あらすじ
高校生のピップは自由研究で、5年前に自分の住む町で起きた17歳の少女の失踪事件を調べている。交際相手の少年が彼女を殺害し、自殺したとされていた。その少年と親しかったピップは、彼が犯人だとは信じられず、無実を証明するために、自由研究を口実に警察や新聞記者、関係者たちにインタビューをはじめる。ところが、身近な人物が次々と容疑者として浮かんできてしまい……。予想外の事実にもひるまず、事件の謎を追うピップがたどりついた驚愕の真相とは。ひたむきな主人公の姿が胸を打つ、英米で大ベストセラーとなった謎解きミステリ!/解説=若林踏
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Posted by ブクログ
すごく映像化向きの作品。こういうのがベストセラーになるのもわかります。サルみたいな好青年がなぜアンディと付き合ったのかだけはわからなかった。早速ネトフリ見よう。
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自由研究を隠れ蓑に、重要参考人に話を聞いて回る。そんな高校生ピップの秀才ぶりに圧巻!
まさか「自由研究」が、数多の人生を救う手段になり得るなんて....!
Posted by ブクログ
主人公の快活さでミステリーだと忘れるレベルの読みやすさ。長編だけどどんどん読めた。
次回作以降も期待して読んだが。。。
ここで止まっておけば気持ち良くいられたなぁ。
Posted by ブクログ
次々と判明していく事実にうおーーと驚きながら、ラストもそうくるかーーー!!しかし、あえて明かされなかった真実もあって被害者が本当に可哀想だな…。
こんな主人公がいなければ、こうやって何もわからないままだったり冤罪だったりの事件って実際にたくさんあるのだろうなと考えてしまう。
続編も読みたいです。
Posted by ブクログ
始めに細かく文字の詰まった資料が目に入り一度読むのを躊躇ったけれど、もっと早くに読めばよかったと思う面白さ。時に無謀とも言えるスリリングな行動をする主人公に肝を冷やしながらも、徐々に犯人に近づいていく安定したテンポ感が良い。主人公の快活さ・溢れるユーモアが、暗い事件とは裏腹に物語を明るくしていて最後まで読みやすかった。
Posted by ブクログ
面白かったぁ♡
高校生のピップは自由研究で、5年前に自分の街で起きた17歳の少女失踪事件について調べることにした…っていう内容で始まっていきます。
…ただ、この事件
交際相手の少年が少女を殺して自殺…ということで
事件は解決してしているの。
でも、ピップちゃんは諦めません。
「彼はそんなことするはずない!」っつうことで
彼の弟の力も借りながら、5年前の事件の再捜査?
を始めていきます。
ピップちゃんの視点から描かれる部分と、ピップちゃんの自由研究の作業記録なんかで構成されてるんだけど…
作業記録がもうすごいの!
ゴイゴイスー♪よっ!
作業記録
・メモ書きした関係者の相関図
・メールのやり取り
・facebookへの書き込み
他にもいろいろ…
(文字にするとたいしたことない?)
私の説明が悪いんだわ…٩( ᐛ )و
日々付けてく作業記録に、ピップちゃんが怪しいって感じた人は名前書かれちゃったり…
臨場感たっぷり✨
自分もピップちゃんと一緒に自由研究やってるみたいに感じちゃう (๑˃̵ᴗ˂̵)
事件が解決して…
喜ぶ人もいれば、悲しむ人もいるし
いろんなことを想像したら…ウルッってきちゃう。
このシリーズはまだあるみたいだから読んでみようかしら。。。頑張れ!ピップちゃん❤️
Posted by ブクログ
海外ミステリーを殆ど読んだ記憶もなく、海外作品で読んだ記憶があるのはハリーポッターくらいだったので、海外作品に何となく苦手意識があったけど、ずっと気になっていたので手に取ってみた。
分厚いので割と覚悟して読み始めたが、思わず夜更かしして一気読みしてしまうほど楽しかった。
タイトルにもある通り「自由研究」をしているので、事件についてわかったことが、レポート形式でまとめられているので 自分も主人公と一緒に並走して真相を探っているような感覚になれたのがとても良かった。添付ファイルのように挿入されているアンディの日記は食い入るように見てしまった。
SNSでネトストまがいのことをして関係者を調べたり、登場人物の嘘や矛盾点に振り回されながらも読み進めれたのが楽しかった。
登場人物の家族が多く登場するが、主人公の家族があたたかくて羨ましくなった。
ラヴィ、めちゃくちゃ好
Posted by ブクログ
面白い!
けっこうな分量あったけど一回も飽きずにずっと面白かった!!
