小杉健治のレビュー一覧
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表題通り「保身」
こんなこと、もし現実社会であったらと思うとぞっとします。ないよねって信じたい(笑)
殺人事件の犯人が、警察幹部の飲酒ひき逃げ事件の目撃者!
県警上層部のとった行動は、殺人犯との取引。
さらに、証拠の隠ぺい、犯人でっち上げ!
嘘に嘘を重ねます。
そんな上層部の動きに反発するように、刑事の宮下、マスコミ、そして、元刑事の藤浦が動き出します。
さらに発生する殺人事件。
隠ぺいし続けることができるのか?
宮下と藤浦は県警のウソを暴くことができるのか?
といった展開です。
県警幹部の保身のために事件の隠ぺいとか、警察小説では、ありがちな設定です。
陰謀ものでもよくありますよね。
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鶴見弁護士シリーズ13作目
今回は、訪問場所は再び北海道。12作目で出てきためぐみとの距離が縮まります。
ストーリとしては、
妻の殺害容疑で逮捕された夫の有原。
しかし、有原は犯行時刻に、呑み屋で相席となった男と話をしていたというアリバイを主張。
しかし、状況証拠は有原に不利。
鶴見は有原のアリバイを証明するため、呑み屋で相席となった男を探し出します。
会話したきっかけとなった男が持っていたアイヌのムックリという口琴。
しかし、その男は証言を拒否。
さらに、その男は姿を消します。
なぜ、男は証言を拒むのか?
その男の過去を探るため、京介は北海道へ。
一方、犯行を認めた有原は京介を解任。
京介 -
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鶴見弁護士シリーズ12作目
今回は、場所は北海道、事件の真相を明らかにしていく物語。
ストーリとしては、
函館で、親友の志賀川の「離婚式」に出席したところから始まります。
離婚式って何?(笑)
志賀川によれば、結婚式に呼んだ人たちの前での報告・けじめとのこと。
離婚の原因は銀座のクラブのママに夢中になったこと。
しかし、これ、今回のストーリの重要な伏線でもありました。
ホテルに一緒に泊まった翌朝、人とあうといって出かけた志賀川が、立待岬で墜落死。
容疑者としてあがったのが吉池。
現場でもみ合う姿が目撃されており、さらに偶然写真にも納められている。
正当防衛を主張する吉池。
いったい二人の間 -
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面白かった。
鶴見弁護士シリーズ11作目(とのこと)
本作では、四国八十八か所のお遍路さんも絡みます。
鶴見弁護士シリーズは、そうした実在の場所含めて、語られていて、国内の景勝地に詳しくなりそう(笑)
今回のストーリは、
ヒモのような生活を送っていた役者志望の河原が刺殺されます。
容疑者としてあがったのが、過去、河原と交際して自殺した妹の復讐と位置づけられた大峰。
大峰は犯行を否認。しかし、アリバイが証明できない。
大峰は何を隠しているのか?
鶴見は河原の過去を掘り下げていきます。
そんな中、過去、河原は恋人を毒殺した容疑がかかりながらも無罪を勝ち取っていたことが明らかに。
その当時の弁 -
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シリーズものだった!
鶴見弁護士シリーズなのね。知りませんでした。
解説によると
「黙秘」「疑惑」「覚悟」に続く4作目とのこと。
今回のストーリは、
河川敷の車から発見された練炭自殺と思われる男の死体。
しかし、不審な点があり、警察が捜査することに。
その容疑者として浮かんだのがホステスの小堀美奈子。
美奈子は鶴見に弁護を依頼するも、自分のアリバイについては明らかにしない。
状況証拠は明らかに美奈子が不利。
さらに、調査をすすめると、美奈子の周りにはさらに数名の練炭自殺者が..
無実を信じながらも、美奈子の過去を調査する鶴見。
そして明らかになるある団体との関係。
頑なにアリバイを語らない -
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法廷ミステリー
テーマは暴いてはいけない真実といったところでしょうか?
ストーリとしては、
夫殺しの起訴事実を認めている被告の奈緒子。しかし、弁護士の原島は無罪を主張。
検察の状況証拠や論述、本人の自白も含めて、奈緒子の犯行にしか思えないところから、原島が法廷で少しずつ真実を明らかにしていきます。
奈緒子が殺人の罪を背負ってまで、守りたかったものとは?
といった展開です。
そこには知的障碍者が絡んできます。
さらに家族の絆が浮き彫りになります。
そして、この裁判を通して、語り手である司法記者の「私」の知的障碍者に対する考え方、生まれてくる子供に対する決断が心打たれます。
とってもお勧め -
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ノンフィクション作家・草下彰は、全国ノンフィクション大賞を受賞した5年前から、次の作品が書けず、悩んでいた。
あの一作だけで終わってしまうのか。
そんな不安を抱えていた時、同じノンフィクション作家で、大御所の松柴大三郎に「君自身に焦点を当ててみたらどうだ」とアドバイスされた。
草下は、中学生の時に、両親が殺害され、15年経った今も、容疑者すら特定されていなかった。
自分の過去を題材に、作品を書こうとした頃、殺人事件の第一発見者となった。
草下の両親が殺害される前に、彼の家を訪ねて来たひとりの男の足取りを辿るうちに、彼の両親の事件と、第一発見者となった事件の被害者の結びつきが明らかになり、 -
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離婚して出ていった父親の娘と、妻の不倫によって焼失自殺した兄を持つ男の物語。
離婚し出ていった父親は毎年、誕生日に娘に手紙を書く。また家族を友人の男性に託す。娘は父親の友人とその息子を本当の家族のように慕い、彼等の会社が倒産の危機にあると知り契約結婚により資金提供を試みる。しかし婚約相手が殺害され容疑者として自身の弟が逮捕される。
一方で、焼失自殺した兄を持つ男は、兄が自殺を図った後、ある警察官を殺害する。
この2人を中心に、二つの事件が解決されていく物語。
結局、焼失自殺したのは娘の父親であった。彼は会社の経営困難、子ども2人の学費、自身が患った癌、妻と親友の愛し合う関係など、多くの