小杉健治のレビュー一覧
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鶴見弁護士シリーズ9作目。
四日市の公害訴訟が絡みます。
仲間の男性を撲殺したとして逮捕されたホームレスの岩田。
無罪を主張するも、状況証拠、目撃証言から起訴されますが、鶴見はその目撃証言を崩します。
その岩田を知っていた人物からの岩田の身分査証疑惑。
岩田を名乗る人物は、かつて四日市の公害訴訟で勝訴を勝ち取った英雄。しかしその裁判後に失踪。いったい何があったのか?
鶴見はその過去を追います。
四日市訴訟で起きた事件。
なぜ岩田を名乗るようになったのか?
なぜ頑なに過去を隠し続けるのか?
最後の最後で明らかになるその真相。
という展開です。
哀しい事実が隠されていたわけですが、正直ありがちなパターン(笑)
ちょっと盛り上がりに欠けます。
しかし、その真相にたどり着くまでの鶴見の行動や想いがポイントなのでしょうね。 -
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被告人の木原一太郎は、30歳間近の弱々しい男だ。
木原が起訴された事件とは、出会い系サイトで出逢った美人の並河留美子と、その母親の富子の二人を刺殺したことだった。
これまで女性と一度として付き合った経験がなかった木原は、優しく接してくれた留美子に好意を寄せる。
そのうちに留美子から50万円、150万円を工面してくれと頼まれ、木原はそれに応える。
そして3回目の要求額は300万円となり、木原は300万円を用意して母親と同居している留美子宅へ向かった。
そこで何らかのトラブルが起こったのか、木原は親子を刺殺した犯人として逮捕、起訴された。
警察の取り調べでは犯行を自白していたにもかかわらず、法定の証言台で「私は殺していません」と涙を浮かべながら訴え、一変して犯罪を否認した。
木原は無罪なのか有罪なのか、物語は進んで行くのだが、事件の内容は意外とシンプルで、ミステリー好きの読者には舞台裏を想像するのは容易いかも知れない。
だがそこは小杉健治氏が綴った裁判員裁判の物語だ。 主題はこの裁判員裁判の制度に焦点を当てた内容となっている。
小杉氏は、裁判員の一人である堀川恭平に、裁判員制度の矛盾と問題点を体験させている。
判決後は、疑わしい事案が明らかになっても微動だにもしない裁判所、検察の実態を描いている。
無実を主張する被告人は、控訴して新たに審議を要求する以外に道はないのだ。 堀川恭平は、自分たちが下した納得のいかない判決に対して、徹底して事件の真相を追い求める。 読者が求める事件の真相解明を、正義感溢れる堀川が読者に代わって真犯人を追い詰めるのだ。 -
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土地家屋調査士なる主人公尚一郎が不動産がらみでの謎を解いていく物語。
8編からなる短編連作で、大きな謎を明らかにしていく物語。ヒロインも出てきて、恋愛要素も盛り込みながら、土地家屋調査士の仕事の内容が理解できます(笑)
■隣の家
隣家との境界問題から明らかになる殺人事件。
尚一郎が追う石橋の行方。明らかになった殺人事件の被害者は石橋ではなかった
■十年
隣家の土地を10年占有したことから始まる物語。
ここで、ヒロイン雨季子が尚一郎の補助者へ。
■恋敵
雨季子に対して、陽子の登場
さらに、尚一郎の奥さんも行方不明の状態
どうなる、この関係(笑)
■迷信
三角形の土地はよくないとのこと。今回初めて知った。
そこで起きた事件の真相は?
■高い塀
隣家どうしで暮らしている義兄弟の間の高い壁。
二人のわだかまりを解いていきます
■抜かれた杭
この辺からだんだん犯罪色が強い状況へ
境界の杭が抜かれたところで発見された死体。
なぜ杭が抜かれていたのか?石橋が絡んでいるのか?
■過失
土地の権利証の受け取りを巡っての成りすまし。
こういうの気を付けないといけないね。
■再会
明らかになる尚一郎の奥さんの行方、石橋失踪の真相
かなり強引な感じがあるけど...
淡々と終わってしまった(笑) -
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鶴見弁護士シリーズ13作目
今回は、訪問場所は再び北海道。12作目で出てきためぐみとの距離が縮まります。
ストーリとしては、
妻の殺害容疑で逮捕された夫の有原。
しかし、有原は犯行時刻に、呑み屋で相席となった男と話をしていたというアリバイを主張。
しかし、状況証拠は有原に不利。
鶴見は有原のアリバイを証明するため、呑み屋で相席となった男を探し出します。
会話したきっかけとなった男が持っていたアイヌのムックリという口琴。
しかし、その男は証言を拒否。
さらに、その男は姿を消します。
なぜ、男は証言を拒むのか?
その男の過去を探るため、京介は北海道へ。
一方、犯行を認めた有原は京介を解任。
京介は解任されながらも、自費で真相を明らかにしていきます。
ムックリの男の過去とは?