ピッパが行動力すごくて頭の回転も早くて、友達や家族をすごく大切にしてて、もうほんまに好き!
日本の小説ばっかり読んできたけど、海外のもいいなと思った!
外国の本やから、地名や人名や文化とか聞き慣れないものばっかりで把握するのが大変やったから簡単にメモしながら読んだ方があれこれ考えることができておすすめです。
Posted by ブクログ
ヤバかった。面白い。本当にオススメ。
高校生のピップが5年前の少女失踪事件を自由研究として調べる。この発想が凄い。関係者にインタビューしつつ、自分としての解釈を付け加えているのでわかりやすい。部長刑事の努力と行動力と拍手。海外ミステリもかなり面白いと痛感させられた小説。
Posted by ブクログ
女子高生が自由研究で過去にあった殺人事件を調査するという話。創元推理文庫から出てるから、一般向けに見えるが本国ではYAである。タイトルにある「自由研究」というよりは、「探究」の方がイメージが近いかもしれない。
殺人事件の調査が進むうちに身近な人間が犯人の候補として上がっていく。事件がしっかり作り込まれており面白かった。
Posted by ブクログ
主人公ピップの好感度がめちゃめちゃ高い。
明るくて頭が良くて、度胸があってユーモアも抜群。そして、家族思い。
タイトルの邦訳も光ってる。このタイトルにしたのはとてもセンスがいい。
現代のネットから、1人の女子高生が時に違法行為も交えて殺人事件を解決していくのは痛快でもある。
相棒ラヴィと励まし合って知恵と勇気で次々とブレイクスルーしていくので、おもしろくて途中でやめられなくなる。
チャットのテキスト風に縦書き?が現れたり、ピップの描いた地図も素晴らしい出来栄えだし、アンディの日記の手書き風も読んでて、海賊の地図を見たかのようなワクワクを体験できた。楽しい。
特に注目したいのは、ピップの精神的な優しさやそれでも公正であろうとする強さ。ピップは直接相手と会うことにこだわっているし、会うことで相手の態度や機微を読み取って推理していく観察眼もある。特に最後で真犯人を見抜いた時に見せた、一瞬の観察眼は多感なティーンエイジャーならではかも。
読み終わってから、最初の自由研究提出書のページを開いて、読み返して気づいた手書きの署名に、ピップ本人の女の子らしさを感じてまた好感度が上がった。
Posted by ブクログ
1人の少年が小さな町で起こった殺人事件をテーマに自由研究に励むお話です。
容疑者候補に自らインタビューし、事件の真相へと突き進む少年からはとても勇気をもらいました。
かつて何度も自分を救ってくれた人が「殺人鬼であるはずがない」という強い確信が、真実へと導きます。
偏見を持たず公正な視点で物事を判断し、警察や周囲の大人達が成し遂げられなかったこと達成した少年からは学ばなければならないことが沢山ありました。
ストーリーの面白さだけでなく、手に汗握る展開や考え込まれた話の構成、リアリティが湧く地図や相関図などの記載があり、全く飽きることなく読み終わりまでずっと楽しむことができる作品でした。
Posted by ブクログ
2024年本屋大賞翻訳部門で2位だった「卒業生には向かない真実」のシリーズだったので。
聞き込み、尾行、家宅侵入、SNSハッキング、GPS追跡、
そして犯人からの脅迫とその実行による死という、
「探偵」ものにありがちな要素と、
いじめ、裏アカウント、ドラッグ、パーティと、
スクールものにありがちな要素をちりばめていながら、
なお新鮮さを失わなわないのはなぜか。
それはたぶん主人公のピップの信念だと思う。
十七歳の彼女が選んだ自由研究の課題は、
「2012年、リトル・キルトンにおける行方不明者の捜査に関する研究」。
5年前に行方不明になった十七歳の少女はいまだに見つかっていない。
彼女の恋人だったサルは疑われて、自白のメールを残して自殺してしまった。
だが、
ピップは自分がいじめられそうになった時に助けてくれたサルが、
殺人犯だとはどうしても思えずに調査を開始する。
まずは、サルの弟シンのところへインタビューに行く。
とてもまっすぐだ。
シンも兄が犯人だとは思って居らす、
ピップの真摯な態度に自分も調査に参加すると言って、
二人で真犯人を探し始める…。
ピップが脅迫されたことを隠し調査をやめると言い出した時に、
シンが一度は怒って去って行くが、
ピップがあきらめるはずがないと戻ってくるのが素晴らしかった。
容疑が晴れてシンの両親が「息子を取り返せた」と、
ピップの家にお礼に言いに来た時のつぶれた花束とハグ大会も。
この作品自体も当時話題になっただけあって謎解きとしても面白かったが、
行方不明になったと思われていた少女を監禁していたはずが、
良く似た別の少女だったというのは驚きだった。
とても、面白かった!
