池谷裕二のレビュー一覧
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タイトルは一見ゴミみたいだがミスリードであり、内容はポピュラーサイエンスの王道。オールタイムベスト。高校生への講義という形で現代脳科学の面白実験面白トピックをこれでもかとぶちこみ常識を土台から揺さぶる、科学啓蒙書のお手本。
話の流れは「私の見る現実とは脳により構成された夢である」という脳科学の入門本では定番の認識を土台に、いかに脳というものが現実をでっち上げているかの仕組みを丹念に語っている。
そこから自我や現実というものを解体していき、人工知能と脳の共通性、人工知能研究を通して浮かび上がる人間性といったハードな話題にも切り込んでいく語り口の鮮やかさが凄い。
人工ニューロンとモルモットの -
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物理的なスイッチ(反射)→ 体の反応(変化) → 意識の解釈(感情)
自分の性格や感情は「自分そのもの」ではなく、意識という運転手がたまたま乗っている「乗り物」みたいな話を聞いたことを思い出した。
だから、その乗り物の癖を理解して乗りこなせ、みたいな。
メタ認知の力を高めたいなと思ったり。
以下メモ
・ピンク色ニューロンが活動をやめてしまったら、ピンク色は見えなくなってしまう。なかったことになる。
外界にピンク色が存在しているかどうかは重要でなくて、脳の中のピンク色担当のニューロンが活動するかが「存在」するかどうかを決めている。
脳の活動こそが「事実」であって、実際の世界である「真実」 -
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リアル本にて。
コーチャンフォー若葉台店にて、生成AI関連のコーナーで目に留まり、購入した。
タイトルからは、足元の生成AIツールの話ではなく、もっと長期的・哲学的な話を期待していたのだが、前半はほぼ足元の話の印象だった。
期待していたような内容になったのは、後半四章ぐらいから。特にわかりみが深かったのは、「生成AIが登場したからといって人間はラクできない」のくだり。真面目に生成AIツールを使うと、品質は確実に向上する。一方で、巷で聞く生成AIの話は、「80%の時間削減!」「人員削減!」「毎日定時退社!」みたいな文言ばかりで、自分の向き合い方に不安を覚えていた。
一方で本書は、生成AIを適切に -
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普通のひとは「自分も中高生の時にこんな授業を受けたかった!」と仰るんでしょうけども私の中高生時代は夜ヒットや紅白で後ろに座ってる歌手が何をしてるのかを凝視するのに忙しかったので今でちょうど良かったです。
5章構成ですが2章「人間は脳の解釈から逃れられない」3章「人間はあいまいな記憶しかもてない」5章「僕たちはなぜ脳科学を研究するのか」が特に良かったですね。(1章の脳機能説明、4章のアルツハイマー薬を中心としたものもいいですけどね。でも4章はちと難しかったです。私には。)
特に特に気に入ったフレーズを3つ。
P127「目ができたから世界ができた」
P171 「自由意志は潜在意識の奴隷に過ぎ -
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・一回通読。はじめて知った面白い話が多すぎて、メモなしで思い出しながら感想書くのは難しい。
・大脳皮質の表面積を部位ごとに表現したホムンクルス。人間は舌と人差し指、ネズミは前歯と髭など。びっくりするけど腹落ちするね。
・脳はダイナミックに構築されていく。水頭症で部分的にしか使えなくても、生活を通じて一般人と遜色無い生活能力を発揮。つまり、脳は余剰が多く、進化しすぎている。ニューラル・プロスティクスの話とかロマンありすぎて念力の能力拡張したくなる。
・ネズミの実験から見る報酬系の強烈さ。これに抗うことは人間にできるのか?という話は、カントの傾向性と自由の話に通ずる。扁桃体と本能の話を見ても、自由 -
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ネタバレ池谷先生の「脳講義シリーズ」の第3作目にして最終作。
1,2作目はちゃんと読んでたんだけど、あんまり連作というイメージが無かったな…。
全600ページ超とだいぶボリュームがあるんだけど、対話形式だからか意外とスルスル読めたり。池谷先生の平易な語りが良く作用していたなー。
脳科学に興味がある人間ならだれでも知っていることだけど、私たちは外の世界をそのまま正確に知覚しているわけではない。私たちに知覚できるのは私たちの感覚受容器の範囲のものであり、私たちに認識できるのは脳がそれを再構成した仮の世界でしかない。
そうした脳の働きを紐解きながら、その拡張性をAIという形で叶えられるかもしれない、とい -
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第23回小林秀雄賞
脳科学、めちゃくちゃおもしろい!!
哲学や倫理の話に発展したり、宇宙が関係したりと奥が深い。
著者が栄光学園高校の選ばれし10名にした3日間の特別講義の記録なので、対話形式で柔らかくまとめてあり、かつ細かく節を区切って様々な解説をしていてかなり充実した内容。
特におもしろかった話
・人工知能を使って本来もっている脳の能力を覚醒、活用することができる(LとRの発音の聞き分けや、絶対音感)
・人間の脳は睡眠状態がデフォルトで、繁殖や食事のために起きて行動する
・生きがいは人の不完全さから生まれる
・強いシナプスと弱いシナプスが存在する意味
弱いのがいるおかげで長い過程での変 -
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小林秀雄賞、本当にどれもハズレがない笑。
面白く、わかりやすく。高校生の時に読んだらきっと、世界が変わって見えただろうと思う。あくまで脳というハードウェアに規定されている以上、人間が見ているものは"真実"ではなく、解釈であること。「私」という存在は現象であること・人間はすぐストーリー(フィクション)を作り出し、そこに囚われていることをすぐ忘れてしまうこと、もしかしたらこの世界はシミュレーションされたものにすぎないのかも…といったどこそこで読んだことのある主張が、わかりやすく平易な言葉とストーリーで語られている。初めてこういった言説に触れたら、衝撃だろうなあ。私にもそのいつか