柴田哲孝のレビュー一覧

  • 下山事件 最後の証言 完全版
     下山事件って他殺だったんでしょ?程度の認識しかなかったので、諸説を丁寧に解説していただき、誠にありがとうございます。って感じでとてもいです。
     
     混迷する戦後日本の裏側、それも相当汚い面を知りました。
     
     小説っぽいところもあるので、虚実入り混じっているのかなという感じは受けますが、核心はまち...続きを読む
  • 渇いた夏 私立探偵 神山健介
    KAPPAで気に入った柴田氏の作品が文庫になって並んでいたので買いました。
    すっきりしない結末でしたが、ぐいぐい読まされました。
    神山シリーズになって、次作もすでにでているようなので楽しみです。
  • 蒼い水の女
    01月-11。3.0点。
    片倉刑事シリーズ。石神井公園に、身元不明の男性遺体が。小学生の娘の通報で身元が判明するが。。。

    2時間サスペンスのような感じ。読みやすい。
  • チャイナ インベイジョン 中国日本侵蝕
    実際に起きた事件・災害が物語の中心になっているので、まるで現実世界の話のようでした。(以前読んだ「国境の雪」もそうでした)。どこまでが現実でどこまでがフィクションなのかが次第にわからなくなっていき、物語に引き込まれました。

    尖閣諸島を巡る様々な領土問題を通して、中国の潜めいた恐ろしさを感じました。...続きを読む
  • デッドエンド
    一人の男が脱獄した。彼の目的とは。
    王道の冒険小説である。
    多少、強引でご都合主義の部分もあるが、「そんな事はどうでもいい! 続きを読ませろ!」と言いたくなるような面白さがある。
    次第に明らかになっていく男の過去、そして男に迫る警察の包囲網、謎の組織と冒険小説のツボを上手いこと突いている。
  • 殺し屋商会
    ここに来てクズリの続編が出てくるとは。前作の内容は全く覚えていないし、自分のレビューを見てもあまり魅かれなかった模様。ただクズリの名前は覚えていた。
    今作は短編集ということもあり前作同様にグッと引き寄せられるものはなかったけど次回作に続くような終わり方だったので期待したい。
    ただ最終話によって殺し屋...続きを読む
  • 下山事件 暗殺者たちの夏
    現時点で事実を知ることはできないが、エンタメ小説として完成している。下山事件についてwikipedia記事程度の事前知識があれば面白く読める。
  • 渇いた夏 私立探偵 神山健介
    タフガイ探偵が自らの出生にも関わる、伯父の死の謎に挑むハードボイルド。多分一般的な語感ではこうした話がいちばんハードボイルドらしいのだと思う。あんまりリアルなお話ではなく、主人公の暴力を警察がスルーしてくれたりする。この方がカタルシスはあるんだけども。筋立ての方はかなり複雑。ハードボイルドは一見複雑...続きを読む
  • 下山事件 暗殺者たちの夏
    終戦から四年、生きるか死ぬかの時代、暗躍する男たち、いったい何が本当で、何が嘘なのか。膨大な資料と長い年月をかけた取材をもとに書かれた小説である事がうかがえる。柴田豊が娘の菱子の視線で描かれるとき、信頼おける父親の顔でしかない。更に最後の真実を読んで菱子の視線から伝わる柴田豊の感触に納得した。
  • 蒼い水の女
    シリーズ物とは知らずに読んだけれど多分問題なし。

    石神井公園の三宝寺池に浮かんだ不可解な水死体が発端となり物語は動き出す。

    肺からは発見場所とは異なる水質の水が検出される。
    被害者はどこで殺害され、何故違う場所で発見されたのか?
    亡くなった男性のFacebookに残された写真を手掛かりに刑事・片...続きを読む
  • ブレイクスルー
    阿鼻叫喚の修羅場から一転、緊張感のないギャグの世界に…。緩急自在。うーむ。シリーズとしては、いったん終了らしい。
  • 蒼い水の女
    2時間サスペンスを見てるみたいで、凄く面白かった!とても楽しめました。
    本作が、片倉刑事のシリーズ作品であることを知らなかったので初めて読みましたが、これまでの作品も読んでみたいなと思います。

    ***ネタばれ***
    赤塚の妻、百合子と、高村美知子が入れ替わっていた事に「そういうことかぁ!」と気持ち...続きを読む
  • 蒼い水の女
    石神井公園の三宝寺池に浮かんだ死体から片倉刑事を中心に捜査が始まる。
    身元が判明してからは、その足跡を辿るため大井川鐵道へと飛ぶ。
    少しずつだが着実に真相に迫っていく。
    しかし、半分ほどは大井川鐵道界隈の情景ではと感じるくらい旅感が強め。
    この季節、旅をするなら絶景が見れるのかも…と思ったりもした。...続きを読む
  • 蒼い水の女
    石神井公園と大井川鐵道沿線の美しい情景。統一協会問題を連想させるタイムリーな序盤に期待膨らむも尻すぼみ。動機など理解出来ず。構想拡げすぎ。しかも、こんな大事件に捜一絡まないで、副署長が本部長なんて有り得ない…緻密な柴田さんらしくもない。
  • 伝説の名馬 ライスシャワー物語
    ライスシャワー
    長年の競馬人生で1番好きな馬は?と聞かれたらこの馬を挙げる。

    そのライスのことをあらためて思い出そう、タイムスリップしようと思って読んだのがこの本。

    とにかく切ない。
    競馬とはこんなに残酷なギャンブルなのか。

    それを思い知らされる。
  • 狸汁~銀次と町子の人情艶話~
    料理にまつわる蘊蓄と料理人のこだわり。
    夫婦で営んでいる店は一見お断りなので時間の流れがそこだけゆったりとしている感じがする。
    他の作品にはない静けさが醸し出している。
  • 早春の化石 私立探偵 神山健介
    ハードボイルドを柔らかくした感じ?
    ムチャ振りもほどほどで描かれてないけどちゃんとシートベルトしてるんだろうなぁと本書に関係ない事を考える。

    ハラハラした感じもなく、1日で読めてしまう内容で何も考えたくない、現実逃避したい今だから読めると思う。
    4冊で終わりなので後1巻も購入しよう。
  • クラッシュマン
    今回のヒロインの刑事が敵につかまって、犯されてまくってしまうというなかなかシビアな展開。最後はオバマ大統領の手紙、絶対ないわー。
  • 狸汁~銀次と町子の人情艶話~


    人の持つ感覚の一つ味覚。
    誰しも、思い出の味ってのはあるだろう。一度も食べたことがないにも拘らず、なぜか懐かしいと感じることもある。

    本作は食を通した人情話の短編集。
    小料理屋と若女将の設定って香ばしいよな。

    揚げ出し豆腐、食べたくなってきた。
  • 怖い女の話


    六篇の短編集。
    怖い女。この物語に出てくる女達は、普通は、一般的には怖いと思われる存在であろう。狂気じみたキチガイと言っても差し支えない。
    が、しかし、この「普通は」「一般的には」ってのが癖もんで。
    道を歩けば、電信柱がそこらじゅうに散見されるように、この類のメンヘラはありふれてる。
    法の弾劾場...続きを読む