感情タグBEST3
Posted by ブクログ
シリーズ最終作。最初から最後までずっと重い展開が続くので、途中で読むのがしんどくなることもあった。でも最後まで読んで良かったと思わせる話だった。
シリーズ通して話の展開も設定も素晴らしくて、伏線の回収もえ?こう来たか!と驚く流れでミステリーとして最後まで飽きずに楽しめた。
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ピップの三部作の完結編。ページめくる手が止まらないです。衝撃的なストーリーで、読後感はとても重いです。一作目から大変面白くて楽しませてもらった。賛否ありそうですが個人的には著者の信念にも共感しました。で、一作目の前日譚が出たからこれも読みたくなりました。
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読み終えて…読み終わってしまった…。もう、もうなんて。あとはただ、ただ落ちていくだけ、な道の先に見えた光と、希望と。愛…LOVEや…ラブなんや…
序盤、読むのが本当に辛くて、怖くて、でももう、ミイラ…のあたりからもう夢中でわ〜!と読んでしまった。手に汗握る。自分が同じ目にあった時のために、ハンマーを素振りする。
犯した罪から目を背けつつ審判を、罰を待つ日々、そうして募っていく愛情と丹念に向き合っていく日々の描写が本当に良かった。
賛否両論あるだろうな…私はハンニバルは原作派なので…お察し…
これは本当に完璧なラスト。張り裂けんばかりの、とヒデちゃんのいう通り、確かにこれは、この続きはもう読みたくない。
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・あらすじ
ピップは以前関わった事件により砕けてしまった心を何とか立て直そうともがいていた…
そしてストーカーからの無言電話や強迫行為がエスカレートしてく中で、その行為が過去の連続殺人事件と類似している事に気づいてしまう。
しかし犯人は既に捕まっていて…
自分自身を救うためにその事件の調査に乗り出すピップ。
善と悪、黒と白の合間で苦しむピップとその先にある彼女の決断。
全てが始まりに戻っていく三部作の終わり。
・感想
前作の終盤が辛すぎてこの完結編を読むのが、ピップがどうなるのか知るのが怖かったけど個人的には「有り」だなって感想。
(それはチームの行動を肯定するものではなく)
爽やかで「正義と善と真実」に拘ってた普通の女の子が頼りにならない周囲の大人、信用ならない人間に傷つけられボロボロになって死んでしまいそうな自分を心身ともに「自分で」救うためにはああするしかなかったんだろう。
あとがきを読む限りでは作者自身の不信や憤りをぶつけられた結果だろうし。
物語の展開的には良くここまで3部作をつなげてまとめられたなって感心した。
あの展開に持っていくまでに周囲の人間、頼るべき親や職業の人間が割と無能にさせられてたのは気になったけど。
爽やかなYA小説の完結がまさかこんなだなんて思いもしなかったけど、でもクローズドな環境であんなに凄惨な事件が知らないところで起こってたらそりゃ人間不信にもなる。
今まで生きていた世界が全て嘘っぱちと知り、壊れてしまったピップが進み続けるために下した決断を見届けられてよかった。
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え、そんな展開⁈
第一部までは、『さすがに優等生的なピップの振る舞いに疲れてきたなぁ…』なんて思ってたけど、
え?となってからの第二部以降は先を読む手が止まらず。
面白かった。
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★4.8/5.0
いやぁ〜、面白かったなぁ。
2022年末に『自由研究には向かない殺人』を、2023年頭に『優等生は探偵に向かない』を読んでの今回だったから、少々時間が空いてしまったのは残念。
それでも読み始めると前作までの内容が一気によみがえってきた。
今回は、1.2作目とは少し違って、約650ページのうち中盤には事件の犯人が明らかになるので、1.2作目のような最後まで分からないハラハラやドキドキはあんまりなかったけど、3部作でピップが築き上げてきた周囲の人との関係性が顕著に描かれていたなと。
「きみが行方不明になったら、誰がきみを探してくれるのかな」の答えは中盤以降にしっかり描かれていたのでは?
