【感想・ネタバレ】誰かが嘘をついているのレビュー

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Posted by ブクログ 2022年11月12日

★5 事件に巻き込まれた高校生たち 嘘がヤングアダルトから大人へ成長させる #誰かが嘘をついている

■レビュー
どこにでもいそうな現代の高校生たちの青春群像劇。殺人事件に巻き込まれてしまった若者たちの苦悩、果たして彼らの未来はどうなるのか。

面白いっ ★5 登場人物たちが良すぎ!

ブロンウ...続きを読むィン:優等生で真面目、妹思いのお嬢様
ネイト:素直になれないワルで、世間からの疎まれ者
クーパー:イケメンスポーツマン、学校一の人気者
アディ:彼氏にべったり、自分に自信がない女の子

もう、これだけでワクワクするでしょ。

特に超推しなのがアディ。
彼女は辛いことがいっぱいあったけど、この事件で成長しましたね~
今までは一人では何もできない甘ったれだったのが、家族や仲間のことも思いやれる素敵な女性になりました。

そして超絶かっこよかったのがブロンウィン。
後半の展開からの彼女の行動ったら、めっちゃ痺れる。マジ惚れる。大好き! 胸アツ過ぎて読む手が震えましたよ。

もちろん他にもたくさんの魅力的なキャラクターが続々登場。アメリカのヤングアダルト世代を肌でめいっぱい感じることができました。

なお物語としても面白く組み立てられていてGOOD、特に後半の怒涛の展開なんて最高です。生意気なことを言わせていただくと、ミステリーとしては、もう少し納得性が欲しかったかな。細かい伏線や仕掛けれあれば、さらに磨かれた作品になるでしょう。

■本作を読むにあたって
人間関係図を書くことをおすすめします。書かないと関係性が曖昧になるし、本作の一番面白いところが損なわれちゃいます。

メンドクサイと思った、そこのあなた! そんなに手間じゃないってば。
取り合えず何も考えず、下の人物表を紙に書きましょう。後は読みながら、関係性の線や人柄、その他人物などの情報を書いていけばいいから。

===人物表フォーマット===
【男】     【女】
ネイト    ブロンウィン
クーパー   キーリー
ジェイク   アディ
TJ      ヴァネッサ
サイモン   ジャエナ
=================

■推しポイント
本作一番の推しは、やっぱり若い世代の人間模様ですね。
まさにこれから世の中にはばたく高校生たちの面々が最高なんです!

夢も希望あれば、秘密もある。
大切な家族、友達、恋人もいれば、嫌いな奴も後ろ暗い関係性もある。
ただ彼らも彼らの環境や都合の中で、一生懸命に生きているんですよね。

私も10代20代の頃は、なんとか自分の望む人生を進むべく、必死にあがいていたのを思い出しました。失敗して挫折して、少しずつ成長していけばいいんです。

しかしながら、難題に立ち向かっていくこと、新しいことにチャレンジすること、仲間を信じることなど、なにも若者だけの特権ではありません。まだまだ人生を楽しまなきゃ、と思わされた作品でした。

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Posted by ブクログ 2022年06月13日

海外の本でこんなに読みやすくてのめり込んだのは初めてかもしれない。
ミステリーの結末はともかく、みんなのそれぞれの気持ちが痛いほど伝わって、自分もそこにいるような感覚になれた。

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Posted by ブクログ 2020年08月29日

*ネタバレ設定にしていませんが、きっと内容に触れています





TVでやってた「リモートで殺される」が相当イマイチでw
でも、そういう会話している中に嘘が紛れていて、次第に事の真相が明らかになっていくみたいな話が読みたいんだよなーと思っていて、思い出したのがこれ。
だって、「誰かが嘘をついている...続きを読む」だもん。そうなのかなーって思うじゃんw

と、思って読んだら、そういう話じゃなくて、残念!
と、思っていたら、なにこの話、面白ーい!w
謎の洋館も、嵐の孤島も、もったいぶった変人名探偵も出てこない。どんでん返しもない。
そこがいいんだよなー!(爆)

読み始めた時は、肝心4人が、秀才の女の子、天才ピッチャー、カワイイだけの女の子、保護観察中の不良と、
やけ四隅に持ってきたなー(普通の人がいないじゃん!)と、正直、自分とは縁がないタイプで、全員に一歩距離を置いて読んでいたんだけれど。
でも、4人がサイモンを殺したのでは?疑われていく中で、四隅からだんだん真ん中(ごく普通)に寄っていく。
それによって、4人に親近感が湧いてくる。
そこが、なんともいい!w

