柴田哲孝のレビュー一覧

  • 下山事件 最後の証言 完全版
    戦後の動乱冷めやらぬ時期、「松川事件」「三鷹事件」と共に国鉄の3大事件と呼ばれる謎多き事件。いつかは読みたいと思い続けていた「下山事件」のノンフィクション。

    昭和24年7月、GHQの占領下にあった日本で、国鉄総裁だった下山定則が轢死体で発見された「下山事件」。自殺説、GHQ、CIAの陰謀説、大量馘...続きを読む
  • 怖い女の話
    怖い女かもしれないけれどあまり斬新さとか驚きはなかった。男の思う怖い女と女の感じ方は違うのかもしれない。
    なんとなく普通にありそうな感じ。
    でも、『さがしもの』の犯人がわかった時はいやだった。かなりいやで生理的に耐えられない。
  • クラッシュマン


    第42回先進国首脳会議、通称「伊勢志摩サミット」。
    現在進行形の史実に基づいたタイムサスペンス。
    当時、イスラム国によるテロが多発していた。
    ISIS,ISIL。
    また、当時起こった熊本地震への国の対応へも痛烈な批判も交えながら、物語は進む。
    前作『デッドエンド』のキャラも登場し、読者を楽しませ...続きを読む
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    関係者の血縁者による、ルポタージュ。
    自分が犯人の身内ではないかというところから始まるのがとてもキャッチーです。

    未解決事件のノンフィクションだから当たり前ですが
    、膨大な資料により、仮説立てをしても当然のことながら犯人を明示しません。

    ちょっと残念。。
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    事件関係者が親族にいるというだけで、この手の本を書くのには反則気味ですね。(^^;
    何があったか程度に事件を知っている身にしては、隠されていた真相が明らかになってゆくくだりも、「そんなことがあったんだぁ」ぐらいの感想で、内容の貴重さを感じられなかったのが残念です。(^^;
    ちょっと、もったいぶったよ...続きを読む
  • GEQ 大地震


    1995年1月17日阪神淡路大震災。
    大地震は果たして、自然災害なのか。
    主人公の日系ジャーナリストが、重要証言を集め始めると...

    9.11の米テロが陰謀説だということは、数多くの著書が記されている。政府ぐるみでユダヤ資本に莫大な資金がもたらされたのは周知の通りだ。
    ワールドトレードセンター...続きを読む
  • WOLF
    10月-8。3.0点。
    有賀雄一郎シリーズ。
    今回は、秩父の山奥で家畜が犬類に襲われる。続いて小学生も襲われる。
    有賀の息子がアメリカでオオカミ研究。
    犯行はオオカミなのか、犬なのか。

    まあまあ。行政の横やりが、ありそうって感じ。
    ラストはちょっと寂しい感じ。
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    「下山事件に自分の祖父が関与していたかもしれない」

    事件には特に興味も知識もなかった筆者が、「大好きだった祖父のルーツ」を辿りつつ事件の真相に迫るドキュメンタリー。
    面白い、興味深い、が、長い……。
  • クズリ ある殺し屋の伝説


    四半世紀以上前に、この世から消え死んだはずの殺し屋クズリが六本木射殺事件を期に蘇る。
    チャイニーズマフィアの東北幇、上海幇、怒羅権、日本のヤクザにロシアマフィア、ウクライナにコロンビア。銃に刀に、酒と女。宗教と経済、愛と聖書と、死と虚無と。
    ハードボイルド要素満載に、柴田氏の現実社会のジャーナリ...続きを読む
  • 砂丘の蛙
    初読み作家さん。内容自体は二時間ドラマ調のオーソドックスなトラベルミステリーで目新しさはないが、徹底的に足を使う老刑事の実直な捜査や実在する殺人事件を擬えたテーマなど骨太で社会派な作風は読み応え充分。単語に括弧書きを多用する文章は好みが分かれるかも。解説を読むまで実はシリーズニ作目だと全く気付かなか...続きを読む
  • クズリ ある殺し屋の伝説
    内容は読み応えあるんだけど、ロシア人と中国人は名前を覚えにくいNo.ワンツーです。にも関わらず、それが沢山出てくるという……中国マフィアは怖いね。もうそれだけ。
  • 漂流者たち 私立探偵  神山健介