それから今回は、ピップの張り詰めた様子とか、現場の様子とか、情景描写がとても多かったけど、私は爆速で読み進めてしまったので、いまいちイメージできない(しづらい)部分というのがいくつかあった。その部分を、今後読み直す時や、映像化される時にはもっときちんと見ていければと思った。
最後ね〜、まあ、何事も一筋縄にはいかないよね。多少の犠牲や覚悟は必要なのだなと。ピップ、ラヴィ、家族や友達などが、いつかみんな幸せになれるといいね。
正直、途中までは「あの人」を疑ってしまったので、何度も疑ってしまってごめんなさい、という気持ちと、結局ヤバいやつはヤバいままなのだなと感じました笑
今作は1年以上時間が空いてから読んじゃったので、今度読む時は3部作一気に読んで、より臨場感溢れるものにしたいなと思います!
Posted by ブクログ
え、え、え、、、、どうなんのこれ、、、どうなんの!?と思いながら読んでた!
一つだけ文句を言うなら「いい物語は『・・・』で終わるのよ」と言われたなら・・・で終わって欲しかった!
いやぁ、最高!もういっかい1作目から読もう!
Posted by ブクログ
この作品はミステリーランキング上位に入っていて目に入った。「主人公が下した決断を受け止めなければならない」「衝撃の決断」「一冊目を読んでいるときは予想もしなかった結末」といろんなところで書かれてまくっていて、覚悟をもって読んだ。
なにせこの三部作は、絶対に通して!順番通りに!読まないといけない。わたしは三作一気に読めてラッキーでした。
三作目ははじまりからおわりまで、本当に重たくて、読後感はよくない。けど、ピップの正義を追い求める姿を読み通すことができてよかった。
頭の良いピップがあの決断をしたこと、わたしは間違っていると思うけど、彼女を追い詰めたのはなんだったのかを考えると、あまりに切ない。
自由研究には向かない殺人シリーズの三作目で完結編です。今までの作品よりも不安に満ちていてダークな作品でした。
ピップ視点で臨場感を持って語られ、彼女の焦燥感や苦しみに共感させられるため、途中読むのが辛くなりしばらく寝かせてから読了しました。
一作品目から突出していた彼女の正義感が強くなりすぎた結果がこの結末を導きました。最後に読後爽やかな気持ちになれる要素が描かれましたが、行き過ぎた正義感は彼女自身や周囲の人を強く苦しめたことを思うと、決してハッピーエンドではありませんでした。
ティーン向けのミステリから社会問題を提起する作者の意図を感じ素晴らしい作品でした。
Posted by ブクログ
シリーズ第3作目♪
衝撃、衝撃と噂に聞いてたこの作品。
ど〜んな衝撃やろ、とめっちゃ気になりながらも、細かい情報を入れず読みました。
自分が想像してたのとは違う、ほんと思いもよらない展開!
わーほんと衝撃すぎたーー
これは賛否分かれるだろうな。。
正直、個人的には否。
正義感に溢れた、活発で向こう見ずなヒップが大好きだったから、ダークな今作の雰囲気はちょっと辛かった。
ただ気になる展開で読み応えはばっちり!
特に中盤以降はハラハラドキドキで読む手止まらずだった。
3部作という事で、作者さんは初めからこういうプロットを考えてたんだろうな。
思えば、2作目から少しずつあやしかったかも。
そう思うとなんかすごいな〜。
すべてが3作目への序章というか、過程。
正義とは何かを考えさせられる衝撃作でした。
あ〜警察がもっと信頼できる存在だったならな〜。それが残念。
Posted by ブクログ
「自由研究には向かない殺人」
「優等生は探偵に向かない」
から続く三部作がついに終わってしまった。
感想を一言で表すならば
〝苦しかった〟
こんな結末になるとは思ってもみなかったし、こんな悲しい気持ちでピップを見守ることになろうとは…
「きみが行方不明者になったら、誰がきみを探してくれるのかな?」
背筋の凍るメッセージがピップを追いかける。
怖い…
どうしてこんなことになったの?