特にアディは、自分からすると一番縁のなかったタイプでw、よって、一番親近感が湧かないタイプでもあるわけだが(爆)
警察や周りから疑われたり、好奇の目で見られる中、秘密が明らかにされることで彼女がおこす行動が裏目に出て、その時の彼女にとっての最大の不幸に見舞われることになる。でも、そのことで、彼女は自我に目覚め、自由を得るようになる。
すると、今までは自分とある人物だけしか見えてなかった世界が開け、他人の痛みがわかるようになったり、周囲を気遣うようになっていく。
そんな変わったアディは別のある人物に手を差し伸べるようになるのだが、そのことが事件解決の糸口をつかむきっかけに。さらには最終的には、親の悪い影響からも逃れられるようになっていく。
アディがいい方向に変わっていくその様(成長ってヤツねw)の清々しさは、読んでいて本当に気持ちがいい。
それは、他の3人もそうで、つまりその辺りがこの小説を「YA」とカテゴライズされる所以なんだろうけどなぁー。

ま、確かに。自分の高校くらいのことを思えば、高校生くらいにしては全般にお行儀がよすぎるような気がするし。
四隅の4人が変わっていく様(成長)にしても、よくよく考えてみると、同じ人物と思えない部分も多少なくはない(笑)
また、アシュトンとかメイブ、はたまたイーライやミハイル・パワーズ等も含め、やたら4人に(都合よく)好意的な人物が配されていいたりもする。
都合がいいといえば、そもそもサイモンのゴシップ収集能力がオールマイティすぎる。
確かに、そういう都合のいい設定にシラケてしまうタイプの読者はいるだろう。
ただ、そういったタイプの方はともかくw、普通の素直な方wなら、「YA」というカテゴライズで敬遠してしまうにはモッタイナイ小説だと思う。
そういう意味では、自分は普通の素直なタイプだったらしくて(?w)、意外に長い「事件解決その後」も楽しく読めた。
(不良のネイトがやけにいい役割を与えられているのには、著者って、もしかしてアメリカの恩田陸!?なんて笑ってしまったw)

そう、ネイトといえば、アメリカのこのくらい世代って、今でも日本のホラー映画(いわゆるJホラーってヤツw)をネットで見ているものなの?
それがすごく意外で、また面白かったのだが、「ザ・リング」、そんなに怖いかぁ?ブロンウィン!とも思った(爆)

ていうか、今って、各々の自宅で友だちとつながりながら映画を観れたりするんだー、ふーん…とちょっと驚いたり。
ただ、確かに堪らなく楽しそうだなーと思う反面、いくらでも見れちゃうからキリがない気がして、ウンザリな気もするかな(多感な頃だからこそ、繋がらずに一人でいる時間が大事っていうのもあるんじゃない?)。
まー、そういうことを楽しんだり、ウンザリしたりしてオトナになっていくってことなのかな?w

そう、そういえばこの小説、キスシーンが意外に濃厚でw
いや、濃厚といっても、別にエッチな方向に濃厚なのではなくて。キスをこういう風に書いたのって、あまりなかったような気がするのだ。
(自分が知らないだけで。「YA」の決まりごととしてこういう表現をするジャンルだったりするのかもしれない。というか、ハーレクインなんかだとこれが普通だったりするのかもしれない)
作者が女性なこともあって。男としては、女ってキスの時、こんな風に感じていのかなぁーと、とっても興味深くて楽しくて。ムフフと笑いながら読ませてもらったw


と、あの「リモートで殺される」と全然違う話だったのだが、それにしてもあのドラマ、もう少し何とかなんなかったのかなーと思う。
録画で見たので定かではないが、確か結構夜遅い時間の放送だったはずだ。なら、もっと「YA」な内容に出来なかったんだろうか?
もちろん、あれは有料放送だか何だかに誘導するのが目的のドラマで。真相は、有料放送のものを見ないとわからないらしいのだが、それにしたって、あれでは「YA」どころか、まるで「CA」(というカテゴリーがあるのかは知らないw)だ。
ていうか、いくらなんでもあれじゃぁ、有料放送の真相編を見ようって気にもならないよなぁ~。
(もっとも、あのドラマは“見ようって気になる人”にウケるようにつくっているのだろうから、それでもいいのか)
確かに。あの手のお決まりの内容で話を作れば、視聴者は自分がどんなものを見るのか、わかりやすいから。よって、視聴者は見ようって気になるというのはわかる気はする。
でも、ネット配信やら有料放送でどんどん優れたコンテンツが作られていく中(か、どうかは知らないけどw)、あれでは、TVなんて誰も見なくなっちゃうんじゃない?