イギリスの小さな町の秘密を明かす物語。
寝る間を惜しんで読みたくなるようなミステリでした。
5年前の事件をSNSやデジタルデバイスを駆使して調べるのが、現代のミステリという感じで面白かったです。
Posted by ブクログ
原題 A Good Girl's Guide To Muder
5年前に行方不明になった女子高生のアンディ・ベル。でも世間では、もう殺されているだろうと思われている。殺害したとされるのが、彼女の恋人サル・シン。アンディの死体はまだ見つかっていないが、サルの自供と彼自身の死によって事件は解決したと警察は判断した。
これを今になって再度調べなおそうとしたのは、ジャーナリストを志すピッパ・フィッツ=アモービだ。しかもそれを学校の自由研究の課題として記録し、提出しようと考えた。
サルは彼女にとってのヒーローだったから、サルの絶対の無実を信じている。アンディだって死体が見つかっていないのだから、もしかしたらまだどこかで生きているのかもしれない。ピッパはまず、サルの弟のラヴィにコンタクトを取る。最初は疑心暗鬼だったラヴィも、彼女の真剣な思いに心を開いていった。二人は良き相棒として、この難解で危険極まりない事件に挑んでいく。
主人公が高校生なので、10代の子でも読みやすいのではないだろうか。会話の部分が多いので、さくさくと読み進めることができる。行方不明のアンディは被害者なんだけど、可哀想だと素直に思えないくらい嫌な女の子で、それは昔流行ったドラマ『Gossip Girl』の世界みたいだ。
捜査と推理を進めるピッパの容疑者リストは、どんどん増えていく。誰もが秘密を持っていて、動機があるように見える。
とても面白かった。作者のあとがきで、わたしに向けて言われたようなメッセージも心に響いた。調べたら3部作みたいなので、残りの2作品も是非読んでみようと思う。
ピッパとラヴィのコンピはもちろん出てくるんだろう。トミーとタッペンスみたいになるのかもしれないなんて思いながら。
Posted by ブクログ
580ページ!
長いっ!長いけど、読む手が止まらないので、あっという間!
主人公ピップと一緒に推理していく時間がとても楽しかった。
海外小説は読まず嫌いしてたけど、後輩に勧められて読んで良かったと今なら思う。
登場人物の呼び方が変わったりで、多少混乱するものの、登場人物の名前と関係性を書いてくれてるので、何度も振り返ることが出来て助かった。
こんなにスッキリする読後感の本はなかなか出会えない。
Posted by ブクログ
自由研究は5年前の事件の再捜査!
ケンブリッジを受験予定の高校生ピップは、自由研究でサル・シンの無実を証明しようと目論む。サルは交際相手のアンディを殺し、その後自殺したと町では思われていて、サルの一家は町の人からの偏見に晒されていた。自由研究はメディアを題材とするもので、被害者・加害者の家族どちらとも接触しないように指導教員から釘を刺されていたピップだが、まずはサルの弟ラヴィにインタビューを申し込みに行くことから研究をスタートさせる。
小さな町の大きな事件を扱おうとするピップの行動にドキッとした。そういうことは冒頭の「自由研究による資格取得書」にもあるように倫理的な観点から避けるべきだと思ったからだ。しかしピップは取り組む。それは小さい頃にサルに助けてもらったからだ。ヒーローの無実を明かすために、ピップはどんどんと突き進む。
真実に迫る過程で大切な人を傷付ける可能性があると、ピップは彼ら彼女らを守ろうとする。時には掴んだ罪を告発しないことを選び、いつ警察に証拠を持ち込むべきかも冷静に判断する。ピップは大胆な行動をとる一方で、抜かりない。この紙一重の感覚がスリルを持って読ませる。最終的にピップはサルの無実を明らかにし、アンディ行方不明の謎も解いた。誰も傷付けなかったわけではない。しかしベストを尽くした。決して明るい話ではないが、ラストシーンには光がある。読後感がよく、続きも読みたくなる。
なんとなくこれは大親友で家族ぐるみの付き合いでもあるカーラの父ワード先生が怪しいのでは、こういうミステリのパターン的に、と思ったら半分当たり。もうひとりの真犯人に出されたお茶には絶対薬が入っていると思ったら入っていたし、位置共有アプリでラヴィが助けに来るんだろうと思ったらもちろん来たので、そういうお約束な楽しみもあった。様式美は楽しい。オンラインの記録、様々なアプリや機能、SNS、SIMカードなどイマドキなアイテムを使ってピップの調査が進むのも楽しい。