ピップ?
ラヴィ?
大丈夫??
この小さな一冊の本を開いているだけで、
怒り・悲しみ・怖さ・苦しさ…
様々な感情が体中を駆け巡っている自分に気付いた時、はっと我に返る。
小説って凄いな。
私が今こんな体験をしていることを、周りの人は知らないんだろうな。
なーんて考えたりして。
あぁ、ピップ
これからどうなる?
あの明るくて正義感に溢れたピップには、もう二度と戻れないんだろうな。
でもきっと、ラヴィの深い愛情は変わらないよ。
そして愛しい親友たちも…
Posted by ブクログ
三部作を通じての総合評価として。
2冊までの様々な終着点としてのこの結末に一定の満足はしつつも、やはり納得できない部分が。
ストーカーは本当にD Tだったのか、なぜここへ来てピッパをターゲットにしたのか、脅迫の方法は具体的にどう取ったのか、何より結末として、ピッパにとってはこれでいいのかどうか…。
三部作の展開として、また書く場面場面(特に誘拐されてからやアリバイ工作の場面など)の行き詰まるような描写等、作品としては充分満足のいくものでしたが、何か手放しで満足できない部分がありました。
Posted by ブクログ
三部作の完結編。
いや、これは、びっくりした。
主人公が途中で死んでしまう展開と同じくらい、びっくりした。
いや、ファンタジーだと霊体になるとか後で蘇るとかがあるけれど…現代的な青春ミステリで…
ビッパ、やっちゃったのね………完全犯罪を。
ピッパは、やり遂げた。
シリーズ1、2で関わったことで強い絆を得た、何があろうと彼女の味方になってくれる人たちを…結果としては、公式にも法的にも巻き込まなかったけれど、その人たちは皆、真実をほぼ確信している。
中でもラヴィは…はっきりと真実を知っていて、ピップのために自ら進んで完全犯罪の成立に手を貸している。
なんだかハッピーエンド風な、ラヴィからピップへの変わらない想いが示されたラストだけれど、本当は、もう誰も、完全なハッピーではない。
かといって、『正義』は割とあっさり踏みにじられると知ってしまった後では、ほの昏いハッピーでも、ハッピーのうちに入れるしかない。
シリーズ1作目で、「被害者の美少女」から、「二面性を持つ謎めいた美少女」と化けの皮を剥がされていったはずのアンディが、「殺人者の父親から妹と共に逃れようと必死だった少女」として、あらためて違う顔を見せたことで、ライトでポップな前作までの色合いが変わる。
生き延びるための金を貯めるためには、クスリだろうが何だろうが、違法行為だなんて気にしていられない。レイプされたことくらい、命を奪われることに比べたら、何だっていうの?
