小杉健治のレビュー一覧

  • 親父の十手が重すぎて 親子十手捕物帳

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    誤解が解けた親子の仲は日増しに良くなってゆく。
    見回りをしていた時に鮮やかな技で掏摸を行う役者のような美男子を発見するも、捕まえられない。

    その男の名前がわかる、銀二だった。
    何度も現場を発見するもなかなか捕まえられず、辰吉は躍起になる。

    そんな頃、船宿の古い船から男女の死体が発見。

    捻じ曲げても事件を終結させる太之助という岡っ引きが相対寺死ということで決着をつけるが、その後揺りの事件がおこり・・・

    親子の情愛、友情、気の迷いからの犯罪。
    人をよく観察しているこの作家の話の組み立ては厚みがあって良い。

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    2022年08月19日
  • 親父の十手を受けついで 親子十手捕物帳

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    父親で岡っ引きの辰五郎に反目し家出をした辰吉。
    殺人事件の犯人として捕まる。

    そこで、今は岡っ引きをやめている辰五郎とその弟子で岡っ引きの忠次が無実を信じ調べに。

    小杉健治の腕が振るわれるシリーズの始まりだ。

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    2022年08月17日
  • 暗闇のふたり~人情同心 神鳴り源蔵~

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    なんとも荒唐無稽な結果でした。
    3つの誘拐事件。
    二つ目だけが誘拐された長男が殺されて発見された。
    他の二つは実害がなかったと、訴えをしなかった被害者。

    1度目の誘拐事件を追う二人だが、偶然美しい女子を見つけて、惹かれてしまう。

    そんな二人、特に六助が、喋りすぎて失敗。

    二転三転と事件の表情が変わってゆく、不思議な事件。

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    2022年08月09日
  • 情義の訴~吟味方与力 望月城之進(三)~

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    今回は、虚偽の訴えから火盗改の拷問で最後まで無実を訴えながら死んでしまった飾り職人の兄、達吉の仇をうとうと弟の逹次が事件を探る。

    偶然居合わせた浪人が達吉の知り合いで、犯人を名乗り、奉行所に自訴。
    吟味方与力望月は供述を普請に思い探索を続ける。

    またしても、複層に形成された物語に魅せられる。

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    2022年07月15日
  • 父からの手紙

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    二つのストーリーが合わさるまでの読みづらさを
    嵐のように一掃してしまった真相解明。

    子供のいない私、
    許されない恋心を抱いているわけではない私、
    からすると、理解しづらい心理描写もあったが、
    全体を通して著者の訴えは伝わってきたと思う。

    ただ、「義姉」のゲシュタルト崩壊。笑

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    2022年06月01日
  • 陰の将軍、烏丸検校 九代目長兵衛口入稼業 三

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    小杉健治作品のこのシリーズも3作目となり、ますます油が乗ってきた。
    今回は検校の身内が起こす事件に出会した長兵衛の活躍。

    初めは、ただの強請りたかり事件と考え、一肌脱ぐ覚悟の長兵衛だった。

    兼ねてから匿っていた勝五郎を奪いにきた代官の手下のいっけんもあり、事件に事件が重なり複雑な様子に。

    何度となく、烏丸左団次の家に行くたびに、なんとなく憎みきれない友情に似た感情が。

    今回も男同士のなんとも不恰好な友情が好ましい。

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    2022年04月13日
  • 御金蔵破り 九代目長兵衛口入稼業 二

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    シリーズ2巻ともなると、登場人物をはじめ話がこなれて、テンポも上がる。
    今回は15年前の江戸城の御金蔵破り事件に痰を発する。

    秘密裏に操作が行われ岡っ引きが殺されたが、行方は掴めず今に至る。
    15年後、噂を聞いたことのある普請奉行が、犯人の逃亡先で話を聞いた若者の口入れ屋からあらすじを読む。
    大きな普請仕事も絡み、今回もこなれた話で最後まで飽きさせない小杉健治らしい一冊。

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    2022年04月13日
  • 九代目長兵衛口入稼業

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    大好きな作家小杉健治のシリーズだというので読んでみた。
    これはシリーズ第1巻。

    幡随院長兵衛といえば、町奴と旗本奴のいざこざで、最後に湯殿で惨殺されるらしいが、主人公はその9代目。
    口入れ屋をやっている。
    外見も人柄も初代の長兵衛と似ているということから同じ25歳で家業を継ぐ。

    これまた親が見込んで嫁にしたお蝶が気風がいい。
    まるで男のような気風の良さと粋で情に厚く心根も良い。

    そんな夫婦の元に集まるのがワケアリでありながら、命もかけようという人物たち。

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    2022年04月10日
  • それぞれの断崖

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    ネタバレ

    学校に行かず親に暴力をふるうようになった息子が殺された。犯人は14歳の少年であり、きちんと裁かれないことを知り父は少年の母親に近づく。
    とても重い話なのですらすら読めません。
    被害者の父は加害者の母である事を知っていて近付いたのに恋に落ちる事があるのだろうか…と少し疑問に思いました。

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    2022年03月30日
  • 獄門首 栄次郎江戸暦27

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    第二七弾、前巻の立て籠もり殺人の続編
    さらし首の前で近付いてきた男からの繋がり、老中の企みを暴き、入り込んだように見えるが、意外とシンプル?
    脇へ逸れる伏線も全て繋がってくる
    前巻の秘された御庭番の遺骸、今回は藩士の遺骸と

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    2022年03月26日
  • 水無川

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    我が子への虐待が毎日のようにニュースになる昨今、と 犯罪被害者の現実等読んでいて心苦しくなりました。が 結末が…その後の登場人物が知りたいですね!

