羽生善治のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
帯のことば、三手先を読む。三日先を予想しないに惹かれて古本屋で購入。なぜか白石さんのサイン入り。
ヨットで世界一周する冒険家と羽生との対談。
将棋に対する羽生はなんでもやる(先方を決めない)あまりこだわりは無いと融通無碍。
一方のヨットの白石は野生の勘とエンジニアとしての冷静な判断という両立が求められる世界にいる。
ヨットレースと言うのは1億くらいの金が簡単にかかるのに世界的な大会の優勝賞金が400万円とかとても普通の人には行けない世界。
白石もようやく世界の入り口に日本人として初めてたったばかりで、乗るのは中古艇で壊さないように完走する所から。
早く走るのは簡単だが無理をすると艇が壊れて -
Posted by ブクログ
真剣勝負の場に身を置いている事が共通しているが、サッカーの監督と棋士と言う、
競技の性質が全く違いながら、勝負どころの察知能力やリスク対応などが
共通していると思った。
その反面、勝負のアヤとなる場面で他力か自力で対応するかなどは、
競技が違う事で考え方や対処方法が違う。
一言で勝負と言っても競技が違う事で相違点がある。
しかし共通する事も多く、かみ合った話が展開していてとても面白かった。
岡田監督が羽生さんに「日本代表監督をしてみては?」と言ったら
即座に「名人戦を戦ってください」と切り返した場面は、
両者が真剣勝負の場にいあるからこそ言える冗談なのだと思った。
岡田監督が言っていた「 -
Posted by ブクログ
【本からの抜粋】
・ いくら考えても将棋のコツがわからなかった。
コツをつかんで好きになることがありますが、
私はその逆で、
いくらやってもわからないことに魅力を感じました。
大人になってもいまだにそれがつかめなくて、
だからずっと夢中でいられるのだと思います。
・ 集中をたとえると、
海の中に潜水していく感覚と似ています。
少しずつ少しずつ、深いところへ潜水し、
やがてまわりの音も
一切聞こえなくなっていくような感じです。
・ パッとひらめくこと、
たくさん手が読めることはひとつの才能ですが、
地道に、着実に、
一歩一歩前へ進み続けら -
Posted by ブクログ
ネタバレ2012年9冊目。
125頁。
三省堂神保町店で購入。
≪本文引用≫
p.42
私の場合、集中するために、対局前は必ず頭を休ませます。人によっては、将棋の研究をして将棋づけになっている人もいますが、私は頭の中を空っぽにし、ボーッとできる空白の時間をつくるように心掛けています。
p.47
将棋に限らず勉強でもスポーツでも仕事でも、大切なことは「継続すること」だと思っています。
p.60
米長先生は「釣った鯛」にたとえてこんな話をしてくださいました。
「目の前においてじっと見ていても、すぐには何も変わらない。だから大事にもってようとするでしょう。だけど、そのうち間違いなく腐 -
Posted by ブクログ
「玲瓏」(周囲がよく見渡せる、透き通った静かな心境)≒「ゾーン」
「道」という日本特有の精神のありよう、身体の使い方をする事で、外国人と互角以上で戦える。
正しい手を指せば必ず勝てるものでもなし、ミスが「いい結果」の呼び水になることもある(将棋は後にミスした方が負荷が大きくなる)。
「長所から試合に入る」無理に短所を消すと長所を損ねる。
「着手をする前に4つの香車を確認しなさい。」
「中立の目」自分でも相手でもない第三者の目で複眼的に把握する。
ライフルは照準や標的の周囲の景色視野に入れて打つ(広い集中)。
リスクを取ることこそ、リスクから逃げる最高のすべ(リスクを取らないことがリスク)。結果 -
Posted by ブクログ
羽生さんと脳科学者お二人の共著。羽生さんが自身の将棋観、子供のころからのトレーニングなどについて語り、それを科学的な視野から二人の科学者が解説していく。
将棋における序盤、中盤、終盤の考え方、他のボードゲームと将棋の違い、大局観の重要性、コンピュータの発想と人間の指す将棋の発想の違いなど興味深い話が満載で、ビジネスにも生活にも非常に参考になる。中でも、羽生さんが他の著作でも強調されている大局観の重要性については、あらためて共感しました。
将棋好きにはたまらない1冊ですが、そうでなくても十分に参考になる。それは、第一人者の羽生さんがここまで自分の思考をオープンにし、研究材料として提供する姿勢があ -
Posted by ブクログ
信じがたいほどの勝負強さを誇る羽生善治とW杯で奇跡を起こした岡田武史の対談。
羽生さんの発言は著書である「決断力」や「大局観」に書かれていることが中心であり、おそらく岡田さんの発言も彼の著書に共通点が沢山あるのだろう。
しかし、双方の勝負哲学を、静的で個人競技である将棋と動的で団体競技であるサッカーの間でクロスさせることで、両者の勝負哲学が一歩進み、より具体的な中身へと昇華している点が最大の見所である。
「損得や好き嫌いではなく、美しいか美しくないかで物事のよし悪しを判断するメンタリティ」(岡田)
「その判断は美しいか、美しくないか」(羽生)
二人のこの言葉に衝撃を -
Posted by ブクログ
本書は過去に将棋世界六段コースから出題された問題の中から良問106問を収集掲載したものである。
問題の内訳は、将棋世界六段コースにおいての正解率別に三ランクに分類されています(以下の通り)。
そこそこ難問(1問~40問) (正解率40%以上)
なかなか難問(41問~80問) (正解率14~39%)
かなり難問(81問~106問) (正解率13%以下)
大抵のこの種の問題集は、難問!とか表記されている割には大して難問ではない場合が多々あるのであるが、本書はそうでもありませんでした。
「そこそこ難問」に分類されている問題は、恐らくアマ四段以上ならば、1,2分以内に候補手が