原田ひ香のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
女に浮気はない、本気しかない
みたいなセリフが刺さったけれど
愛を試すための浮気があることを知っている。精神医学でボーダーという。学生の頃に、私はそれを受けた。めっちゃ浮気で本気じゃなかったから許した。
それはまぁいいとして。
空のグラスが寂しさならば、注ぐ水はなんだろう。
愛の誓いかもしれない
信頼かもしれないし
紛らわしかもしれない。
グラスに再び注がれたカクテルに安心したけれど
グラスは洗うことができなければ、前に注がれていたカクテルの味が残る。飲まずとも、いや飲まないからこそわかるのだよ、わずかなにごりが。
それでもグラスは洗えない。
そんなカクテルの味は、切なさだろう。
そんな話でした。
私は瞳に賛成しない。てめぇ純愛してんじゃねぇ。愛せよ。と思う。健児は瞳から愛されるべきだし、終盤の展開は瞳のわがまま以外、何物でもない。でもそれさえ怒りもせずに聞けてしまう健児をみると、「僕は瞳が好きだ、愛している、もう一回プロポーズさせてくれ」といえない健児をみると、仕方ねぇのかなと思う。
二人のことだから。だから健児にも賛成できない。自信を!自信をもってくれ健児!
静江さんはもどかしかっただろうし、節度をもって二人と距離をとっていた。そこは賛成する。
愛おしい生活と、愛おしい人の
どちらかがあればそれで人間は満ち足りてしまうのだと思う。だから人は独りでも幸福になれる。
瞳は、忙しくなった健児と、拾ってしまったテキストでその両方がなくなったことに気が付いたんだね。
でもそっからじゃん!?そっから粘って乗り越えよう、なんとかしよう、って頑張らないと。なんだよ、すぐ家出ていきやがって。しかも健児がいちばん大変な時に。まじでなんなんだよ。本当に軽い結婚だったんだな。
健児!おまえもおまえだ!脚本家のクセにぜんぜん弁がたたねぇな!先に考えるな!思え!「思ったことをどう言うか」というのが結局考えることだ!だから言わなきゃいけない。一郎太の家にこのまま独りで残ることと、彼女に「ぼくはきみがすきだ!行かないでくれ!」と泣きつくことの、どちらのみじめさを取るんだよ?後者だろ!瞳のこと好きなんだろおまえは!!!くそが!!!頑張れよ!!!なんで頑張んねぇんだよこいつら!、!
となんだか瞳に対してとても身勝手なやつ、健児に対してもっと頑張れよ!という、そんな印象が強すぎて、こんなふうに語ってしまう小説でした。
みんな幸せになれ! -
Posted by ブクログ
夏の文庫本フェアでなにか読みたくて。
冊数ではマハさんの方が多く読んでいるが、ひ香さんも存在感があって好き。暗くてひんやりした感じが夏にぴったりでした。
四十代女性が主人公、人生がすべてうまくいかず、過去との折り合いがつかないどん底から少しずつ新しいステージに進みはじめるストーリー。
ちょうど私も行き詰って、新しい世界に飛び込んだところだったのでほどよく響く。前のところでは天井っていうか、もう人生なんてこんなもんなんでしょ?ハイハイ、とか分かったつもりになってたけど、新しいことを始めるとまだまだこれからなんだ、新しい人との出会いもこれからなんだな、って思えて、さらにこの本によるとそういうのって年齢とか関係ない、とのこと。
結婚する気がないという設定、自分よりも一回り年上であることホッとしたのもつかの間、
若者として出てくる可愛い女子大生が平成四年生まれ(同い年)のミニ地雷。学生でチヤホヤされた頃なんてもう10年くらい前だよ…あの頃はよかった…とプチミチルさんモードになりかけた。
でも、これからもどんどん何歳になっても新しい世界は開けて行くんだなぁと思ったら人生も悪くないよねって思う。今アラフィフになってるミチルさんだってきっと楽しくやってるはずだ。
フフッと笑えて背中を押してもらえる本。
なにか読もうかなぁ、と思うけど細かい文字とか設定に付いていく体力のないアラサー女子におすすめ。一緒にほっとしましょう。 -
ネタバレ 購入済み
ちょっと….….
見守り(主として夜?)という変わった仕事の話、仕事終了後に食べるランチと、その時に飲む酒の話、別れた元夫と娘の話、どれもが、中途半端だった。もっとガッツリ、ランチと酒の話かと思ったのに….….合間に挟まる他の話が、微妙で、面白くなかった。
-
ネタバレ 購入済み
う~~ん
この著者の作品は、初めて読んだ。軸となるのは、三人で、初老の女性と、その亡くなった息子の妻だった女性と、その再婚相手の男性。初老の女性からしたら、最後の男性は、義理の義理、ギリギリ….….と、ここで、本の題名になった。ちょっと複雑で、何となく、どうなるのかなと思いながら読んで、読後は、ちょっと、唸ってしまった。面白かったとは、言えない….….もやもやした。複雑な気持ち。
-
Posted by ブクログ
平穏な日常をすごすていた。ただそれだけなのに。
想像もしていなかったことが起き、社会から隠れるためにある南の島の一軒家で目立たないように平穏に過ごす。ここが自分の居場所だと、終の住処だて思いながら。
でもそんな平穏な島での暮らしも、ある親子の入所により追い詰められて、自ら居場所を失くしてしまう。
伏線の回収はすごかったが、読んでいる間、後味が悪く、扱うテーマと虫の名前で呼ばれることに、何だか慣れなかった。
なぜ虫の名前で呼ばれるのかは定かではないけれど、「あの『家』がなくても生きていける。」
それぐらい逞しくなった彼女たちがせめてもの救い。