柴田哲孝のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
片倉康孝シリーズの2作目。
今回は、康さん自身が犯人に襲われ負傷するというピンチに見舞われますが、同僚や後輩、他県の警察と共に、いつも通りの地道な捜査を積み重ね犯人を追い詰めていきます。
実際に起こった事件を題材に取り入れているのか、妙にリアリティーがあり、事件の関係者も多くて、後半過ぎまで事件の全容が解らず、謎解きが楽しめる点もGOOD。
今回も満足の読み応えでした。
次回作も期待しています。
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Posted by ブクログ
ネタバレ妻を殺害した罪で服役していた、元経産省役人でIQ172の主人公が、とある目的で脱獄する。その目的とは?妻が殺害された真相とは?
プリズンブレイクきたーと思ったんですが、物語序盤で早々に脱獄に成功してしまい、そこが主題じゃなかった件。じゃあなんで脱獄したのか?というところなんですが、奥さんを殺害したのは主人公じゃなくて別の殺し屋であることがわかり、そいつらの悪事を暴くことが目的。
脱獄して転がりこんだ看護師宅の女性を巻き込んだり、犯人グループが主人公の娘を誘拐したり、犯人グループが雇った殺し屋が今度こそ主人公を殺害しようと動いたり、警察は警察で動いたり、警察も一枚岩じゃなかったり、政治家の関与もあったりと、とにかく関係者が多く設定が細かいのと、断崖絶壁のアクションとか、娘の活躍もあったり面白く読めました。ドラマ化か映画化してほしい。 -
購入済み
久々に柴田哲孝の本を読んだ。ハラハラドキドキが連続のノンストップアクション。
ほぼ一日で一気読みしてしまった。
高い知能で捜査陣を混乱させ、妻を殺し、娘を誘拐した巨悪に立ち向かう笠原武大。
看護師の有美子を連れての逃避行はかつて読んだ「国境の雪」とオーバーラップする。
脇役ながら娘の萌子がいい味を出している。この子がいなかったらどうなっていたこ
とか。公安の田臥もなかなかいい。それにしても「カウボーイ」というヒットマンは
いったい何者なのか?あくまでフィクションということだが、実際にこんな話があっ
てもおかしくはない。この手の話にあまり深入りすると、今度は柴田氏自身が危ない
かも。
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Posted by ブクログ
PUSH!1st「ブックファーストイチオシ本」
という特設コーナーを新宿のブックファーストで見つけて手に取った本でした。
なんでも、ブックファーストの全スタッフが、多くの既刊本の中から「埋もれてしまうには惜しい本」を知っていただきたいという思いからはじまったものだとか。
ネット全盛の時代であっても、書籍は多かれ少なかれ書店に次から次へと送られ、店頭を飾ります。今までは新刊や自分の気になる分野ものだけみていましたが、この1冊をきっかけにして、既刊本にも目を向ける機会が増えましたし、こういうコーナーがもっとふえたらいいのになと感じました。
前置きが長くなりましたが、肝心の物語はというと、最初、主人公の笠原武大が妻を殺害した罪で千葉刑務所に服役しており、そこを脱獄するところから始まります。
善悪は別として、どうしてもこういった脱獄ものって、ハラハラドキドキします。海外ドラマにもそういうのがありましたが、映像ではなく、活字を追うことで想像はよりリアルになっていきます(笑)
単純な脱獄ものだと思っていたら物語は予期せぬ方へ展開されていきます。クライムサスペンスとでもいうのでしょうか。物語が進むにつれて、笠原が犯した罪のことやその裏にうごめくことなど、一気読み必至の1冊となりました。 -
Posted by ブクログ
柴田氏らしい、ガツンと読み応えのある一冊。
現実の人物や社会問題などが多く出て来るな、と思ったら、
解説によると「伊勢志摩サミットの準備期間中」に
リアルタイムに連載していた作品だとか(^ ^;
何か事件や事故などがあると、すぐにそれを取り入れ、
内容に反映させていたという...驚くべき実験的作品(^ ^;
が、単なる「実験」ではなく、きちんと読み物として面白いのが、
柴田氏の底力と言えよう(^ ^
ノンフィクションライターの経歴が思い切り生きているとも。
大きな謎については、結局謎のままで終わったりして(^ ^;
でも、それがまたリアルに感じられたりもするし...(^ ^;
最後の最後の「ファンタジー」、私は嫌いじゃない(^ ^ -
Posted by ブクログ
ネタバレ評価は5.
