池谷裕二のレビュー一覧
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脳科学の面白さを多方面から説明した良書です。
著者が実験もシミュレーションもできる研究者なこともあり、かなり幅広い脳科学の題材が扱われていました。
・行為の正当化のために認知を変える
・無意識の影響
・既存機能の使い回しによる新機能の習得
・感覚器の違いによる認識する世界の違い(生物から見た世界っぽい)
・決定論と自由意志
・ノイズと創発
・ベキ則とルール
・再帰性による有限も無限の理解
などなど、どれも非常に興味深い内容で、世界の見方が変わるような新たな視点を得られました。また著者も述べていましたが、単に脳の仕組みを説明するのではなく、その意義についての説明に重点が置かれており、全体を通して -
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ブレインマシンインターフェイス(BMI)がどこまで来ているか。脳とAIの融合という事で非常に興味深く読めて、満足度の高い読書だった。
AIが扱う「エゴ」の立脚点について考えてみる。AIにより人が最適解を導けるようになったとき、それはどの範囲での最適解ということになるのか。種全体の最適解という事であれば、個人の自己犠牲を答えとして導いてくる可能性もある。あるいは、個人範囲での最適解という事であれば、ゼロサムのように誰かを犠牲にする危険もある。しかし、ロボット工学三原則のように、AIは道徳的であるべきで、何ものも傷つけない答えが求められる。そうなると、AIが普及する世界は、強制的に愛の溢れる世界 -
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ネタバレ精神論の話かと思いきや、自分の苦手分野がたっぷり詰まった内容だった。
そりゃ、この分厚さで精神論語られたら読むの疲れるな。
苦手だけど、とても知的好奇心が満たされるワクワク感じる秘密がたくさん。とても面白かった。
また今度読むときがくるだろう。
ピピピ信号で作り上げられてる世界なら、何か嫌なことがあっても、「ピピピ」の変換と思うと痛みも軽くなるかも。
運命の人に会ったとき電気が流れるって、一昔前そんな言葉を聞いたけど、これって案外科学に基づいてる?って思ったり。
高校生があんなに素晴らしい感想を言ってるのに、チープな感想だけれども
見取り図がハートってとこも⭐︎
脳に遊ばれて楽しく生きたい -
Posted by ブクログ
池谷裕二先生の脳に関する講義三部作の集大成。哲学を可視化すると科学になり、科学を昇華すると哲学になる。
高校生向けの授業形式のため内容は分かり易く、また、参加している高校生のレベルが高いため質疑応答がさらに高みの議論へと発展する。知的好奇心は大いに刺激され、SFが具現化しつつある未来にワクワク感が止まらない。
人工知能と脳との対比による仕組みや役割の理解、ディープラーニングを考察した結果のアノテーションの重要性、そして地球はエントロピー増大という第2法則に従って我々"動"物が存在という仮説。「わかった!」は永遠に訪れず、そして本書を読むと訪れない方がよさそうだが、「進化しす -
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脳科学の一般書で最も有名といっても過言ではない本にも関わらず、なかなか読めていなかったので読んでみました。全体的に色々なジャンルで脳の面白さを研究の紹介も交えて伝えられており、とても楽しめました。
脳が身体の制約を受けて、能力をフル活用できていないというのは興味深かったです。その点でコンピュータに意識が芽生えた場合にも身体の違いから同じような意識ではないという推測も納得感がありました。
環境に適応できない個体が子孫を残せないのが本来の進化の原理なら、現在の医療技術は環境を変化させることで個体を生存させている"逆進化"とも言えるかも知れないというのも考えたことのない発想で面白 -
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高校生に語る脳の授業という話だ。
ただ、脳の話ばかりじゃなかったよなぁ。
脳の機能、心とのちがいは?とか、AIによって脳は拡張されるのかという話とか、さらには進化の話とか。
科学の話なんだけど、哲学的というか、思想的な印象をもった。
いろいろ考えを広げてくれた、ということだ。
正直、咀嚼しきれていない部分もある。
エントロピーの話から、え?と思うくだりがあった。
エントロピーというのは、放っておくと世界は雑然としていくというか、混沌に向かっていくという話だったと思う。
つまり自然、地球は混沌に向かいたがっている。
自然なままでは美しく調和がとれている地球。 -
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私自身がずっと運動しか出来ないキャラだったんだけど、同じエネルギーを勉強に全振りしてみたら数学しか出来なかったからスポーツと理科系科目は近いと自分の経験上も思う。オリンピック級の選手は間違いなく頭の良さが異常だと思う。究極の叡智を感じるからプロスポーツ観戦好きなんだよね。
池谷裕二(いけがやゆうじ) 東京大学・薬学部・教授
こんにちは、池谷です。脳の健康や発達、老化を探求する基礎研究を行いながら、脳に関する一般向けの本を書いています。脳は知れば知るほど奥が深く、さらなる探究心がくすぐられます。研究現場は毎日がわくわくの連続です。この高揚感を自分だけにとどめておくのはもったいない ─