その切羽詰まった思いを、一番わかってしまうであろう、重犯罪を犯したピップとベッカ。
ベッカは裁かれた。
けれどピップは、裁かれず…ずっと、罪を抱えて生きていく。
利発で正義感の強い、勇敢で愛情深い『グッドガール』ピップはこの先…
ああ、やっぱりなんだか、この先が怖い。
Posted by ブクログ
3部作完了編。いやー、これは展開にびっくりした。
ピップはケンブリッジへの入学を数週間後に控えている。しかし、目の前でスタンリー・フォーブスが殺されたショックが抜けきれず、公式な治療が終わった後も後遺症に苦しみ、不法に薬剤を買い飲んでいる。
不眠やフラッシュバックに苦しむピップにストーカーのような気配が近づいてくる。棒人間のようなチョーク跡(見るたびに近づいてくる)、そしてハトの死骸。しかし、直接の危険はないと警察は相手にしてくれない。ますます心の平穏をなくすピップ。そして魔の手が伸び....。衝撃の後半へ。
とにかく知りたい人は読んで、としかいえない展開。2部までのいろいろな関連が解けていきます。はぁー、重かった。
殺人を取り扱っているシリーズなので中学生以上から。
Posted by ブクログ
驚き。
とにかく驚きました。
第一作目や第二作目には思いもしなかったラスト。
ずっと叫ばれている女性差別問題が痛いほどわかって主人公の苦しみが良くわかる。性交渉に同意があっただのなかっただの、ストーカー被害に何もしてくれない警察、優秀な女性に対する男の僻み逆恨み。
犯人はすぐにわかったけど、そこからまだページ半分もあるけど大丈夫か…?!と思っていたらまさかの第二部。
こうするしかなかったように思います。
今も。戦うにも限界がある。
推しのラヴィが幸せならオッケーです。
Posted by ブクログ
本当にこんなに感情乱高下させられたの久々。めちゃくちゃにストレス溜まった。この三部作を一部で読み終えるのと三部までいくのとでは全然違う物語だ。その上で、一部で終える選択も、もう全然あり。ありよりのあり。三部まで読んじゃったら読まなかった私にはもうなれないから。
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一度閉ざされたラヴィにとって、ピップはまごうことなき光だったと思う。
ドアの向こうに立っていた少女。賢くて、でもどこか無鉄砲で危なっかしい、閃光みたいな女の子だった。
ラヴィがどうあってもピップを失いたくないと思う気持ちは痛いほど分かる。というより、私たちもピップを失いたくなくて、どこかで引き返せないかと思っていて、戻れないならいっそと思っているから。だからよく分かる。分かるんだけど。
ピップにとって善の基準がラヴィだとして、ピップは全然善の基準にはなりえない。けれどピップはラヴィにとって失いたくない五感のようなものなんだと思う。ラヴィが正しくなくなるのはその器官を手放すまいとするときだけ。
ピップに正しい日常が戻ってほしい。でも、戻ってしまったら、それは正しくないと思う。ピップが背負ってしまった業の深さに眩暈がするばかりだ……。
Posted by ブクログ
これはなんと言ったらいいのか。
1作目からピップが好きでその家族も好きで。
衝撃の展開でショック過ぎて読みたくなかった。
読みたくない箇所が長すぎた。
安心したくて先をパラパラ捲ってズルをしたくなるほど。
ビリーのこと忘れないで!と思ったら思い出してくれて良かった。
そもそもビリーの為ならそんな展開にはならなかったと思う。
今までのピップなら違う方向から犯人をちゃんと警察に導いたのでは??
Posted by ブクログ
三部作のラスト。連続殺人犯だと確信できるのに野放しな男、第二作までにレイプ版だと確信してる男にピップはどう鉄槌を下すのか。
意外すぎる方向に進む。ストーリーに翻弄される小説としては面白いけど、主人公に感情移入する人間ドラマとしてはそっちには行って欲しくないようなアンビバレントな感じ
Posted by ブクログ