内容(BOOKデーターベース)
笠原武大は、妻を殺害した罪で千葉刑務所に服役している。だが、一日も早くここを出ると決意していた。たとえどんな手を使ってでも。綿密な計画を練り、数十台のカメラの監視をかいくぐって、笠原は高さ3.5メートルの塀を越えた。大胆な行動で警察の追跡を躱しながら、“あるもの”を手に入れるために北を目指す。一方、捜索の指揮を執る田臥健吾警視は、警察庁の公安課に属し、本来は畑違いであるはずの自分が追手に選ばれたことに疑問を抱いていた。追う者と追われる者、それぞれの思惑と疑念が交差するなか、笠原の娘・萌子が誘拐されたというニュースが飛び込んでくる―。
笠原のかっこよさと運の良さで過大評価気味かも。悪役もクールで完璧そうだったが最後はあっけなく。殺し屋も無抵抗で無関係な人は完璧に殺していたが、標的は逃し結局殺られているし・・・全体的に軽く読める。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦後史上最大の謎といわれる「下山事件」。その実行犯は自分の祖父なのではないか? という疑問から始まる、とてもスリリングなレポでした。吉田茂、白洲次郎、伊藤律などなど、聞いたことのある人物の名前が次々と絡んできて面白かった。
自殺か他殺かも意見が別れるなか、最後の証人・柳井乃武夫が、「"自殺説"というのはまったく考えられない。線路上の轢死体を我々はマグロと言うんですがね。運転士には本当に迷惑な話なんです。それを運転士の親方の、運転屋で一生暮らしてきた下山総裁が自ら飛び込んでマグロになるなんて、絶対にあり得ないんです。当時の国鉄内部の空気としてはそうでしたね」と証言したというのは、泣ける。 -
Posted by ブクログ
古き良きハードボイルドのお手本のような(^ ^
殺し屋の男はあくまで孤独でストイックで、
女は男の唯一のより所になるが、さらわれてしまい(^ ^;
ただ清く正しすぎて、正直 展開は読める(^ ^;
が、そんなことは気にならない程度で、様式美の範疇。
「悪い」警官、小心者の売人、メンツで動く殺し屋など、
それぞれの登場人物がじつにリアルに描かれている。
また、実際に起きた事件や災害などをうまく絡めて、
物語が「起こるべくして起こった」描写が見事。
柴田氏の筆致は、あくまでドライでクールで
「観察する眼」に徹しているように見える。
それでいて緩急が自在で、緊迫するシーンでは
読みながらこちらもドキドキさせられる(^ ^;
さすがである(^ ^
安定して楽しめ、お勧めできる一作です(^ ^ -
Posted by ブクログ
柴田哲孝のノンストップ・アクション・ミステリー。
妻の殺害容疑で千葉刑務所に服役している笠原武大は、脱獄を果たす。ある目的のために...
そして、祖父母に育てられていた笠原の娘の萌子が、誘拐される。
果たして、犯人は誰なのか。
笠原の捜索の指揮を取るのは、公安の田臥と室井。
なぜ公安の自分達が、脱獄犯を探すのか?
追うものと追われるもの、それぞれの思惑と疑念が複雑に交差する。
ハラハラドキドキしながらも、脱獄犯の笠原が、持ち前の頭脳と体力で、様々な困難を乗り越えて行く姿に、思わず共感してしまいます。
また、この父にこの娘あり。
娘の萌子の活躍に、途中ハラハラしますが、最後は、思わずホッとします。
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Posted by ブクログ
非常に「分類しにくい」小説である(^ ^;
秩父山中に暮らす「未知の犬科の生物」が、
家畜や人を襲うようになって、「まさかとは思うが、
ニホンオオカミが生きてんじゃね?」
って話になって。
人的被害も出ているので、「害獣駆除」という話になる。
が、ありがちだが「お役所仕事」で後手後手に回る
行政の無能ぶり。
いわゆる「社会派小説」という側面もある。
正体不明の「犬科の大型ほ乳類」に襲われるあたり、
パニック小説でもあるわけだし、
敵の正体が判明するまでは「謎解き」要素も多く、
ミステリ小説でもある。
綿密な取材に基づき、科学的にも論理的にも
破綻のない「敵の正体」は、さすが柴田氏の
面目躍如と言ったところか(^ ^
これだけでもかなりな「盛りだくさん感」なのに、
さらに「謎の一匹狼ハンター」の目を通して、
実際にあった大きな事故と、その背景に垣間見える
「陰謀」についての示唆もかなり魅力的。
最後に事件は「解決」を見せるが、
その「あっけない」幕切れも、実際に起きたことと
無理なくリンクしており、最後まで抜かりがない。
さらに最後の最後、叙情的な余韻を残すラストは、
何というか作者の「大きな愛」を感じられる。
陣の描写などを見ても分かる。
本質は「やさしい人」なのだ、柴田氏は(^ ^ -
Posted by ブクログ
究明に至らず未解決のまま真相が闇に葬られた国鉄三大事件と呼ばれる事件があった。
無人列車が暴走して線路脇の商店街に突っ込み死傷者をだした三鷹事件、
夜間にレールが外され通過中の列車が脱線転覆し乗務員三人が死亡した松川事件、
失踪した初代国鉄総裁下川定則が翌朝に轢死体となって発見された下川事件である。
ある日、著者が親族との宴会の席で酔った大叔母が、兄は下川事件に関わってかもしれないと口走った。
下川事件のことを全く知らない著者は、事件について調べていく。
三越百貨店に運転手を待たせて入店した下山総裁は行方不明となり、翌朝常磐線の北千住綾瀬間で轢死体として発見された。
自殺説、他殺説入り乱れて捜査が進むも、下山総裁は自殺したとされ一方的に操作は打ち切られた。
調べるほどに他殺を裏付ける数々の状況証拠の先に、アジア産業があった。
そこはGHQ、政治家、右翼など戦後日本のキーマンたちが秘密裏に集まるライカビル四階に、その会社は存在した。
GHQとCIAの対立、国鉄利権、反共政策、全ての線の交点に下山総裁は立っていた。
真実は明かされることはなく、これも数ある解の一つに過ぎない。
しかし、真実に迫る実体感がある。戦後日本の国の成り立ちの裏が垣間見える。