というかー、「誰かが嘘をついている」で事件が起きる原因は、サイモンが運営するゴシップサイトにあるわけだけど。
話に出てくる誰もが、ゴシップで身近な人を誹謗中傷したり自殺未遂にまで追い込むことを批判したり、また、サイモンの自己承認欲求に辟易しているのに。
それがどんな醜悪な内容であっても、アクセス数が多ければ広告料がそれだけ稼げるからと野放しにしているIT企業について、(作者も含め)誰も何も言わないのは不思議でしょうがない。
もしかしたら、これからは、(IT企業ではなく)醜悪なサイトに広告が出ていた企業やサービスを非難するような行動が必要になってくるのかな?w
もっとも、広告自体が醜悪っていうのも多いんだけどさ(爆)

とはいえ、ネットも長いから。広告には目を合わさない術が身についたかなー。
ていうか、今やTVも全て録画で見るからCMは一切見ないし。そもそも、TV番組を制作している人たちも、視聴者はTVを見ながらスマホを見ていることを前提にしているらしいし。
そう考えると、TVにしろネットにしろ、そこに出てくる広告はもはや全く意味がなくなっているんじゃないのかなぁ~(爆)

ただ、そんなこと言ってる自分も、かつてはCMを見るのが大好きだったんで。てことは、CM(広告)を見ない=年をとったことの証だったりするのかな?w

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Posted by ブクログ 2020年05月22日

青春ミステリー
松戸の本屋で絶賛されてたので買ってみた

語りが登場人物なので読みやすい
おおおもしろかった…!
スクールカーストとかかわいい恋とか微笑ましい

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Posted by ブクログ 2019年07月29日

少々長いが面白い。特に人物描写が優れている。はじめは外人の人名に慣れないが、特徴をつかめると話しにのめり込めるようになる。
事件の真相については、多少賛否両論あるかも。

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Posted by ブクログ 2019年02月14日

 舞台は現代アメリカの高校。
 放課後に教師に呼ばれ反省文を書かされた5人。うち一人が死亡する。彼はインターネットで同じ高校の生徒たちの秘密を記事にしていた。そして同じ場所にいた4人も秘密を知られていたことが発覚し、警察に事情を聞かれる。生徒たちのからも距離を置かれる4人は、身の潔白を証明するために...続きを読む、誰が嘘をついているのかを調べ始める。

 出てくるみんなに秘密があり、嘘がある。そして魅力的で癖もある。
 章ごとに語り手を変える群像劇で、事件を機にまわりからの視線の変化に緊張したり、強がったりと、とにかく面白い。何を書いてもネタバレになりそうで、形ばかりしか書けないけど、すごい面白い。

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Posted by ブクログ 2018年09月16日

ゲラ版先読みに当選して完読。
ただただ面白かった。
400ページ以上あるにも拘らず、読み始めると一気に読んでしまうほど。
ただ、ミステリというより、青春ミステリーとして楽しんだ方がいいかなと。事件を通して成長していく四人がとても魅力的。真面目な優等生ブロンウィンの大切な人を守るために周りを止められて...続きを読むも諦めない姿。誰にも頼らないネイトは自分の弱さを受け止めて、彼氏に依存していたアディが自分らしさを見つけて強くなり、優しいヒーローのかわいらしさ。本当に四人がとても好きになる。

次々に明らかになっていく秘密にドキドキやきもき。
誰が犯人だろうと気になるけれど、彼から事件を通して変わらない大切なものを再確認したり、全てを失ったり。この経験が四人の青春の、少しでもなにかを得ることのできた事件でありますように。

ブロンウィンこそ映画全シリーズ全部見るまで我慢できるのかしら…(笑)
とにかく楽しかった。面白かった。そして四人がとても好きになった。
発売されたら、文庫本を買ってまた読みたい。

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Posted by ブクログ 2022年05月28日

アメリカの作家カレン・M・マクマナスの長篇ミステリ作品『誰かが嘘をついている(原題:One of Us Is Lying)』を読みました。
ここのところ、エッセイ等の息抜き作品を除けばアメリカの作家の作品が続いています。

-----story-------------
容疑者たちの独白に、真相への...続きを読む手がかりが!?
高校生5人と教師しかいない理科室での殺人!

