羽生善治のレビュー一覧
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本著は偉業を成し遂げた、将棋の羽生善治氏とips細胞の山中伸弥氏が、斬新な発想やアイデアといった独創性を生み出す「『無知』の強み」と「直感力」について説く。
山中氏は独創性を生み出す3つのパターンについて次のように述べている。1つ目はアインシュタインのようにもともと天才というパターン。2つ目は他の人も考えているようなことだが、一応自分で思いつく。実験等をしてみて予想していなかったことが起ったときに、それに食らいついていけるかどうか。3つ目は自分も他人も「これができたら素晴らしい」と考えているが、普通は「無理だろう」と諦めるところを誰もやっていないから敢えてチャレンジするというパターン。
重 -
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今の情報洪水の中で、情報にどう立ち向かうか
と言うことは、情報を集め、整理するより、
捨てることの方が重要だと思う。
将棋で、数々の実績を積み重ねている羽生善治が
「捨てる力」を 出版しているので、読んでみた。
何を、どのように、捨てて、捨てることで何が変わるのか?
ということを知りたいと思った。
「変化を求める攻めの攻勢と状況に合わせた思考の厚み」
いわゆる ポジションを明確化して、攻めていくこと。
知識を積み重ねて理解していくことで、知恵に変える。
どういう風につかったらいいのか?
知識では変わらない。
現実主義と理想主義が一人の人間の中に存在する。
通用してきた記憶は、保守的になり、 -
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一部になるが、「恐怖」と「美意識」と「人工知能」を紐づけていたところが面白かった。
ここに打つとまずいと人間が思うところに、ソフトは打ってくるところから、「人工知能には恐怖心がない」と言う。人間は、思考の死角や盲点など、防衛本能や「生存本能」に由来しているように思えるから、人間との共存においては、恐怖という感覚が必要であろうと。
別の観点では、「美意識」を軸に、これが、「安心」や「安定」のような感覚と近しいものであるとし、棋士が手を絞り込むとき、「美しい」と感じられるのが基本の形に近い見慣れたものだからであり、人間の長い歴史のなかで獲得して来た本能として、危険察知(恐怖)の延長線上にある -
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企画意図としては、それぞれの世界において凄まじい業績を残した人も若い頃は「何者でもなかった時代があるんだよ」という話伝える・・・ことなんだろうけど、通して読んでみると逆にみな「何者でもなかった時代から、何者かになるための条件」みたいなものをもっているんだな・・・ということを感じてしまい逆にやる気がなくなってしまうのではないかと心配になってしまった。
例えば、将棋の羽生善治。彼の場合、中学生でプロになっているので「何者でもなかった時代」というのは極めて短くて、せいぜいプロになるまでの小学生の数年間の話と奨励会の話ぐらいである。企画本来の意図としては「小学校から血の滲むような努力をして・・・」み -
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羽生さんと人工知能、なんの関係があるんだろうと思った。
将棋ソフトだった。
昔、父親が夜中に勝つまで必死にやっていたのを思い出した。
洞察の深さは将棋だけでなく、人工知能への知識にも転用されている。
技術者よりも意味合いを正確に掴み、芯を捉えているように感じる。
それでいて一般的な言葉で話してもらえたり、
また棋士としての経験や意見を交えて話してもらえることで、
人工知能というものがどういうものなのかを感覚的に掴みやすいようになっていると感じた。
さすがは羽生さんで、さすがはNHKなのかもしれない。
(以下抜粋)
○さて、そのアルファ碁はどのようにしてあれほどまでにつよくなったのでしょう -
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ネタバレ「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」 山中伸弥 羽生善治、是枝裕和、山極壽一、永田和宏
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京都産業大学での講演・対談シリーズ「マイ・チャレンジ一歩踏み出せば、何かが始まる!」。どんな偉大な人にも、悩み、失敗を重ねた挫折の時があった。彼らの背中を押してチャレンジさせたものは何だったのか。
「BOOK」データベースより
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すごい人たちの講演と対談をまとめた -
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2016年5月に放送されたNHKスペシャル「天使か悪魔か 羽生善治 人工知能を探る」の取材をもとに、羽生さん自身が、その後に重ねた思索等を織り込んだ著書。
羽生さんは、1996年に複数のプロ棋士へ行われた「コンピュータがプロ棋士を負かす日は?」というアンケートで、米長邦雄氏、加藤一二三氏、村山聖氏らが真っ向から否定する中、その日を「2015年」と答えていたのだそうだ。そして、人工知能の進化を肌身で感じ、それでいて、その進化を、人間を脅かすものと否定的に捉えるのではなく、人間の新たな可能性を切り拓くものと肯定的に考える人であるがゆえに、NHKは番組のレポーター役を依頼したのだという。
「現在、電 -
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読書録「捨てる力」4
著者 羽生善治
出版 PHP文庫
p85より引用
“山ほどある情報から
自分に必要な情報を得るには
”選ぶ”より“いかに捨てるか”のほうが
重要である”
目次から抜粋引用
“棋士の日常
継続するために必要なプロセス
どんなデータを捨てて何を選択するのか?
挑戦を恐れない
勝負の流れに乗る”
若い頃から将棋界のトップに居続ける著者
による、物の考え方や行動に関する発言等を
集めた一冊。過去に他社から刊行された「羽
生善治の思考」改題・再編集版。
日々の行動についてから将棋に対する姿勢
まで、簡潔な言葉で語られています。
上記の引用は、題名に通じ -
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ネタバレ羽生さんのインタビュー、対談などが収録されていて、色々な面から羽生さんを知れる。
羽生さんの前の世代の、人生経験が将棋の強さに影響するという考え方と、羽生さんからの、将棋は理論で割りきれるゲームだとする考え方の話が面白かった。
大山康晴先生が盤外作戦なども駆使するのに対し、二次会には行かないと言ったら頑なに行かない羽生さん。
また色々な本で見るけれど、インターネットの登場により、新しい手も一回しか使えない情報戦になったという話。本当に棋譜を知ってるか知らないかで勝敗が決することもあるそう。でもそれだけの膨大な棋譜があるのに、絶えず新しい手も生まれるというのは驚き。将棋がもっと海外でも指され