    シリーズ五作目。
    今回は、東日本大地震前後の東北地方が舞台。
    前作までの春夏秋冬から番外編的な扱いかな。
    主人公よりも、震災直後の被災地を描く情景描写が主になっている。
    原発や政府のあり方に対する著者の怒りや憤り、虚無感が滲み出ている。
    ある男が政治資金6000万を持ち逃げし、それを追うというの...続きを読む
  • 秋霧の街 私立探偵 神山健介

    シリーズ第4弾。
    今回の舞台は新潟の聖籠町。
    港湾都市で、実際に爆弾事件があったロシア村からの発想だね。
    シリーズ中では、アクション色が一番色濃いかも。
    カラシニコフの銃撃戦なんて、これまで出てこなかったしね。
    それにしても、物語の組み立て方が本当に秀逸ですね。
  • 冬蛾 私立探偵 神山健介


    シリーズ第三弾。
    会津山間部の僻村集落。グーグルアースで見ると緑だらけの山中に数軒の家が立ち並ぶあれ。
    豪雪が吹雪く集落で起こる連続殺人。
    散弾銃により吹き飛ぶ頭。

    村に伝わる口伝の昔歌に謎の手がかりが。

    戊辰戦争や、平家の知識が乏しいので、このあたりを入れてから読むと愉しさ倍増だろうな。
    ...続きを読む
  • 渇いた夏 私立探偵 神山健介


    福島県のとある村。
    冒頭から、読ませる凄惨な場面。
    幼女への近親相姦。
    蝉の音が嵐のように響く山の中。
    20年の時を経て、主人公が生れ故郷へ帰る。
    叔父の死の真相を掴むべく。

    柴田氏にしては、じっくりとどっしりしたミステリ。教科書的な王道。これは良い。
    衝撃的な結末。
    愛も行き過ぎると狂気にな...続きを読む
  • クズリ ある殺し屋の伝説
    シリーズの序幕と言った感じ。魅力的で影のある雰囲気の主人公。目が離せない。
    あらすじ(背表紙より)
    ハロウィンで賑わう六本木で、ピエロ装束の男が外国人を射殺する。銃弾の痕から割り出されたのは、四半世紀以上前に死んでいるはずの凶悪な暗殺者“クズリ”。立て続けに起きる射殺事件は誰の仕業なのか?伝説の殺し...続きを読む
  • デッドエンド


    千葉刑務所。脱獄モノと思いきや、序盤かなり早めに脱獄成功。

    日本各地のフィールドを丁寧に幅広く使いこなす筆致は、作者の経歴に起因するんだろうな。

    脱獄から公安対警察庁。
    経産省、官僚、マネーロンダリング、原発マネー、インサイダー取引。
    社会問題をエッジを効かせて展開してゆく物語は、小気味好い...続きを読む
  • 黄昏の光と影


    孤独死。
    親族や友人知人など誰にも看取られずに、ひっそりと人生に幕を降ろす。
    誰にも知られず、死に行くことと、愛する者に殺され、せめて今際の際は独りではない方が良いのか。

    スピード感はないが、じっしくり読ませてくれる一冊でした。

    孤独死か...人ごとではないな。
  • 下山事件 最後の証言 完全版
    結局、名前は明らかにされたかったが、読み通せば彼の事だとわかる。勿論、作者なりの結論として。

    しかし、占領時の日本の立場やその中で暗躍した人々、政治家、第三国人、いろいろ歴史の教科書では決して語られることのない暗部が語られており、とても興味深い。


    こんど、武相荘の見学でもしてこようかな。
  • 下山事件 暗殺者たちの夏
    どこまでが真実で、どこからがフィクションなのか…
    昭和の未解決事件「下山事件」に焦点を当てた作品。この「下山事件」、最近まで全然知らなかった。同じ作者の「Mの暗号」を読んだ時に触れていたので、もっと深く知りたいと思い、読んでみたが、史実を調べながら読んでも、どこまでが事実なのか、いまいちよく分からず...続きを読む