序盤から不安定なピップが心配で心配で、この話はどこに決着するのだろうと読み進めて、ラストはひとまず「よかったね」になるんだろうけど…
真実を明らかにすることの功罪はきっとあってそれによって救われる人と断罪される人は紙一重だし、そもそも人間を丸ごと理解するなんてできない
ラヴィとの爽やか青春探偵バディ物語であってほしかった思いはある
ピップとラヴィ、親友達が結んでしまった絆は暗く強い
これからの彼らを思うと胸が苦しくなる
Posted by ブクログ
言ったはずですよね、続編で酷い目に合いませんようにって。続編でキャラクターが酷い目に合うのは辛すぎて好きじゃないんです。
それでも面白かった。芯がブレてなかった。
ピップが背負うあまりにも重い罪、衝撃のラストって色々あるけど、こんなにも中盤から衝撃を受けた事はなかった。
でも、自分がピップでも実行したかも知れないと思う、読者にそう思わせてくれる程に3作でピップへの感情移入させてくれました。
そして、ラヴィ、大好きだよ。ラストページはシビレました。
Posted by ブクログ
ピップ三部作完結。なんとまあ、えらい大事になってしまいました、最終的に。次の展開が読めなくて、ハラハラしながら頁を繰る手が止められず、ひたすら楽しく読んだんだけど、それでもやっぱり、この解決にちょっと納得がいかない自分がいるんだな。なので、満点!とはいけないという。物語なんだし、要はそこから自分か何を読み取るかが重要なんだから、インモラルは瑕疵にならない、ってのも重々承知なんだけどね。
Posted by ブクログ
問題作ですね。正義とは何かがテーマなのでしょうけど。
第一部までは前巻前々巻同様に面白く見ましたが、第二部の決着のつけ方は少々…。
ピップはグレーゾーンを無くして白黒をはっきりさせたかった、善と悪を正しく定義したかったということなのでしょうけども。As Good As Dead。
最後にラヴィと乗り越えたと思えるので、⭐️4つに変更。
『自由研究..』『優等生..』『卒業生..』ー楽しませてもらいました。
シリーズものの完結は寂しい(前日談はあるようですが)。
映像化されるたりするのかな。黄色のリュクサック以外にピップの姿は思い浮かばないけど。
Posted by ブクログ
謝辞まで読むとこの三部作の軸と、三部の深みが理解できた。
ただひとつ理解できなかったのは
ラスト1ページ「女王」対…の女王だけが本当にわからなかった…( т т )
原文もqueenなのだろうか…???
Posted by ブクログ
この本を個人的に貸してくれた司書さんが、「読後感が悪い」と言っていたので、アンハッピーエンドなのかと思って読みました。
が、そういう「読後感の悪さ」か、と、ちょっと唖然としてしまいました。
ミステリなのでネタバレはいけないのはわかっていますが、全く内容に振れずに感想を書く自信はありません。
今後読む予定のかたは、この先を読まないほうが安全でしょう。
シリーズの最初から主人公のピップは、過剰な正義感を持ち、大人の忠告を聞かずに突っ走っていくところがあり、そこが気になってはいました。
そして、一作目の犯人はかなり身近な人であったので、彼女の心に大きな傷をつけることになったのだと思います。
二作目でピップは、「警察も裁判も当てにならない」との思いを抱いてしまいます。
正義は自分の手で行わなければだめだ、と。
ところがそれを唆したチャーリー・グリーンの行った正義が、ピップの心を引き裂き、取り返しのつかないトラウマを彼女に与えます。
というところからの第三作。
最初からピップの情緒は不安定です。
まずその辺りから、違和感。
本人は必至で隠しているにしても、どうして誰も気づかないのか。
親は意外と気づかないけど、恋人や親友は気づくでしょ。
眠れないし食べられないんだもの、化粧で顔色をごまかしたところで、急激に痩せるはずでしょ?
こっそり薬も多用しているし。
そして、悪意のあるストーカー(?)の存在。
警察も親も信じてくれないのなら、そういう時こそ友達に相談して、ガードしてもらったりできたはず。
なぜ一人で対応しようとするの?