Posted by ブクログ
フェアな視点を持ち続けること、情報を正しく読んで正しく判断することの大切さが軸になっている。事件があると、私たちは報道を鵜呑みにしがちだが、そこには異なるストーリーがあるかもしれない。
高校生が主人公ということでSNSを駆使して事件の真相に迫っていく、それは彼女が何の権限も持たない存在であるがゆえ、そうするしか方法がないから。
逆に言うと、SNSを使って真相が分かるということは我々一般市民でも、正しく判断することが可能だということだ。
ざっくりそういうことが、解説に書いてあり大いに納得。とにかく長編で、登場人物も多い物語についていくのがやっとだった身としては、解説こそ最重要箇所であった。
Posted by ブクログ
イギリスの田舎が舞台のミステリー。田舎とはいえ登場人物がたくさん必要なので、舞台は地元の高校である。BBCのドラマになっているそうで、原作も広く読まれている。
本書の特徴は事件が起きたのが2017年の設定ということで、犯人捜しのツールにフェイスブックや携帯電話のアプリがバンバン出てくるということ。また人種差別や子どものアルコールおよび薬物使用やイジメなどの問題が浮き彫りにされている。田舎ならさもありなん、というところ。
物語は主人公の女子高生が学校の自由課題に、5年前に町で起こった未解決の失踪・殺人事件の真相を追うというもの。当時被害者の友人だった人たちに話を聞いて回り、推理する。
こういうミステリーにありがちな、とにかく登場人物が多くて名前を覚えるのが大変である(もちろん、簡単なリストはついている)。それぞれに兄弟や家族も多い。容疑者が次々と変わっていき、スリリングな展開もある。大どんでん返しもあったりする。最後はまぁこうなるだろうと思っていたところに落ち着く。
会話文が多くて一気に読めた。確かにドラマ化しやすそうだと思った。
Posted by ブクログ
本タメで紹介されているのをみてからずだと気になっていた作品で、ようやく購入できたので3日くらいで読み切りました。
高校生探偵のピップが危ない橋を渡りつつ、少しずつ真相に迫る描写がハラハラしました。
読んでいる時はハリーポッターを読んでいた時のように、海外の冗談やテンポの良い会話を楽しめました!ハリーポッターはファンタジーで、ピップは超現実なので違いますが、良かったです!
続きもすぐ読みたくなりました!
Posted by ブクログ
17歳の高校生が、卒業研究のテーマとして選んだ5年前に町で起こった解決済みの殺人事件。それを調べていくうちに、事件の本当の真犯人をつきとめていくという徒手空拳もののミステリーなので、読者にとって「事実」は主人公同様に新たに作者から次々提示されていくので、あらかじめ仕込まれていたトリックの謎解きを楽しむというよりも主人公のアドベンチャーを樂しむ作品という印象。情報入手や捜査活動の制限を、検索エンジンやSNSなどを駆使していくインドアな展開を予想していたが、車(主人公が自分で運転する)とドラッグという小道具のお陰で、かなりアウトドアで本格的な探偵ものになっているのがミソ。日本の高校生じゃこうはいかないなぁ。高校生探偵という独自性を強調するため、主人公の受験勉強の様子や友だちや家族のキャラクターや彼らの日常生活の描写にも紙幅が割かれるところが、ミステリーに集中したい向きには少し冗長かも。友だち同士で応酬されるジョークの質がけっこう相手に対し辛辣で皮肉の効いたものが多く毒や悪に対する日本と英国の文化の違いを感じた。シリーズ化されたのは主人公ピップの魅力に尽きると思う。バイタリティがあって頭もキレるという以上に、物事を客観的にとらえ先入観を疑い、偏見を嫌い、フェアでないものは正したくなるという性格が探偵小説の主人公として探偵スピリッツに溢れ、彼女を断然支持したくなるからだと思う。
Posted by ブクログ
主人公ピップの推理力と行動力がすごい!
ピップの家族とのやりとりも、海外っぽいなぁと新鮮でした。両親が娘を、ピップではなく
ピックルとかスウィーティーとか呼ぶ関係性も素敵です。
犯人が判明していく後半は、一気読みでした!
