服部京子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホリー・ジャクソンの他作品、「自由研究には向かない殺人」をNetflixで拝見して興味を持ち、購読。読んだ感想として初めに出てきたのは、帯の広告が過剰というものだった。帯にある極上のサスペンスという文言やあらすじを読み、私は、長編にわたり、車内という狭い閉鎖空間による疑心暗鬼に陥った六人の腹の探り合いが行われるのだとそう考えていた。
実際に、その通り中盤からは各々が抱える秘密が暴かれ始める。楽しみが待っているはずの旅行が一転しまるで戦場のように気の抜けない場になるギスギス感、中盤の老夫妻の登場シーンや、ラストシーンの主人公を思わず応援したくなるような展開は、語りが非常に上手いからこそなせる -
Posted by ブクログ
ずっと気になっていて読みたかった小説。たしかに自由研究には向かない研究というか調査というかでした。ピップ自身もこんな結末を迎えるとは思ってなかったのではと思います。色々な人にインタビューをするなかで、疑惑や真実をしり、行き詰まることがあっても、突き進んだ信念と、若さゆえの無鉄砲さも感じました。脅されてもやりとげようとした強さ、大切なものを失う恐怖、ピップの思いがとても伝わってきました。身近な人を疑わなければならない状況も心が痛かったです。全てを世間に明らかにしないところに若干のモヤモヤは残るものの、事件の真実が見えた爽快感のなかに残る不快感がこの小説の魅力になっているような気がしました。
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Posted by ブクログ
1944年2月、ナチス・ドイツの空襲が続くロンドン。13歳のバーティは、空襲警報を受け、民間防衛隊の伝令係としてはじめての任務のため、自転車のかごにのっている相棒は、救助犬のリトル・ルーと共に街へ飛びだしていった。ところが大あわてで自転車をこいでいたため、女の子にぶつかってふたりとも転んでしまう。女の子が立ち去ったあと、バーティは通りで一冊のノートを拾う。それは秘密諜報員になるための訓練を受けた女性のもので、文章の後半は暗号になっていた。ノートを道に落としていったアメリカ人の少女エレノアに再会したバーティは、ノートを書いたフランス人女性・ヴィオレットが行方不明になったと知る。彼女を探すため、エ
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Posted by ブクログ
大好きな服部京子さんの訳ということで手に取りました。
児童書なだけにカバーデザインが可愛い。
イギリスの第二次世界大戦中の話で、シビアそうな内容とは裏腹に13歳の少年と愛犬が軍の機密暗号を解読するという話しで、日本でいう少年探偵とその仲間たちって感じです。
愛嬌のあるキャラが多いのと、実在した人物がモデルになってたりするので海外小説の割には人物相関がイメージしやすい。
暗号自体はヒントがあるのでちゃんと読み解けばわかる内容だと思いますが、途中で面倒で飛ばしてしまいました。
たまに息抜きで読むには軽くて、さすが服部さん。
内容的には完全に児童向きかなあと。