あらすじ
家庭内暴力をふるう不登校の中学生、志方恭介が刺殺された! 悲劇の夜、たまたま誘われて怪しげな店で遊んでいた父親・恭一郎は、妻や娘たちに恨まれ、警察やマスコミからは疑惑を受ける。やがて犯人が判るが、少年法で守られている犯人を糾弾する恭一郎は、逆に非難を浴びる。家庭も将来も失い、復讐心から犯人の母・はつみに近づいた彼は……。少年犯罪で崩壊した家族の苦悩と再生を描く傑作。
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父ちゃんから薦められた小杉さん作品その2。
これまた少年法について深く考えさせられる作品でした。
ネタバレになっちゃうから、詳しくは書かないけど、
僕はこの展開好きです。
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不登校の中学生、志方恭介が刺殺される。悲劇の夜、怪しい店で遊んでいた父、恭一郎は妻・娘から恨まれ、警察から疑惑を受ける。少年犯罪で崩壊した家族の苦悩と再生を描く。
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少年犯罪被害者遺族と加害者家族の苦しみを描いた作品。
一人の家族を失うことで、家族がなぜ崩壊してしまうのかが丹念に描かれている。加害者を許せず「なぜ加害者だけ少年法をたてに守られるのか」と憤る気持ちとそれを世間に公表することでの反響、さらにそれに振り回される遺族の様子に衝撃を受ける。また、同時に加害家族の心境にも触れており、被害側・加害側、どちらも癒えない傷を負いながら生きていかなければならない現実が見えてくる。
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個人的に信頼してくれていた取引先への思わぬ不義理、息子の家庭内暴力、殺人事件の被害者から始まり、離婚や少年法の壁、不倫じゃないけど世間にはあからさまにできない恋愛となかなか盛りだくさんで、最後はどうまとめるのかと思いましたが、個人的に好きな終わりかたでしたので、読後感はなかなかよかったです。
ただ、丹野さんは本当にイイ人のようだったので、あんなことになってしまって残念です。。
Posted by ブクログ
登録数が少ないけど、面白かった。
加害者家族と被害者家族、このテーマ自体興味があるんだけど、小説だからまぁ、展開はドラマティック。でも内容的には充分心理がわかるし、なくもない展開だし、父親の立場からの事件のその後が分かり、面白く読めた。
どんな事件に巻き込まれても、生活していかなきゃならない、離婚を選んだとしても、子どもにとっては親であり続けるし、事件そのものの事実は消えない…。
Posted by ブクログ
これは、ちょっとどうなの?って思ってしまう物語
少年法で守られた加害者に対する被害者の父親、家族の慟哭の物語 なのですが...
この父親恭一郎の行動に共感できません!
被害者の父親恭一郎が加害者の母親はつみと関係をもって、深くなっていくって、そんな展開ある?
加害者家族と被害者家族の苦しみを描きたかったのかもしれませんが、この展開はいただけません
自分の息子を殺した犯人の少年が反省の言葉もなく、法律で守られ、家庭裁判所に送られ少年院にいっても3年で出てきてしまうという理不尽。
さらに、悪いのが息子や父親というようなマスコミの展開。
そんな社会や犯人に対して、怒り心頭、許せない!復讐してやりたいっていう思いは理解できます。
そこから、その息子を育てたその母親に復讐してやろう!っていう気持ちもまぁわかります。
でも、さらにそこから、深い仲になっちゃうのはなんで???
関係持って溺れて行ってしまうのは納得ができません。
そんなところ被害者家族と加害者家族の関係で葛藤していても、共感できません!
奥さんや娘さんがかわいそうすぎる!
人間の業なのかなぁ
Posted by ブクログ
学校に行かず親に暴力をふるうようになった息子が殺された。犯人は14歳の少年であり、きちんと裁かれないことを知り父は少年の母親に近づく。
とても重い話なのですらすら読めません。
被害者の父は加害者の母である事を知っていて近付いたのに恋に落ちる事があるのだろうか…と少し疑問に思いました。