原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『 勝手に「ラジオ」特集 #3 』
ー原田ひ香さん『ラジオ・ガガガ』ー
ラジオドラマ脚本からスタートした原田ひ香さんならではの、ラジオの魅力満載の本でした。
勝手な特集#2の佐藤多佳子さん同様、実在のラジオ番組が関係しています(一部分です)が、6つの短編に、そっとラジオが寄り添っている印象です。
6話それぞれの主人公は、年代も性別も性格も違いますが、何らかの形で人生の岐路に立っている状況下にあり、ラジオから不思議な力をもらうという共通点があります。
以前から感じてますが、本とラジオには類似点があると思います。言葉で読者やリスナーの想像を掻き立て、共鳴や共感、更には勇気や激励まで呼び起こします。ラジオドラマもあるくらいなので、両者の相性はバッチリなんだと思います。
原田ひ香さんは、6話それぞれの状況設定が巧みで、ラジオとの関わらせ方も工夫があります。ラジオの特性を知り尽くした上での展開も、上手だなあと感じさせられました。
普段ラジオを聴かない人にも、「聴いてみようかな」と思わせてくれ、またラジオというメディアを再認識させてくれる、心がホッコリと温まる物語でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初視点が次々変わるところがあり、何人かの女性が出てくるのだけど、特にその時の各人のキャラがすごい。ちょっと読むのやめようかなとも思えるくらい…
私としては 他人の家の中を入ってめぐる人1人の主人公の話が読みたいかなあ。
あの変な"努力"する女が最初に出てきた時、『おいしいごはんが食べられますように』の作家と同じ人が書いたのかと思ってしまいました。ちょっと違うけど同じようなタイプの女性。
色んなタイプの女性が出てくるけれど、それぞれがからみあって、良い方向ににいく感じは好きです。
ラストのオチまで、意地悪な目線がなくてそこが良かったと思う。
ラスト2人がどうなったのか、そこが知りたい!
はじまらないティータイムが始まるところで終わり という話の構成
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Posted by ブクログ
拘りの強い4人の女性たちの、奇妙な交流と心の解放を描いたヒューマンドラマ。
原田ひ香さんの初期の作品で、第31回すばる文学賞受賞作。
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個性的と言えるほど思い込みが激しく拘りも強い4人の女性が主人公です。ええー、そんな人いる⁉ 嫌だなあと苦笑しつつも、作者の仕掛けを読むのが楽しい作品でした。
もともと思い込みや拘りの強い傾向があったのでしょうが、夫のせいでエスカレートしたと思われるのがミツエ・佐智子・奈都子の3人。 ( ミツエは多少自業自得の感があるけれど、佐智子の場合は完全に夫が悪いし奈都子の夫は狭量だ。)
里美だけ異色で、努力を隠れ蓑にして他者の気持ちに思いを馳せないという、嫌われ者パターンの青春時代を送ってきたようで、それがエスカレートの原因になっています。
彼女たちに共通するのは、誰にも理解してもらえない淋しさや空虚感。
ミツエの「独りよがりお節介」病や佐智子の「他人の生活感満喫したい」病はその好例と言えるでしょうし、奈都子と里美が意固地になるのも理解はできます。
淋しさや空虚感で心に渦巻くマグマ。そして自分では抑えきれないマグマの噴出。だけど……。
毒を以て毒を制す。4人が互いに関わることで噴火活動は収まり、ミツエは何やら年長者の余裕さえ感じるほどになっているし、奈都子には素直さが戻っている。
そして、本来は仇敵の関係になる佐智子と里美には奇妙な友情が芽生えそうなラストシーンで、物語は締め括られます。
個人的には4人の誰にも共感しにくいストーリーではあるのだけれど、不思議とおもしろさを感じる作品でした。