服部京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1944年、第二次世界大戦時のロンドンはナチス・ドイツの空襲が続いていた。13歳のバーティは空襲警報を受け、民間防衛隊の伝令係として、自転車のカゴに愛犬で救助犬のリトル・ルーを乗せて出発した。その道中、アメリカ人の少女エレノアとぶつかってしまう。彼女が立ち去った後にはある一冊のノートが残されていた。そのノートには秘密諜報員の訓練と謎の暗号が書かれていたー。
数年前話題になった『自由研究には向かない殺人』を訳した服部京子さんが訳してるから絶対面白いだろなー、子どもってスパイものに弱いよなーと思い手に取った。
シャーロック・ホームズに憧れながらも、ちょっと頼りなく心に深い傷のあるバーティとしっ -
Posted by ブクログ
めちゃめちゃおもしろかった!!!
ラスト200ページくらいがあっという間に溶けていった。ブックスルーエ 吉祥寺店で勧めていただいた。
イギリスの女子高生がグラマースクールの
EPQ(自由研究)で5年前に住んでる町で起きた殺人事件について調べていく、というストーリー。
お話が面白いのはもちろんなんだけど、翻訳がすごい。事件が真相に迫っていくに連れて言葉から醸し出される雰囲気がゆーっくりとした自然なグラデーションでシリアスになっていく。
物語の色としては主人公のピッパの陽気さから出る鮮やかなオレンジなんだけど、話が進むにつれてどんどん色が深みのある色に変わっていくところが、翻訳で見事に表されて -
Posted by ブクログ
前2作以上に読む手が止まらなかった。夢中になりすぎて久しぶりに電車乗り過ごした...笑
これまでで1番ピッパにハラハラドキドキさせられて、決して肯定はできないんだけど、だからと言って否定もできなくて、自らの危険を犯してでも救おうとするところはやっぱりピッパのいいところで、もう感情ぐっちゃぐちゃ。ずっと感情移入して心臓バクバクだった。
心の中のラヴィと会話して、ラヴィだったらどうするかを指針にするのって、一方間違えれば共依存だけど、すごく素敵な関係だと思う。
周りの友人たちもすごくいい。
ラストはほっとしたけど、でもじゃあこれで安心かと言われればもちろんそうではないわけで、モヤモヤしないと言った