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    2022年03月24日
  • 隠し絵 風烈廻り与力・青柳剣一郎[56] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    第五六弾
    盗品を扱う悪党に端を発した殺人
    背後には旗本の悪事が
    名器を賄賂にした者、盗品で儲けた財産、人の醜さの果てに

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    2022年03月20日
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 14 間者

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    第十四弾
    間宮の手先が心中を装って殺された事件の背後には
    心中に至った経緯には松江藩の密貿易と幕閣の暗躍が

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    2022年03月13日
  • 幻の男 栄次郎江戸暦26

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    第二六弾
    たまたま通りかかって事件に奇妙な事件の裏に
    また奇妙な押し込みも
    背後に巨悪も、全てが解決したわけでなく?

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    2022年03月13日
  • 向島・箱屋の新吉 新章(一) 箱屋の使命

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    勘定奉行の収賄事件を暴いた新吉に、魔の手が!
    事件はトカゲの尻尾切りだった。しかも一人は諌めようとした正義感のある武士が冤罪で切腹に追い込まれていた。

    あるとき、他殺死体が発見される。
    一見別の事件と思われたが。。。

    今回もお葉を守りたい一心の新吉が事件を解決に導く。

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    2022年03月10日
  • 刺客殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[4] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    風烈廻り与力・青柳剣一郎 シリーズ4

    ある藩の跡目に、ご落胤を推す派と、それを阻止せんと、ご落胤を亡き者にするために刺客を差し出す派。

    我が息子をご落胤の身代わりにする忠義の士。父親の意を汲んで、自ら身代わりになる息子。

    そして、その騒動を収めるために小細工をする青柳剣一郎。

    その小細工が通るのなら、落とさなくても良い命が有ったのに。

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    2022年03月01日
  • 八丁堀殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[3] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    風烈廻り与力・青柳剣一郎 シリーズ3

    青柳剣一郎・36歳。まだまだ与力の職を倅・剣之助に譲るほどの歳ではないが年番方与力の宇野清左衛門に「そろそろ、剣之助を見習いに出してはどうだ?」と言われ、青柳剣一郎は、倅と一緒に奉行所に勤めるのは、夢であっただけに、嬉しいことであった。

    ある風の強い日、同心二人と見廻りに出た青柳は、悲鳴が聞こえたので、行ってみると、先程別れた、当番方与力・原金之助が、何者かに、惨殺されていた。
    不意を襲われ刀を抜く間もななく斬られ、傍らに「熊」と書かれた紙が置かれていた。
    数日後「熊五郎をお解き放ちせよ」の脅迫文が届いた日、第二の犠牲者、定橋掛かり与力・宮島平六郎が、

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    2022年02月28日
  • 恩がえし 風烈廻り与力・青柳剣一郎[55] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    第五六弾
    昔助けられた恩人の苦境にたまたま立ち会った剣一郎、建具職人の要望に助けを
    背後のお家騒動の流れを、断ち切り、そして恩人への恩返しへ

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    2022年02月27日
  • 口封じ 栄次郎江戸暦25

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    シリーズ第二五弾
    懇意の大物問屋で遭遇した殺し未遂の件、その後付け狙われた栄次郎は背後謎を
    元盗賊の機敏な動きを察した事から事件の核心へ
    旗本の借金踏み倒しが

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    2022年02月27日
  • 火盗殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[2] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    風烈廻り与力・青柳剣一郎 シリーズ2

    与力・青柳剣一郎は、若い頃の人質事件捕物で受けた刀疵が青痣となって、涼しげな目をした穏やかな顔立ちを精悍なものにしていた。いつしか「青痣与力」と呼ばれるようになった。

    ある夜、青柳剣一郎は、火付け道具を隠し持った男を捕らえた。
    男は、拷問を受けても、一言も発しない。
    牢の中での攻めにも、堪えるが、ある男に発した奇妙な言葉を、同じ牢に入っている掏摸の三吉が聞いた。

    三吉は、四度つかまり、死罪は免れない所、青柳に、助ける代わりに、男の牢内の様子を見はるようにと、言われていた。

    そんな折、青柳は、年番方与力・宇野清左衛門から妻の、多恵に「陶酔香」と言う、

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    2022年02月25日