小杉健治のレビュー一覧
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24年前、旅先で突然姿を消した妻の美紗を今も探し続けている夫の悠木良二。
失踪した妻が行きたがっていた郡上八幡へ通い続け、妻に似た女性を見つける。
もしかして、妻の娘ではないかと思ったのだ。
それにしても、悠木は妻の失踪当時、妻を殺害してのではないかと疑われてもいた。
なんと壮絶な人生なのか…
その冤罪被害者の会で、弁護士の鶴見は悠木に出会い、24年もの間、妻を探しているということを知り、衝撃を受ける。
そこから、どんどん当時の真相に迫っていく。
一体、24年前に何があったのか…
悠木の身になれば、その理由がわからなければ、前に進めないことも頷ける。
実際の日本での失踪者の数は相当なものになるという。
果たしてこの話のような現実があるのか、気になるところ。
2025.11.21 -
Posted by ブクログ
父親が失踪した女性と、殺人犯の男の二人の視点から物語が進んでいくミステリー
よくある構成で、徐々に話が交差していくのだが、やはりこういうのは面白い。
主人公の二人が、ああではないか?こうではないか?と考えを巡らせる場面が多く、少々うざったい。また、物語自体はそこまで複雑ではないのだが、小説の構成が少々複雑なので混乱するかも。
登場人物の名前が覚えづらいのも不満点。
序盤と終盤は面白いが、中盤が少しダレる印象
また、物語の重要なポイントである手紙に関するクライマックスの展開が想像通りだったのは少々残念。
小説の内容としては面白いのだが、書き方や構成が私には合わない部分があったので、個人的な評価としてはそこそこ
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Posted by ブクログ
奥付を見ると「2018年 35版発行」とあおそらくおそらく6年ぶりくらいの読み返し。
途中までは全く記憶になかったが、残り4分の1くらいになったことろで「あ、これってこういうトリックだった」と思い出した。
文章は読みやすいし、3日ほどで読み終えるくらい集中して読めたのだから「面白い」作品なのは間違いないが、感動はしなかった。裏表紙や帯に「感動作」と書かれているので期待値が高くなりすぎたのだろう。3回目の読み返しはしなくてよい、という備忘録としてもこのレビューを書いている。
以下、印象に残った箇所。
■阿久津伸吉も麻美子も同じ大きな過ちを犯している。その過ちとは自分を犠牲にして大切な者を助けようとしたことだ。確かに、その気持ちは尊い。だが、それは間違っている。
■家族といっしょに苦難に立ち向かうべきだった。子供がたとえ学校を中退せざるを得なかったとしても、家族で闘うべきだった。子供たちが大学に行けなかったとしても、阿久津伸吉は生きて病気と闘うべきだった。
■人生の目標は財産、地位、名声などを得るためではない。それらを得たことが幸福だということではない。いかなる困難や試練にも負けずに生きていくことにあるのだ。
■周囲の幸福、家族の幸福を考えるなら、まず自分が幸福にならなければならない。身を犠牲にしても、それは決してよい結果を生み出さないということは麻美子が身に染みて感じたことだ。
星は3つ。「感動作」なんて期待を持たずに読めれば、4つつけるくらい感動できるかも。 -
Posted by ブクログ
この物語は、二つの事件が絡みながら進む。
⚫︎その一つの事件が⋯
資産家の老齢女性をハンマーで殺害し、800万円を盗んで逃走した事件で、栗林24歳の男が逮捕された。
警察は栗林の単独犯行としているが、栗林は闇バイトに応募し、初対面のもう一人の男と指示役に命じられるままに押し入り、もう一人の男が老婆を殺害したと主張している。
⚫︎もう一つの事件が⋯
清楚な美人である中越ちづえが一人でバーで飲んでいると、明らかに堅気ではない男から声を掛けられる。
彼は今川修三と名乗り、付き合っていた彼と別れて良かったと一方的にちづえに語る。
今川は、元彼が別の女とこのバーで飲んでいる姿を見ていたと話す。
今川は、ちづえの相手となる風体の男ではなかったのだが、何故かちづえは強く惹かれるものを今川に感じ、その後に相思相愛の関係に進展する。
二人が幸せの絶頂期の時期に、今川はちづるに会いに向かう途中、轢き逃げにあって死亡してしまう。
轢き逃げ犯の手がかりは全くなかった。
鶴見は二つの事件が微妙に絡んでいることを調べ上げる。
この二つの事件の解決を果たすものは、ちづえと今川の強い絆がもたらすものだった。
男女関係に疎い鶴見京介弁護士が、ちづえと今川の恋心を読み切ったところがこの物語の肝となっていた。 -
Posted by ブクログ
久しぶりのこんなに小説で泣いた気がする。ラストパート、電車で読まずにお家で読んでよかった。
察しが悪いので中盤を超えてからも二つの事件がどう結びついているのか予想が全くつかなかったし、それぞれの人間関係もごっちゃになっちゃって読むのに時間かかったけど、途中で諦めて次の本にいかずに読み進めて本当に良かった。
P106「ひとはなぜ生きていくのだろうか。何のために生きていくのか」
生きる目的とは、幸せとは何か
家族・親子の絆、愛を通して伝えたかったことはこれだったのかなと思った。
いかなる困難や試練にも負けずに、歯を食いしばって生きていくことは難しいことだよなあ。
最後に麻美子が、今まで見ていた時期はずれの赤とんぼは自分で作り出した幻想かもと言っていたけど、絶対そんなことない!お父さんはずっと、そしてこれからも麻美子たちのことを見守っていると思う。
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Posted by ブクログ
ネタバレ初版が2006年ということもあってか時代の違いは感じたが、麻美子と圭一の話がテンポ良く交代して複数の事件が徐々に交わっていく展開は面白かった。
あとやたら天気のことを教えてくれる。なぜ。
婚約者の事件に対する麻美子の推理がそのまま正解なことには驚いたし、父親の死の真相も「胃癌は助かる確率が高いのだ」を読んで無常だと思った。(しかも胃癌疑いの病名がついたのみで精査していない)(が、この時代の中年男性は病院受診を避けることが多いとも聞いたことがある)
幸福であることと裕福であることは違うと語る手紙を父親はどんな気持ちで書いたんだろう。父親がとった行動はその発言に則ってはいないんじゃないか。だからこそなのか。
思うところはあっても、父親が子どもの50歳の誕生日分まで手紙を書き終えていたことと、その内容は胸にくるものがあった。
正解の道を選んでいないことは振り返ったときにしか気付けないものなのかもしれない。極端な道を選ぶ前に大事なひとには相談するべきなのだろう。