小杉健治のレビュー一覧
-
ネタバレ
3作目までは面白い
浪人もので長屋シリーズが好きで購入しました。3作目までは面白い。
4作目からは愚作です。江戸情緒が消え、庶民感覚も薄まって。あんなに世話になったお京さんが登場せず、いけしゃあしゃあと友江と新婚生活。そりゃないだろう。主人公に人間としての魅力がなく、お粗末な人物構成です。とにかく、
江戸情緒からは無縁の野暮な男が主人公。お薦めしません。 -
Posted by ブクログ
うーん微妙。つまらなくはないのでスルスルと読んだが。
謎に一歩一歩迫ってゆく緊張感がない。理由としては、写真だとか証言のような手がかりが都合よく手に入ってしまうというご都合主義がある。一本道のRPGを遊んでいるような、重層感のなさ。一応若手弁護士とおっさんの二人の視点から調査を行うという体になっているのでそこで厚みが出ればよいものだが、若手弁護士もおっさんも人間としての個性が出るところまで書き込まれていないので、なんというか似たような薄っぺらな人物がそれぞれ別の調査をしているという印象。弁護士ならではの論理的な推理や法的な手続きだとかおっさんならではの老獪な人間観察や経験に基づく推察のような話 -
Posted by ブクログ
この人の作品はたぶん今まで読んだことがないと思うけど、帯に「日本推理作家協会賞長篇賞受賞」って書いてあったので、それがどんなもんかさっぱしわからなかったけど評価は得てる事は確かなんだしと思って読んでみた。
普段、推理小説はほとんど読まないけど、これは面白かった。
最初から最後まで一つの殺人事件の裁判シーンばかりで構成されていて、隠されている事をひとつひとつ暴いていく・・・なんてこたあ、推理小説にとって当たり前のことなんだろうけど、題材が知的障害を持つ家族にあるので、単なる探偵ものとはちと違う。
私だってというか、誰だって家族の中に障害者が出来るかもしれないのだから、偏見差別の話は、かなり勉強