服部京子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
自由研究と聞いて日本人がイメージするものとは若干の隔たりがあるEPQ。それもそのはずで、文化や仕組みが違うとなかなかパッと認識できないんだけど、ピップたちはかなり優秀な若者らしい。
インタビューや調査結果を文章にまとめるスタイルは自分の中ではかなり新鮮で、追いかけている事件が5年前に起きたもの、というのもあまり体験したことのないタイプで面白かった。挿絵(?)があるのも入り込みやすいポイント。
徐々に判明していく哀しく、残酷な事実と襲いくる不安や恐怖にドキドキしながら読んでいた。ピップとその同級生たちの会話がまさしくティーンエイジャーといった印象でそことのギャップ、というよりそれがあるからこそ -
Posted by ブクログ
ネタバレ物語の導入に、前作の流れを説明してくれるのは親切
警察がめちゃくちゃ無能なだけで、正直警察が本格的に取りかかっていればもっと早く解決していた事件ではある
それを何の権限もない現役高校生が調査するから調査に様々な困難が生じる。本作の謎解きにおける関門はほぼそういう類のもので、凝ったトリックなどはない。他人のなりすましくらいである
面白いのは、現役高校生が小さな街で、このような事件を解決しようとするそれに付随する事件外のトラブル、主に人間関係のトラブルである。
1人の若き才能が本気を出すことによる、周囲からの妬みやっかみ嫉妬。今作ではpodcastもやってしまっているので全英、全世界から気分の -
Posted by ブクログ
ーーあらすじーー
高校生のピップは自由研究で、自分の町で起きた17歳の少女の失踪事件を調べている。交際相手の少年が彼女を殺して、自殺したとされていた。その少年と親しかったピップは、彼が犯人だと信じられず、無実を証明するために、自由研究を口実にインタピューを始める。
ーーーーーーーー
一気読みでした。
ティーンエイジャーの主人公、ピップが真実を追い求めようとする姿が、まっすぐでかわいい。(長くつしたのピッピと性格が似ている気がする?)ときには危なっかしすぎる彼女を支える男の子、ラヴィとの関係も微笑ましい。
イギリスの小さな町の、狭い人間関係から、殺人事件の手がかかりが次々と明らかになる。そ -
Posted by ブクログ
【2025年94冊目】
試験がひと段落した高校生のピップは友人に誘われ、マーダーミステリーに参加することに。頭の中は次に取りかからなくてはならない自由研究のことでいっぱいなピップは、最初は気乗りしないものの徐々に謎解きゲームにのめり込んでいく。自由研究には向かない殺人シリーズ前日譚。
3作目がものすっごく分厚かったこともあって、手に取った時思わず「薄っっす」と呟いていましたが、薄くても中味は充分濃くて楽しく読めました。登場人物名と、それぞれがマーダーミステリーでなりきる人物名が混ざった状態で書かれているのでたまに混乱しましたが、本編よりも限られた数しかキャラクターが登場しなかったので何とかな -
Posted by ブクログ
【2025年93冊目】
2つの事件を解決した女子高生探偵ピップは、大学への進学を控え、順風満帆な日々を送っている、とは言えなかった。過去の事件のトラウマがピップを追い詰めていた。加えて、レイプ魔であるマックスからの訴え、家の周りにで起きる奇妙な現象がピップの精神を蝕んでいく。これは私の事件だ――。自由研究には向かない殺人シリーズ第三弾。
もうね、ずーっと胃が重い展開が続くんですよ。ずーっと、ずーっと、暗い。一作目と二作目も明るいかと言われたら難しいんですけど、少なくとも謎解きに振り切っていてそれを楽しむだけで良かった。なのに今作は謎解き以外の事柄の数々が重すぎてずっとどんより、そして、ハラハ -