小杉健治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
市松が父親の跡を継ぎ隠密同心となって初めての事件。
風神一族が何者でどんな暗躍をしているのかをさぐる。
その初めの事件は、点と点が結び合い、長屋の人々をよく知るうちに、少しづつ解明に向かっていく。
徐々に知り合ううちに、自分の目と耳と心で判断するうちに、信頼できる言葉か否かをわかるように。
主人と恋仲の女中を殺された仇を討つと心に決めた時次郎は、実は敵に騙されていた。
変装をして市助という名前の男となって帯刀しての探索。
二人を使い分けて、そして手伝うおつたとも、心通いいつしか恋仲に。
一つの事件は解明されたが、風神一族との戦いはまだ終わらない。
簡単にわからないトリックやサスペンス -
Posted by ブクログ
小杉健治の『二重裁判』は、裁判法廷ものミステリーであり、事件発生時の新聞・雑誌などのマスコミ報道姿勢に一石を投じる作品。
逮捕直後からの新聞決めつけ報道に、追い詰められていく容疑者。また、判決が確定しない公判中の被告人の死は、有罪ではなく無実、という裁判制度上の規定により再審請求もできないということが判明する。
妹の秀美は自分の手で兄の真実を明らかにするために、兄の人間関係を洗います。そのうえである奇策を講じる。それは疑わしい人物に関する事件に関わり、その裁判を通して、兄の裁判もまたやり直させようとするもの。
「裁判で有罪の判決が出るまでは無罪、ということになっているが、実際には警察に逮 -
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隠密同心
市松が孤独な戦いに葛藤する中に公儀の役人、加賀藩の侍を善兵衛の信用を得るために意に反して切って行かなくてはならないジレンマ、救いは”おつた”とのひとときの逢瀬、同心木塚朔太郎を辛うじて切ったと見せ掛け助けた事。幕閣の老中の関与を疑いながら隠密同心として手が出せないもどかしさ、父(兄)とも思う源四郎の探索で父が何故市松に隠密同心を継がせた動機が解き明かされていくか楽しみです。又これからドンドン核心に近づて行くにつれこれからどの様な展開になっていくか楽しみです。読んでいて知らず知らずのうちに引き込まれていきます。