小杉健治のレビュー一覧
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警視庁捜査一課に所属する西警部補は、行方不明となった三上舞衣の捜査を担当する。
部下の和田と共に懸命な捜査の結果、水死体となった舞衣を発見する。
死体をラブホテルから運び出して遺棄した容疑者として山川を追求するが、犯行を強く否定する。
西は粘り強く捜査を継続するにつけ、犯人は別にいるのではとの考えに至り、その後の懸命な捜査の結果、山川と同郷の藤森を犯人として特定する。
その結果、西に突然辞令が出て捜査から外されてしまい、迷宮入りの可能性が高い事件の再調査を行う「特命捜査対策室」へ左遷させられるのだが、密かに捜査は続けていた。
がしかし、西は監視されているとの思いを抱くようになり、警察からの目に -
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小杉健治『刑事の父 2』角川文庫。
2ヶ月連続刊行のシリーズ第2弾。
今の世の中を見ても、警察と政財界との癒着は明らかだろう。癒着までいかずとも忖度などは当たり前のことだ。
本作は、家族思いの実直でひたすら正義を貫く刑事が、政治家の圧力により真犯人を隠蔽しようとする警察組織の上層部に歯向かったことから窮地に陥るというストーリーである。正義の拠り所である警察組織が腐敗してしまっては何を信じれば良いのだろうか。
読み終えてみれば意外にあっさりと事件が解決、全てが丸く納まるのだが、突っ込み所が多々ある。
西警部補とコンビを組んだ椎名ひと子が警視庁幹部に取り込まれ、西を誘惑しようとした疑いか -
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24年前、旅先で突然姿を消した妻の美紗を今も探し続けている夫の悠木良二。
失踪した妻が行きたがっていた郡上八幡へ通い続け、妻に似た女性を見つける。
もしかして、妻の娘ではないかと思ったのだ。
それにしても、悠木は妻の失踪当時、妻を殺害してのではないかと疑われてもいた。
なんと壮絶な人生なのか…
その冤罪被害者の会で、弁護士の鶴見は悠木に出会い、24年もの間、妻を探しているということを知り、衝撃を受ける。
そこから、どんどん当時の真相に迫っていく。
一体、24年前に何があったのか…
悠木の身になれば、その理由がわからなければ、前に進めないことも頷ける。
実際の日本での失踪者の数は相当なものにな -
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父親が失踪した女性と、殺人犯の男の二人の視点から物語が進んでいくミステリー
よくある構成で、徐々に話が交差していくのだが、やはりこういうのは面白い。
主人公の二人が、ああではないか?こうではないか?と考えを巡らせる場面が多く、少々うざったい。また、物語自体はそこまで複雑ではないのだが、小説の構成が少々複雑なので混乱するかも。
登場人物の名前が覚えづらいのも不満点。
序盤と終盤は面白いが、中盤が少しダレる印象
また、物語の重要なポイントである手紙に関するクライマックスの展開が想像通りだったのは少々残念。
小説の内容としては面白いのだが、書き方や構成が私には合わない部分があったので、個人的な -
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小杉健治『飛べない鴉』祥伝社文庫。
久し振りに読む小杉健治。
1993年に刊行された同名作品を加筆修正した復刊作のようだが、未読である。
変なミステリー小説である。仙台で殺人を犯した男が上京し、息を潜めて暮らしているうちに反原発運動に巻き込まれるというストーリーなのだが、全てに於いて消化不良なのだ。
むしろミステリー小説というよりも原発問題小説と言って良い程、チェルノブイリ原発事故やスリーマイル原発事故の話題が描かれている。
しかし、ある意味では、1993年時点で2011年3月11日に起きた東日本大震災による福島第一原発事故の発生を予言したような内容であることには驚いた。
仙台に -
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奥付を見ると「2018年 35版発行」とあおそらくおそらく6年ぶりくらいの読み返し。
途中までは全く記憶になかったが、残り4分の1くらいになったことろで「あ、これってこういうトリックだった」と思い出した。
文章は読みやすいし、3日ほどで読み終えるくらい集中して読めたのだから「面白い」作品なのは間違いないが、感動はしなかった。裏表紙や帯に「感動作」と書かれているので期待値が高くなりすぎたのだろう。3回目の読み返しはしなくてよい、という備忘録としてもこのレビューを書いている。
以下、印象に残った箇所。
■阿久津伸吉も麻美子も同じ大きな過ちを犯している。その過ちとは自分を犠牲にして大切な者を助けよ