【感想・ネタバレ】飛べない鴉のレビュー

あらすじ

〈傑作サスペンス、復刊!〉
殺人犯は原発のある町へ――
自らの過去を隠した男は、記者として原子力発電所増設に揺れる町の闇に向き合う。
そこには悲劇の萌芽があった!

大浜栄吉は隣人の金内を殺してしまう。金内の妻への暴力を見咎めたがゆえの事件だった。
その後、東京で日陰に生きる大浜は、偶然に出会った女性、佐伯圭から、原発反対運動の旗手・船津を探ってほしいと頼まれる。彼女の婚約者の死に船津が関わっているのだという。
大浜は記者となり、原発増設に揺れる森尾町で働くことに。やがて反対派の主婦が毒殺体で見つかり――。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

予想からどんどん離れるストーリー展開でした。
原発反対運動に潜んだ差別主義など、視点がちょっと変わったところからあってすごく勉強になりました。

0
2025年07月20日

Posted by ブクログ

小杉健治『飛べない鴉』祥伝社文庫。

久し振りに読む小杉健治。

1993年に刊行された同名作品を加筆修正した復刊作のようだが、未読である。

変なミステリー小説である。仙台で殺人を犯した男が上京し、息を潜めて暮らしているうちに反原発運動に巻き込まれるというストーリーなのだが、全てに於いて消化不良なのだ。

むしろミステリー小説というよりも原発問題小説と言って良い程、チェルノブイリ原発事故やスリーマイル原発事故の話題が描かれている。

しかし、ある意味では、1993年時点で2011年3月11日に起きた東日本大震災による福島第一原発事故の発生を予言したような内容であることには驚いた。


仙台に暮らす大浜栄吉は、隣人で密かに思いを寄せていた金内秀子に暴力を奮う夫の金内富男を殺してしまう。

金内の遺体を遺棄した大浜は上京し、日陰で生き長らえるうちに偶然出会った佐伯圭という女性から彼女の婚約者を死に追いやった原発反対運動の旗手である船津を探って欲しいと頼まれる。彼女の紹介で大浜は地方紙の記者となり、原発増設に揺れる森尾町で働き始める。

大浜は船津の主催する原発反対運動の集会に参加し、取材を続けながら、船津のことを探る。そんな中、原発反対派の主婦が何者かに毒殺される。

本体価格840円
★★★

0
2025年07月21日

「小説」ランキング