な夢を持っている人は、私からすると窮屈でちょっと気持ちが悪い。そもそもサイエンスはたえず進歩する業 -
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ネタバレ池谷先生の解説は、わかりやすいけど、子どもを舐めていない書き方で信用できる。大人が読んでも面白かった。そして挿し絵のヨシタケさんの言葉も、池谷先生の解説を別の言葉で説明してくれてて、合わせて読むことで、納得感がより強くなった。
娘が高学年くらいになったらおすすめしてあげたい。
いじめがなくならない話。「外集団同質性効果」
心より先に身体や脳が反応する話。
自信がないのも若いうちはプラスに働くんだな〜という話。
学校はモヤモヤで溢れた社会に適応していく力を身につける場所だという話。
「死」は究極の逃げ道だという話。。
新しい視点をもらえた。 -
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ずっと前から読もうと思っていた本。
ようやく読みました。
アンデシュ・ハンセンが『○○脳』というタイトルで出しているいろいろな本と通ずるところも多く、マーケティングや行動経済学で出てくるような記載も多いので、納得感のある内容でした。
ちなみに、10年以上前に出た本ですが、今読んでも古さを感じませんでした。
また、(ヒトの)進化に対する著者の捉え方も非常に参考になりました。
「もともとは身体が主、脳が従だったものが、脳の発達により、今では、脳が主、身体が従のように捉えられている」とか、脳の中でも「もともとは旧脳が主、大脳新皮質が従だったものが、大脳新皮質の発達により、今では、大脳新皮質が主、 -
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ネタバレアメリカにいるネズミの脳波を、ブラジルにいるネズミに送ることで、アメリカネズミが押したボタンと同じボタンをブラジルネズミがリアルタイムで押せるようになった研究
⇒意図
主体性
メタ認知(これは誰の情報か)
がないから意思疎通じゃなさそう
ネズミに地磁気を感じるセンサーをつけて、地磁気を参考にして迷路を解かせた(東側に必ず餌がある)
⇒数日後には解けるように。⇒脳はこれまで感じたことのない刺激に対してすぐに反応し、適応可能
BMI
⇒考えていることを直接文章にしたり、他人が見ている夢を見ることもできる。
MuZero:汎用型ボードゲームシステム。そのゲームのルールさえ与えられれば、囲碁だろう -
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2025年の春先に話題になった新書をようやく読んでみた。
「ネイチャー」や「サイエンス」など世界的学術誌に掲載される最新の科学論文から、
「毎日100本以上チェックする」という脳研究者が厳選
なんて書いてあるので、さて、どんな内容かと思いきや、
極めて軽い。リーズナブル。お気軽。身近。
日常生活に近いところに研究成果がある?
論文なんて言うといかめしいイメージがあるが、
そんなことはない、ということを感じさせる。
著者のダジャレ?もふんだんにあるし。
肩の凝らない楽しい新書。
はじめに
第一章 長寿のヒント
1.「アルツハイマー病」治療薬の先行き
2.AIが見抜く「未来の遺伝疾患」 -
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ディストピアの予兆を感じさせるほど、脳科学とコンピュータ技術は急速に相互進化している。そもそもコンピュータや人工知能は脳の模倣から始まり、そこで得られた技術が再び脳研究に応用され、さらに新しい発見を生む。その循環が高速化している。
現時点で人工知能は認知や判断の領域では人間を上回りつつあるが、まだ「感情」を正確に読み取る段階には達していない。だが脳科学がさらに進歩すれば、五感を再現できるAIが生まれ、より強固なAGI(汎用人工知能)へ近づく。感情を読み取り、自分で仮説を立て、実行し、フィードバックできる存在が現れるだろう。
私達は常に人間が何者であるかを問い続ける必要がある。著者が述べるよ