放課後の理科室で、5人の高校生がルール違反の罰で教師に作文を書かされていた。
だが突然、生徒の1人サイモンが苦しみだし、病院搬送後に死亡する。検死の結果、警察は事件性があると判断した。
サイモンは生徒のゴシップを暴くアプリを運営しており、ほかの4人は全員が彼に秘密を握られていたのだ。
4人は順繰りに事件について語っていく。
いったい、誰が何を隠しているのか? 
巧みな構成が光る必読の謎解きミステリ! 
解説=若林踏
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2017年(平成29年)に刊行されたカレン・M・マクマナスのデビュー作です… アメリカ本国で大反響を呼び、〈ニューヨーク・タイムス〉ヤングアダルト・ベストセラー・リストに60週間連続でランクインしており、37か国で翻訳出版が決定し、イギリス、アイルランド、ドイツ、フランス、ブラジルなどでもベストセラーとなったとのことなので期待して読みました。

放課後のベイビュー高校で、ルール違反を犯した生徒が理科室に招集され罰として作文を書かされることになった… 招集されたのは、学内の秘密を暴き立てるゴシップアプリ〈アバウト・ザット〉を運営していたサイモン・ケラハー、学内きっての秀才でイエール大学合格はまず間違いなしと見なされているブロンウィン・ロハス、家族が離散したために真っ当な道を踏み外し保護観察中の身であるナサニエル(ネイト)・マコーリー、野球部のエースとして将来を嘱望されているクーパー・クレイ、目立った特徴がなく恋人に愛されているという事実にしがみついているアデレード(アディ)・プレンティスの5名、、、

その途中、5人のうちの1人サイモンが突然苦しみだし、病院搬送後に死亡する… 死因はアレルギーのアナフィラキシーショックで、警察は事件性があるとみなす。

他の生徒は全員が彼のアレルギーを知っていたうえ、事件が起きた後4人についての未公開記事がサーバー上で発見されサイモンに秘密を握られていたことが判明する… それは、殺人の強い動機と見なされる、、、

男女4人の生徒がそれぞれ一人称で順繰りに事件について語っていくに連れ、徐々に明らかになる事実… 誰が何を隠しているのか? 秘密が次々に暴かれていき、最も隠しておきたかったことが白日の下に晒されて各人が傷つき、物語の様相は変化していく……。

面白かったです! 青春小説要素とミステリ要素がバランス良く織り交ぜてあり、ティーン・エイジャーの生きづらさや息苦しさを感じつつ、クローズド・サークルっぽさのある事件の真相を推理しながら読み進めることができました… 友情や裏切り、愛情や嫉妬、そして復讐や連帯、サイモンの死の真相は想定内でしたが、計画の実行段階からサイモンの死後まで裏で糸を引いていた人物は少々意外でしたね、、、

サイモンの死については、教室にいた4人のうちの誰かが嘘をついていると考えない限り、真相に至ることはできない… でも、この中の誰も嘘をついているはずがない、嘘をついてないと信じたい、という葛藤に苦しむ4人の少年少女たちに感情移入しながら、4人の抱えている悩みに共感しながら、そして応援したいという気持ちになりながら読めたのでホントに愉しめました。

結末も、ほっとできる内容だったので、爽やかな気持ちになれる読後感が味わえました。

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Posted by ブクログ 2021年08月06日

最初の方をちょっとだけ読んで、2年以上放置していた作品。
ちゃんと読んだら面白かった。
容疑者の疑いをかけられた4人の高校生が、時系列でそれぞれの視点から自分の状況を語っていく。
読み進むにつれて、彼ら一人一人の人となりや抱えているものが明らかになってきて、だんだんだんだん深掘りされていく。
最後は...続きを読む、明るい未来が待っているって感じで微笑ましかった。

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Posted by ブクログ 2019年09月19日

放課後の理科室に身に覚えのないルール違反の罪で集められた、5人の高校生。その中の一人が突苦しみ出し死んだ。死んだ生徒は、学生達の秘密を暴露するサイトを立ち上げて運営していた。誰が殺したのか…。集められたもの達の中に犯人はいるのか、違うのか。一人ひとり順番に一人称で語られ、彼らの性格、生活、そして秘密...続きを読むが明らかになっていく。

