*ネタバレ設定にしていませんが、きっと内容に触れています
TVでやってた「リモートで殺される」が相当イマイチでw
でも、そういう会話している中に嘘が紛れていて、次第に事の真相が明らかになっていくみたいな話が読みたいんだよなーと思っていて、思い出したのがこれ。
だって、「誰かが嘘をついている
...続きを読む」だもん。そうなのかなーって思うじゃんw
と、思って読んだら、そういう話じゃなくて、残念!
と、思っていたら、なにこの話、面白ーい!w
謎の洋館も、嵐の孤島も、もったいぶった変人名探偵も出てこない。どんでん返しもない。
そこがいいんだよなー!(爆)
読み始めた時は、肝心4人が、秀才の女の子、天才ピッチャー、カワイイだけの女の子、保護観察中の不良と、
やけ四隅に持ってきたなー(普通の人がいないじゃん!)と、正直、自分とは縁がないタイプで、全員に一歩距離を置いて読んでいたんだけれど。
でも、4人がサイモンを殺したのでは?疑われていく中で、四隅からだんだん真ん中(ごく普通)に寄っていく。
それによって、4人に親近感が湧いてくる。
そこが、なんともいい!w
特にアディは、自分からすると一番縁のなかったタイプでw、よって、一番親近感が湧かないタイプでもあるわけだが(爆)
警察や周りから疑われたり、好奇の目で見られる中、秘密が明らかにされることで彼女がおこす行動が裏目に出て、その時の彼女にとっての最大の不幸に見舞われることになる。でも、そのことで、彼女は自我に目覚め、自由を得るようになる。
すると、今までは自分とある人物だけしか見えてなかった世界が開け、他人の痛みがわかるようになったり、周囲を気遣うようになっていく。
そんな変わったアディは別のある人物に手を差し伸べるようになるのだが、そのことが事件解決の糸口をつかむきっかけに。さらには最終的には、親の悪い影響からも逃れられるようになっていく。
アディがいい方向に変わっていくその様(成長ってヤツねw)の清々しさは、読んでいて本当に気持ちがいい。
それは、他の3人もそうで、つまりその辺りがこの小説を「YA」とカテゴライズされる所以なんだろうけどなぁー。
ま、確かに。自分の高校くらいのことを思えば、高校生くらいにしては全般にお行儀がよすぎるような気がするし。
四隅の4人が変わっていく様(成長)にしても、よくよく考えてみると、同じ人物と思えない部分も多少なくはない(笑)
また、アシュトンとかメイブ、はたまたイーライやミハイル・パワーズ等も含め、やたら4人に(都合よく)好意的な人物が配されていいたりもする。
都合がいいといえば、そもそもサイモンのゴシップ収集能力がオールマイティすぎる。
確かに、そういう都合のいい設定にシラケてしまうタイプの読者はいるだろう。
ただ、そういったタイプの方はともかくw、普通の素直な方wなら、「YA」というカテゴライズで敬遠してしまうにはモッタイナイ小説だと思う。
そういう意味では、自分は普通の素直なタイプだったらしくて(?w)、意外に長い「事件解決その後」も楽しく読めた。
(不良のネイトがやけにいい役割を与えられているのには、著者って、もしかしてアメリカの恩田陸!?なんて笑ってしまったw)
そう、ネイトといえば、アメリカのこのくらい世代って、今でも日本のホラー映画(いわゆるJホラーってヤツw)をネットで見ているものなの?
それがすごく意外で、また面白かったのだが、「ザ・リング」、そんなに怖いかぁ?ブロンウィン!とも思った(爆)
ていうか、今って、各々の自宅で友だちとつながりながら映画を観れたりするんだー、ふーん…とちょっと驚いたり。
ただ、確かに堪らなく楽しそうだなーと思う反面、いくらでも見れちゃうからキリがない気がして、ウンザリな気もするかな(多感な頃だからこそ、繋がらずに一人でいる時間が大事っていうのもあるんじゃない?)。
まー、そういうことを楽しんだり、ウンザリしたりしてオトナになっていくってことなのかな?w
そう、そういえばこの小説、キスシーンが意外に濃厚でw
いや、濃厚といっても、別にエッチな方向に濃厚なのではなくて。キスをこういう風に書いたのって、あまりなかったような気がするのだ。
(自分が知らないだけで。「YA」の決まりごととしてこういう表現をするジャンルだったりするのかもしれない。というか、ハーレクインなんかだとこれが普通だったりするのかもしれない)
作者が女性なこともあって。男としては、女ってキスの時、こんな風に感じていのかなぁーと、とっても興味深くて楽しくて。ムフフと笑いながら読ませてもらったw
と、あの「リモートで殺される」と全然違う話だったのだが、それにしてもあのドラマ、もう少し何とかなんなかったのかなーと思う。
録画で見たので定かではないが、確か結構夜遅い時間の放送だったはずだ。なら、もっと「YA」な内容に出来なかったんだろうか?
もちろん、あれは有料放送だか何だかに誘導するのが目的のドラマで。真相は、有料放送のものを見ないとわからないらしいのだが、それにしたって、あれでは「YA」どころか、まるで「CA」(というカテゴリーがあるのかは知らないw)だ。
ていうか、いくらなんでもあれじゃぁ、有料放送の真相編を見ようって気にもならないよなぁ~。
(もっとも、あのドラマは“見ようって気になる人”にウケるようにつくっているのだろうから、それでもいいのか)
確かに。あの手のお決まりの内容で話を作れば、視聴者は自分がどんなものを見るのか、わかりやすいから。よって、視聴者は見ようって気になるというのはわかる気はする。
でも、ネット配信やら有料放送でどんどん優れたコンテンツが作られていく中(か、どうかは知らないけどw)、あれでは、TVなんて誰も見なくなっちゃうんじゃない?
というかー、「誰かが嘘をついている」で事件が起きる原因は、サイモンが運営するゴシップサイトにあるわけだけど。
話に出てくる誰もが、ゴシップで身近な人を誹謗中傷したり自殺未遂にまで追い込むことを批判したり、また、サイモンの自己承認欲求に辟易しているのに。
それがどんな醜悪な内容であっても、アクセス数が多ければ広告料がそれだけ稼げるからと野放しにしているIT企業について、(作者も含め)誰も何も言わないのは不思議でしょうがない。
もしかしたら、これからは、(IT企業ではなく)醜悪なサイトに広告が出ていた企業やサービスを非難するような行動が必要になってくるのかな?w
もっとも、広告自体が醜悪っていうのも多いんだけどさ(爆)
とはいえ、ネットも長いから。広告には目を合わさない術が身についたかなー。
ていうか、今やTVも全て録画で見るからCMは一切見ないし。そもそも、TV番組を制作している人たちも、視聴者はTVを見ながらスマホを見ていることを前提にしているらしいし。
そう考えると、TVにしろネットにしろ、そこに出てくる広告はもはや全く意味がなくなっているんじゃないのかなぁ~(爆)
ただ、そんなこと言ってる自分も、かつてはCMを見るのが大好きだったんで。てことは、CM(広告)を見ない=年をとったことの証だったりするのかな?w