もうひとつの評決

もうひとつの評決

小説・文芸
880円 (税込)

4pt

5対4で有罪――この判決は、ほんとうに正しかったのか? 死刑か冤罪か。母娘殺害事件を巡り、6人の裁判員と3人の裁判官は究極の選択を迫られる! 法廷ミステリーの傑作、初の文庫化! 被告人は三十間近の冴えない男だった。出会い系サイトで知り合った女とその母を殺したのだ。離婚協議中の会社経営者・堀川恭平は裁判員制度により選ばれ、彼の審理に参加することに。最高刑が死刑まである事件だ。ところが公判初日、男は一転無罪を主張。法律の素人である6人の裁判員の議論は紛糾、新たな仮説まで浮上する。やがて堀川らの人生は事件の真相に蝕まれ…。――『裁判員――もうひとつの評議』改題作品

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もうひとつの評決 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    「裁判員もうひとつの評議」を加筆修正し文庫化された。6人の裁判員の中の1人に選ばれた堀川恭平の目線で裁判員裁判が行われる様子を彼の考え、彼の選択、行動、読みごたえがあった。
    ある男の殺人罪の判決を6人の裁判員と3人の裁判官が下した結論は5:4多数決で有罪。死刑判決が下された。堀川ともう1人の女性看護士は無罪と主張したが納得出来ないまま裁判は終わった。その後の展開が私を本の中に引き込み一気に読んだ。正義とはいったい何なのか…考えさせられた。

    0
    2023年04月08日

    Posted by ブクログ

    小杉健治『もうひとつの評決』祥伝社文庫。

    法廷ミステリー小説。『裁判員 ―もうひとつの評議』を改題、初文庫化。

    人が人を裁く責任の重さと危うさを法廷ミステリーという形で巧く昇華させた見事な作品であった。タイトルの『もうひとつの評決』の意味は終盤に知ることになる。

    少し腑に落ちない点はあるが、面白い。

    29歳の木原一太郎が出会い系サイトで知り合った並河留美子と母親の富子を刺殺したとされる事件の裁判員裁判が行われる。

    離婚協議中の輸入雑貨会社の経営者、堀川恭平は6人の裁判員に選ばれ、犯行を自供した木原一太郎の審理に参加する。ところが、公判初日に木原は自供を翻し、無罪を主張する。物理的な証拠が乏しく、目撃証言と状況証拠ばかりに頼る審理は紛糾し、新たな仮説までが浮上する。

    6人の裁判員と3人の裁判官が下した結論は5対4の多数決で有罪、最高刑の死刑判決が下される。無罪を主張していた堀川は、死刑判決に納得出来ないままに再び日常と離婚協議の中に身を投じる。

    そんな中、拘置所内で木原が自らの血で壁に『むじつ』と書きしたためて、自殺を図る。

    木原は無実だったのか。無実だとしたら6人の裁判員は……

    本体価格800円
    ★★★★★

    0
    2023年03月07日

    Posted by ブクログ

    裁判員裁判の問題点がよく分かるお話。これが本当なら怖すぎる。
    男性裁判官が有罪と判断するの無能すぎないか?無罪か死刑かの2択しか出てこないのもおかしい。

    小杉健治さんはお初。余分な描写がなく淡々と進むのに最初は違和感があったけど、一文一文が短いので読みやすい。ただ表現が一昔前な印象。

    0
    2026年09月21日

    Posted by ブクログ

    裁判員裁判を題材にした作品。
    出会い系サイトで知り合った女性とその母親を殺害したとされる被告人。
    その裁判員として召集された6人。
    2人を殺害しているとされ、最高刑は死刑…
    一般人の裁判員が受け止めるには重責だった。
    それぞれに悩みを抱えており、それでも裁判に向き合ってきた。
    最終的に無罪を訴えた被告人。
    そして、下した判決後に起こった出来事に、裁判員たちは驚愕し怯える。
    裁判員裁判と裁判員になった際に受けることになる可能性のある苦痛まで、読みごたえがあった。

