あらすじ
完璧な物証。しかし証拠能力はゼロ!?
犯人をあげるために刑事が取った許されざる行動とは。
守るべきは己の正義か、真実か――
人間の業の深さをあぶりだす圧巻の法廷ミステリー
20代女性の絞殺現場から、巡査部長大場徳二は密かに銀のロケットを持ち去った。それは幼馴染の右田克夫が肌身離さず持っていた物だった。
右田には前科がある。だが、本当に彼の仕業なのか? 証拠隠滅の罪に怯えながら、大場は単身右田の行方を追う。
一方、手掛かりのなかった捜査本部にも地道な捜査の末、右田の名前が浮上。そんな折、同様の手口による新たな死体が!
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Posted by ブクログ
20代の女性が絞殺された現場に、大場徳二刑事は真っ先に駆け付けた。
大場が現場を調べている時、ふとベッドの下に光る物を見付けた。
屈んだ姿勢で探った白い手袋の指先が摘んだ小さな物は、切れた鎖の付いた銀色の小さなロケットだった。
色はくすみ、剥げかかったメッキの具合から、かなり古い物と推察された。
この古いロケットは若い被害者の物とは考え難く、犯人が女性に抵抗されと時に鎖が千切れて落とした物だと大場は判断した。
その古いロケットを見て、大場は30年ほど前の記憶が突如蘇る。
現場は証拠の宝庫であり、所轄の人間は現場の原型を保つ役目があるにも拘らず、大場刑事は無意識の内にロケットをポケットに収め、証拠品を隠匿してしまう。
このロケットは、幼馴染である右田克夫が結婚する際に大場がプレゼントしたもので、以来、右田は常に鎖に繋いだロケットを頸から下げていた物だった。
右田は少年の頃から問題を起こすことが度々の問題児だったが、大場にはとても優しく接してくれ、同級生でありながらも物静かで消極的な大場にとっては兄貴のような存在だった。
大場が故郷から東京に出てきて警察官になってからは、右田は自分のような半端者が大場の周辺にいたら迷惑をかけると思ったのだろう、大場の前から忽然と姿を消してしまった。
そんな事情から大場はロケットを隠し、証拠隠滅の罪に怯えながら右田の行方を単独で追うことになる。
がしかし、この証拠隠滅を大場が犯してしまった結果、次々と若い女性が殺害される事件が起きてしまう。
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BSテレ東
完璧な物証。しかし証拠能力はゼロ!?
犯人をあげるために刑事が取った許されざる行動とは。
守るべきは己の正義か、真実か――
人間の業の深さをあぶりだす圧巻の法廷ミステリー
20代女性の絞殺現場から、巡査部長大場徳二は密かに銀のロケットを持ち去った。それは幼馴染の右田克夫が肌身離さず持っていた物だった。
右田には前科がある。だが、本当に彼の仕業なのか? 証拠隠滅の罪に怯えながら、大場は単身右田の行方を追う。
一方、手掛かりのなかった捜査本部にも地道な捜査の末、右田の名前が浮上。そんな折、同様の手口による新たな死体が!