ピップは頭がいいし、勇気があるし、行動力もあります。
だから独善的になりやすい。
今回がそう。
ピップの名誉のために書くと、彼女はそれを自分のためではなく、正義のために行ったんだとは思っている。
でも、それはやっちゃいけないことだ。
「理由は言えない。でも、絶対に悪いことをするわけじゃないから協力して」
ピップは次々と友達に協力を求めますが、それはあくまでピップの主観です。
本当の友だちなら、ちゃんと理由を聞いて、それが違うと思うのなら「違う」と言ったり「それはできない」と言ったとしても友達のはず。
友だちを面倒に巻き込むわけにいかないから理由を言えないというのなら、逆に理由を言って協力を求めてもいいか確認するのが筋。
悪く考えると、ピップが友だちと言っている人たちは、それぞれにピップに助けてもらった経験がある。
「ピップが手伝ってと言うのなら、理由の如何にかかわらず協力するよ」
っていうのは友達ではなく子分のように思える。
そして最後の展開。
作者は自信をもってこの最後にしたのですね、と思って驚愕しました。
ハッピーエンドのようになっていますが、ピップとラヴィは今後の人生で自分たちの行ったことの重さに苦しむことはないのでしょうか。
そして理由を告げられなかったとはいえ、ピップに手を貸してしまった友達は、正義が行われうらみを晴らしたことを最初のうちは誇らしく思うかもしれないけれど、ひとりの人生に重大な影響を与えてしまった事実におののくことはないのでしょうか。
作者が登場人物たちと同じ目線でいる、というのは、作者がまだ若いからということで許されるのかどうか私にはわかりませんが、少なくともピップと違って作者は、正義の実行を警察や裁判にゆだねるべきだと思います。
私たちは法治国家に生きているわけで、行き過ぎた正義感(だけなのかはわかりませんが)のもたらす犯罪というのは、日本でももう珍しいことではなくなってきているからこそ、大人としてそこは読者である若者たちに伝えないと。
Posted by ブクログ
どうにも気になり頭から一気読みしてしまった。賛否両論あるのはうなづけるし、もう一巻目のノリには戻れない事が哀しくもあったが、それでも前半のおかしな精神状態がキツく(そのヤバさがひしひし伝わるのは上手い)薬が出る度ヒヤヒヤし、更にその後の展開を読んでしまうと、最後のオチでは「良かったね」としか出てこなかった。もう少しこの二人を見たかったが、見て安心したかったが(できたら家族と友人面子込みで)無理だろうなぁ。でも見たいなぁ。
そんな感じにひとまずは満足。しかしコレはもうミステリーでは無いとは思う。色々と無理な感じもあるし。でもそれは2巻からかな。犯罪絡みの主人公成長青春物語、なんじゃないかな、強引にジャンル分けするなら。主人公の行動についてつい色々考えたくなる文かもしれないが、私としては疑心暗鬼になるのもやもなしな成り行きだし、大ピンチが大ピンチすぎ、可哀想で責められない。それに俯瞰視点から善悪ジャッジするのと作品評価は別物にすべき話かと思う。
また、そんな決心や行動とるのが十代女子なあたり絶妙。情や疑心に対する思い込みの深さや振り切りの極端さに納得してしまう。良し悪しではなく。ラヴィの入れ込み様も1巻冒頭の状況を思うと納得いく。うん、有難うラヴィ。君はずっと読み手にとっても癒しだった。
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順番を間違えてしまった
最初っから、何故???
が続いてしまい
最後は、もっとなんで〜〜ってなった
優等生は・・・を読んでから
再挑戦かなあ〜
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ピッパ・フィッツ=アモービが活躍するミステリー三部作の終幕。サル・シンの無実をはらし、ジェイミー・レイノルズの失踪を解決したピッパだが、心に深い傷を負う。追い打ちをかけるように、ストーカーがあらわれ…。物語が進むにつれて、暗く深い闇が口を開ける。まさに「深淵を覗く者は、深淵からも覗かれている」のだ。
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三部作最終話。
これは賛否が分かれると思う。
PTSDに陥った主人公が徐々にダークサイドに堕ちていく。
第一部のラストは確かに衝撃的であり、第二部は私的には読むのが苦痛でしかなかった。
作者の意図もわかるが、私的には一作目の明るい雰囲気、チャットやポッドキャストを使った斬新な展開が好きだっただけにちょっと残念。