Posted by ブクログ
自由研究で5年前に起きた殺人事件について調べはじめたピップ。すると身近な家族のような存在たちも怪しくなりだして、悩みながらも真実に辿り着こうとする。
学生同士の交流の場だったり薬が身近な感じだったり、環境が理解できにくい場面もあったが、ピップの臨機応変さによって事件の裏側が見えてきた。
みんながそう思うからそうだじゃなく、自分の目で見たこと体験したことを信じることが大事。
分厚くて読みきれるか不安だったけど、後半は特にどんどん読み進められた。
夏休みの冒険にしては深刻すぎる
遅ればせながら読了。
否定的な意見としては、電子書籍より紙の本の方が
この本の仕掛けをフルに楽しめたかもしれない。
ただズームして見られる点では電子書籍で良かったのかもしれない‥‥老眼なんで。
さて、本編ですが面白い、文句なく面白い。
多少強引な点はあるにしても、最後まで前のめりに
のめり込みました。
主人公のひたむきさと正義感が眩しい物語ではあるが、あ~そこは隠蔽するのか...え~なんか残念というエピソードもあり、そこを読者が高校生の若さととるか、探偵の役得ととるのかで話の見えかたや主人公に対する感情も変わってしまう危うさを感じました。
このミス2位もうなずけるし、1位と遜色ない素晴らしいお話ですが、私は物語内で正義を語る割にちょいちょい身内びいきが目立つ事に、良くも悪くもほろ苦さを感じました、だって彼女は自由研究をしてるだけだからね。
さあ、先ずは読んでみて!
Posted by ブクログ
主人公ピップはイギリスの小さな町に住む高校生。自由研究として、5年前に起きた女子高校生失踪事件と、数日後に自殺したその交際相手について調べている。自殺した男性は犯人と断定され、その家族は町の人々から差別的な扱いを受け続けている。女性は未だに見つかっておらず、家族には暗い影が落ちたままだ。男性の弟の協力を得たピップが丁寧に事実を再確認していくと、隠されていた真実が次々に明らかになって行き…。
主人公ピップは女子高校生であり、探偵ですらない。ましてや自由研究(日本の大学の卒論のような仕組みらしい)。犯人捜査をする権限はない。ピップはネットやスマホ、SNSなどを駆使して真実に迫って行く。
初めは"現代ならではの『安楽椅子探偵』ってこんな感じになるんだなぁ"と思いながら読んでいた。
でも、やっぱりそれだけでは限界があって、途中からは証拠探しのために不法侵入はするわネット詐欺まがいの情報収集はするわ…。ちょっと引いた。
ということで⭐︎は3つ。でも構成は緻密で600ページ近くあるのにグイグイ読ませます。シリーズ化されているみたいなので、続きも読んでみたいと思える作品です。
【余談】
イギリスの地方都市って、みんなこんな感じなのかな?高校生たちの生活がパーティー•酒•ドラッグ•人種差別まみれ。主人公でさえ正義感はあるものの、友人を大切だと言いながら倫理観はあるのか無いのかわからない状態。なんて言うか『キラキラしてない』(薄汚れていると言っていいレベル)。現代イギリスの暗部を切り取って極大化して描いているのだろうけど、ちょっと幻滅するなぁ。…と、「カジュアル•ベイカンシー」を読んだ時と全く同じ事を思った。
あと、人を殺す事に躊躇ない犯人でも、イヌを殺した事には深い後悔を感じている所とかも。私には理解できなかった…。
Posted by ブクログ
シンプルにめちゃくちゃおもしろかった!!
けっこう厚めな本なのに、飽きずに最後までサクッと読めてしまう。
ただ文章が続くだけではなく、ピップが書いた記録とか、インタビューの議事録とか、相関図など色々な資料が出てくるので、自分も一緒に犯人が誰だか考えながら読めるのが楽しい。
結末にかけて盛り上がっていくのに、最後がスッと終わってしまった感があった&謎が残った人もいたので若干星を下げた。
特にエリオットは、ピップに迫られた時にもう少しもがいてもよかったのではと思いつつ、そこはあくまでも教師であり理性を保ってる人だったから(保ててなかったけど)、いさぎよく自白したのかな。
あと、ベッカの家でピップがやられた時に、ラヴィが現れて、ラヴィきたーーーと思いつつ彼視点の経緯も描かれてたらよかった。
「ピップが来ない…ああ、スマホがあるじゃん。どこにいるんだよ…え…?ここは、まさか……おじさん!ピップがやばいかも!」みたいな笑
ともあれ、この分量でここまで読者の集中力を切らさないのは本当にすごいと思ったな〜
登場人物(特にピップとラヴィ)が魅力的だったからかも。嫌なやつは嫌なやつとして描かれてたし。
シリーズ続いてるみたいなので、他の作品も読みたい!
Posted by ブクログ
久々の海外ミステリー。日本のそれとはやはりちょっと違うね。犯人探しではあるけど、トリックがどうこうとかじゃ、あんまりない。て言うか、あと文庫なのにけっこう高い!