有原はなぜ犯行を認めたのか?
殺人事件の真犯人は?
といった展開です。
それぞれの過去が解きほぐされていきます。
今回も、その調査力、行動力にはびっくりで、いろいろ都合よく真相が明らかになりますが、それはそういうモノと認識しました(笑)
さて、ムックリって何?ってググって動画を見ました。
びょーーん、びよんという音が奏でられるのですね。
初めて知りました。
今回もお勧め
旅も含まれるんだから、2時間ドラマでやればいいのに(笑) -
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鶴見弁護士シリーズ12作目
今回は、場所は北海道、事件の真相を明らかにしていく物語。
ストーリとしては、
函館で、親友の志賀川の「離婚式」に出席したところから始まります。
離婚式って何?(笑)
志賀川によれば、結婚式に呼んだ人たちの前での報告・けじめとのこと。
離婚の原因は銀座のクラブのママに夢中になったこと。
しかし、これ、今回のストーリの重要な伏線でもありました。
ホテルに一緒に泊まった翌朝、人とあうといって出かけた志賀川が、立待岬で墜落死。
容疑者としてあがったのが吉池。
現場でもみ合う姿が目撃されており、さらに偶然写真にも納められている。
正当防衛を主張する吉池。
いったい二人の間で何があったのか?
今回は、誰かの弁護という立場ではなく、自身の理由で、その真相を明らかにしていきます。
調査していく志賀川の過去。
そして、徐々に明らかになる吉池と志賀川の関係。
そして、たどり着いた接点。
離婚の真相。
今回の真相も哀しい物語でした。
志賀川の苦悩。
もし、自分が同じ立場だったらと思うとつらいです。
正しいと思っていた行為が結果的に間違っていた。
そして、そのことによって、様々な人たちが不幸になった。
耐えられるだろうか..
とても重い物語でした。
これはお勧め! -
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面白かった。
鶴見弁護士シリーズ11作目(とのこと)
本作では、四国八十八か所のお遍路さんも絡みます。
鶴見弁護士シリーズは、そうした実在の場所含めて、語られていて、国内の景勝地に詳しくなりそう(笑)
今回のストーリは、
ヒモのような生活を送っていた役者志望の河原が刺殺されます。
容疑者としてあがったのが、過去、河原と交際して自殺した妹の復讐と位置づけられた大峰。
大峰は犯行を否認。しかし、アリバイが証明できない。
大峰は何を隠しているのか?
鶴見は河原の過去を掘り下げていきます。
そんな中、過去、河原は恋人を毒殺した容疑がかかりながらも無罪を勝ち取っていたことが明らかに。
その当時の弁護士は無罪の神様と言われた浦松。
その浦松は現在、弁護士をやめて、四国でお遍路で八十八か所を歩きで回っていました。
浦松はなぜ、弁護士をやめたのか?
鶴見が当時の事件の関係者から話を聞き出すことで明らかになる河村の過去。
そして、今回の事件の真相。
といった展開です。
今回も、鶴見の粘り強い調査によって、真実が明らかになっていきます。
しかし、今回の真実はちょっと哀しい。
こんなクズ(河原)の為に様々な人が悲しい目にあっています。
お勧めです。 -
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シリーズものだった!
鶴見弁護士シリーズなのね。知りませんでした。
解説によると
「黙秘」「疑惑」「覚悟」に続く4作目とのこと。
今回のストーリは、
河川敷の車から発見された練炭自殺と思われる男の死体。
しかし、不審な点があり、警察が捜査することに。
その容疑者として浮かんだのがホステスの小堀美奈子。
美奈子は鶴見に弁護を依頼するも、自分のアリバイについては明らかにしない。
状況証拠は明らかに美奈子が不利。
さらに、調査をすすめると、美奈子の周りにはさらに数名の練炭自殺者が..
無実を信じながらも、美奈子の過去を調査する鶴見。
そして明らかになるある団体との関係。
頑なにアリバイを語らない美奈子。
事件の真相は?
美奈子が隠そうとしていた真実とは?
といった展開です。
鶴見と一緒に真相にたどり着くパターンです。
この弁護士すごいです!
本書を通して語られるメッセージも唸らせられます。
自殺者の想い、その考え方..
お勧めです。
このシリーズ、読み進めたいと思います。 -
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法廷ミステリー
テーマは暴いてはいけない真実といったところでしょうか?
ストーリとしては、
夫殺しの起訴事実を認めている被告の奈緒子。しかし、弁護士の原島は無罪を主張。
検察の状況証拠や論述、本人の自白も含めて、奈緒子の犯行にしか思えないところから、原島が法廷で少しずつ真実を明らかにしていきます。
奈緒子が殺人の罪を背負ってまで、守りたかったものとは?
といった展開です。
そこには知的障碍者が絡んできます。
さらに家族の絆が浮き彫りになります。
そして、この裁判を通して、語り手である司法記者の「私」の知的障碍者に対する考え方、生まれてくる子供に対する決断が心打たれます。
とってもお勧め