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Posted by ブクログ 2019年07月28日

アメリカの高校を舞台にして起こる殺人事件。
校則に反した罰として呼び出された生徒5人、成績優秀なブロウィン、メジャーリーグ入りも夢ではないピッチャーのクーパー、お洒落な学校のプリンセス アディ、ヤクの売人もしていると噂される不良少年のネイト、そして生徒のゴシップを暴くサイトの管理人サイモン。
5人は...続きを読む一つの教室に集まったが、水道の水を飲んだサイモンが急に発作を起こし死んでしまう。彼はピーナツアレルギーで、コップに注がれた水にはピーナツオイルが含まれていたのだ。
サイモンが水を飲んだのは全くの偶然だが、誰かが彼を殺すために仕組んだのだ。4人の高校生は最有力容疑者として疑われる。
そんな時、死んだサイモンが運営していたゴシップサイトを何者かが更新し、隠されていた4人のゴシップが公開される…この中の誰かがこのゴシップが暴かれることを恐れてサイモンを殺したのか?

アメリカのヤングアダルト青春推理小説。話は容疑者となる4人それぞれの視点で順に入れ替わりながら進んでいく。
アメリカの学校での、スポーツ選手を目指す子どもの家庭が極端にまで結束して子どもを管理するところや、相手を見つけて参加するパーティーを巡っての女子生徒同士の妬み、大学合格に向けての厳しいプロセス、親がアルコールや薬物依存の家庭の問題など、それぞれ典型的なアメリカの高校生が登場し、それぞれが持つ悩みや葛藤が事件の推移とともに明らかになっていくくだりがうまい。
犯人は、決して意外という訳ではないが、単なる犯人探しで終わらない話になっているので、十分面白い。

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Posted by ブクログ 2019年04月06日

読んでいて思い出したのは人狼だろうか。

コロコロと変わる視点。誰が嘘をついて誰が本当のことを言っているのか、一体彼らはどうなるのか、その緊張感が見るものを飽きさせず、むしろ読書スピードをどんどんと加速させていく。

時間を忘れて楽しめる1冊だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年12月03日

5人の高校生と1人の教師がいる教室で生徒が死んだ。ほかの生徒4人は公にされたくない秘密をその被害者に知られていた。次々と秘密が明かされていきそれぞれに疑いの目が向けられていく。こうしたミステリーの要素はもちろんだけれど高校生としての日々、恋愛、家族、進路と様々なことがあって青春小説としても楽しめる。...続きを読むその2つが見事に合わさって読み応えのある、一気読みの作品になっている。

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Posted by ブクログ 2020年10月23日

10日位読んでて全然謎解きが進まなくて、今日読んだ辺りで、ある男子が逮捕されて急展開した。→説明→ある放課後、1人の男子生徒がピーナッツアレルギーで校内で死んでしまう。誰やねん、ヤツの水筒に落花生油塗ったの誰やねん!警察も来て事情聴取され、やっぱー、いろいろー、隠してたことがばれちゃうのー。結構この...続きを読む辺りのゴシップっぽいのが、スクールカースト上位の容疑者達がずりずり階層を落ちてく様子が、ああ楽しい。というわけでね、また学園物だけど、結構楽しく読めた。10日もかかった、けど。

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Posted by ブクログ 2019年01月20日

アメリカ学園ものサスペンス。
ネットフリックスやらタンブラーなどのワードに今っぽさがある。ブレックファストクラブや13の理由的なノリがある。事件そのものがだんだんどうでも良くなる作りになっている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年01月02日

私は「主人公たちが集まって現状整理と仮説検証するシーン」が好きなんですが、本作も一応あったのでまあよしとします。

注文をつけるなら、現場にいた教師がなぜ容疑者から外れるのかという点はきちんと論証してほしかった。
作中で弁護士も指摘してましたが、そのまま放置されてしまいました。

YA小説としては、...続きを読む私はもうそういう年ではないので「へえ〜今どきの子はこうなんだ〜」みたいな感じで読んでましたが(笑)
生活スタイルが日本の高校生とは全然違うのに、焦りとか憂鬱は何となく理解できるような気もして興味深かったです。

若い子たちも、こういう海外のYAにたくさん触れることで、いわゆる外国人でも中身は自分たちと同じ、決して分かり合えない存在じゃないってことを気づいていってくれればなと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2018年11月09日

