柴田哲孝のレビュー一覧
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柴田哲孝『野守虫』光文社文庫。
シリーズ第4弾。
凶悪犯として生きざるを得なかった竹迫和也という男の悲惨極まりない人生を最後の最後に汲み取る刑事の片倉康孝。
旅行中の片倉刑事が凶悪犯の竹迫の逃走先を訪れ、さらにはそこに片倉の元妻まで現れるという余りにも出来過ぎの展開なのだが、流石は柴田哲孝、警察小説として違和感を薄めるように巧く仕上げている。
タイトルの『野守虫』とは、怪蛇のような日本の妖怪のことらしい。そして『野守虫』の刺青を背負う竹迫和也……
強盗の罪で刑期を終えて出所したばかりの竹迫和也が再び強盗を働き、所轄に検挙されたが、弁護士との接見中に脱走する。竹迫は定年間近の刑事・片倉 -
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柴田哲孝『奇蹟の馬 サイレンススズカ』ハルキ文庫。
『伝説の名馬 ライスシャワー物語』に続く競馬で活躍した名馬を描いたノンフィクション。
競馬のことは全く知らないし、余り興味も無いのだが、柴田哲孝の作品となれば読まずにはいれない。
競馬という人間の欲望を満たすためのギャンブルのため、人間のエゴにより創られたサラブレッド……と競馬など何も知らぬ自分が言ってしまうのは簡単なのだが、柴田哲孝は名馬と呼ばれたサラブレッドたちとその名馬を育てる厩務員たちの生き様を鮮烈に描いてみせる。
レースにはドラマがあり、ドラマを創り出す名馬がいる。しかし、その人生の終わりの瞬間は余りにも残酷だ。サラブレッド -
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関東の刺客・ライスシャワー。
小さな黒い仔馬が、時のスターであるライバルを打ち負かし、雌伏のときを乗り越え、そして見る者の心を震わせる走りで、ヒットマンから主役となる―。
この本を読んでいると、改めて、競馬が、数字やデータ遊び、富くじではなく、血の通った生き物による戦いであると感ぜられる。
本文中でライスシャワーが精神力で走る…と繰り返されていることや、牧場でのエピソードなどから、ライスシャワーに「人間味」みたいなものを感じる。
競馬を知らない人には、本書におけるライスシャワーを通じて、競馬の面白さ(と壮絶さ)を知ってもらえると思うし、もちろん、競馬ファンが読んでも、名馬物語は世間に数多あ -
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柴田哲孝『伝説の名馬 ライスシャワー物語』ハルキ文庫。
今から20年以上前に祥伝社文庫から刊行されたノンフィクションの復刊。復刊にあたり、加筆訂正。
競馬のことは全く知らないし、余り興味も無いのだが、柴田哲孝の作品となれば読まずにはいれない。20年以上前の刊行当時は柴田哲孝の名前に馴染みが無く、手に取ることが無かった。
読んでみれば、後にライスシャワーと呼ばれる真っ黒な仔馬の誕生から、名馬と呼ばれるまでに成長し、各レースで素晴らしい結果を残すまでの軌跡が硬質な文章で綴られる。そして、僅か6年で生涯を閉じることになる衝撃の結末……
本体価格780円
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舞台は伊勢志摩サミット、オバマ大統領の広島訪問。首脳達を狙うクラッシュマンと呼ばれるテロリスト達と、それを阻止しようとする警察の静かな(ちょっとだけドンパチもある)戦いを描いた話。警察の中に、アラビア語がわかる美人警官がいて、物語のカギとなっている。
対テロリストの戦いってマジで毎回こんなんだったら警備する側は大変すぎでしょっていう感想。古くはケネディ暗殺の件も触れられていましたが、現代の進化した武器ならもっと容易に出来るようになっているのでは?と思うと寒々しい限りです。
シリーズかと思って読み始めたんですが、デッドエンドで出てきた天才父娘はほんのちょっとだけしか出てきません。悲しい。 -
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柴田哲孝『五十六 ISOROKU 異聞・真珠湾攻撃』祥伝社文庫。
真珠湾攻撃奇襲作戦の真相を描いた歴史小説。『異聞』ということで、真珠湾攻撃奇襲作戦の真相は奇襲ではなく、アメリカ側が承知で敢えて日本に攻撃させた作戦だったという昔から真しやかに語られる説に傾いていた。もっと違う驚愕するような真相を期待したのだが……
しかし、山本五十六とルーズベルトの密約があったというのは新しく、表紙イラストに描かれたように山本五十六はルーズベルトと同じフリーメイソンだったというのも面白い。
中国の南京付近で日本海軍機がアメリカの砲艦を誤爆撃し、撃沈させる。が、それは日米開戦を狙うルーズベルト大統領の陰謀だ -
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登場人物が多くて、通勤時に飛び飛びに読んでいると
誰が誰だか分からなくなる(^ ^;
100%読み手側の責任ですが...(^ ^;
また、全体的に今ひとつ「盛り上がりに欠ける」印象なのは、
「昔の事件を掘り起こしている」から...かな?(^ ^;
ただ「昔の事件を掘り起こす」ことに関しては、
さすがは下山事件の作者、という感じか(^ ^
老刑事の勘をたよりに、途切れそうな細い糸を手繰り、
市井の人々の「墓場まで持ってく秘密」に斟酌しつつも
事件の本質に迫っていく様は読み応え十分(^ ^
読むときは、じっくりと腰を据えて「一気読み」を
オススメしておきます(^ ^ -
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前作に続き、クセの強い四人組による宝探し。
前作の読後にも思ったが、全体的に「浅い」印象(^ ^;
一応「謎解き」をして宝の地図をゲットするが、
その「謎」が単純すぎる(^ ^;
「何年も解読されずにいた」という設定に説得力なし(^ ^;
また主役の四人組が「ぬるい」(^ ^;
実際のハードボイルドの世界に紛れ込んだら、
すぐに二・三度死にそうな感じに無防備で(^ ^;
大藪とか西村とかと比べると、ものすごく「ぬるい」(^ ^;
まぁ、その分「おしゃれ感」はあると言える...のかなぁ?(^ ^;
具体的な描写が多い割には「現実味」が無くて(^ ^;
謎の男がナゾ過ぎてマンガっぽかったり(