江戸川乱歩のレビュー一覧
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最高。
先にコミカライズの江戸川乱歩異人館の方を読んでおりその短編集の中でも特に好きな話だったけど、それでも妖しい魅力をたっぷりと堪能。
地の文が親しげに読者に話しかけてくる独特さがまた笑えて面白い。熱い。古い小説なのに漫画のよう。怪人二十面相シリーズの走りとなる変装合戦もドラマティック。←未読なので、解説を読んで更に読まねばと使命感。
ラストシーンの2ページは「わかってたけど、ああ切ない……」と涙目になりながら一行一行繰り返し大切に読んだ。美しい。妖しく毒々しい印象だった漫画版とは違った印象だった。原作の方が綺麗で好き。黒衣婦人は口付けで共倒れするように策を打ってたのかどうか……まあ普通に考 -
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ネタバレ▼あらすじ
どうか僕から逃げないでくれたまえ。
そして僕の友情だけなりとも受け入れてくれたまえ。
僕が独りで思っている、せめてもそれだけの自由を僕に許してくれないだろうか。
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江戸川乱歩に興味こそあれど買って読むまでにはなかなか至らなかったのですが、今回、あのITWシリーズでもお馴染みの咎井淳先生が表紙イラストを担当した事もあってファンとしては買わずにはいられず、良い機会だと思って傑作集1~3まで予約して買い揃えました。
こちらの『孤島の鬼』は“BL乱歩”と紹介されていた事もあってシリーズの中でも特に気になっており、主人公に恋心を抱く諸戸諸戸が咎井先生の手によりまさに眉目秀麗と言 -
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ネタバレ江戸川乱歩は全作読破したわけではないけれど、元から読みやすいので好きでした。そこで、リブレ出版で咎井淳さんが表紙を手掛けた新装版だと聞き、悩みもせずに買った珍しい本。
江戸川乱歩の「芋虫」は有名で、一度傑作選で読んだことがあったので、それに近い雰囲気を纏った作品。ミステリーやホラーのテイストを持ちつつも、諸戸や箕浦の感情の揺らめきの方が印象に残る。
どうか僕から逃げないでくれ、と懇願する諸戸に対し、箕浦は身体を這いずりまわられるような恐怖に拒絶することしかできない。だが箕浦も友人として、頼れる存在として諸戸を信頼していることを否定できない。諸戸はそれに縋りついて、彼に受け止められなくとも想い -
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ネタバレわたしが購入したものは、装丁が和風なタッチの百合のイラストで美しいです。
百合というのも、官能的で話に合っていると思います。
お話の中での表記は「黒トカゲ」ですが、タイトルは「黒蜥蜴」なのですね~。
タイトルと美輪明宏が演じているということは知っていたのですが、読んだことはなかったので、わくわくしながら読みました。
もともとスパイや怪盗ものが好きなこともあり、とても楽しく読めました。
何といっても黒トカゲのキャラクターが素敵です。
スタイルがよく、素晴らしい美貌を持つ女性、なのに一人称は僕で、盗賊。
美しいものが好きで、宝石や絵画だけでなく人まで盗み、自分の嗜好のために殺してしまう。
話の -
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『孤島の鬼』
推理あり、ハラハラ感もあり、長編として楽しめる。そりゃあこんな経験したら髪が真っ白になるだろう。残酷さ、恐ろしさがある。酷い人格の人間が描かれている。まさに鬼。いったいどういう繋がりになっているのか読み進めたくなる。
『猟奇の果』
またまた出ました。江戸川乱歩、構想がしっかり定まっていないのに書き始めて途中で苦悶し、話が当初と違ってくる。こういうところが魅力を生むんだろうなぁ。癖になる。
よくあるように無理矢理感があるものの、そこを強引に押し切り、不気味な話が展開する。
想像すれば恐ろしい話だ。知らぬ間にそんなことが身近にあればゾッとするだろう。 -
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ネタバレ<スーパー=キャッティ>
文/久米みのる 絵/藤子・F・不二雄
★キャッティ登場(1)(たのしい三年生1959年4月号)
★キャッティ登場(2)(たのしい三年生1959年5月号)
★キャッティ登場(3)(たのしい三年生1959年6月号)
★海賊ドラゴン博士(1)(たのしい三年生1959年7月号)
★海賊ドラゴン博士(2)(たのしい三年生1959年8月号)
★海賊ドラゴン博士(3)(たのしい三年生1959年9月号)
★スポーツ星からの使者(1)(たのしい三年生1959年10月号)
★スポーツ星からの使者(2)(たのしい三年生1959年11月号)
★スポーツ星からの使者(3)(たのしい三年生19 -
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ずっと読みたいと思っていた江戸川乱歩作品。
まずはやっぱり「怪人二十面相」から[^-^]
思っていた以上に読みやすいというより、
あまりに突っ込み所が満載すぎて、
かなり古い時代のものとはいえ、これは…と
びっくりしたけど、油断させておいて
突っ込ませつつも二転三転する展開が面白かった。
20のまったく違う顔を持ち、宝石や美術品など
美しい物だけを盗み、現金にはあんまり興味を持たない
不思議な盗賊、"怪人二十面相"。
そして書かれる予告状。
「余はこのたび、右六個の金剛石を貴下より
無償にて譲り受ける決心をした。」
勝手に決心するけれど、律儀に知らせる[笑]
今の