    2024.9.10

    0
    2024年09月10日

    Posted by ブクログ

    裁判員制度の問題点を取り上げた小説でした。淡々と描かれていてとても読みやすかったです。

    読後の感想ですが、自分だったら裁判員はやりたくないです。そもそも法律のこともよく分からない一般市民を呼び出して、専門的なことをやらせて心理的な負担まで強いる制度ってどうなのって思いました。

    判決に対して少なからず責任も感じるし、その後関係者に恨まれることもあるし、全員が守秘義務を貫くかも分からないし。結構リスクが伴います。

    そもそも司法へ市民感覚の反映っているのか?と思いました。作中にもありましたが、しかるべき立場の人がきちんとあらゆる検証をして裁くことができないから、裁判員にも責任を負わせたいってことなのかと思いました。

    ストーリーは面白いのですが、主人公がかなり危ない橋を渡る捜査を勝手にするのでハラハラしました。

    0
    2024年02月18日

    Posted by ブクログ

    裁判員裁判をテーマにした法廷ミステリー。
    裁判員になった主人公は、担当した裁判で、被告は無罪だろうと思いながら、多数決で死刑の判決が下されてしまう。
    冤罪を疑い、判決に疑問を感じる主人公は、独自に調査を始める。
    被告の弁護人を訪ね、被害者宅の近隣の人たちにも、事件について問い合わせる。事件の真相が見えてきて、他の裁判員にも同調する者が現れる。
    主人公の個人的な問題と合わせ、死刑か冤罪か、とのスリリングな内容に、一気読みとなる。
    「裁判員裁判とは、市民が司法に参加するという意義の半面、被告人が運、不運を強いられる制度」であり、「欠陥だらけの証拠を提示されて、それをもとに裁判員は評決を下さねばなら」ないことを描き出す。
    司法制度に拘束される弁護士や裁判官の姿も浮かび上がらせる。
    裁判員の守秘義務違反の罰則が適用されかねないにもかかわらず、記者会見を開こうとする裁判員たちの勇気と志の強さに、カタルシスを覚える。

    0
    2023年05月25日

    Posted by ブクログ

    裁判員制度をテーマに、被告人を多数決で有罪とした。 被告人は留置所で無罪である事を主張して自殺未遂をした、無罪であることを主張していた裁判員の1人であった主人公が中心となり、冤罪である可能性を感じ展開していく。ここまで真剣に裁判員やるかね?という違和感を覚えた。
    また、最後の終わり方が物足りない。

    0
    2024年10月16日

    Posted by ブクログ

    女性二人が殺され、30間近の気の弱い男が逮捕された。この殺人事件は裁判員裁判に委ねられた。容疑者は無罪を主張。無罪か死刑かの判断を迫られる裁判員たち。裁判の進行中に新たな疑問が浮上するが、追加の捜査は無い。欠陥だらけの証拠で出した評決は、、、そして真相は、、、裁判員制度の問題点がよくわかった。

    0
    2024年03月14日

    Posted by ブクログ

    そもそも有罪イコール死刑の流れがおかしいので、イマイチ説得力がないような。主人公の離婚話も全くの蛇足

    0
    2024年02月07日

    Posted by ブクログ

    裁判員裁判の問題点を浮き彫りにする法廷ミステリー
    こんなことが本当にあったら、辛い。
    正直、裁判員にはなりたくないです....

    出会い系サイトで知り合った女性とその母親を殺害したとされる裁判。被告の木原は裁判では一転無罪を主張。
    その裁判の裁判員に選ばれたのは主人公堀川を含めた6人。
    裁判官3人を含めて、9人は評決を迫られます。
    死刑か冤罪か?
    議論は紛糾、新たな仮説。
    堀川は悩みながらも無罪を主張しますが..

    9人の下した判決は多数決で有罪。

    ほかのメンバで議論したら、ちがう評決になっていたかもしれない。
    そんなことってあっていいの?
    ここで交わされる議論は裁判員裁判の限界なのかもしれません。

    しかし、木原は拘置所内で「むじつ」のメッセージを残して自殺。

    評決に納得がいかなかった堀川は自ら事件の真相を調査し始めます。
    守秘義務との葛藤。
    自ら仮説に基づいたその行動は?

    ある意味結果オーライなんだけど、いろいろ考えさせられる結末でした。

    お勧めです。

    0
    2024年02月04日

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