創元推理文庫のブランドで、“必読の現代本格ミステリ!”という惹句がある以上、コレは!と期待して読むのは当然だが、この小説は本格ミステリではない。確かに犯人探しの側面はあるし、創元推理文庫にも入っているエラリー・クイーンの某作と似た趣向も垣間見えるから、そこを本格ミステリ的!と捉えることは可能。だが、...続きを読むあまりに無能でろくに手掛かりも検証しない警察の描かれ方はサスペンスを高めることに寄与していても、本格ミステリとしては完全にアウト。『誰かが嘘をついている』(原題『ONE OF US IS LYING』)というタイトルもアンフェアぎりぎり。

むしろこの作品は敢えてジャンル分けするなら、殺人の容疑者と目される男女4人の高校生の視点が順繰りにリレー形式で切り替わっていく点も含めて、サスペンスフルなYA小説というのが正しいように思う。いかにもYA小説らしく、甘酸っぱい恋愛も大きな要素を占めているし。

創元推理文庫の海外作品でYA作品、もしくは青春ミステリとは意外な気もするが、例えば自分は未読ながらバリー・ライガの『さよなら、シリアルキラー』シリーズ3部作があった。現代のアメリカの高校生にとって、ミステリの要素を取り入れて青春の苦悩を描くスタイルは広く支持されているのだろう。本書も〈ニューヨーク・タイムズ〉のYAベストセラーリストに49週連続でランクインしたそうだが、分けてもNetflix発の『13の理由』に代表される配信オリジナルドラマの世界においては、こうしたジャンルの作品が人気を確立しているのではなかろうか?

ちなみに本書にもNetflixで映画を観るシーンが登場する。もしかしたらアメリカの高校生にとっては、映画館で映画を観る以上に、互いの離れた家に居ながらにして、スマホを片手に一緒にNetflixで映画を観る方がリアルなのかもしれない。日本の読者にとっては作中で彼らが観ている映画が『ザ・リング』だったり、『バトル・ロワイアル』だったりするのが不思議な感じだけれど。

そのNetflixを始め、tumblr、twitterなど、本書には現代的なデジタルアイテムが色々登場するが、iPod nanoが出て来たのには、いささか面食らった。もはや販売が終了しているアイテムではないか。ところが日付と曜日の関係を追っていくと、この物語の年代設定はどうやら2012年であることが分かるから、そんなところに作者の抜かりはないのだ。

これがデビュー作らしい作者のカレン・M・マクマナスという女性の手腕はなかなか巧みで、容疑者と目される4人の高校生のキャラクターを見事に書き分け、彼らの不安や葛藤や成長を描いている。語り手の名前と日付と時間を記して章を進める構成は、ドキュメンタリー的な効果があり、まるで彼らの脳内日記を読んでいるかのよう。ただし、せっかく日付を書いているのに、その日付をまたいでサラッと違う日になっている箇所が何箇所かあり、読者を混乱に招くのはいただけない。それがトリックとつながっているならまだしも、そうではないから、そこは修正してしかるべきだろう。

それにしても、死亡したサイモンが立ち上げたという学内のゴシップをイニシャルトークで晒すアプリや、SNSに取り囲まれた現代の高校生は、何と息苦しい世界で暮らしていることだろう? 学業優秀な秀才のブロンウィン、野球部のエースでイケメンのクーパー、美人でイケてる集団に属しているアディ、札付きの不良で保護観察中のネイト、と4人の主人公は、各々に課されたペルソナと本当の自分との乖離に苦しんでいる。なーんてところにMGMTの「キッズ」が流れたりするのもご愛嬌。

結局彼らはサイモンに握られた秘密を暴露された途端にたちまちスクールカーストの上位から失墜し、信頼していた友人や親からも、まるで魔女狩りのように叩かれる。アメリカの高校でもここまで同調圧力が強いとは少々驚きだが、読んでいてヒリヒリするような地獄に置かれた彼ら4人は、次第に互いを助け合うようになり、思わぬところから救いの手を差し伸べる者も現れる。若い彼らが人間としてありうべき姿に悩むさまはYA小説の王道だろう。

ミステリ的などんでん返しは終盤に用意されているが、実のところそれは、その意外性に感嘆するという類のものではない。自分の理想像と現実の自分との落差に悩んでいたのは4人だけではなかった、という事実が突き付けられるのだが、人はそれを青春の蹉跌と呼ぶのかもしれない。…などと書くと何やら古めかしいが、TVシリーズを観ている感覚に近い読書体験だから、アメリカの青春ドラマが好きな人は読むべき。

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Posted by ブクログ 2018年11月01日

好評なだけあって、話としては面白かったんです。
ただ、私には”青春”は辛過ぎた。。。いや、うっかり”青春”ミステリーに手を出した私が悪い。

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